『仮面ライダーセイバー』 第5話「我が友、雷の剣士につき。」:感想
■変わるもの、変わらないもの
・なんだか全体的にドラマ性が今までよりはマシになっていました。
飛羽真も約束約束言わないだけでだいぶ好青年らしさが上がりました。芽依は相変わらずウザインでした。そこは変わらないようです。
・尾上は特に落差が激しかったです。
デリカシーはないけど良い人のように見える…かと思ったら賢人にキレる姿はやっぱりキチガイじみていました。
「笑ってんじゃねぇ」って台詞自体は半笑いの演技で言えば照れ隠ししながらも自分でも笑ってしまってる、そんなおかしな状況としても取れる台詞なので脚本と役者のどちらの問題なのか判断がつきません。毛利さんバージョンの老害っぷりといいどれが目指している尾上なのかわかりません。
■歩調が合ってない
・お話はこれまでよりマシなほうだったのですが良くはないと思っています。
今回のドラマの中心は賢人と飛羽真のドラマだったと思います。しかしそれは視聴者がついていける内容ではなかったと思います。私が思うに視聴者の認識は「『この二人は親友』ってことでいいんですよね? だってそう言ってたのだから」という程度だと思います。具体的になぜ親友と呼べるかと根拠を提示できる人は恐らくいないでしょう。作中での描写がまだ無いのですから。
この状況で友情の一歩先みたいな話をやられても視聴者は結局「っで、この二人は親友ってことでいいんですよね?」と元の場所に巻き戻ると思います。
スタッフの頭の中ではそんなことは大前提として当たりまえになっているようですが、視聴者は特に確信を持っていないのでストーリー展開と視聴者の歩調が合っていないと思います。これは放っておくと致命傷になると思います。既に尾上やら芽依やら違和感を感じるものが並んでいるので悪くするとメインキャラまでがこの同類になりかねません。
■カリバーは本当に賢人の父親なのか?
・カリバーに変身している以外に本物だと判断する材料が見当たらず、本当に本物なのか疑問に思いました。変身状態で顔が見えず、声も判別不能だから中身が別人でも区別がつかないように見えます。
・しかしこれで偽物だと本物だと思い込んでた賢人や尾上がアホになってしまうので「『偽物なんじゃないか…?』と思ったけどやっぱり本物でした!」という流れくらいしかできなさそうです。
個人的な偏見としては福田さんなので「え?なんで偽物だと思うの??? 父親って言ったじゃん」くらいの何も考えてない可能性が高いと思っています。
■仮面ライダーエスパーダ
・デザインは既存のセイバーキャラの中では一番かっこいいかなと思いました。モチーフのランプの自己主張が少なくデフォルメ度が低いところが理由でしょうか。
・アクションは受け流し系のようでした。直剣よりもレイピアなどのほうが似合いそうな戦い方に見えました。
個人的には少しブレイズと戦法が被ってる印象です。二人ともレギュラーのようなので差別化に困らないか少し心配です。
■みんな弱い
ポーズまで決めてるのに怪人を倒せてないエスパーダ。
今回も人助けもせずに棒立ちで見学のセイバー。
カリバーに速攻で負けるエスパーダ。
バスターが来たら逃げるカリバー。
どんな必殺技か本で予習しているはずなのに目が回るセイバー。
呼んでもないし聞いてもないのに教えてくれる親切な説明要員になったデザスト。
・誰一人、強い!かっこいい!という印象のまま終われなかったことはかなりマズいと思いました。
・意味不明なバイクの使い方もダメだと思いました。
元々「そんなに距離がないように見えるんだけどバイク要るの?」と思う距離感で、ガトリングが活きるのかと思ったらそれも大して使わず、メインは降りてからの必殺技でまたずっこけました。あれならせめて最初から乗ってる状態で乱入したほうが格好がついたと思います。
と思っていたら東映公式ページに答えが書かれていました。
こちらもバイクアクションまでは台本には描かれていなかったのですが上堀内監督が「ぜひやりたい!」ということで高橋Pと相談した結果、実現したのでした。
だそうです。道理で取ってつけたような不自然なシーンだったわけです。やるなら台詞も含めて変えてほしいものです。
■4輪は映像映えしない?する?
