『仮面ライダーゼロワン』 第38話「ボクは1000%キミの友だち」:感想

2020年7月12日

■クソさが最高潮
・展開の一つ一つまで糞で圧倒されました。人間ってここまでできるもんなんですね。

・前菜は前回の展開を無にするガバガバ展開でした。
「社長を解任してやるって煽ったら証拠データを消されたよ。助けてドラえも~ん!」って… 前回の証拠データの入ったUSBはどこに行ったんでしょう? っていうかシエスタがZAIA本社と実況中継してるなら今現在証拠隠滅してる様子が証拠になると思います。ご丁寧に犯人が「証拠なんて消してやる!」とか口に出してくれますし。何もかも意味がわかりません。

・続いて出された或人の演説も見事でした。
どの口が言ってるんだろうと思うばかりの薄ら寒い内容でした。言ってることが全部「そんな社長は少なくとも或人には務まらないわな」と思う内容ばかりでした。前回「ヒューマギア怖ぇー」って言っていたやつの発言と思うと味わいもひとしおです。

・雑な唯阿の立ち直りは雑に片付けるのが惜しいほどの酷さでした。ゼロワンならメインでやるべき案件でした。
AIMS隊員の言っていることが1ミリもわかりませんでした。個人的には「むしろお前らが何を考えて行動してきたのかが理解できないよ」と思いました。常識的な思考能力があれば民間企業の私兵にされてヒューマギア狩りを始めた時点で辞めると思います。顔色一つ変えずに不和や或人を攻撃していたのはどういう心境だったのか聞いてみたいものです。
こんな説得で心を動かされる唯阿はもっと理解できません。「ギーガーが暴走しちゃったよ~」とかやってた間抜けなAIMSが唯阿にとってそんなに重要な存在だったと言われても納得できません。むしろ「私は元々ZAIAの人間だ」とか何度も言ってませんでしたっけ? 個人的にはまだZAIA日本支部の社長に抜擢されるほうがまだ納得がいきます(唯阿に社長としての適性があるとは全く思っていませんが)。

■ZAIA社長の過去
・今回のメインの天津垓の過去はクソさが極まってました。
「知らんがな」としか言いようのない内容でした。逆恨みどころかなんでそれでヒューマギアや或人を憎むようになるのか全く理解できませんでした。

・滅亡迅雷を作ったのはアーク→アークを作ったのは天津垓→天津垓が狂気に囚われた原因は父親のスパルタ教育。現状だと諸悪の根源がポッと出の父親なんですよね。
たぶん故人なので変えようがありませんし、なんでこんな構造にしたんでしょう? やるならやるで普通だったらアークを作ったのは天津垓の父親にしたり、或人の祖父や父親と対比にしたりするところだと思います。

・何よりすごいのはZAIA社長の心情のほぼ全てが本人の中で自己完結しているところです。こんな形で改心しても周りの誰にも伝わりません。
私が或人だったら最後の場面で「は?いきなり何言ってるの? どうせ騙すつもりだろ? 誰がお前なんて信用するか」ってなると思います。
AIちゃんが周りに言いふらしたらそれはそれで最悪です。

・個人的にはAIBOを3Dプリンターで作って解決していたところが酷いと思いました。
「年月の経過」なんて機械と人間の差を描ける鉄板シチュエーションだと思います。「再起動したサウザーは35年前のあの日と変わらず垓に寄り添った」なんて人間では不可能な行動でしょう。機械と人間の差や共存を語りながらこういうところに無頓着なところが本当にダメだと思います。

・まぁこれまでも散々「前のヒューマギアは暴走したから壊したけど新しい個体を持ってきたから解決だな!」なんて狂ったことをやってきたスタッフのやることなので納得ではあります。
と思っていたら東映公式で明言されていました。
 ドラマの中では、垓の想いに応えたゼアが「最新モデルに復元してくれた」というストーリーでしたが 
…どう見ても余計なお世話だと思うのですが、あれをありがたい配慮だと語るのはさすがのプロデューサー様です。こういうスタッフならゼロワンが出来上がるのも納得するしかありません。

■AIBOの販促
・AIBOの販促までやっていたのは笑ってしまいました。
急に形が変わったな?と思ってググってみたら後から出たのは最新型でした。わざわざ最新型のモデルまで持ち出すとは販促熱心ですね。私はそれよりサウザーのドライバーを売る心配をしたほうがいいと思いますが。

■機械仕掛けの神
・もう全部AIちゃんでいいんじゃないかな…って感じです。
次回でアークを説得して「こうして人も機械もAIちゃんの下に平和で幸福な生活を送るようになったのでした」で済ませて最終回になっても違和感ありません。まさかここに来てデウスエクスマキナなんて古典中の古典に回帰するとは本当に恐ろしいです。


次回は…何をしてるんでしょう? 予告を見てもピンと来ません。
またグダグダ小競り合いをするだけで話が進みそうもない感じです。残り話数のカウントダウンに入っているとは思えない内容が続きそうです。

コメント

4 件のコメント :

  1. こんにちは。

    全てが「後付け・後付け・こじつけ」で構成されているというあまりにもおぞましい回でした。
    唯阿も天津も迅もなんか許されてる感で、話が進行しているのがヤバさに拍車をかけています。
    「代替品を渡せばいいんだよ」路線は、すっかり堂に入った感すらあります。

    この話を見るに、恐らく天津はスタッフが想定した人気を得られず、想定外に不人気だったんでしょうね。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      インタビューでも言っていましたから仲間入り自体は予定どおりだと思います。それを望む視聴者がいたとは思えませんがそれでも予定どおりにやったのでしょうね。最悪なのは、視聴者に嫌われているのをスタッフが”人気がある”と勘違いしているパターンですが。

