貞子なんて恐くない! 映画『貞子3D』感想

2013年9月1日
地上波で映画『貞子3D』をやっていたので見ました。
いや~酷かったです。原作者に刺されても文句言えない出来栄えでした。
この映画、ある意味で優れた点がありました。

お気に入り度 3/10(ある意味10/10)

【貞子恐怖症の特効薬】

・この映画の優れた点、それは貞子が全く恐くないことです。むしろ貞子が出る度に笑ってしまいます。
昔見た『リング』シリーズが恐くて、貞子がトラウマになっている人はぜひオススメしたい作品です。これを見終わる頃にはすっかりトラウマも消えていること間違い無しです。

■恐くない貞子
・貞子と言えば、見た目は髪の長い人間なのに突然テレビから這い出てきて殺される、という人間なのに人智を超えた存在というところが恐ろしかったのに、この映画の貞子は肌の色が見るからにゾンビ色。
挙句に殺し方は、首絞め、掴んで窓から放り投げる、屋上から外まで引っ張って落とす、髪の毛が伸びて縛り上げるなど、物理的に殺しちゃいます。なんかもう逆に殴ったら返り討ちにできそうです。

■量産型貞子
・治療に一役かってくれているのが、この量産型貞子。貞子3Dではなんと貞子がたくさん出てきます。
生贄に捧げられた死体に貞子パワーが入って、なんとクリーチャー化しちゃいました。見た目は、上半身は貞子のままで脚部がクモのようなM字型になっています。B級アクション映画に出てくるクモ人間みたいです。
終盤には量産型貞子がわらわら湧いてきて、クライマックスでは30体くらい出てきます。

■超能力者vs貞子
・今回の主役は石原さとみ演じる女教師。実はこの人、感情が昂ぶると周りに衝撃波が発生する超能力の持ち主です。いわゆるイヤボーンと言うやつですね。
序盤にこの設定が明かされた時点でB級臭がぷんぷんしてます。

■女教師無双
・終盤、恋人が貞子に拐われたので、井戸のある場所に殴りこみをかけます。
ここからが本番です。まず手始めにその辺の石で量産型貞子を殴り殺し、あるときはロッカーに閉じ込め、またあるときは壁の穴から手を伸ばしたものの、足が引っかかって出れない貞子を無視し、最後にはZ級映画に付き物の聖剣、鉄パイプを手にし瞬殺!
恋人を見つけたものの30体以上の貞子に囲まれるクライマックスでは、イヤボーンを発動して見事全滅!!

■ガラケー最高!
・最後はようやく登場した本物の貞子が主人公を捕まえます。主人公、絶対絶命の大ピンチ!
そこに意識が戻った恋人がぷらっと現れ、貞子&主人公の入ったスマホを叩き壊します。そしたらあっさり主人公は生還、貞子は消えて、めでたしめでたし~
どうやらこの映画はガラケーは最高だと言いたかったようです。

【総括】
・リングシリーズ、ホラー映画としてはゴミです。全く恐くありません。
『スクリーム』で言ったら、パロディの『最凶絶叫計画』に当たる存在です。
そう考えるとけっこう笑えるので、アホ映画を見て笑いたいときには悪くありません。

・リングシリーズにトラウマがある人はぜひ見てほしいです。
これを見れば「貞子なんて出てきたって返り討ちにしてやる!」って自信が湧いてきます。
ホラーよりも癒やしを与えることに全力を尽くした監督の優しさをご堪能ください。

コメント

0 件のコメント :

コメントを投稿

 コメントは承認後に表示されます。
*過度に攻撃的な言葉や表現が含まれている場合、承認されない場合がございます。節度と良識を保った発言をお願いいたします。