『仮面ライダーエグゼイド』 第31話「禁断のContinue!?」:感想
【ストーリー】
・もはや恒例となったワープイベントでした。
エグゼイドは「話が進む=ワープする」なので話についていけません。今回もどういうことなのか話の流れがわからない話題がいくつも出てきました。私が気になったことを一つずつ取り上げていきたいと思います。
■命の定義
・命について永夢と黎人が対立していましたが永夢が何を言っているのかさっぱりわかりませんでした。本当に何の問題なく生き返れるなら医者でも歓迎すると思うのですが? 問題になるとしたら宗教観や生命倫理から見た場合であって、単純な救命活動の話としては何が問題なのかわかりませんでした。 生き返らせる代わりに黎人の殺人行為を許せとか、生き返ったんだから殺したも何も無くなるなんて話はしてないはずです。
「データから生き返ると黎人のようにバグスターになる」 という話ならそもそも話が成立しません。生き返るけど人間ではなくなるなんてそれは元通りではないからです。
私から見ると永夢の生命倫理もわからないし復活の形式もわからない状態で話を進め、挙句にとりあえずの結論まで出していて全く話についていけませんでした。
■黎人の命
・そもそもバグスターは「何度でも蘇られる」と聞いているので社長のガシャットの機能を使った99回制限の価値がわかりませんでした。99回なんて無限に比べたら全然大したことないのに何をドヤ顔しているのかと不思議に思いました。その場で復活できることが売りなんですかね。
・完全体で自我のあるグラファイトが自分では生き返りませんでしたし、バグスターの蘇生はパラドの独自技術なのでしょうか?
だとすると誰も何も言いませんけど、パラドは生殺与奪権を持った上でバグスターの上に立っていることになりそうです。これはけっこうパラドの印象が変わってきそうな要素に思えるのですがどうなっているのでしょう?
■永夢の言動
・永夢は元々何を考えているのかわからないキャラクターだったのですが、今回話したはずなのにますますわからなくなりました。
本当に「人の命が大切」ならクロニクルのせいで命が失われ続けている現状の打破が最優先のはずです。そのためには黎人に協力させることが一番近道でしょう。それがどうして黎人への私怨と永夢の個人的な生命倫理を優先させて考えていたのでしょうか?
悩むなら他にリスクの少ない道はないか、どうやって協力させるか、どうしたら裏切らない保証をつけられるかといったことだと思います。
今回の様子だと永夢の価値観では「自分の主義>患者の命」という構図になっていたように見えました。自分勝手に他人の命の価値を決めるのでは黎人と変わらないと思います。「永夢も黎人も実は同類で身勝手な人物」と描きたいなら何も問題はないのですが、そんな話ではなかったですよね…?
■リプログラミングを使わなかったのはなぜか?
・永夢が黎人が気に入らないという私怨を優先するならするで、リプログラミングを使って自由に動けなくしたりコンティニュー回数を残り1回にしたりできたと思います。
結局、戦力として利用することも考えて悩んでいたということなのでしょうか? だとすると共闘するときの台詞が虚しく聞こえます。
・リプログラミングに限らず今のところ何の足かせも付けていないようですが、レベル0の能力の危険性を理解しているのかも疑問に感じました。
能力を悪用されると触るだけでライダーの変身を強制解除させたり、ポッピーを衰弱させて簡単に人質に取れたりする危険性があることをちゃんと考えているのでしょうか?
■CRの活動方針
・黎人が飛彩に「グラファイトのプロトガシャットを手に入れてクロニクルをクリアすれば彼女も生き返れる。それができるかは君次第だ」と言っているのを聞いて現状のCRの活動方針がわからなくなりました。
今まではてっきりクロニクルの阻止の中にパラドたち幹部の打破も含まれていると思っていました。しかし黎人の言動からすると「クロニクルはクリアして阻止するけどグラファイトたちは倒さない」という可能性も充分あり得るようです。
・個人的には不思議な話に聞こえました。
クロニクルを阻止してもパラドたちが生きてる限り、第二第三のクロニクルやゼロデイが起こされると思います。現状の最大の脅威であるクロニクルの阻止を優先するのは当然ですが、並行してパラドたちにどう対処するかも検討していて当たり前だと思います。飛彩や大我にとってはこの方針の違いはそれなりに意味があると思うのですが、どうして誰もこの話をしないのか不思議に思いました。
■ゲームの扱い
・基本的に酷くて当たり前と諦めてきましたが 、今回のはとびきり最低でした。
Q:プレイヤーの腕が良いから勝てない相手にどう勝てばいいでしょう?
