『宇宙戦隊キュウレンジャー』 第16話「スティンガー、兄との再会」:感想

2017年5月28日

【ストーリー】

■攻めてるビジュアル
・今回は後半が衝撃的で面白かったです。
前半は想像の範囲内で平凡でした。
スティンガーが歌いだしたときはこの状況でサントラの販促かと戸惑いました。
歌は東映公式によると、

 劇中にて岸さんが歌う『サソリ座の歌』。皆様お聴きいただけましたでしょうか!?
こちらはなんと、音楽活動をしている岸さん本人がこのシーンのために作曲してくださいました! 

ということだそうです。役者さんの特技関連のことだったんですね。この手の演出にはあまり良い思い出がないのですが、また一つ増えてしまったという感じです。

・後半はビジュアル面でインパクトがありました。チャンプの遺体は少し引くくらいにショッキングな光景でした。
ニチアサヒーローで本当に爆発四散するキャラは非情に珍しいですよね。必殺技を受けてもだいたい死ぬ死ぬ詐欺で、誰かに助けられたとか最初からお芝居でダミーを用意して死んだように見せかけただけだったというパターンが多い中、本当にやられました。しかもちぎれた胴体など四散した残骸が残ってる分、何も残らずに消し飛ぶ怪人のやられ方よりもむごかったです。
目を背けたくなるようなスコルピオの素顔といい、映像面で攻めてると感じました。最近は何かあると「規制が多いから仕方ない」と言う意見がよく出てきますが、これができるならまだやりようはあると思いました。

・チャンプが「お前には心がない」と語るシーンは惜しいと思いました。
ロボットが人の心を語るのは定番だけど面白いです。ただ、キュウレンジャーで成立するのかが疑問に思いました。これまでに妄想までするアンドロイドのラプターや機械生命体であるバランスが描かれているので前提条件になるロボットの心の有無がとても怪しいからです。むしろキュウレンジャーの世界では「ロボットに心? 有るでしょ」と断言するほうが自然に思えました。


【アクション】

■加藤監督
・スコルピオとのバトルはパノラマからの接近戦への入り方に痺れました。
振りの大きい槍とコンパクトな足技の組み合わせで1vs2でも優勢に戦うスコルピオがかっこよかったです。

・バランスのワイヤーアクションも面白かったです。
戦隊らしいコンビネーションとバランスらしさを感じる軽妙さが良かったです。さすがは加藤監督です。安心して見ていられます。


次回はきぐるみ組がメインのようです。
次回予告の感じがいかにもアイディア一発勝負という感じで息抜きなのかなと思っていたら次回の脚本は荒川さんだそうです。キュウレンジャーはキャラ描写の薄さが問題点の一つなのでキャラを濃くしたがる傾向のある荒川さんの登板は好ましいことのように思えます。野球とアイドルの話を始めない限りは見守りたいと思います。

コメント

2 件のコメント :

  1. 今回を見て、事の良し悪しは別として、多人数戦隊の新しい展開のしかたのヒントがあるように感じました。定期的に面子が出入りする、例えば今回のチャンプの一時離脱のように先の展開の予想がつきづらいというのは、うまく回せたら中々面白い作劇が出来そうだなと思います。少なくとも前回までのように、多人数を持て余してキャラの扱いが適当に処理されるくらいなら、定期的に入れ換えがあった方がメリハリがついて面白いかもしれませんね。

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    1. >定期的に面子が出入りする、例えば今回のチャンプの一時離脱のように先の展開の予想がつきづらいというのは、うまく回せたら中々面白い作劇が出来そうだなと思います。

      そうですね。いるだけメンバーになるより出し入れするほうが良いと思います。

      難点は販促との兼ね合いだと思います。
      その場にいないと販促の仕様がありません。別行動しているメンバーを単独で戦わせる手もありますが、それだと結局描写する時間がかかるので別行動させる意義が薄れてしまいます。そこをどう扱うかが実現する上での課題だと思います。

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