『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』 第2話「ブン捕れお宝!俺の獲物だ」:感想
■まとまりがない
・2話もパッとしない内容でした。1話以上に何がやりたい話なのか伝わってきませんでした。
・お話としてはトレジャーハントのオチが弱いと思いました。
「他のやつが取ってきたお宝を奪えば俺が優勝だ!」って、それ盗品も含まれてるんですけど… やってることが怪人よりも悪質で個人的には普通に引きました。
子供の話が挟まったので、てっきり
「最高のお宝…それはお前の中にいるあの子の母親だ! とびきりのお宝を頂くためにお前を倒す!」みたいな路線かと思ったら何にも関係ありませんでした。あの子供との話はいったい何の意味があったのでしょう…? 強奪が回答じゃ野生のいじめっ子の方から着想を得ちゃってるんですけどそれもいいんですか?
結局は怪人を倒すだけだったことも肩透かしでした。それなら最初から怪人の提案なんて無視して倒せば終わりだったじゃないですか。それじゃダメだから「トレジャーハントで勝負だ!」って言ったはずなのにルール無視しちゃ意味ないじゃないですか。
「型破り」のつもりがただのルール無視になってる感じに見えました。型破りって言うのは「常識や固定観念を打ち破る。しかしルールには沿ってるから問題ないから認めざるを得ない」ことでルール無視とは違うんですよ。
悪い意味でゴジュウジャーの印象に沿った内容になっちゃってて不安が増しました。こんな形で”ゴジュウジャーっぽさを感じる展開”を見たくはないんですけどねぇ。
・宝探しの過程が面白くないところもよろしくないと思いました。個人的には面白くないどころか不快感が強めだったので結構にマズい気がしました。
主人公はわざわざキャンプ場を掘り起こす迷惑行為が余分だと思いました。あの場面の主題は「巨大ロボを発掘にも利用する破天荒さ」なんだから迷惑をかける必要はないと思います。誰もいない山奥で掘り起こしても何も問題はなかったと思います。
ブルーは普通に詐欺なので印象が悪いです。最初から返すつもりはあったようですし、ブルーのファンである持ち主からすると嬉しいことしかなかったので問題ないって話なのでしょうが、直感的にはそうは思えませんでした。第一印象が悪くなるのは普通に悪手だと思います。
イエローに至っては超人的身体能力を見せただけです。…何ですかこれ??? 初登場でするべきことがこれなんですか? もっと「テガソードを地面に立てて倒れた場所を掘り起こしたらお宝が出てくる(マジでこの信仰にご利益あるの?)」なんて展開の方が無難だと思うんですが…
■まだ出すの?!
・冒頭であっさり済んだクワガタオージャーの人がラストでまた出てきてびっくりしました。あのネタ、まだ引っ張る気なんですか?!
東映公式曰くネーミングが茶道具でキャラと無関係で明らかに適当なので出し続ける予定があったようには見えません。
この不一致は「当初は主人公とは真逆の高尚なキャラとして茶道を目指す人物にする予定だったのだが、大也役の人を起用することになったので役者さんの特技であるギターに設定が変わった」みたいに捻じ曲げたことが原因なのかなと疑っています。
人助けを優先したり、その割に「夢も無いくせに!」と理不尽な理由で襲いかかってくるキャラクター性はバンドよりも高尚な趣味の方が高慢な感じで親和性が高い気がします。
■違和感
・OPはにぎやかで楽しげな感じで1話とイメージが違って戸惑いました。
変身も結構違和感を感じています。シークエンスに合わせて手拍子を入れる仕草がキャラやストーリーとミスマッチに見えます。
いかにも明るい感じのノリと胡散臭い連中しかいない主要人物が真逆で違和感が強いです。
「初期コンセプトと実際のキャラやお話が別物なんだよ」と片付けようにも、今回のラストで「主人公の家、兼カフェだった場所がブルーたちに買い取られてアジトになりました」という展開に主人公の反応が薄いので方向性が本当にわからなくなってきます。
冒頭で恩人にいきなり襲われた経験から考えると、「てめぇ!俺の家主まで巻き込むつもりか?!許せねぇ…!」とブルーに食って掛かってもおかしくない場面だったと思うんですけどね。
明るくお気楽にしたいのか、めちゃくちゃで殺伐としたいのか。常識人なのか破天荒なのか。今のところストーリーもキャラも何もかも方向性が定まっていない印象が強いです。
