トッキュウジャー・第2話 『俺たちはここにいる』:感想

2014年2月24日

【ストーリー】

■明かされる謎・深まる謎
・前回の「死んでるも同然」の意味は半分明かされました。
悪の組織の側が自分たちの行いに自覚的であるのは面白いですね。こういう副産物は気にもとめないものですが。
1話のノア夫人の「娘のために」という話からは、シャドーライン側にも生存闘争など事情がありそうです。

・表面的な設定は明かされた一方、根底的な謎は深まりました。
特にライトに関しては謎が多々あります。
記憶のない5人、しかしライトに関する思い出だけは共通して残っています。
でも過去のつながりの何よりの証拠になるはずのライトが作ったチケットは、本人以外まだ誰も見せていません。
子供しかいないはずのクライナーに乗っていたライト。木から落ちるライトの回想。描写だけでも気になる点が多いです。

・名前も明らかに何かあります。
ライトは実在する新幹線の「ひかり」にかけているようで、そのままの名前のヒカリ(4号)がいるので違います。
敵対する組織の名前はライトと正反対の名前を持つ”シャドー”ライン。しゃべっている人の口を塞いだり、決闘に二人がかりで水をさしたり、ライトの素行の悪さが目立つのも関係があるのでしょうか?

・今のところ、鍵になりそうなものはヒカリの持つけん玉だけです。
あれはライトの思い出と関係ないヒカリ独自のものに見えます。あのけん玉の意味を思い出したとき話が動くのでしょうか。

■想像と空想
・私はまだトッキュウジャーのノリについていけてません。
勢いと明るさ重視で納得できるだけのリアリティがまだ感じられないからです。
「過去も未来も見えない暗いトンネルにいる今も、明るい未来を想像してがんばろう!」というテーマはわかるのですが、今回のヒカリ同様に根拠のない想像は信じられません。
具体性のない想像はただの空想です。他人の空想に振り回されるのは好きじゃありません。
お盆=2クールの終わり頃まで待たずに、ライトの考えを肯定する具体的な状況描写が早めにあると助かります。



【アクション】

■一筋の光明
・巨大戦は言うに及ばず、乗り換えも1話同様のクオリティでした。まだ我慢我慢です。

・そんな中でも乗り換えしたイエローのハンマー捌きからは期待できる印象を受けました。
1話の振り下ろすパワースタイルとは異なるコンパクトな打撃が中心で、乗り換える意味を感じられました。5号のあれも使いようによっては光りそうです。
設定は面白いので上手く回ることを願います。


次回は5号(ピンク)のお話。
小林さんは基本的に女キャラが嫌いなので、まだノルマ重視の内容でしょうか。
次回も覚悟をもって見たいと思います。

コメント

7 件のコメント :

  1. > ノアふじんは婦人じゃなくて夫人の方です。
    [色:0000FF]ご指摘ありがとうございます。打ち間違えていました。[/色]

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  2. こーひーかっぷ2014年2月25日 6:03

    シンケンジャーの流れと、今回の1話2話の流れから、情報を小出しにするという脚本家のスタイルというものが少し見えてきました。が、販促を盛り込むという前提があるため、OP・ED抜いた正味20分という短い尺との相性は悪いと感じます。戦闘シーンに心理描写を盛り込んだり、「アクションで説明」をしたりという小細工も今のところ少ないので、どうしても話がぶつ切りに感じてしまいます。とまー、2話の時点では余計な心配かも知れませんが。
    それにしてもお盆って、言われてみれば2クール終盤なんですよね…2クールかけてこの謎を解いていくのでゆっくり見て下さいという脚本家のメッセージなのでしょうか。
    ロボ戦は相変わらずで、今のところ敵巨大化の理由も名言されていない様な…聞き逃しているだけかも知れませんが。
    一方、第一話では全く見えてこなかったキャラ設定が少し見えてきたので良かったです。ミオに至ってはまだ何も無いですが。改めて見返してみると、キョウリュウジャー第1話のソーセージのシーンの情報量の多さは素晴らしいですね。当時は、素性を知らないもの同士が1箇所に集まるなんて随分ご都合主義だな、と思ったものですが。

