『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』 第4話「パーリィタイム☆夢見るじじい」:感想
■これはダメそう…
・今回はグリーンに絞った内容っぽいのでこれでまとめられないならもう基本的にダメだろうなと思って見始めました。
このシンプルな内容でこの有様ではダメそうですね…
ブラックや指輪争奪戦は完全に独立していてグリーンには関わらず、巨大戦ノルマなども雑に扱い、話の邪魔するものがほとんど見当たらないのにこの内容では期待できそうもありません。
・目的がはっきりしているはずのグリーンにすら好感を持てない描写には失望しました。
「老人になるまで真面目一徹に生きてきたけどこれからは若返った第二の人生でパリピになる!」と目標がはっきりしているはずなのに、見せられたのは若返った老害だけでした。
「まずは視聴者が好感を持てる人物像から始めましょう」というのは作劇の基本の一つなんですけど、なんですかこれは…
それも「つい小言を言ってしまった…」と悔やんでいたら「お前…そんな真剣に俺のことを考えてくれるなんてお前すげえ良いやつだな!親にもそんなこと言われたことないぜ」と認められる、とかそういう方向性ならまだしも普通に作中でもウザがられてました。マイナスをマイナスとして描いていったい何の面白さがあるのでしょう?
「根は真面目で~」とか「裏を返すとこういう悪い面もある」なんて”後で”良いんですよ。最初に描くべきは根じゃなくて花で、裏じゃなくて表の方です。
今までの登場人物は「エキセントリックな第一印象にしたい余り、人物像の全体が描けてない」とか「登場した後のエピソードが個人エピソードじゃないから個人の掘り下げがしづらい」など好意的に解釈すれば情状酌量の余地が無くもなかったのですが、グリーンの話としてまとめてやった今回の描き方がこれでは言い訳の余地を感じません。不快感を与えずに登場人物を描くことが出来ないのでしょうか?
煽りを抜きにして文字通りの意味で「わからないならお父さんに聞いてきな」と言いたくなるような有様です。本当になんでこんな未熟者をシリーズ構成に据えたんですかねぇ…
・ストーリーとしては個人的にはグリーンこと譲二の描き方に矛盾を感じました。
譲二の対応は変わってないのに孫と吠で評価が異なっていたのはどういうことだったのでしょう?
吠には「家族のために働いたのも厳格に生きてきたのは全部お前のエゴだろ」と厳格に生きてきたことを自分勝手に生きただけと切り捨てられていたのに、孫相手には「やりたいことをやれ!俺もそうする!」と何も変わらないことを言ったのに良いことを言ったような扱いになっていました。
「家族だから伝わる思いがある…」みたいなつもりなのかもしれませんが、それだと表面的に物事を捉えた吠の株が下がります。
流れからすると重要なのはその後の「厳しくする裏に込めた思い入れがあるならその思いを伝えないとダメだ」の部分の方が重要だったはずなんですが、特になぜ真面目に生きろと言ってきたのか何も正当化できてないんですよね… 応援団が現れた後の台詞に至っては今までの生き方を全否定するような言い方でしたし。
いったいどういう話で吠の描写はどういう意味合いだったのでしょう? そこがわかりませんでした。
・順当に行くなら怪人が現れて孫と避難した後に、
譲二が老人の姿に戻り、
「儂は今までの人生を後悔している。もっと楽しく生きれば良かった。せっかく若返ったから儂はやりたいことをやる!それはパリピになることじゃ! くだらないことと笑われても構わない。それが儂が本当にやりたいことなんじゃ! お前も他人のことを気にせず、本当にやりたいことをやってほしい。今までいろいろうるさく言ってすまなかった…」
「禽次郎が若返ったじいちゃん?」「若返ってやることがパリビなんてくだらないこと??」と困惑を見せる孫。
孫の困惑を尻目にパリピNo1バトルに挑み、盆踊りを踊って怪人や学生から嘲笑されるが気にせず楽しそうに踊り続け、次第に嘲笑が止まり盛りあがりへと変わっていき最終的にNo1バトルの勝者となる。
やりたいようにやる祖父の勇姿を見て自分も夢を追う決意を固める孫。
みたいに正体を明かす展開を入れた方が吠のアドバイスの「気持ちを明かす」ことにも、孫が美大に行く夢を追いかけることを決心することも説得力が出たと思います。
家族の失踪扱いも孫という協力者を得られればごまかしようはいくらでもあるし、家の様子も孫経由で知ることができるから不安も減るでしょう。
■やっぱりダメなNo1バトル
・「No1バトルが始まったら変身できなくなった!」という展開が来たのでNo1バトルをやらなければいけない最低限の必要性を出したのか?…と思ったら特に無いまま力押しでまた終わらせてしまいました。
変身できないのはミラーボールの効果であってNo1バトルは関係ないらしいですが、譲二がやったことも自分のやりたいことのゴリ押しと暴力だけなのでどこがパリピバトルだったのか意味がわかりませんでした。
そんな程度で良いなら自分勝手にテガソードの操縦を乗っ取っていた吠たちの方が私には自分勝手さが上のように見えましたが、それはパリピではないようです。パリピって何なのでしょう?
