『宇宙戦隊キュウレンジャー』 第13話 「スティンガー、兄への挑戦!」:感想

2017年5月7日

【ストーリー】

■賛否両論
・今回は面白いところとつまらないところが両方ありました。
まず新展開は単純に面白かったです。ラッキー以外のキャラにようやくスポットライトが当たり始めたことも歓迎できます。

・人数の分散と有効活用は良い考えだと思いました。
戦隊でも単独行動するキャラはたまにいますが、巨大戦や決めポーズなどの兼ね合いで戦闘になると結局合流し、戦いが終わるとまた「俺は一人でやる!」と説得力のないことを言い始めたり中途半端になりがちです。
キュウレンジャーの場合、人数が多いので数人抜けても5人以上を保てるのでこういう問題を避けられそうです。ストーリーのフォーマットも4~6話ごとのメインストーリー回の合間に本筋と関係の薄い個人回を挟むのが一般的です。このメインストーリーが進むタイミングで合流すれば、話の流れとしてはむしろ自然に見えると思います。上手く使えば戦隊シリーズに一石を投じることができそうなので期待しています。

・ただ、単独行動と分散に関しては「序盤に9人集めることにこだわっていたのは何だったのか?」 と思うところもあります。
全員必要なのは最強の敵と戦うときだけでカロー程度なら9人も要らないって話なのかもしれませんが、言っていることとやっていることにギャップを感じます。この設定に関しては死に設定なのかなと思いつつあります。

・つまらなかったところは主にキャラの扱いです。
今回の題材であるはずのチャンプは見ていてのけぞるどころか倒れ込んでしまいそうになりました。誤解があっさり解けるどころか、チャンプ自身の向き合い方とスティンガーとの協調まで一気に終わりました。場合によっては全体に1クールかけてもおかしくない展開がたったの1話で終わってしまいました。セミより短い一生です。これからチャンプは何をしたらチャンプらしくなるのでしょう? チャンプにこの後の展開は用意されているのかは甚だ疑問に感じました。
相棒と呼ぶことなんて、その前にラッキーやガルなど新規メンバーを相棒として認める話があればあのシーンももっと良くなったはずです。

・地味にガルも酷かったです。
ラッキーの犬どころかチャンプにまでヘコヘコしていました。チャンプとガルは特に接点なかったですよね?!
非シリーズ構成の回でなら悪ノリとして流せますが、シリーズ構成の担当回で久しぶりのラッキー以外との絡みなのにこの扱いはショックでした。

・小太郎の研修は良い口実だと思った一方、疑問に思うところもありました。ラッキーは研修に行かなくていいのでしょうか?
ジャアクマターのことすら知らない世間知らずなので少なくとも歴史の勉強は必須だと思います。
「研修というのは口実で、実際は少しでも危険から遠ざけたかっただけ」という線も考えましたが、小太郎加入時にスティンガー以外は誰も特に反対していなかったのであり得なさそうです。


【アクション】

■もう一捻り
・今回のアクションは武器の組み換えが面白かったです。
ソード→アックスの時点だと前に一度見たことがあるので「使いやすいですよねー」くらいの印象でしたが、その後に残ったソードの刃からスピアにする展開があってびっくりしました。こういうの好きなので楽しかったです。

・多vs1で敵をボコる場合、 どうやって連続性を保ち続けるかという問題があります。物理的なスペースなどの問題から攻撃の間が空いたり、映像がこま切れになってしまったりしがちです。
その点、今回の敵に刺さった武器パーツを使った流れは敵を主体にして映像の連続性を保てていて良かったと思います。

・一人称視点は特に心に響かなかったです。
一人称視点アクションの問題である「情報量が少ないため映像が地味で、構図がマンネリになる」という点を克服できていなかったからです。特に多人数制の戦隊とは余計に相性が悪いと思います。一人の視点を続けて長回しで撮れば躍動感や感情移入が生じることがありますが、視点の切り替わりの多い戦隊には不向きです。可能性を感じる水準にはまだ達していないと思っています。

■ライダーキック
・スコルピオのキックがライダーキックみたいだなと思っていたら、
「右足の形状が変化して」「地面と平行にスライドしながらのキックで」「敵にヒットして壁に叩きつけると敵の背後に紋章状の破壊痕が浮かび上がる」
と、どう見てもキバのダークネスムーンブレイクで驚きました。偶然の一致にしてはできすぎだと思いますが、監督かスコルピオ役の役者さんが好きだったのでしょうか?


次回はギャグ回のような感じでした。
コスプレやガルの女装よりもリュウテイオーのソバットに目を奪われました。
予告の印象がだいぶ違うのでシリーズ構成の毛利さん以外の人の登板かなと思っていたら下山さんでした。心の底から納得しました。同時に覚悟も決まりました。素晴らしいアクションが約束されていて本当に良かったです。

コメント

2 件のコメント :

  1. 予告のガル達のコスプレ姿を見たとき私は大和屋さんのことが頭に浮かんだのですが、下山さんでしたか…昨年みたいにゲスト参加の可能性もありますが、正直下山さんとの二人体制でずっとやってくのは不安なので、せめてもう一人ベテランの人を付けて欲しいところです。誰か適任はいますかね?

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    1. 臨時のゲスト参加だといいですね。ぜひそうであって欲しいです。

      >せめてもう一人ベテランの人を付けて欲しいところです。誰か適任はいますかね?

      ベテランが有りなら大和屋さんや會川昇さんなどやれる人はいると思います。
      若手なら香村さんが良さそうだと思います。前作のジュウオウジャーで実績がありますし、毛利さんの作風とも相性が良いほうではないかと思います。

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