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  3. > シンケンジャーの流れと、今回の1話2話の流れから、情報を小出しにするという脚本家のスタイルというものが少し見えてきました。が、販促を盛り込むという前提があるため、OP・ED抜いた正味20分という短い尺との相性は悪いと感じます。
    [色:0000FF]私もそこが小林さんの欠点だと思います。
    ストーリーは面白いのですが、アクションと玩具を除いて脚本を作るので戦闘や販促が始まると、話は一時停止してしまう傾向があります。
    ライダーだとフォーマット自体のドラマの比重が大きいので問題ないのですが、ギャグなどお約束の多い戦隊だと余計に目立ちます。
    トッキュウジャーの場合「乗り換え」という戦闘でしか表現できない要素があるので、テンポの悪さが更に目立っているのだと思います。[/色]
    > それにしてもお盆って、言われてみれば2クール終盤なんですよね…2クールかけてこの謎を解いていくのでゆっくり見て下さいという脚本家のメッセージなのでしょうか。
    [色:0000FF]小林さんの手がける戦隊は主人公(レッド)の内面の変化を重視する傾向があると思います。
    今自信を持っている「お盆になれば帰れる」という根拠が揺らぐタイミングで変化が起きるのではないかと私は考えています。[/色]
    > ロボ戦は相変わらずで、今のところ敵巨大化の理由も名言されていない様な…聞き逃しているだけかも知れませんが。
    [色:0000FF]説明はされてないと思います。
    1話の敵とライト以外のやりとりから察すると、既に何度も戦いを重ねているようにも思えます。
    そう考えると巨大化に対して反応が無いのも頷けます。
    それならそれで、1話でライトは「おっきくなった!」と驚く一方、4人は冷静にロボを呼び出すなど説明描写がほしいところですが。
    思うに1,2話の脚本は”削って”作っているのではないでしょうか。
    ストーリーと販促ノルマが折り合わず、
    「これは説明しなくてもわかる」「これは後でいい」と優先順位の低い順に仕方なく削ってできている。
    だから説明不足な部分やテンポの悪さが目立っているように思えます。
    [/色]
    >改めて見返してみると、キョウリュウジャー第1話のソーセージのシーンの情報量の多さは素晴らしいですね。当時は、素性を知らないもの同士が1箇所に集まるなんて随分ご都合主義だな、と思ったものですが。
    [色:0000FF]こういうところに小林さんと三条さんの考え方の違いが出ていると思います。
    無理なく進めるスペース作りのためにご都合主義も利用する三条さんと、整合性を重視する小林さん。
    どちらも一長一短だと思いますが、小林さんのやり方は戦隊のフォーマットとは相性が悪いように見えます。[/色]

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  4. 通りすがり1号2014年2月26日 6:03

    はじめまして。
    私は筋金入りの靖子信者なのですが、今回のトッキュウジャーは今のところついていけてないのが本音です。
    物語に謎を仕込むのはいいけれど、主人公達が生きてるのか死んでるのかも分からないというのは視聴者にとっても気持ち悪すぎて落ち着かなくさせられてしまいます。
    まあ、それ自体が狙いなのかもしれませんが。
    ぶっちゃけ布石的には、全ては木から落ちて昏睡状態のライトの見ている夢、というのが最有力であると思いますが、すんなりその通りになるのか。怪我の直後か、昏睡状態で10年経っているのか、というのもありますしね。
    怪人に既に支配された駅を巡るというスタイルも現実世界の物語ではない感を強く感じます。元に戻った希望が丘という駅名もいかにもメタファー臭い。999のように宇宙に物理的に散らばる星を巡るのなら個々の駅の断絶感も納得できますが、地続きの現実世界では納得できず、心証風景のメタファーの駅という閉じた世界観の感が強いです。
    お盆辺りにライトが昏睡状態から目覚めたのに、トッキュウジャーの戦いのために夢の世界に舞い戻るなんて展開が来たらどうしましょう?

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  5. [色:0000FF]はじめまして、通りすがり1号さん。[/色]
    > 布石的には、全ては木から落ちて昏睡状態のライトの見ている夢、というのが最有力であると思いますが、すんなりその通りになるのか。怪我の直後か、昏睡状態で10年経っているのか、というのもありますしね。
    [色:0000FF]そうですね。私もその線を疑っています。
    それ以外にも「4人は消えた街にいたせいで記憶がないが、ライトは元から実在しない。誰かのイマジネーションによって生まれた存在である」や逆に「実在しないのは4人のほう。ライトが生み出したが本人は覚えていない」など、いろいろ考えられて気になります。
    [/色]
    > お盆辺りにライトが昏睡状態から目覚めたのに、トッキュウジャーの戦いのために夢の世界に舞い戻るなんて展開が来たらどうしましょう?
    [色:0000FF]一度戦いを離れ、自分の戦う意味を改めて問いなおした上で再び戦うという展開は好きです。
    ライトの場合、正義のために戦うことを当然のことと思っているようなので、自身のアイデンティティーと同時に問われることになるのかもしれませんね。
    [/色]

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  6. こーひーかっぷ2014年3月1日 6:03

    レス有り難うございます。と言いますか、すみません!勉強になっちゃいました。
    ふと見返していて思ったのですが、一話では改札外にバリア張っていたのに、二話では飛び込んで同化していますよね?

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  7. > ふと見返していて思ったのですが、一話では改札外にバリア張っていたのに、二話では飛び込んで同化していますよね?
    [色:0000FF]合体する前の列車に乗り込むときのことでしょうか?
    2話は改札も認証も無かったですね。
    私は単なる省略だと認識しています。
    1話と2話の違いと言えば、停車しているか、走っているかなので、論理的に突き詰めるならその点でしょうかね。
    もしそうなら走っている列車に取り付いて、中に侵入してくる敵の作戦とかがあるかもしれませんね。
    [/色]

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