『シンフォギア』を振り返って

2012年5月1日
最終回も終わって、時間も経ったここいらで自分なりにまとめてみたいと思う。
シンフォギアは”歌”を物語上にも、作劇上にも、商業上でも主軸に据えた点で画期的な作品だった。
歌は一人でもみんなでも歌える。他人を元気づけることも、自分を鼓舞するためにも歌われる。歌い方でそのときの心情を表すことも、登場人物の成長を表現することもできる。歌の秘めた可能性を見せてくれた作品だったと思う。

特に挿入歌をアフレコで歌うというのは大きな発明だと思う。
劇中の効果は言わずもがな。否が応にも盛り上がる挿入歌と活躍するキャラをシンクロさせる効果は半端ない! 歌っている間しゃべらないからアクションに目が行って、バトルものとの相性も抜群だと思う。昨今、声優のアイドル化というけれど、こういう形で実を結ぶならそれも有りかなと思った。

とりわけ高山さんと水樹奈々の対比が際立っていた。翼の歌は翼の歌になってるし上手いんだけど、やっぱり水樹奈々が歌ってる感じ。個人的には、実際にCD版を聞いてみると感じが違って、新鮮な感じがするのが面白いと思った。翼の歌は特に顕著。CDと比べると劇中のアフレコ版はかなり押さえ気味に歌っていることがわかる。本編で聞いて満足。で終わらせずにCD版自体に違った色合いを持たせるのは購買意欲をそそる。この辺、音楽プロデューサーならではだなぁと感心した。アフレコ版のアルバム出したら、それだけで商品になると思う。

1話の奏のアフレコ版はすごい! あれがなかったら、こんなに印象に残らなかったと思う。キャラの動きに合わせて抑揚をつけるだけで、ああも生き生きとした感じが出るなんて! 声優としても歌手としてもベテランの高山さんならではの離れ業だよ。

シンフォギアの金子さん起用は大成功だったと思う。シンフォギアは挿入歌のアフレコ版や声優=ボーカルを一貫させたり、普通のアニメとちょっと路線が異なっている。これで物語まで馴染みのない内容にしていたら視聴者の拒否反応が強くなってしまったいたと思う。その点で、王道に自分の独自色を混ぜるのが得意な金子さんは適役だった。ライダーと言えば戦闘シーンに挿入歌は付き物。金子さんの特撮スピリットが挿入歌と相性が良かったのも計算尽くかな?

音楽プロデューサーの上松さんとアニメには門外漢の金子さん。二人が化学反応を起こして、従来のアニメとは毛色の違ったアニメが生まれた。画期的だけど斬新とか、異色という言葉は似合わない。シンフォギアはアレンジって言葉がふさわしい作品だと思う。

戦姫絶唱シンフォギア キャラクターソング1 ツヴァイウィング戦姫絶唱シンフォギア キャラクターソング1 ツヴァイウィング
(2012/01/25)
ツヴァイウィング、風鳴翼(cv:水樹奈々) 他

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