『機界戦隊ゼンカイジャー』 第2話「ガオな野獣がごやっかい!」:感想

2021年3月14日

■前回より見やすかった
・今回は主人公の迷惑行為がなかった分だけ見やすかったです。友達にはなりたいけど戦うのは嫌だというガオーンに対しての態度も真っ当でした。

・強いて言えばガオーンのキカイノイドに対する態度が悪かったですが、別に積極的に排除したり見捨てているわけではなく個人の好き嫌いの範疇なので許容範囲でした。
しかし正義の味方としては頼りないですね。好き嫌いで戦うか決めていますし、侵略者と戦うとはどういうことかへの想像力も欠けています。命を守る役目は手遅れになってからでは取り返しがつかないので不安です。介人とジュランと比べるとヒーローとしては格が落ちると思います。戦いに志願する人はそうそういないという説明はありましたがカバーとして充分とは言えないでしょう。この点は後でフォローがあって欲しいです。

■敵側のほうが面白い
・個人的には敵側のコントが一番面白かったです。
「行け、キノコノイド! …… お前のことだよ!!」
とか、

博士「なんでお前、語尾に『キノコ』って付け始めたんだ?」
怪人「自分がキノコノイドだと忘れないように付けてるキノコ!」
博士「それは…良い心がけだな!」
とか、シュールだけど自然なやり取りで面白かったです。そりゃさっき初めて使ったばかりなら使った側も使わせた側もよくわかんないですよね。行き当たりばったりな流れもコミカルな作品のノリと合ってて良いと思います。敵側を悪逆非道として描くつもりがあまりないならこれで良いと思います。

■敵側が戦隊ギアを使うことはあるのかな?
・敵側の怪人の力の源が世界を封じたギアであることが判明しました。戦隊の世界も封印されていることも既に明らかになっています。こうなると「怪人が戦隊の力を使うことはあるのだろうか?」という疑問が湧いてきますよね。あるんでしょうか?

・個人的にはあってほしいです。
ゴーカイジャーのバスコよろしく、現行戦隊がレジェンド戦隊のコピーと戦うことは販促をいっぺんに済ませることができてなかなか良い手です。
ただ、今の戦隊にリスクを犯す覚悟があるかというと疑問です。そんな攻めた姿勢は感じません。「レジェンドも売りたいけどゼンカイジャーオリジナルも売りたい!」なんて半端な姿勢ですからね。

■アクションは今回もいまひとつ
・今回もパッとしませんでした。レジェンドの力は前回よりマシでしたが、単にわかりやすい特徴がある作品だったからなので褒めるほどではありません。

・ジュランもいまいちでしたが、ガオーンは更に厳しいですね。
肩や脚パーツが大きくて見るからに動きづらそうな外見のとおりぎこちない動きでした。武器も左手の爪しかないので余計にごまかしが効きません。

・左手の爪が嫌でも目立つ分、必殺技のときに爪が突然消えて銃をどこからともなく持ち出していることがとても不自然でした。合体ロボの操作も銃を使ったり使わなかったり不自然でした。やっぱり変身アイテムの銃に関する違和感はどうにもなりそうもありませんね。

・普通なら動きやすいはずの等身大戦よりも、巨大戦のほうがむしろ動きが良いように見えました。
剣だけでなく足技や分離などギミックも思ったより多くてアクションも良かったです。

■ゼンカイオー・ジュラガオーン
・ジュラガオーンの見た目は普通にかっこいい系ですね。
開いた口の間から頭部が生えてる形状はリュウソウジャーのキシリュウネプチューンを連想するのでややマンネリ感があります。

・変身バンクの背景が野球場だったのはどういう意味なのかわかりませんでした。今どきの子供は野球場なんてテレビでも見たことない子のほうが多そうに思えますし。いったいどういう意味があったのでしょう?


次回は3人目のピンクが加入するみたいです。
現状だと人間関係が一方通行なのでメンバーが増えるほど会話劇がやりづらくなりそうな感じもありますがどうなるのでしょうか。明るい雰囲気の作品で空気キャラが出ると痛々しさが倍増するので避けてほしいです。

コメント

2 件のコメント :

  1. はじめまして、半年ほど前からひっそり見させていただいておりました。
    キカイノイドのヒーロースーツが巨大戦と併用なのほんとよくないですよね。
    ガオーンはガオレンジャーモチーフで3次元に素早い移動が多い分従来のようなスリムなスーツの方が映えるなと感じ余計スーツ併用の今作の仕様が嫌になりました。

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    1. もとかさん、はじめまして。

      そうですね。アクション面では思いっきり悪影響を感じますね。
      角張ったデザインのせいで動きづらそうですし、装備と変身用の銃も齟齬が出てますし。

      「過去作品をモチーフにしたスーツはどうしたらいいだろうか?」という問いに対しての回答としては一理あると思います。
      過去の作品にもキャラ用の変身スーツはあるわけでそれを真似したらコピーにしかなりません。そうなるとじゃあ巨大ロボをモチーフにしようと考えるのは悪くない発想だと思います。巨大ロボがモチーフならそのまま巨大化させようというのも悪くありません。これがアニメだったら何の問題もなかったと思います。実写のアクションで使うには解決すべき問題を乗り越えられませんでした。

      アップ用とアクション用のスーツがあるみたいに巨大戦と等身大戦で動けるようにデザインを変えたものを使うわけにはいかなかったのかと思うところはあります。ロボっぽくても動けるスーツが作れればそれがベストでしょうが。

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