『仮面ライダービルド』 第5話「危ういアイデンティティー」:感想

2017年10月1日

【ストーリー】

■急展開
・龍我の豹変についていけませんでした。
お尋ね者だし、恋人も殺されたし、鍋島の記憶喪失で解決の目処も無くなったから焦るのはわかります。でもそのために他人を犠牲にするほどとは思っていませんでした。

・特に前回までの正義の話と温度差が大きすぎて流れについていけませんでした。前回では自分のことよりも鍋島の家族のことを優先していた人物が、今回は犠牲者を踏み台にすることを選ぶことが理解できません。
戦兎も組織の犠牲者で記憶喪失で身元不明ですし、今回美空もお尋ね者で外に出られない身の上なことも知ったはずです。龍我が自分だけ不幸だと思うことに正当性を感じられません。
龍我はシンプルな思考で他人への感情移入が強いほうだと思っていたのですが間違いだったのでしょうか?

・あまりにも唐突なことに感じられたので、ひょっとしたら龍我の豹変はスマッシュ化の前兆なのではないかとか他の可能性を考えたくなりました。

■全部本当?
・マスターの話も眉唾ものに聞こえましたし、後輩の立弥の言動も不自然に見えました。これまでのファウストのやり口からするとそんな簡単に美空を取り戻せないし、マスターがパンドラボックスでおかしくなっていたなら今は治っている理由も謎に感じます。

・個人的にはどれも嘘なんじゃないかと疑ってしまう内容だったのですが、戦兎も龍我も話を信用しているみたいで温度差を感じました。
個人的にはマスターたちとの会話の後に龍我と問答して、戦兎が「相手を嘘をつくつもりなら聞いたところで真実はどうせわからない。とりあえず信じたふりをしたほうが今は良いんだ」なんてフォローがあることを期待してしまいました。

・「龍我は馬鹿」ということと同様に「戦兎はお人好し」ということも作中で何度もアピールされているから、戦兎たちは本気であの話を信じていると思ったほうがいいんですかね。

■意外とお手軽
・ボトルからスマッシュに戻す方法があっさりしていて驚きました。
改造するときにはわざわざ箱で溶液に浸したり大掛かりだけど一度スマッシュ化した人間を再スマッシュ化するのは簡単なんですね。
身体が弱いと耐えられないとか身体性に依存する部分があるようですから、あの手術はスマッシュ化というためというよりもスマッシュ化に耐えられる身体にするための施術なのかもしれませんね。


【アクション】

■まともなアクション
・今回はCGがない部分もまともなアクションが見られて良かったです。
ブラッドスタークとのバトルはビルドもブラッドスタークもどちらも強そうで良かったです。この調子でいってくれるとアクションに期待が持てます。


ニンニンコミック
・左右非対称なデザインがかっこよかったです。
尖った左肩とすっきりした右肩の対比がアクション映えします。
色も良かったです。コミック側はチープな色合いだけどフォルムがかっこよく、忍者側はすっきりしたデザインで地味な一方、色はメタリックパープルでかっこいい。映す角度によっていろいろなかっこよさが見えてくるデザインで気に入りました。

■モチーフ
・スマッシュとボトル能力の関連性は未だにさっぱりわかりません。
ミラージュから忍者ボトルができて、スクエアからコミックができる。連想ゲームレベルの関連性でつながりがピンと来ません。今回のスマッシュは「プレススマッシュ」だそうですが、いったいどんなボトルができるのでしょう?

次回はファウストの基地に乗り込み、戦兎の過去も更に明かされるようです。
本気でこのまま戦兎の過去を一段落させるつもりなんでしょうかね。個人的には”今の戦兎”のことを把握しないうちに過去の戦兎の話をされても重要性がわかりません。

コメント

14 件のコメント :

  1. ミラージュ=蜃気楼、幻覚、から相手を翻弄する=分身の術で忍者
    スクエア=四角=4コマ漫画のコマの形=コミック、といった具合でしょうかね?

