その身を貫くは獅子の誇り キョウリュウジャー 第47話 『だいはんげき! さいだいさいごのブレイブ』:感想
【ストーリー】
・ドゴルドが見事やってくれました。
身体を持たないドゴルドにとって自分を自分をたらしめるアイデンティティを最後に取り戻し、エンドルフに刻み込みました。「俺の怨み」と言いながらもエンドルフに力がいかなかったのは、あれが怨みではなかったということなのでしょうね。公式の「怒りのライオン戦騎は、ブレイブを宿して誇りを取り戻す」の文が染みます。
・最後に空蝉丸に憑依したのは合体技を使うためではなかったと個人的には思っています。
本当はもうあの時点で限界だったのでしょう。そんなドゴルドの状態を察してもなお、手加減せず全力で倒す空蝉丸。最後の一閃に浮かんだ『ZANDAR THUNDER』のエフェクトがそう物語っているようでした。
・怒りの戦騎が最後に口にしたのは感謝の言葉。
怒りも感謝も自分の思いをストレートにぶつける点では同じですね。今回の「腹立たしい」にはそんな思いがこもっていたと思います。
■三条さんの凄さ
・今回は全編アクションでした。
台詞も半分はいつもの名乗りなので、台詞らしい台詞といえば解説用の幻術会議とドゴルド&ゴールド編のみ。流れの概要のみであとはアクションに任せながら、それでもドゴルドの話できっちり1話として締めくくる。鮮やかなお手並みです。
しかも変身を封じる手段をかなり強引にまとめることで、時間も確保しています。あの方法では脚本への批判も避けられないでしょう。それを承知で面白くすることを優先するのは並大抵のことではないでしょう。プロとしての誇りがかっこいいです。
・生身アクションの流れも素晴らしかったです。
変身しなくても戦えることの背景にあるキョウリュウジャーの成り立ち。
5話でのいざこざを踏まえたイアンとソウジのやりとり。
空蝉丸と同じ技を使えるドゴルド。
これまでの流れを踏まえているから短い中にも伝わってくるものがあります。
・特に空蝉丸の流れは最高でした。
ザンダーサンダーを理由にした流れは実に自然でした。玩具自体が独立して機能する玩具ゆえのギミックと他のメンバーと武器が異なる追加戦士の仕様、両方を踏まえた戦隊ならではの流れです。今回、脚本が薄いようで三条さんの魅力の集大成だったと思います。
【アクション】
・今回は戦隊名物の最終回手前のスタント無しアクションに、特別OPと坂本監督の能力をフルに活かせるお膳立てが揃っていました。
・冒頭の名乗り代わりに出るテロップは痺れました。
生身アクションからの変身に合わせて『桐生ダイゴ/キョウリュウレッド』と表示されるのが良いですね。テロップ通り、生身の役者さん=変身後のヒーローという一体感があります。
・シアンたちは特に上手かったと思います。
これまでの積み重ねがあるレギュラーメンバーは自由にやって問題ありませんが、シアンたちはそうはいきません。そこで、アクションに名乗り時の動きを入れることで解決しています。これまでに変身中に踊りながら戦うというのはありましたが、名乗りポーズそのままに戦うのも良いものですね。
・難を言えば、少なめではありましたがスローが目立ったことくらいでした。
役者さんのアクションには限界があるので、今回はごまかすためにはやむを得ないと思います。
次回はいよいよ最終回!!
バラバラになったデーボス軍とは対照的にキョウリュウジャー側は5人*5人*5人になりそうです。
シアン、グレー、バイオレット、ダンテツシルバー、そして爺バイオレットの臨時組。
トリン、ラミレス、鉄砕、キャンデリラ、ラッキューロの人外組。
キング抜きのいつもの5人。
『戦隊』というフレーズを好んで使ったダイゴと次回のタイトルに込められた意味とは。カオス様が大地の闇に向かうらしいので、構図としては人外組vsカオス・臨時組vsキルブレロの巨大戦でしょうか。残るはいつもの5人とダイゴです。
今の雰囲気だとデーボスとの戦いはダイゴvsデーボスの一騎打ちになりそうです。
ダイゴ中心で動いてきたキョウリュウジャーの最後はやはりダイゴが1人で締めるのか、それとも最後だから変化を示すのか。次回、最終回「だいばくはつ! さよならキョウリュウジャー」
「最終回」と「さよなら」が私の心に重く響きます。
「空気読めよ、空蝉丸ちゃん」でいい歳して撃沈してしまいました。直前の、イアンがソウジのことを「ボーイ」ではなく「ソウジ」と呼ぶところも良かったです。一年間積み上げてきたものを出し惜しみ無く爆発させていく、良い回でした。
返信削除心配していた坂本監督も今回は色々我慢してくれていて良かったです。アミィだけガブリボルバーを太ももで起動しているところに監督の意地を感じましたが(笑)。
次回、いよいよ最終回。寂しいです。ダイゴの生い立ちは最終回で触れるのだろうか…
> 「空気読めよ、空蝉丸ちゃん」でいい歳して撃沈してしまいました。直前の、イアンがソウジのことを「ボーイ」ではなく「ソウジ」と呼ぶところも良かったです。一年間積み上げてきたものを出し惜しみ無く爆発させていく、良い回でした。
返信削除[色:0000FF]長い間休眠していた2人にとっては、トリンとカオスを除くと現代に残る唯一の知人でもありました。
空蝉丸がドゴルドに対し「見損なった」と言ったように、お互いに内心では思うところがあったんでしょうね。
[/色]
> 心配していた坂本監督も今回は色々我慢してくれていて良かったです。アミィだけガブリボルバーを太ももで起動しているところに監督の意地を感じましたが(笑)。
[色:0000FF]監督一押しの弥生で我慢しただけ良しとしましょう(笑)[/色]
> 次回、いよいよ最終回。寂しいです。ダイゴの生い立ちは最終回で触れるのだろうか…
[色:0000FF]ダイゴに関しては残念ながら、最後まで狂言回しに徹して終わりそうですね。
ダンテツと別れてからの生活を考えると、とてもキョウリュウジャー向けとは言えない内容になってしまうでしょうし。[/色]
エンドルフがそこまで強くなくさっさと死んでしまったのが残念・・・と思ったのですが「怨みをモチーフにしているので、物事がスムーズに行くと力が半減して行く」と推測されていてなるほどと思った
返信削除よく考えるとドゴルドを配下に置いてから思い通りに進んでいて不協和音を起こしていた敵サイドも粛清と新幹部追加で綺麗にまとまっていますね
> エンドルフがそこまで強くなくさっさと死んでしまったのが残念・・・と思ったのですが「怨みをモチーフにしているので、物事がスムーズに行くと力が半減して行く」と推測されていてなるほどと思った
返信削除> よく考えるとドゴルドを配下に置いてから思い通りに進んでいて不協和音を起こしていた敵サイドも粛清と新幹部追加で綺麗にまとまっていますね
[色:0000FF]怨みは現場トップのカオス様に一番近い感情だと思います。
代替要員の新戦騎2人はモンスターと同じ完全な駒ですし、組織としては統一されていて無駄がないんでしょうね。
エンドルフの最後は、私もちょっとあっさりだったと思います。
ただ最終話前後は他の面子の描写もあっさりだったので、バランスを考えればあれくらいで適切だと思います。[/色]