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  2. 更新お疲れ様です。

    USBは手で壊してたんで普通に奪われたんでしょう。録画やデータ送信できるはずのシエスタを活用しないのも馬鹿げています。
    天津垓のギャグ路線・仲間化は製作側的には目論み通りウケてるつもりなのかもしれません。役者さんのファンはいるだろうしヘイトでも引っ張れればなんでもいいんでしょう。今回の回想を無理やり解釈するなら父親の嫌な思い出を犬型ロボットのせいと思い込み、人工知能そのものを憎むようになったってことなんでしょうか。単なる八つ当たりにしか見えず、あれでなぜ飛電という会社への歪んだ執着に至るのか理解できません。人工知能開発の道に進みたかったが反対されたとか追加があるんですかね。父親が元凶ってかなりベタですしなんなら今後ライダーにして登場させる気なのかも知れません。でも45歳なんでしたっけ。

    ご丁寧にAIBOが小道具ではなくキャストとしてクレジットされていて、そういう表層にこだわるところがいかにもゼロワンらしいです。AIBOの最新モデルは表情や動きの追求が伺えましたが、物語にはさっぱり活かされませんね。肝心の見た目が変わってもさうざーだと分かった決め手が不明瞭です。AIBOって確か旧型はもう部品を製造していなくて修理できず、動かなくなったら本当のペットのように葬儀をする人もいるとか聞いたことがあります。使用者が個性を認めればそれは命と呼べるのかとか深いことも描ける題材ですが、個体意識なんて無いゼロワンでは無理ですね。

    今の会社を0から立ち上げたとか言ってましたがイズとかが全部やってくれましたよね。
    最近はアイちゃんが大活躍で或人の手柄みたいになってますが、自力でプログラミングの勉強をして1から作ったとかなら少しは見直したでしょうが博士に丸投げでした。アイちゃんは人型じゃないから気安く本音で話せるというのは、ヒューマギアが人と近い、あるいは同等の存在になりつつあって、共存を目指す或人の理想に人々の認識が近づいているってことが言いたいんでしょうか。今後アイちゃんが学習して体を欲しがったらどうなるんでしょう。

    アーク「迅を取り戻したい気持ちが透けて見えるぞ」に笑いました。透けて見えるも何も開口一番迅の中から出て行け!って言ってるのに。ふわふわ集団の滅亡迅雷のボスがさらに没個性であまり賢そうにも見えないので危機感が伝わりません。

    次回は天津垓を仲間と認める過程をやるんでしょうか。雷も今さら作業員の人格のことで苦悩するみたいですが正直どうでもいいです。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >今回の回想を無理やり解釈するなら父親の嫌な思い出を犬型ロボットのせいと思い込み、人工知能そのものを憎むようになったってことなんでしょうか

      私は人工知能そのものではないだろうと考えています。
      五番勝負の頃だったか、「飛電の技術は素晴らしい。しかしそれをヒューマギアに使うのは間違っている」といった趣旨の発言があったと思います。あくまでヒューマギアが嫌いなだけで人工知能が嫌いなわけではないと思います。
      今回の内容と絡めて考えるなら「ヒューマギアじゃなくてAIBOみたいなのを作るべき」となると思われるのですが、実際には飛電を買収した後にやってるのはZAIAスペックやレイドライザーの販売なんですよね… この辺りがもはや初期設定からねじ曲がっているように見えます。一貫したキャラクター性は望めないように見えます。

      >父親が元凶ってかなりベタですしなんなら今後ライダーにして登場させる気なのかも知れません。でも45歳なんでしたっけ。

      年齢的には厳しいでしょうね。天津垓が45歳なので、仮に回想当時20歳だったとしても65歳。順当に行けば、80、90台というところでしょう。
      ただ、アンドロイドがいる世界観なので本来ならそこはどうとでもなると思います。たとえばサイボーグ化したり、人格をデータとしてコピーして搭載したアンドロイドなどやりようはいくらでもあると思います。しかしゼロワンでそれをやるかと言えばやらないだろうと私は考えます。そんなもの出すならアークなんて今更要らないでしょうし。

      >そういう表層にこだわるところがいかにもゼロワンらしいです。

      私もそう思います。外部の物を取り入れようとしたり、権威主義的傾向が度々見受けられると思っています。「俺が作った新しいものを認めさせてやる!」くらいの意気込みがクリエイターにはふさわしいと思います。

      >使用者が個性を認めればそれは命と呼べるのかとか深いことも描ける題材ですが、個体意識なんて無いゼロワンでは無理ですね。

      「存在の同一性」というのはロボットものでは定番のネタなんですけどね。人格データコピーや同型機が出てくるのにそういうのは何もやらないところがどうしようもないと思います。

      >アイちゃんは人型じゃないから気安く本音で話せるというのは、ヒューマギアが人と近い、あるいは同等の存在になりつつあって、共存を目指す或人の理想に人々の認識が近づいているってことが言いたいんでしょうか。

      そういう解釈も可能だと思いますが、私はそうではないだろうと考えます。
      なぜかと言うと、もしそうだった場合には直近の一般市民によるヒューマギアの不法投棄がとんでもない意味合いになると思うからです。人に近いと思っている存在を平気で不法投棄したり、捨てられてるのを見てもなんとも思わない人物はかなりサイコパスだと言えると思います。そんな人物が世の中の大多数を占めていたら世も末です。滅亡迅雷やアークの主張を間接的に肯定することになってしまいます。
      なので人間にとってヒューマギアは便利な道具でしかなく、同等だのなんだの思っているのは相変わらず或人くらいなのだと私は考えます。

      >透けて見えるも何も開口一番迅の中から出て行け!って言ってるのに。

      実にアホな発言でしたね。アドリブで変えられたと思いたいです。

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