『仮面ライダーセイバー』 第26話「深き闇、剣と共に。」:感想
■世界が滅びる未来
・どうも賢人は未来を見て、未来の大半はなんやかんやあってメギドを倒しても倒されても地球が分解される未来ばかりで、賢人は自分だけでどうにかする未来を選びたいらしいです。
世界が滅びるだの未来だの急に壮大なスケールになりましたね。設定から考えると本来は最初からこうでないことがおかしいんですが。
・月闇に未来を見せる力があるなんて聞いてないぞという疑問点を除けば、とりあえずの盛り上がりを用意できただけこれまでよりはマシと言えると思います。
ただ、次回から早速課題が山積みだとも思います。次回は飛羽真がプリミティブドラゴンを使いこなせるようになるみたいですけど、これも賢人の見た未来のうちでしかないんですよね。
もし違うと1話にして早速賢人の知ってる未来から脱線したことになるので賢人の立場がなくなります。でも賢人の未来が崩れないと飛羽真たちは予定調和の中でしか動けません。どっちも詰んでると思います。
・そもそも封印ってのがよくわからないんですよね。
聖剣を揃えて全知全能の書が復活して世界の再編成が行われるのを阻止したいのだと思われるのですが、それなら「一本でも封印しておけば充分なんじゃないの?」という疑問があります。
逆に全部封印しないと云々だと最後に残った月闇どうするの?とか、そもそも所在不明の聖剣があるんだけど?とか、ユーリみたいに剣と同化して封印しておけば全部封印しなくてもいいんじゃない?とかたくさん疑問が浮かんできます。
■月闇の設定
・唐突に東映公式ページに記載されていました。
さらに、今回明らかとなった事実。
それは上條大地はこの力を使い賢人を「斬る」と見せかけて「闇へと送り込んでいた」ということ。
無慈悲にも親友である隼人の息子に手をかけたと見せかけたことも、賢人の身を案じるが故の決断だったでしょうか。
思えば、彼が最後に飛羽真に残した「闇黒剣月闇をお前に託す……」という言葉は、闇黒剣を使い、時が来たら賢人を呼び戻せという意味だったのかも知れません。
歴代の闇黒剣月闇に選ばれしものが最も忌避した力、それがこの未来予知です。
未来予知というと無敵の力に感じるかも知れませんが、
この力の本質は「望むと望まざるとに関わらず、未来の災いを使用者だけに体験させる」ということ。
・どれも初耳ですね。早速ツッコミどころが浮かんできます。
まず「思えば、彼が最後に飛羽真に残した「闇黒剣月闇をお前に託す……」という言葉は、闇黒剣を使い、時が来たら賢人を呼び戻せという意味だったのかも知れません。」って無理でしょ! その言葉からその意味を導き出せる人間が一人でもいたら驚きますよ。実際、剣士はおろか刀鍛冶までいたのに「賢人ー!」の大合唱で誰一人として「あれ? これって闇に消えただけだから生きてるんじゃない?」って言わなかったですよ。そもそも一旦、消す意味がわかりません。邪魔されたくないだけなら峰打ちでもして放っておけば済んだと思います。
・未来予知はもう理解不能です。え、そんな能力あったのに裏切り者は誰だだの俺は間違ってたかもしれないだのやってたんですか?!?!