■ブラック
・妹を探しているようです。それからなぜか指輪を持ってるのに変身できないようです。
っと言われても変身の理屈を知らないので見てるこっちは意味がわかりません。指輪を持ってる時点で願いは足りてるはずなのになんで変身できないのかこっちが条件を聞きたいですよ。
変身できないのにアジトの喫茶店に現れたり、行動としても何のつもりなのか全くもって意味不明です。力づくで指輪を取られたら妹を助けられる可能性が潰えるはずなんですが何を考えてるんでしょうね?
これで私立探偵です!(ドヤァ)とか言われても哀れみしか向けられませんよ。”はぐれもの”ってスタッフは社会からのドロップアウトって見下した意味で使ってるんですか?
■吠
・今までの感じから家族なんていないのかと思ってたら家族がいました。兄弟がいて4人家族だったようです。
1話で「夢なんて持っちゃダメ!」と言っていた人とは同じ人なんですかね? 三編みで髪型が違うし、顔も違うように私には見えました。
ブラック同様に「だから何…?」としか言いようのない描写で反応に困ります。吠の願いが「家族を取り戻す」とかじゃない以上は吠にとってはそれほど重要な存在じゃないように思えるので、吠の描き方としては脱線しているように感じてしまいます。
と言っても、まぁ吠が何がしたくて今何をやっているのか全然わかんないんですけどね… ず~っと「何かわからないけど何かしてます」としか言いようのない光景が続いていて、いつまでも本題に入らない内容のない会議が続いているような虚無感を感じています。
■テガソード
・事実関係すらわからないことだらけだったのですが、いくつかわかりました。
神様としてのテガソードは全部レッドで全部同一人物でいいみたいです。変身者ごとに別個体とかそういうことは無いようです。OPの5体揃ったロボはイメージ映像だから無視したほうが良いんですかね?
巨大戦も1体のみでパイロットはわりと簡単に強引に交代できるみたいでした。あんな簡単に交代できるんですね。「指輪の戦士同士の戦いで先にロボを取られたらどうするんだろう?」と疑問に思っていましたが奪えばいいみたいです。
・副作用は恣意的で謎でした。
譲二に関しては「老人のままだと戦えないから」という理由でテガソードが副作用を若返りに指定していました。
ますます謎が深まりました。なんで吠が聴力で、竜儀は筋力なんでしょう?
バトルロイヤルでこういう流れなら普通は、「吠は聴力を失ったorずっと家族を探しているから見つけるために聴力を与えられた」みたいに手付金として超能力を与えることで命をかけ他人から奪ってまでまで本気で信じて戦うモチベーションと得た超能力を負けて失う恐怖でバトルロイヤルの離脱者を防ぐ仕組みにする、みたいな感じにするんですけどね。
・指輪争奪戦は負けて指輪を奪われても死ぬわけではないようでした。
テガソード剣が無くなる以外は特に悪影響は見受けられませんでした。副作用に頼ってる譲二みたいな人には死も同然になるかもしれませんが離脱のペナルティは薄そうです。
■バトル
・バトルは今回も酷かったです。
ロボは最低でした。3体を出しただけで何も面白くないし不自然だしでダメダメです。それぞれの良さも活躍も何も描けていません。
・等身大戦の方も特に見どころがありませんでした。
盆踊りの方がよほど目立っていたんじゃないかなと思えるほどです。
イーグル独自武器すらどんな使い方をしていたか思い出せませんし、必殺技はまたゲームっぽいカクカクかと思ったらそうでもなく、救出したかと思ったらそのまま突き飛ばしたら爆発して、これまでのウルフの描き方と比べて中途半端に似て半端に違って違和感を感じました。
アクションも方向性すらよくわからないままです。ゴジュウジャーと関連性の薄い、リュウソウレッドvsドンモモタロウの盤外戦の方がよほど面白かったです。
■手抜きロボ
・敵の雑魚ロボの2回目の登場でした。名前は「アイアイザー」だそうです。
2話で登場したやつと見た目が全然変わってませんでした。肩のマークがちょっと違うのと手持ち武器が違うだけでした。
下半身使いまわしどころかほぼ変わらないとは残念なデザインですね… 登場からやっつけだし、良いところがまるで見当たりません。
いったいこれでどうやってメインのはずのテガソードロボを目立たせるつもりなんでしょうか? ファイアキャンドルやブーケみたいに量産型じゃないロボがたくさんいるのでしょうか?
