『王様戦隊キングオージャー』 第32話「遭遇!キョウリュウ!」:感想
■番組乗っ取り
・ほぼキョウリュウジャー世界とプリンスの説明で終わってしまいました。
キングオージャー成分はどこにあったのでしょう? ”キョウリュウジャー2”の1話にキングオージャーがゲスト出演したのかなと思うような存在感の薄さでした。
・まぁそもそも「キングオージャーらしさって何?」と言われるとわからないんですけどね。
王様という以外の特徴がないので国など無い異世界に飛ばされればただの態度のデカい剣士でしかないのは当然の帰結ではあります。今回もたまたまクワガタパワーがプリンスに反応してくれたからいいですけど、無かったらマジで何の役にも立てなかったでしょう。
・キョウリュウジャーとして説明だらけで退屈でした。
世界観も閉塞的で、ソウジたちですら「ブレイブがないから仕方ない。プリンスがどうにかしてくれると良いんだけど」と他力本願で全然キョウリュウジャーらしくないと思いました。
「ブレイブが取られた? それがどうした?! ブレイブなんて諦めない限り心の底からいくらでも湧いてくるぜ!」くらい言ってほしかったです。
■プリンス
・実質主役でしたがプリンスのキャラが弱いので物語が薄かったです。
プリンスの話と見るにはプリンスの心情が全く描かれていないことが致命的だったと思います。
未来から連れてこられて実質異世界で戦っていることや周りから救世主と呼ばれ期待を一身に背負っていることをプリンスがどう思っているのかが描かれてないからプリンスにもソウジにもどこにも共感しようがありませんでした。
「表面上はプリンスとして自信満々に振る舞っているが、内心では『本当に俺なんかがキングになれるのか…』と不安を抱えている」
なんてキャラにすれば悪の王を演じていて本物の王となったギラとも共通点や対比が生まれ、本筋であるはずのギラの掘り下げにもつながったと思います。
キョウリュウジャーが魅力的に見えるわけでもなく、キングオージャーを引き立てるゲストとして働くわけでもなく、中途半端な印象です。
・プリンスって結局10yearsafterとキングオージャーどっち用のキャラなんでしょう?
10yearsのほうに出すなら「キング出せよ!」って顰蹙買うに決まってますし、キングオージャー用のキャラとしては「王様戦隊に王子様出してどうすんだよw 王様じゃねぇじゃん」となるか「王子様以下の王様たちはさっさと引退しろ」となるのは目に見えています。
どっち用にしても微妙な気がするんですが何なんでしょう? このコラボ用に湧いて出てきてそれっきりの謎キャラで終わるほうが丸く収まる気がするくらいです。
■移民設定
・「キョウリュウジャー世界の人間が移民したのがキングオージャーの祖先なのではないか」みたいな話が出てきました。
コラボに理由をつけたかったんでしょうけど、既存の設定と衝突しているように見えました。大丈夫なんでしょうか?
それが本当ならダグデドの望む宇宙中の生物抹殺が無理ゲーになりませんか? 現にキョウリュウジャー世界の古代人を放置した結果、キングオージャー世界に無視できないほどの人口と勢力が育っちゃったんですよね。この調子だとキングオージャー世界を滅ぼしてる間にまた別の星からどこかの星に移民されて増えていたちごっこになる気がします。
■さすがの坂本監督
・坂本監督なのでアクションは良かったです。キングオージャーのスーツアクションでは一番良かったかもしれません。
普段のアクションがパッとせず個性も弱いので生身アクションですらいつもより良いくらいに見えました。
・アクション自体のクオリティに差を感じるせいで撮影場所の制限のせいなのかは区別がつきませんでした。
斬撃を飛ばすシーンなど奥行きを活かして空間を広く見せたりするのはいつものスタジオだとできない演出だと思いますが、印象の違いが演出の差に起因しているのかはっきりしません。
次回はみんな変身できるようになって戦ってそのまま終わりそうです。
他には何の話をするんでしょう? また変身できるようになったり、キングオージャーが元の世界に変えるための設定をこねくり回すだけじゃないといいのですが。
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