「歴代の」って書いちゃってるから「先代セイバーや賢人の父親は未来予知を使えませんでした」という線も無理です。
・そして飛羽真の罪状がまたまた増えました。あっさり持っていかれて気にもしてなかった剣にこんな能力があったんですけど… 不殺に未来予知って一番飛羽真に必要な能力だと思うんですけど…
■酷いところは変わってない
・今回のストーリーはまだマシ(セイバー比)でしたが、酷いところはそんなに変わっていませんでした。
ずっと壁にめり込んでるサーベラ。黙ってさらわれる倫太郎。聞き分けよく変身しない飛羽真。見学してる最光。向こうから歩み寄ってくるプリミティブドラゴン。
相変わらず目を疑うような光景がいくつもありました。基本的にはダメなままです。
■やっぱり最初からやれば良かった
飛羽真「どういうことだ! ちゃんと説明してくれ!!」
賢人「俺は未来を見た」
飛羽真「そうだったのか…」
…やっぱりわからないことは聞けば良かったんじゃないですか!! ずっと疑問に思っていたことが正解として描かれてしまいました。もう特に言うことがありません。あとはせめてこれを飛羽真の成長として描いていないことを願うくらいです。
・心配なのはユーリですね。ユーリも未来を知っている、もしくは未来を見た人を知ってるっぽい様子でした。イメージ映像ではユーリが最初の剣士として戦ったときに最光と月闇の二刀流だったので、おそらくその頃に未来を見たことがあるのでしょう。
これでこの先、賢人「未来が…変わった…?」とか言ってる横でユーリが予想どおりとドヤ顔してたら目も当てられません。賢人はユーリに「ユーリは未来知ってるん? それってどんな未来なん?」と聞いておくべきだったことになってしまい元の木阿弥です。
・あと月闇の出どころも懸念材料ですね。
1クール目で回収したのは煙の聖剣の力だったことが明らかになっています。しかし玲花は賢人の行動は想定外だったようです。玲花が与えたわけでもないのにどうして賢人は復活して月闇を持ち出せているのか謎です。
一番怪しいのはマスターロゴスでしょうね。というか賢人の行動が予定どおりでないとマスターロゴスがガバガバ計画のアホになってしまいます。せいぜいマスターロゴス並の力を持ってると思われるタッセルの仕業にするのがギリギリでしょうか。
■初代じゃなかったマスターロゴス
・普通に代替わりしてました。そんなことわかるわけないと思います。
そして普通に悪人みたいなこと言ってました。何か事情や考えがあるのかと思っていましたが「悪人だから悪いことをしています」という極めて自己完結性の高い展開になりました。
え?! これどうすればいいんです??? これだとそんなマスターロゴスに盲目的に従ってきた玲花や倫太郎たちが同情の余地がないアホアホになってしまうと思うんですけど? これまでマスターロゴスだからと無条件に信頼していたからそれだけの実績があるのだろうと思っていましたし、ストリウスが「始まりの人か?」と聞いていたからそうなのかと思っていたけど全然違うってどういうことですか?!
■過去の真相
・タッセルも堂々と乗り込んできたのにあっさりやられちゃいましたし、メギド幹部たちは最初の3人であることが判明しました。ちなみに東映公式によるとタッセルは「攻撃消滅」だそうです。封印とかじゃありません。死んだはずです。あの本を取り返したら復活するのかなーとか思ってると調子が狂いそうです。まぁ、もっともセイバーでは設定が覆ることは珍しくありませんけどね。
・また、1話で語られていたソードオブロゴス結成の理由である「ワンダーライドブックを巡る争い」が人間同士ではなく、最初からメギドとの争いだったと思われます。
本当に内輪揉めしかしない世界ですね。「人間は愚か」って話がしたいのかと思うほど狭い範囲で短絡的な理由で争ってばかりです。
次回はプリミティブドラゴンの暴走が収まって強化フォームに変化するみたいです。もはやそんなことはだいぶどうでもいいことになってしまったんですがどうするんでしょうか? 飛羽真が「俺は救いたいんだ!」って喚いているだけじゃないといいのですが。
更新お疲れ様です。
返信削除ようやくストーリーラインに緊急性のある目的ができた感じはしますが、理論的な辻褄合わせが必要そうな要素をうまく扱えるとは到底思えないんですよね…。
「少し長くなるぞ」で笑ってしまいました。1話からずっと設定説明(とクソ寒いギャグ)しかしてません。全事情把握してる感出しながら聞かれないと何も教えてくれないユーリにも聞かない周りにもうんざりしてきます。
賢人が見た未来ってどのくらい確定的なのでしょう?最悪の可能性のイメージなだけでいくらでも変更できそうで、全聖剣封印するしかないと思い込んでるのは賢人だけって気がします。
ここまでの危機感の無いゆるい空気からするとシリアス展開ですが、賢人でやるべき物語として出されると、個人の性格や抱えてる問題(その描写自体少ないんですが)との関連性が薄く感じます。父親の仇→未来を見て絶望という流れや飛羽真たちとのすれ違いも賢人だからこその悲劇と思えません。「悲観的にならずに希望を持とう」的なメッセージなのでしょうか。
公式ポエムを鵜呑みにすると月闇が多機能すぎて何だかよくわからないです。闇の力といえば未来予知でしょ!という常識は自分には無いのですが。
賢人を救えるかもしれないとかで泣きながら探してたような気もしますが、斬られた人間の状態とか具体的な救う方法とかの情報を何も確認しないのでモヤモヤしていたのに後から言われると萎えます。
賢人の一時退場と復活も先代のシナリオだったようですが、思惑を察しろは無理がありますし、「賢人死んだし剣消えたけどどうでもいいや」と帰ってくるような飛羽真なんて完全に託す相手間違えてましたね。
マスターロゴスの急速な小物化にそれでいいの?と拍子抜けしました。近いうちに処理してラスボス候補などは新キャラ投入してく予定なんでしょうか。ガバ組織に誰も疑問を持たなかったのも倫太郎みたいな基礎的な思考力も教育されていないアホばかりで構成されてるからなんでしょうね。理には適っています。
プリミティブドラゴン制御で基本フォームと混ざって完成形になるのはわかりやすくて良いと思います。制御できるか否かにもう誰も興味を持ってない感はありますが。飛羽真の過剰演技なプルプル芸がおさまってくれるといいのですが…。
匿名さん、こんにちは。
削除>全事情把握してる感出しながら聞かれないと何も教えてくれないユーリにも聞かない周りにもうんざりしてきます。
本を読んだりしてるわりにはユーリには聞かないんですよね…
>賢人が見た未来ってどのくらい確定的なのでしょう?