A:チートで相手の使用キャラのレベルを下げましょう。
って…
ゲームで勝つ方法としては最低の発想だと思います。レベルが何より重要でしかも上がりづらいゲームで主人公側がするなんてあり得ないです。普通のヒーローものでいったら、敵の大切にしているものを人質にして敵を殺すくらい外道です。これがありなら、バグスター側は変身前に襲って殺してもOKだと思います。
・ルール下での戦いを基本とするゲームではかなりの逸脱行為だと思うのですが、永夢はもうゲーマーじゃないからゲームのルールなんて気にしないってことなのでしょうか?
患者の命が何より最優先なら間違っていないと思います。もはや誰が闇医者と呼ばれるべき存在なんだか私にはわかりませんが。
■永夢? M?
・合わせて疑問に感じたのが戦闘開始時の永夢の決め台詞です。
永夢は「ノーコンティニューでクリアしてやるぜ」と相変わらず言っていました。
あれ?っと思いました。私の記憶では最近の永夢は戦いやゲーム病患者の救命活動をゲーム扱いすることに否定的だったと思います。そんな永夢からどうしてゲームにちなんだ言葉が出て来るのでしょう? おかしい気がします。むしろ「僕が患者を守る!」と医者の永夢を前面に打ち出した台詞が出て来るほうが自然な流れだと思います。
・「やるぜ」と強気で永夢らしくない口調ですが、これは別人格のMによる発言だったのでしょうか?
だとすると永夢はなんだかった経験してパラドの支配から逃れても、戦闘時には結局別人格に切り替わってしまうということになります。これはかなり問題だと思います。永夢が口だけで何もできないし、実際に何もしていない人物になってしまいますし、ゲーム好きなMが戦局を決めることになってしまいます。Mがどんな人格かわかっていないので、ひょっとしたら「こんな楽しいゲームを終わらせるなんてもったいない!」とか土壇場で言い出してCRと敵対する危険性すらあります。作劇の都合から考えると今更Mを別人格として持ち出すとは思えないのですが何がどうなっているのでしょう?
【アクション】
・どんな新人かなーと楽しみにしていたら石田監督二号でした。
ギャグ描写がくどいしテンポが悪くてうんざりしました。今回の映像がやりたいことだったならもう期待しません。
・アクションは比較的良いほうでした。
CG映像のしょぼさを念頭に置いていない点を除けば、構図やアクションはまぁまぁでした。予算のおかげなんてオチでなければ、他の監督より少しはマシそうです。
次回、また新ライダー登場+黎人パパが新社長就任と雲行きが怪しくなってきました。パラドクスを倒す糸口やクロニクル攻略の先が見えてきた途端に「それはもうどうでもいいです」という雰囲気を出すのはいかがなものかと思います。
大抵の人の場合、叩きながらも視聴を続けてるのは少しでも作品に「面白くなって欲しい」という期待を感じてるからだと思うのですが、貴方の感想からはそういった期待を感じられません。面白かった所を探そうとしていないように感じます。なぜ面白くもないと感じるものの視聴を続けているのでしょうか?私にはただ馬鹿にしたいだけだと思えてならないのですが。
返信削除あなたの勘違いの理由は根本的な見方が間違っていることです。
削除本当に疑問に思ったのなら既知の類型から導き出そうとしないで事実から分析したほうがいいですよ。
>大抵の人の場合、叩きながらも視聴を続けてるのは少しでも作品に「面白くなって欲しい」という期待を感じてるからだと思うのですが
こんなことは思っていません。
ストーリーに関しては「スタッフはどういうつもりなのだろう?」と思って見ています。私には一向にエグゼイドの話がつながるように見えないのですが、プロが作っている以上どこかでつながるはずです。それがどこでどういうことだったのか知りたいだけです。
アクションに関しては1話単位で完結しているものです。これまでのアクションが面白かったか面白くなかったかは各話のアクションと直接的には関係ありません。急に面白くなることもあればグダグダになることもあります。
マキシマムのアーマーはもう最初からずっと脱いだ状態で戦うのがデフォでいいのに、とも思いましたが、やっぱり販促の都合上アーマーを纏った状態のアクションもある程度はやらないと駄目なんですね。先週のコメントで、脱いだまま放置するなんて酷いとおっしゃっていたのを見て、私も理屈としては間違っていないと思うのですが、それ以上にこれはスタッフの方々のせめてもの抵抗の証ではないかと私は感じました。そもそもエグゼイドには実写のアクション作品(それも予算は決して潤沢ではない)でやるには無理がある要素が多過ぎると思いませんか。こればっかりは、奇をてらったデザインやコンセプトをゴリ押ししてくるスポンサーや制作側の責任であり、あまり現場スタッフのことばかり責めるのは少々不公平ではないでしょうか。別に噛みつくわけではありませんが、普段当ブログを興味深く拝見している者の一人として意見させていただきました。