・個人的には敵幹部のファイヤキャンドルやクワガタオージャーの人などサブキャラでしかないはずの登場人物の方が印象が良く目立っているように見えることにも違和感が強いです。
こういう力を入れてるはずのメインほど見づらくて面白くなく、シンプルな造形の脇役の方が相対的に魅力的に見えるパターンは問題になることが多いんですよね… 製作者たちまで作品の面白さや魅力を理解できてないまま何となくで進み続けてる場合にありがちなパターンです。
■イエロー
・「テガソード信者」…って言われてもよくわかりません。
そもそもイエローの信仰するテガソードと主人公やイエローたちの契約したテガソードは別神なんですか?同一なんですか? そういう基礎的なところからわかりません。
テガソードが定めたルールがバトルロイヤルのはずなのにブルーと馴れ合ってることも不可解でした。信者ならむしろ「馴れ合いだなんてテガソード様の定めた神聖なルールを台無しにするんじゃねぇ!」ってキレるポイントじゃないんでしょうか?
説明が説明になってないので理解もできないし、信者であることが特に面白くもなくて、最悪だと思いました。個人的には全く意味がわからないんですが、何なんでしょうかこれは? なんでこんな設定にしたんでしょう?
■ブルー
・”アイドル”らしいです。厳密に言えば事務所を追い出されたそうで元アイドルのようです。
…それ以上のことがないので今は語りようがありません。「アイドルとして再起するためにゴジュウジャーバトルに参加した」以上の話はあるんでしょうか? あるならまずそれを出してくれ、って感じです。情報量がゼロ同然です。
・今のところブルーも「この描き方で合ってるの?」という印象です。
登場が不意打ちからで、バトルが始まっても強奪狙いだと言っていたので第一印象がかなり悪いです。怪人相手に被害防止を訴えてましたけど、第一印象が悪いので真に受ける気がしませんでした。
アイドルなら
「自信過剰で『どうせ最後に勝つのは僕に決まってる』と心の底から確信している。それゆえに一般人への被害を気にかけるし、ライバルたちですらいずれ自分のファンになる存在としてできるだけ傷つけないように振る舞う」
みたいな「底抜けのナルシストであり、底抜けの善人」みたいな建て付けにする手もあったと思います。
・わざわざ印象を悪くした割に悪役やリアリストとして徹底するわけでもなく、強引にアジトまで作ってきてキャラの方向性すらわかりませんでした。
どういうキャラクターなんでしょう? それを説明するのがこの第二話の役目だったはずなのに全然伝わってきた気がしません。
■等身大戦と巨大戦の同時進行
・戦隊ではときどきやってることですが、今回はとびきり意味を感じませんでした。
人数を捌く以上の意義を感じませんでした。おまけにブルーに至ってはひたすら雑魚と戦って終わってしまったので怪人を倒したレッドに比べてしょぼく、活躍した気がしません。
ちょっと出ただけで終わったブンブンジャーへのフォームチェンジといい、特に何のメリハリもなく圧勝で終わった巨大戦といい、「出しただけ」感が強かったです。個人的にはこういうのは盛り上がるどころかかえって萎えます…
■武器いろいろ
・レッド以外は?テガソード以外の専用武器も持ってるんですね。
ロボの換装パーツにもなるようです。「変身アイテムと巨大ロボの共通化はいいけど、ロボのデザインはどうするの?」と疑問に思っていましたがこの専用武器でキャラ用のロボの換装パーツとしても使えるようにしたんですね。なるほど。
ただ、そのせいか武器のデザインは使いにくそうでした。武器としては見た目のいまいちで、アクションにも向かなそうでした。
邪魔な造形のせいで、ブルーが銃で戦ってる間はテガソードが消え、必殺技のときだけテガソードがどこからともかく腕に装着されたりしていました。アクション面では普通にどうにもなってませんね。
・怪人戦のテガソードの”手”の形を活かした手を差し伸べるような構図の救出は悪くありませんでした。
正直な感想としては「プリキュアみたいなことしてんな」でしたけど。戦隊単独では変わった演出なのでOKです。
・ただ、ますます路線自体はわからなくなりました。もう普通に人命優先の正義のヒーローをやった方が合っていませんか?