確かでないと賢人がでまかせを信じたアホということになるでしょう。そして確かであると飛羽真たちに覆す手が無くなります。アホがピーピー騒いで殺人未遂を犯したことになるか、ご都合主義で解決するかの2択になる可能性が高いと思います。
>「賢人死んだし剣消えたけどどうでもいいや」と帰ってくるような飛羽真なんて完全に託す相手間違えてましたね。
まぁ人を見る目がないことに定評のある上条さんなので当然と言えば当然の結末でしたね。
>近いうちに処理してラスボス候補などは新キャラ投入してく予定なんでしょうか。
あと残っているのはデザストか蓮くらいしかいないんですよね… とはいえ、逆にやらないとあいつらどうするのって話になるんですが。
ここで言うことではないと思うのですが、一つ引っかかることがありまして。それは飛羽真の15年前の記憶です。普通だったら、何者かに記憶を消されたとか、なぜ記憶を失ったのかとかそういった事情が掘り下げられるはずなんですが、これはもう終わったことでいいんでしょうかね?その15年前の出来事とプリミティブドラゴンの少年は何か接点があるんでしょうか?
返信削除>飛羽真の15年前の記憶
削除はい、普通なら何か裏があると考えるのが妥当だと思います。ですが現状だとこれ以上何かあるとは私は思えません。そもそも賢人が昔のことを覚えている時点で飛羽真の記憶だけ消しても意義が薄いと思いますし。
「昔の飛羽真だけ知っていることがある」とすれば賢人の問題は解決しますが、これをやると飛羽真の特別設定が山盛りになってしまうので避けるほうが無難だと思います。
>その15年前の出来事とプリミティブドラゴンの少年は何か接点があるんでしょうか?
あるかもしれませんが、今のところ接点に見えるものは無いと思います。プリミティブドラゴンをソードオブロゴスの誰も知らないということは、15年より前に禁書庫に送られていた可能性のほうが高いと思いますし。
闇黒剣月闇で切られた相手は闇落ちして復活するのがお決まりなんでしょうかね?闇黒剣に関しての知識や謎がそこまで理解できてない自分は何が何だかわからず戸惑うばかりです...
返信削除それからかつてのユーリが最光と月闇の二刀流で戦っていたことについて今後深く掘り下げられるんでしょうか?
>闇黒剣月闇で切られた相手は闇落ちして復活するのがお決まりなんでしょうかね?
削除賢人の父と先代セイバーと賢人の行動概念はそれぞれ違うと思うので一緒くたに扱うのは不適切な可能性が高いと私は思います。
>かつてのユーリが最光と月闇の二刀流で戦っていたことについて今後深く掘り下げられるんでしょうか?
普通なら触れないのは不自然だと思います。ユーリが未来を見たならそれを確認するのは当然でしょう。
またマスターロゴスもタッセルもメギドも関係者の大半がその時代の人物なので未来予知を抜きにしても事実確認をするのは当然だと思います。
しかしセイバーでは当然のことをやらないのが当然なのでやるかは定かではありません。あと数話したら全て無かったことになってるかもしれません。