・最初は4輪はやはり映像映えしないなと思いました。車体の傾きがないからスピードとカーブ以外で動的な変化を見せられず、ただ走ってるだけになって絵面が退屈です。
・しかし安定感があるから剣を振ったりアクションはしやすそうでした。その点ではライダー向きかもしれないと思いました。
4輪の乗り物は本質的にライダー向きなのか不向きなのかどちらなのでしょうね。
*セイバーのは後輪が1つの三輪車でした。文章の趣旨は変わらないのでそのままにしておきます。
次回はまた味方にメンバー追加があるようです。
個人的にはどちらかと言えば良いことだと思います。人数が増えること自体は持て余すので良くありませんが、現状のストーリー的にはどうせ出すなら一度に出したほうが良いと思います。バスターがいかにも死にそうですが、新キャラも死んで困らないポジションっぽいので同時に存在するほうが誰がいつ死ぬかわからなくて多少の緊張感が生まれると思います。
こんにちは。
返信削除尾上さん、子連れやめた途端にマトモになって驚きです。不快感が薄れていいんですが、初期設定の見通しが悪かったという負債が怖い。
エスパーダは1カットだけやってたアクロバットが目立てば差別化は容易そうです。ウィザードのように専属のアクターがいないので大変でしょうが頑張ってほしい。
全員強そうじゃないは言われてみれば。幹部が早速前線に出てきてますが、倒し惜しみがないとよいのですが...。
因みに、ガトライカーは前2輪後1輪の三輪車です。"バイ"クならぬ"トライ"ク。せっかく安定して剣振れるんだし、雑魚散らしばかりでなく単体相手のバイク戦が欲しいところです。
匿名さん、こんにちは。
削除>初期設定の見通しが悪かったという負債が怖い。
私はサブ脚本家との連携の悪さが原因だろうと考えています。
>エスパーダは1カットだけやってたアクロバットが目立てば差別化は容易そうです。
アクロバットはブレイズもやっていませんか? 敵を飛び越えたりしていたような。
>幹部が早速前線に出てきてますが、倒し惜しみがないとよいのですが...。
私は既にそうなってると思っています。カリバーとデザストが対等な強さでないなら片方は強敵足り得ません。出てきても「どうせこいつ倒してももっと強いのがいるんだよなぁ」となって盛り上がらないと思います。
>因みに、ガトライカーは前2輪後1輪の三輪車です
そうでしたね。うっかり忘れていました。
更新お疲れ様です。
返信削除賢人はやっぱり重いタイプの主人公シンパのようですね。飛羽真って幼少期の親友だった記憶も失ってるのかと思ってたんですが、そこは覚えてるんでしたっけ?「覚えてないけど気を使って話を合わせた」というシーンだったのか混乱します。
なんかゴーストでマコト兄ちゃんが生えてきた途端にタケルたちとの関係や諸事情が周知の事実みたいになってて戸惑ったのを思い出します。書き手の頭の中だけで完結していて伝わってないことが色々ありそうです。
飛羽真は落ち着いた人物像になってましたね。図鑑の知識で敵を攻略するのは読書好きというより動物に詳しいという印象で、本である意義が薄く思えるんですがいいんでしょうか。小説家設定もヒロインのクソ編集者ぶりを際立たせる働きくらいしか感じません。
自分もカリバーが本当に父親なのか一瞬疑ったのですが、情報量的に別人でも成り立つ段階なだけで深読みかなとも思いました。ゴーストの作風を考えるとどのキャラも自己申告した設定通りの人物で進んでいく気がします。どちらにせよ予想を超える展開は期待できなさそうです。掘り下げをせずとも視聴者が勝手に考察して補完してくれますしね。
エスパーダは斬月っぽくてかっこいいですね。白基調なのでフォームチェンジは色々合わせやすそうですが、主人公にアイテム集中するでしょうからどれくらいもらえるでしょうね。確かにフェンシングっぽい動きは細身の武器の方が合いそうです。
上堀内監督のアクションは凝った構図や大掛かりな装置で派手さを楽しめる部分はあるのですが、話の流れやバトル展開を無視して入れたいから入れたというような違和感はたまにありますね。フルCGモデルのゲーム画面っぽいバイクアクションよりは実際走らせている分見応えはありますね。
敵幹部に脅威っぽさがないのは、襲撃シーンの撮影制限のせいだけではなく、人間とは相入れない存在という描写が特にないのも一因でしょう。インパクトのある敵キャラがいないと緊迫感が無くて目的がぼやけますね。
匿名さん、こんにちは。
削除>飛羽真って幼少期の親友だった記憶も失ってるのかと思ってたんですが、そこは覚えてるんでしたっけ?