返信削除>そもそもエグゼイドには実写のアクション作品(それも予算は決して潤沢ではない)でやるには無理がある要素が多過ぎると思いませんか。
削除はい、私もそう思います。
マキシマムのアーマーでいえば動かすにはCGが必要なのにその予算が確保できないのでは使いようがありません。根本的な原因は予算を与えない上層部や動かし方を考慮してない玩具デザインのほうです。
>あまり現場スタッフのことばかり責めるのは少々不公平ではないでしょうか。
必要以上に攻めた覚えはありません。
たとえばマキシマムのアーマーが動かせないだろうというのは予想していましたから毎回「全然動かない」なんて指摘したりしません。
しかしアーマーを脱いで放置するのは論外です。
なぜかというとこの番組が販促番組だからです。アクション映像を流してついでに商品を売る作品ではありません。商品を売るためにかっこいいアクションを付けるのです。
アーマーを放置してただのエグゼイドを映してマキシマムの販促にはならないでしょう。アーマーがなかったら必殺技のときしか普通のエグゼイドレベル2と違いがありません。そんなの販促とは呼びません。まだろくに動かないアーマーを着てスローに戦ってるほうがマシです。
脱いだ状態をメインに動かすにしても「エグゼイドの攻撃で敵をアーマーのほうに吹き飛ばしてアーマーで強烈な一撃を加える」などアーマーが目立たせるアクションはあると思います。実際、アーマー状態でパラドクスを取り押さえ、エグゼイド本体は抜け出して別に動いたことがありました。そういう工夫をするならばアーマーを脱ぐのも有りですが、使わないのはスタッフの落ち度だと思います。
前からエムの言いたいことはわかるけど何か噛み合わないなと思ったら、状況とエムの言動があってなかったんですね。確かに今は人命救助どうこうの話なのにクロトの発言に食い付いて論理の話を持ち出すのは違うと思いますね。
返信削除エグゼイドらがエナジーアイテムを使うのを見るとほんと何で普段から使わないかなと思いますね。
ニコの戦闘がギャグなのは私としてはどうにかならないのかと思います。あれではニコのゲーマーとしての強さが伝わらないです。
レベルダウンに関しては私も思いました。パラドがチートを使っているならまだしも。
主人公側が作品の設定上チート能力や技を使うならば相手もチート仕様でないと。
>エグゼイドらがエナジーアイテムを使うのを見るとほんと何で普段から使わないかなと思いますね。
削除今回は2vs1とはいえスムーズにアイテムを入手していましたね。普段でもできそうなくらいでした。モーションなしで触れるだけで使えるのだからこれが普通だし、もっと使うことが多くていいはずなんですよね。
>ニコの戦闘がギャグなのは私としてはどうにかならないのかと思います。あれではニコのゲーマーとしての強さが伝わらないです。
伝わってきませんね。エフェクトや音響を可愛くする程度ならともかく、実際のアクションまで無駄と隙だらけの動きにするのは問題だと思います。
もうスタッフはゲームの腕がライダーバトルに関係している設定を忘れてしまったんでしょうかね。いや、ひょっとしたらそんな設定はなかったのかもしれません。
>主人公側が作品の設定上チート能力や技を使うならば相手もチート仕様でないと。
インフレさせたらインフレで対抗するしか釣り合わないんですよね。
私はそれは面白くなくなるから嫌なんですけど、一方的なインフレにインフレを重ねるのは常軌を逸していると思います。
エナジーアイテムを使わないことを他で言ったら、その場で使えるものが近くにないからとか敵の目の前で取りにいくのは難しいとかパラド相手だと取られるからとか色々言うけどそんなに難しいもんですかね。
削除>一方的なインフレにインフレを重ねるのは常軌を逸していると思います。
あくまで制限や特定の条件や相手によってのみとかがあればということなのでインフレそのものは好んでいるわけではないですけどね。
>そんなに難しいもんですかね。
削除理由付けはいろいろできますが、映像作品で納得させるのは困難だと思います。
ちょっとでも棒立ちになったり間合いが開いたりして余裕を作ったらおしまいですからね。
ましてライダーでは武器にガシャットを挿したりフォームチェンジをしたり、何もできない隙が確実に発生するので全てカバーするのは途方もない苦労だと思います。到底実現できるとは思えません。そんな設定を使わないほうが遥かに易しいと思います。
ゲンムレベル0がガシャコンブレイカーを使用していた件。レーザーレベル3からガシャコンスパローを奪った意味と意義は?