次回はブラックが変身したり5人揃ったりするみたいです。
ブラックは変身できない理由から説明待ちで知ったこっちゃありませんし、5人揃うも何も結束する意義が「協力してボコって楽して他の参加者をぶっ殺すぜ!それが終わったら味方を騙し討ちだ!」っていう話しか見当たらないので全然見たくありません。個人的にはむしろ「そんなせこいことは俺はしねぇ!お前ら全員敵だ!」と離散してほしいくらいです。
戦隊でメンバー結集と言えばロボの合体が見せ場の一つなんですが、ゴジュウジャーの場合は今のところ合体機構が見当たらないからそこすら盛り上がりようが無いんですよね… 盛り上がるどころかむしろ「え、これからはあのしょうもないパイロットの奪い合いが最大5人分もあるかもしれないの?!」と嫌気や不安感を感じています。
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びっくりするほどノルマ的に書かれた脚本過ぎて、逆に笑えました。
返信削除すごいですね、東映は相当脚本家が足りてないのでしょうか?
もしくは考えたくないですが縁故採用とか?
全体を通して話の筋が見えない。
本筋がないままに緑のサイドストーリーを展開して、
そちらも描きたい主張が特にないままに終わらせる。
東映特撮でたまに聞かれる「ライブ感」とかいう悪しき風習を
これでもかと詰め込んだ行き当たりばったりな台本に、
終始開いた口が塞がりませんでした。
これは戦隊リングの能力も必然性の全くない、
脚本展開ありきの思い付きで能力付与してるようにしか思えません。
「おじいちゃんが変身」とか「ドンモモタロウが国会議員」とか
切り抜きでみれば絵的にバズりそうな要素だけ散発的に混ぜただけの
ハリボテのような作品に見えます。
これがコロナ渦であれば撮影の都合とか言い訳がきいたのでしょうが
生憎すっかりコロナ渦は去り、平時でのこれ。
申し訳ございませんが私は離脱いたします。
心労絶えないでしょうが、お身体にだけはお気をつけてお過ごしください。
バトル周りは壊滅的でしたね。パリピバトルのパリピすら無視していて、もはや何をする気なのか意味不明でした。
削除大した邪魔はないはずの譲二周りの話もぐちゃぐちゃで良いところ無しでした。
>申し訳ございませんが私は離脱いたします。
期待できる内容が一向に見当たらないので離れるのも当然だと思います。
あまりにも支離滅裂で考えを纏める事すら億劫なので気になる点を書ききってくださりありがとうございます
返信削除表面的なネットミーム的な部分だけ取り入れた白倉・敏樹系のデッドコピー…にもなれない、作品として成立していない素材の継ぎ接ぎ状態ですね
これが戦隊50周年はキツい
現状だと何がしたいのかすら伝わってきませんね。
削除ネタだけで埋め尽くせるほど多いわけでもないので中身が全然見当たりません。
孫とはあっさり和解しましたね
返信削除これなら1話で指輪渡して退場するゲスト戦士ぐらいで良かったんじゃ、後は喋り方が老けてるだけのイケメンがずっといるだけでは
これからどんなに深刻な話をされても緑は何故かあった指輪のおかげでパリピになるため若返った一般の爺さんというのがずっと付いて回るが大丈夫なのか
さっそく次回黒がそんな話しそうなんですけど
>孫とはあっさり和解しましたね
削除孫はそもそもお爺さんのことを嫌ってなかったので問題自体が存在しなかったと思います。老害が自分の考えを押し付けて嫌われていただけです。美大に行きたいという夢も、あの時点では謎の転校生に触発されただけですし。
>後は喋り方が老けてるだけのイケメンがずっといるだけでは
現状だとそうなりかねないと思います。
吠なんて既にどんなキャラだかわからなくなってきてると思います。
バトルロイヤルでみんなライバルの設定じゃ年の功も何も活かしようがないですし、活かすと今度は「最年少の若さ+圧倒的経験=最強!」となってしまってこれも大問題でしょう。
>これからどんなに深刻な話をされても緑は何故かあった指輪のおかげでパリピになるため若返った一般の爺さんというのがずっと付いて回るが大丈夫なのか
大丈夫な気はしませんね。
ブラックの願いが妹の捜索なら「なんとしても叶えたい願い」と「既に叶っていて維持するだけの夢」で真っ向から対立しますからね。
ブラックからすれば「お前だけ先に夢を叶えやがって! お前に私の何がわかる!」と反感を抱いても不思議はありませんし、譲二かすれば「優勝しても叶うかもわからない夢なんかより、既に実現できてる自分の夢の方が優先されていいのでは?」みたいな保身的思考が出てもおかしくないでしょう。
バトルロイヤルのお題目通りに反目するなら問題ありませんが、馴れ合いしてる方が既に長い状況では邪魔になる予感しかしません。
公式を確認したのですが若返りは副作用ではなく神様の配慮みたいですね(卵のデメリット付き。)
返信削除サイトを見に行かないと分からない情報はやめて欲しい……
おや、本当ですね。
削除東映公式の方をよく見たら「能力は別にあります」って書いてありますね。ますますもって意味がわからなくなりました。