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    1. はい、これまでに出てきたものから推測するとそういう発想なのだと思います。

      私にはそれがピンと来ません。たとえば「ミラージュ」と言われたら、蜃気楼=砂漠、幻影=手品師、トリックなど忍者以外の存在のほうが先に浮かびますし、スクエアに至ってはそれ自体が抽象的な存在で「四角は四角でしょ」としか思いません。何でも形を四角にしたらスクエアに当てはまっちゃいますからね。
      今のところ対応するものに納得がいったのは、蚊のような顔をしたニードルと鳥っぽい見た目だったフライングくらいです。

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  2. >ボトルからスマッシュに戻す方法があっさりしていて驚きました。

    個人的にはスマッシュに関する設定がいろいろ盛り込み過ぎじゃないのか、とは思いましたね。
    上記の再スマッシュ化の件もそうなんですけど、「虚弱体質の人間はスマッシュの成分を抜かれると、負荷に耐えられず死んでしまう。」とか「スマッシュに改造された人間を再び改造するとさらに強力なスマッシュになる。(そして成分を抜かれるとほぼ全ての記憶を失ってしまう。)」みたいにその場限りの設定が多すぎるんですよね。まあ今後生かされる可能性があるかもしれませんが、あんまり増やしすぎるとそれだけ疑問が増えちゃいそうで心配です。
    今後は控えて欲しいですね。

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    1. 後で使うつもりがあるなら私は構いません。まだ5話ですから一通り並べるのが先だというならそうするのも有りだと思います。

      個人的な予想としては、たぶん2クール目とか展開の切れ目で「今までの実験を元にして新型のスマッシュ手術が完成した。ハザードレベルは10だ!」とかやって、1クールの頃の副作用とかは無くなったことにするんじゃないかなと思ってます。

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  3. マスターの話が事実としても、まだまだ隠していることはありますよね。そもそもなぜ美空が浄化できるのか、自身の特殊能力など。
    明言されてはないですが、ドライバーもパネルと一緒に奪ってきたってことでいいんですかね? マスターが能力で自作の線もあるかもしれないですが。
    ちなみにあのパネルは商品化されるみたいですよ。

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    1. >そもそもなぜ美空が浄化できるのか、自身の特殊能力など。

      その辺りは謎ですよね。
      「パンドラボックスの光を浴びた人は超能力を使えるようになる」なんて話は出てきませんし、美空が元々ボトル生成能力が使えたとすると意味ありげなあの腕輪は何なのか怪しくなってきますし。

      >明言されてはないですが、ドライバーもパネルと一緒に奪ってきたってことでいいんですかね? マスターが能力で自作の線もあるかもしれないですが。

      その可能性もありますし、何とも言えないと思います。
      普通の「元宇宙飛行士で、喫茶店のマスター」なら作れないほうが当たり前なのでどこからか完成品を調達したと考えるほうが妥当でしょう。しかし経歴がどこまで本当か怪しい上に超能力らしきものまでありますから自作はどうとでもなってしまいそうです。

      >ちなみにあのパネルは商品化されるみたいですよ。

      ふえー、そうなんですか。またプレバン限定でしょうか。
      ボトルだけにボトルを飾る”ボトルキープ”用とでも言うんですかね。

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  4. いつも感想お疲れ様です。
    スマッシュとなった彼女と悲しい別れをした龍我と今回の龍我がどうしてもつながりませんでした。
    また遊びで仲間に武器を向ける主人公にも引っかかるところがありました。
    次々と謎を出して興味をひく展開ではあるのですが、段々と粗も目立ってきたように思えます。

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    1. >スマッシュとなった彼女と悲しい別れをした龍我と今回の龍我がどうしてもつながりませんでした。

      私もいまいちわかりませんでした。
      前から「復讐したい!」と憎悪を滾らせていたなら他人を犠牲にしてでもというのもわかりますが、前回の鍋島であの態度だったのに特に恨みもなく、赤の他人でもない相手を犠牲にできることが理解できませんでした。「戦兎たちに不満を溜め込んだ結果」と言えるほど時間経過も感じられませんし。

      >また遊びで仲間に武器を向ける主人公にも引っかかるところがありました。

      私もあれは良くないと思いました。戦兎はそんなに軽いタイプではなかったと思うのですが。

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  5. 個人的にはマスターの素性を聞かされて「そう言えばそんなことがあったな。」みたいな態度で納得する戦兎の態度が気になりました。むしろ聞かされて驚いてた龍我のほうがよっぽど真っ当でした。まあ、仰る通りマスターの嘘の可能性がありますが。