返信削除二つ目のガシャットギア デュアルβの件。デュアルガシャットとしての価値が事実上無くなった感がある。デュアルβについては、「『タドルクエスト』から『タドルファンタジー』はまだしも『バンバンシューティング』から『バンバンシミュレーションズ』はジャンルが違うだろ」というのが真っ先に思った事だったりする。
パラドがドライバー無しで変身していた件。ガシャットギア デュアルだけで変身していた事について何かしらの説明ってありましたっけ?
L.E.Dガイストさん、はじめまして。
削除>ゲンムレベル0がガシャコンブレイカーを使用していた件。
これは不思議なことなのでしょうか?
単にゲンムレベル0を作った時点でガシャコンブレイカーが開発済みだったか、エグゼイド用の予備か黎人がどこかに隠しておいたものを使っただけだと私は思います。
>レーザーレベル3からガシャコンスパローを奪った意味と意義は?
私は単なる武装の充実でしかないと思っています。
メタ的には当然販促の都合です。
>二つ目のガシャットギア デュアルβの件。デュアルガシャットとしての価値が事実上無くなった感がある
はい、無くなったとと思います。元からとっくに失われていたので個人的には今更どうでもいいです。
>デュアルβについては、「『タドルクエスト』から『タドルファンタジー』はまだしも『バンバンシューティング』から『バンバンシミュレーションズ』はジャンルが違うだろ」というのが真っ先に思った事だったりする。
真面目に考えればそうなると思います。私はゲーム関連については早々に諦めました。
好意的に解釈するなら「シューティングゲームのシリーズだった作品の派生作品で、バンバンシューティングに登場する機体などを使ったシミュレーションもの」ならばあり得なくはないと思います。もっともバンバンシューティングに人型以外の敵が登場するのかは全く描かれていないので前提条件が成立するのかわかりませんが。
>パラドがドライバー無しで変身していた件。ガシャットギア デュアルだけで変身していた事について何かしらの説明ってありましたっけ?
これはパラドクスレベル50のことで合っているでしょうか?
あれはグラファイトがプロトガシャットを使ったようにパラドもガシャットの力を使っただけだと思っています。
ドライバー有りでの変身とどう違うのかは描かれていないので謎です。パラドクスの見た目がライダーっぽい理由も謎です。
一応相手のレベルを下げる技(そのバトル中のみ)はメダロットというゲームであります
返信削除味方側が使うのはどうなんだという意見には同意しますがチートでもなんでもなくそういう技が実際のゲームで存在するというのは知っていただきたいです
メダロットは初代しかやってないのでメダロットにもあることは知りませんでした。
削除FF8ならやったことがありますし、敵の使うものでいえばウィザードリィもやったことがあります。
問題はゲームの中に存在するか否かではなく、公平かどうかです。
バランスブレイカーになるほど強力なものはプレイヤーに有利なものでさえ使用をためらいます。強敵相手に工夫して勝ったならば同じゲームをプレイしている友達に誇れますが、チート同然のものを使って勝ったら「一応、勝った。あれ使ったけど…」とむしろ萎縮するくらいだと思います。
特に対戦ゲームでは対人戦や大会では自主規制やローカルルールで使用が禁止されるものも珍しくありません。存在するからといって使っていいものとは限らないのはゲームでも同じだと思います。
まして製作者によって用意されているものならまだしも、エグゼイドの場合は完全に0から創り出したものです。レベルがエグゼイドで何より価値があることも言うまでもありません。レベルダウンは「やり過ぎ」を超えて、チートと呼ぶべきものだと私は思います。
ガシャットギアデュアルは単体で変身機能があります。
返信削除作中では使用してませんがβも玩具にはちゃんとそれ仕様の音声があります。
>ガシャットギアデュアルは単体で変身機能があります。
削除これは上にあるパラドクス50レベルの話へのコメントでよろしいでしょうか?
つまりパラドのパラドクス50レベルへの変身は、グラファイトがプロトガシャットでパワーアップしたのとは別もの、ということでしょうか?
それは推測ではなく公式設定でしょうか?