『仮面ライダーガヴ』 第26話「怒りのぷっつんプリン」:感想

2025年3月9日

■やっぱりあんまりやることがなかった
・前回のラストの時点で「もうこのエピソードを終わらせてもいいんじゃないかな?」と疑問を持ちましたが、後編に続いた今回はやっぱりあんまりやることがありませんでした。

・ラキアは引き続き、弟絡みの感情でバイトを通じて人間に関心を持つようになっていっただけでした。
順当だとは思いますが、順当なので面白みに欠ける消化試合的な展開だった感じも否めません。

・個人的にはバイトグラニュート相手にショウマのように「悔い改める気はないのか?」と問いかけていたことがやや不思議でした。ラキアに既に悪事を犯した者まで気にかける優しさや甘さが有るとは思っていませんでした。
まだバイト成り立ての未遂のグラニュート相手なら弟のこともあるので「今ならまだ間に合うぞ」と止めても理解できますが、疑う余地もなく真っ黒な犯罪者を気遣うとはイメージと違いました。そのままラキアはそういう甘さもあるやつなんだと受け止めていいのでしょうか? 個人的にはまだ半信半疑です。

・絆斗は体調が著しく悪化していました。
酸賀は絆斗の体調に配慮するフリはしたりと悪辣な言動でした。
既定路線という感じなので特に新情報はありませんでしたね。ラストの次回への引きでつながる次のポイントも見えてますし、入れろと言われたメインストーリーのノルマ要素の消化って感じでした。

・ショウマは割と空気なままでした。
今回は脇役に回るにしても、絆斗に対する反応をもっと描いたり、「人間界に馴染もうとしてるグラニュートの先輩」としてラキア周りで話せることがあったと思います。

・個人的にはブリザードソルベのリベンジ相手がビターガヴで無かったことにびっくりしました。「次は上手くやるぞ…!」と言っていたのに次の対戦相手がただのエージェントとは予想外でした。
ビターガヴでもエージェントでも無限に湧いて出るのは同じなので成果としては大差ないんですが、やはり不完全燃焼感はありました。

■結局、何が何やら
・カブト男子周りはよくわからないままでした。
アカウントごと乗っ取られたことで確定したのですが、どうやって乗っ取ったのかは謎なままでした。
っていうかデザインも声も乗っ取り前と後で別物でびっくりしました。それが通じるならアカウントを乗っ取らなくてもバイトグラニュートが新規にVチューバーデビューして人気を取ればよくありませんか? そうすれば今回みたいに乗っ取り元に調べられることもなく、犯行がバレにくいメリットもあったはずです。

・倒した後もこれでいいのかな?と首を傾げ気味でした。
アカウントに関しては倒した怪人のスマホとかから奪い返して済んだとしても、それで全部解決するのか疑問に思いました。
 乗っ取り前と後の変化に気づかない=今のカブト男子ファンは乗っ取られた後に増えたファン or 違いに気づかないほど無関心 →本物に戻ったら人気が下がる可能性有り。
みたいな事態もあり得ると思いました。そこまで面倒を見る義理もないので放っておいてもいいにはいいんですけど、これもすっきりしなさが残る展開でした。

■ヴラム
・今回のアクションは弓の扱い方と透明化の使い方が印象に残りました。
弓は弓の上に着地して足で弦を引いたり、ノールックで後ろに撃ったりと曲射がかっこよかったです。銃など遠距離武器はアクションの都合でポロポロ落としたり投げ捨てたりしがちですが、こうやって前後の流れを用意してくれると受け入れやすいです。
透明化はこれまでにリスクが強調されてきたので、そんなリスクのある透明化を淡々と連発することに静かな怒りが感じられて良かったです。

■ブリザードソルベ
・今回はケーキングの剣も持っていました。
前回アイス”ケーキ”であることをやけに強調していたのはこのためだったんですね。
ホイップ兵もホイップではなくソフトクリーム兵ということになっていました。やや強引ですが、理由や変化を付けようとすることには賛成です。

・前回ゴチスピーダーが出てきて意味がよくわからなかった”当たり”は今回はホイップ兵の巨大化&小人化という形で機能していました。
前回とはだいぶ異なる事象ですね。意味を求めない方が良いのか、「眷属に何かが起きる」という共通項に目を向けるべきなのか、判断に迷います。


次回は酸賀が新しいライダーに変身するみたいでした。
あんな形でビターガヴとのつながりがバレるとは随分不用心だなと思いましたが、もう新ライダーシステムが完成してバレてもいいからわざとやったっぽいですね。
今回のニエルブとの会話からすると、非人道的実験やニエルブとも協力するのは酸賀なりの危機感の表れや対抗策の模索のためのようでした。新ライダーを完成させた後にわざわざショウマと戦う意義も見受けられません。
マッドではあってもあくまで善玉として「新ライダーに変身して戦うのも自らを実験台にして最後の運用データを取るためで、戦いが終わった後に瀕死の状態で改修を施し、絆斗に完成系の新システムを託して息を引き取る」みたいになるんですかね?






コメント

2 件のコメント :

  1. 以前ショウマの隠し事を勝手に話した絆斗に対して幸果が叱るシーンがあったにも関わらず、ショウマがラキアの弟が既に亡くなっていることを勝手に喋ってしまうシーンが、ちょっとどうなのかなと思いました

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    1. そこは意見が分かれるところだと思います。

      勝手に話すことは良くないことだと思いますが、ラキアが幸果に自分から話すことはないでしょうし、ラキアが人間界に馴染めないと問題になることも目に見えていると思います。
      この状況であれば、幸果が同情してラキアへの態度が柔らかくなるように仕向けることは本質的にはラキアにとってプラスになる行為と言えると思います。

      絆斗の件は
      「ショウマにとってマイナスになる事実を勝手に話した」
      「『ショウマは怪物で敵である』という絆斗の判断を幸果に押し付けた」
      +「幸果も一瞬恐いと思ったので自分への戒めも含めた絆斗への物言いであり、文字通りの意味だけではない」
      といった要素が絡んでいると思うので同一視はしない方が適切だと思います。

      その上で「先にラキアと話して許可を取るべき」や「弟が死んだと具体的に話す必要はない。もっと曖昧にして伝えることもできたはずだ」といった意見ならそれも妥当だと思います。

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