    次回では龍我と戦兎が争ってましたが、そもそものきっかけである美空が龍我に言ったことは、どう考えても適当なことです。
    美空が「は?嘘に決まってるし」みたいなギャグじみた流れで解決したらハッキリ言って興醒めです。もう一捻りあれば良いのですが

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    1. >個人的にはマスターの素性を聞かされて「そう言えばそんなことがあったな。」みたいな態度で納得する戦兎の態度が気になりました。

      土台になる「戦兎にとってのマスターの印象」が描かれていないので今までどう思ってきて、今はどう変わったのかが伝わってこないんですね。これでは今回の一件で戦兎の思いが何か変わったのか何も変わってないのかもわかりません。

      >次回では龍我と戦兎が争ってましたが、そもそものきっかけである美空が龍我に言ったことは、どう考えても適当なことです。

      これは役者さんの演技力の問題もあるので何とも言えません。
      本来であればあそこだけトーンを変えて、表情で言えば「真顔」で言うようなシーンだったのかもしれません。実際にはいつものトーンなので本気なのか冗談なのか判断がつきませんが。

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  6. 石動親子の能力は、実験の過程で突然変異的な産物で得たものなのかなと予想していたので、元々浄化能力を狙ってさらわれたというのは意外でした。マスターの話通りなら、さらに謎が深まりますね

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    1. 私も改造由来のものなのかなと思っていました。
      改造と関係ないとするとパンドラボックス文明が怪しいと思います。今のところ美空の付けている腕輪と関連しそうな物が出てきてませんし。

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  7. L.E.D.ガイスト2017年10月2日 11:59

    10月になり時間帯変更されリアルタイム視聴が出来ず録画に頼った第5話。

    主さんの仰る様に前回までの話との温度差が大きすぎる急展開に、「『ビルド』も『エグゼイド』同様に積み重ねの放棄をするのか?」と不安要素がまた一つ増えました。

    石動親子の話は信憑性のある話とは思いません。噓臭いです。

    龍我のバイクシーン、ドリルクラッシャーのガンモード(と思われる)で政府のロボット兵士を撃ったのを見て「なんでお前(龍我)が持ってんだ?」とツッコミました。

    次回(6話)の内容に少し触れる(だろう)ことですが、戦兎が龍我の凶行を責めるのは筋違いかと。美空の発言で龍我が凶行に走ったと云う方々が居っらしゃいますが、そもそもは戦兎の「スマッシュを泳がせればファウストのアジトが分かる」という旨の発言の所為だと思います(戦兎のフルボトルを優先してその他は二の次な態度に腹を立てたのもあると思いますが)。

    しかし、今回の戦兎は何なんだろう。フルボトルに比べたら、自分の過去や龍我の冤罪なんてどうでもいいのでしょうか? 3話の、鍋島の家族を救出するために密航しようとする龍我に戦兎が語ってた「人助けをしたら顔がくっしゃとなる」ってやつは何だったんだろうと思いましたよ。
    戦兎はお人好しなどと劇中で言われてたりしますが、私は、戦兎は(自分を含め)人間に興味が無いだけだと思っています。

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    1. >「なんでお前(龍我)が持ってんだ?」とツッコミました。

      私は持っていたこと自体はおかしなことではないと思います。
      武器に予備がないとは一度も語られていませんし、龍我は戦う気であそこに来たはずですから武器を持参しても不思議はないと思います。

      >戦兎が龍我の凶行を責めるのは筋違いかと。

      私はなぜ2人が争うのか理由がわからないと何とも言えません。
      戦兎が「俺にあたるのならわかるけど、関係ない他人を巻き込むな!それは悪だ!」と言って責めるのなら正義と悪を区別する戦兎が怒るのは当然ですし、龍我に他人を犠牲にした非がある以上、非協力的な戦兎に言われたくないという思いはあっても他人を犠牲にした責任からは言い逃れることはできないと思います。

      >フルボトルに比べたら、自分の過去や龍我の冤罪なんてどうでもいいのでしょうか?

      私は単純に「自分の視界に入った人の人助け」が今の戦兎にとって優先度が高いことなのだろうと思っています。

      >戦兎は(自分を含め)人間に興味が無いだけだと思っています。

      これは明らかにおかしな解釈だと思います。
      人助けにも自分の過去にも興味がなかったら1話で逃亡犯の龍我を助けないと思います。あの状況では少なくともどちらかのファクターはあってしかるべきだと思います。

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