そこは私も不明瞭だと思っています。
私の推測としては
1)飛羽真は賢人を幼い頃からの親友だと思っている。ただし、それが記憶を失う前の頃の残された記憶の話なのか、失った後に知り合った親友と認識しているのかは不明。
2)飛羽真が話を合わせているだけという線は考えにくい。飛羽真のキャラに合わないと思うし、過去の記憶に関心のある飛羽真が二人きりになったときにすら聞かないのは不自然なので。
といったところです。
過去は飛羽真にとって重要な事項のはずなので、さすがにここは何も説明しないで放置はしないでもらいたいです。最悪「なんで親友なのに記憶にある女の子のこと賢人に尋ねたことがないんだよ!」と大きなツッコミどころになりかねません。
>図鑑の知識で敵を攻略するのは読書好きというより動物に詳しいという印象で、本である意義が薄く思えるんですがいいんでしょうか。
ライダースタッフなので… 前作のゼロワンでのAIについての認識を考えれば本についての認識が雑なのも納得です。むしろまともに扱ったときのほうが私は驚くと思います。
>主人公にアイテム集中するでしょうからどれくらいもらえるでしょうね。
2号だか3号だかわからないし、どうせ互換性のあるフォームチェンジは無くなっていくでしょうしね。キャラの人気やストーリー上の立ち位置的にもブレイズより優遇されそうな感じはしませんね。
>上堀内監督のアクションは凝った構図や大掛かりな装置で派手さを楽しめる部分はあるのですが、話の流れやバトル展開を無視して入れたいから入れたというような違和感はたまにありますね。
あまりストーリーに興味がないんでしょうね。バトルにストーリー性を出せとまでは言いませんが整合性が取れないレベルは止めてほしいです。それはアクションとしても良くないと思います。
>フルCGモデルのゲーム画面っぽいバイクアクションよりは実際走らせている分見応えはありますね。
あの程度のCGよりかはずっとマシだと思います。
>敵幹部に脅威っぽさがないのは、襲撃シーンの撮影制限のせいだけではなく、人間とは相入れない存在という描写が特にないのも一因でしょう。
今のところソードオブロゴスのほうが劣勢で、敵側は自動筆記してる本が完成すればそれでいいみたいですからね。舐めプどころか「眼中にない」という印象です。
実際、主人公たちも含めて怪人を倒して遅延させてるだけで根本的な解決策はまるで見当たりません。それなのに敵側はカリバーやデザストなど幹部クラスが積極的に対応してきているので余計に味方側の活動がしょぼく見えます。
人物としては覚えていて、異世界関連の記憶だけ抜け落ちてる感じなんですかね。15年前の件は話の根幹のはずなので、現時点でどこまでが事実で、各自がどう認識しているかくらいは明確にしてほしいですね。
削除主人公の方針もはっきり見えずどういう人物なのか測りかねます。積極的なようでいて、異世界のことは説明されるがままにふーんと聞いてるだけで追及はしないんですよね。気にならないんですかね?
個人レベルの人助けに命賭けてるわけでもなく、決め台詞の時だけ強気なただの人当たりの良い人という印象です。世界を救いたいとは言ってましたが、どこまで本気なのでしょう。
入れ替わり現象が世間にどれくらい認知されているかも謎ですし、本部の人たちも幹部来たかー困ったなーみたいな反応のわりにライダーたちはスタンドプレーが多く足並みを揃える気もなさそうですし、どこを見所としたいのかわかりません。
>人物としては覚えていて、異世界関連の記憶だけ抜け落ちてる感じなんですかね。
削除そのような感じに見えるのですが、そこがわからないんですよね。
たとえば「本当は賢人と遊んでいたのは異世界なのだが異世界と言ってもシャボン玉みたいなのやファンタジーな風景が広がっているのは一部で普段暮らしている市街地は地球と変わらない。飛羽真には異世界という認識がないので賢人との思い出は地球でのことだと思い込んでいる」とか、
「賢人と遊んだのは地球。ソードオブロゴスの拠点が南極にあるように、異世界の住人も地球で暮らしているものがいる。賢人や飛羽真もそういう家庭なので事情を覚えてない飛羽真は疑問に思わなかった」とか
前提条件次第でいろいろ考えれると思います。
>気にならないんですかね?
不思議ですよね。少なくとも記憶にある1話冒頭の一件が先代セイバーが絡んだ出来事でソードオブロゴスも把握している出来事なら、とりあえずできるだけ事情を聞いてみるのが普通だと思います。
飛羽真の書いた小説は記憶にある不思議な世界=ワンダーライドブックの世界のイメージだそうですし、本人も「約束」などよくわからない強迫観念に駆られていると自覚している部分はあるようですから過去を気にしていないとは思えません。
まぁ、セイバーでもゴーストでも不自然な人物描写や人格はしょっちゅうなのでたぶんスタッフが気にしていないのだと思いますが。
>入れ替わり現象が世間にどれくらい認知されているかも謎ですし
最近起きてるだけなら話題にならないのはおかしくはないと思います。当事者や目撃者も理解しようがない出来事だから事件の関連性を見出すことすら難しいでしょう。
>本部の人たちも幹部来たかー困ったなーみたいな反応のわりにライダーたちはスタンドプレーが多く足並みを揃える気もなさそうですし、どこを見所としたいのかわかりません。
今のところの印象だと人間ドラマのつまりなんだろうなと思っています。大枠のストーリーや状況は舞台装置でしかないのだと思います。私は全然登場人物に興味を持てていませんが。