3ＤＳソフト『スーパーマリオ３Ｄランド』をクリア後レビュー。
裏面にあたるスペシャルまでクリア済み。完全コンプの隠し面は未プレイです。
初めてやったのが『スーパーマリオワールド』なのでそこが基準になっているとこが多いのでご注意を。

スーパーマリオ3Dランド (2011/11/03) Nintendo 3DS 商品詳細を見る

■ボリューム：９０点
・裏面含めて約１００面。１面あたり５～１５分ほど。サクサク進めるのでそれだけで楽しい。長くも短くなくちょうどいい。操作も忙しくないから電車の中でも問題ない。

・ステージは種類が豊富で同じ風景はほとんどない。その一方で全部で８つに分けられているワールドごとの特色が薄かったもう少し統一感がほしかった。

■アクション：６０点
・マリオだから複雑な操作を求めないのは当然のこと。普段使うボタンはダッシュとジャンプの二つのみ。上限が低い中でがんばっていると思う。
ゴールの旗の一番上を狙うにも、場所によって高さのあるしゃがみジャンプ、低いが距離が長い幅跳び、標準的な通常ジャンプと使い分ける必要があって、動作の違いの意味を初心者にわからせるにはちょうどいいと思う。
走って飛び跳ねてるだけで楽しい。マリオの基本をしっかり守っているのは良いね。

・一方で悪い面もけっこうある。一つは説明不足。説明書とＯＰ放置で見られる画面以外にチュートリアルがない。しかも数少ない説明も動きごとの意味は書いてないので自分で試して考えないと理解できない。序盤に説明ブロックとか置いて最低限の説明はしたほうが良かったと思う。

・もう一つはステージ構成。敵が弱く死因の９７％は落下死になる。そのため難易度が上がる＝如何に落とすか。というステージ構成になっていくため、進めば進むほどプレイヤーが遊べる余地が狭くなっていく。もう少し敵を増やしたり、別の方向で難易度を上げたステージを用意してほしかった。

■グラフィック：８０点
・３Ｄ機能を活かして奥行きを重視したステージやギミックはワクワクする。３Ｄを切っているとつながったブロックに見えるけど、オンにすると実は手前にズレていることがわかるのは、おおっ！ってなる。子供は特に喜びそうだし、こういう「ゲームって楽しい！」って思わせる作りが任天堂らしい。

・敵キャラも定番キャラだけじゃなく、サンボやチョロボン、チョロプーも出てきてくれて嬉しい。懐かしいなー。

■音楽：６５点
・旧マリオをオマージュした音楽が懐かしい。音符を追いかけて音楽を奏でるミニゲームで懐かしい曲が流れると無性に嬉しくなる。イメージ通りのマリオな音楽でその分、新鮮味はない。

■すれ違い通信など３ＤＳ活用
・同ＲＯＭ内の他のデータとすれ違った人のステージクリアタイムが表示されるのが意外と燃える！ ネットでのランキング機能はよくあるけど、あれは個人的には嫌い。トップが表示されるから「こんなの俺には無理！」ってかえってやる気がなくなってしまう。その点マリオは身近な人に限られてるからとんでもない記録は出にくく、相手に見せつけるちょっとした楽しみがある。この機能は個人的には３Ｄランドで一番好きな要素。それ以外のアイテムとかは完全におまけです。

■総評：７３点
・初心者にはぴったりでまさにマリオ。ベテランゲーマーには３ＤＳの機能とノスタルジーとそつがない。マリオに求められている要素は全て手堅く詰まっている。

■不満な点
・序盤がゲームの本質を突いててよくできている分、ゲーマー的には粗が気になる。立体視機能や双眼鏡でキノピオをミニゲームが序盤に集中してて、後半以降は難易度＝即死率が上がっていくばかりで提供される楽しみがどんどん減っていく。もう少しこの辺のバランスを調整してほしかった。

・落下死のみのステージ構成
空中庭園＋３Ｄのための俯瞰カメラ＋少し外れると即落下のバリアフリー構造の結果、ジャンプの難易度が跳ね上がっている。死ぬってのはやっぱりストレスになるから、失敗して落ちても死なない箇所をもっと増やしたほうが楽しくなったと思う。その方がクッパ城の落ちたら即死のマグマ地獄も際立って、クッパの株も上がったはず。クロノアみたいにステージの難易度は高くても何度もリトライできるほうが好きだ。

個人的な感想としては、ほどほどの満足感。
任天堂の姿勢に感心しつつも、ゲーム単品としてモヤモヤさせられた。存在意義は重要だと思うけどゲーマーとしてはそんなに惹かれない。自分もいわゆるハードコアゲーマーなのだなぁと実感させられた。

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