それぞれが一人ずつロボを持っていることもヒーロー路線の方が「俺が行く!」も「そっちは任せたぞ!」もやりやすくて特徴を活かしやすいでしょう。
次回はイエローが等身大戦で戦って、ブルーがロボで戦うみたいです。
今回とは逆ですね。逆にする意義があったのかは今のところピンと来ません。これなら一人一話使って1人ずつ出していった方がその回の主役が目立ってよくありませんかね?
予告の感じだとドンブラザーズに変身するゲストにある程度時間を割きそうな感じもしました。ゲストがいなかった2話もいっぱいいっぱいな印象だったのですが大丈夫なのでしょうか?
今のところ見ていてずっと「大丈夫?ちゃんとできてるの、これ?」とスタッフに対する心配が浮かぶ場面が続いています。「No1」を強調してるわりに頼りないです。まず普通のことを普通にやってみせてほしいです。
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一同「町を壊さないようにしよう」
返信削除って言いながらキャンプ場やら銀行?やら破壊し尽くしていたのは大分違和感というか話覚えてないなぁ、と残念でした。町の人の迷惑、とかそれ関連のワードが誰からも出てこなかったのを含めて、今作の戦隊は「正義のヒーロー」ではないのかなって感じです。
最初のブルーイエロー変身して、レッドだけ変身していなかったり、大家さんの話が最後まで出てこなかったり、脚本に動かされてます感も強かったです。
自分はゴーカイジャー世代ですがひさにしぶりみたら自由が強いなぁ、これからヒーローになるんかなぁとして良いのか分からない期待を抱いています。
正義のヒーロー路線なのかはまだよくわかりませんね。
削除No1にこだわったり、一匹狼気取りが多かったり、バトルロイヤル風だったりするところからするとヒーロー路線じゃなさそうなのですが、スタッフの動きからは「ヒーローやりますんで心配しないでください!」みたいな必死さを感じる部分も少なくなくて現状だとどっちつかずな印象です。
中途半端にしてもどうにもならない要素だと思うので早いところスタンスははっきりしてほしいと私は思っています。
敵怪人も何かのNo.1という設定聞いた時は扱えるのかと思いましたがまさか初登場から機能しなくなるとは
返信削除素体の人間の人格の影響とかもなくほぼ誰でも良いようです
これで1年間話作るのか…
キャラもヒーローっぽくないコテコテのイケメンキャラ多すぎて胃もたれですね
彼らがぽっと出の自称No.1怪人相手にドヤる話を延々見せられるんでしょうか
>敵怪人も何かのNo.1という設定聞いた時は扱えるのかと思いましたがまさか初登場から機能しなくなるとは
削除今回みたいに怪人の能力ややりたい話に絡めるための理由付けに過ぎないのだろうと思っていましたが、そのお話の内容もオチも酷かったですね。
素体の人間もまるで意味がなく、「救助対象」以外に意義を感じませんでした。今後もいちいち怪人用にゲストを出していたらテンポが悪くだけで百害あって一利なしなんですけどどうするんでしょうね。アニメと違って役者さんのコストもかかるのに大丈夫なんでしょうか。
>彼らがぽっと出の自称No.1怪人相手にドヤる話を延々見せられるんでしょうか
現状だとそんな感じでしたね。
指輪の争奪戦とか言うから第一犠牲者は出すのかなと思ったら何もないし、メインキャラも誰も何も言わないまま今回は終わってしまいましたからねぇ…
キャラもお話も威勢の割に何もしません。