『仮面ライダービルド』 第9話「プロジェクトビルドの罠」:感想

2017年10月29日

【ストーリー】

■感情の乱高下
・葛城巧は良い人っぽく見せて終わった前回から突如としてマッドサイエンティスト化し、龍我はまた「俺の冤罪はどうなる!」とヒステリーを起こし、戦兎は科学者ぶっていました。感情移入どころか登場人物の気持ちに全くついていけません。

・美空に対しては優しかったので、龍我はやっぱり戦兎に対してだけ態度が悪くなると考えたほうが良いのでしょうかね?
まともなストーリー展開で考えると「龍我は自分より強い戦兎に対して無意識に甘えている(だから自分より弱いとみなしている子供や美空には優しい)」とでも解釈すべきなのでしょうか。 


■先に死ぬのは
・ブラッドスタークが1クール目のやられ役かと思っていましたが、最近はナイトローグのほうが死にそうな雰囲気になってきました。
幻徳の小者化が著しいです。今回は会長にあごで使われる有様でとても悪役として長生きできそうもありません。

■記者
・都合のいい情報を持ってくると思ったらやっぱり裏がありました。
しかし黒幕がたくさんいるビルドでは特にインパクトがありません。「知ってた」という感じで情報性が薄いのが残念です。現状だと会長の手先に過ぎないので黒幕感も相変わらずありませんし。だからどうだという感じが特にありません。

■美空
・スカイウォールの頃から7年間眠っていたそうです。初耳でした。
ファウストのスマッシュ実験があまり進展していないのは、美空が目覚めた3年前までボトル関連の実験が進まなかったからということなのでしょうかね。

・眠ったきっかけは、
1)スカイウォールのときに目覚めた何かを浄化してその引き換えに7年間昏睡状態になった。
2)浄化した何かこそがスカイウォールやファウストなど一連の騒動の原因。
美空は救世主なのか争いの源なのか、どちらだったのでしょう?

・マスターの式典での奇怪な行動と現在の様子からすると、「パンドラボックスでおかしくなっていたマスターを美空が浄化した。その代償で美空は7年間昏睡した」という可能性のほうが高そうに思えます。



【アクション】

■ライオンクリーナー
・「ついにこれを使うときが来た」みたいなことを言っていたので、てっきり吸い込めるから今回のようなボトル振りかけタイプのスマッシュを助けるのに有効なのかなと思っていたらそんなことはなかったです。いったいどこがどう有効で、これまで温存しておいたのかわかりませんでした。

・個人的には「ベストマッチとそうでない組み合わせはどう違うの?」という疑問が更に深まってしまったのがマイナスでした。前に掃除機を使ったときと大差ないように見えました。
葛城巧のビデオレターによると「必殺技が使えるかどうか」がベストマッチの違いらしいですが、ライオンクリーナーの必殺技はその前に岩を壊すのに使っていた通常技と似ていて差別化ができていませんでした。ストーリーも演出も上手くいっていない感じで残念感が強いです。

■錠前ボトル
・今回精製された錠前ボトルは前回のストロングハザードから抽出したもので合っているのでしょうか?
ストロングからはゴリラが抽出され、ストロングハザードからは錠前になる。私には仕組みが全然わかりません。


次回は…、え~っと私は特に引きがないように感じたのですがストーリーの流れと公式の文面からすると、「パンドラボックス争奪戦」と「葛城巧は生きているのか?」という点が焦点のようです。そこが重要なんですか、そうですか。
個人的には「生きてたから何なの?」という印象でやや話についていけてません。「葛城巧が生きていたら○○も助かるかもしれない!」とかそんな話はしてないので重要性がよくわかりません。今のファウストを運営しているのが葛城巧だろうが別人だろうが悪党には違いないのでどうでもいいと思います。戦兎の正義感もそういう感じじゃありませんでしたっけ? 

コメント

10 件のコメント :

  1. L.E.D.ガイスト2017年10月31日 10:24

    あの程度の動画のためにスマッシュにされた葛城母が惨めだと思った第9話。


    殺人犯(冤罪)・脱獄犯(これは事実)という状態の龍我をコスプレ要員にするのは理に適っているとは思うが、コスプレ内容には眉を顰めることが多い。 (美空を含めた)今回のコスプレのチョイスはよかったと思います。

    冒頭ナレーションで「桐生戦兎」の名の由来が明かされたが、正直どうでもいいと思った人は多いじゃないかなぁ……


    美空をローグから護るかのようなタイミングで現れたスターク。スターク=石動惣一説濃厚か?


    新しいフォーム・ライオンクリーナー。ホークガトリングで十分対処できるだろう相手なのに、ライオンクリーナーへフォームチェンジしてスマッシュを撃破する意義が解らなかった。


    幻徳と難波会長が風呂で会談する意義も解らない。二人を会談させるのなら他にもやりようはあるはず。何故風呂でする。


    「葛城巧は生きている」。もしこの情報が本当ならば龍我の冤罪を晴らす決め手にはなる。が、死んですらいない相手を殺した罪で殺人犯にされたのであれば、龍我にとっては迷惑な話でもある。

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    1. > (美空を含めた)今回のコスプレのチョイスはよかったと思います。

      私は「またいつもの手癖」としか思っていません。
      変装する必然性はあると思います。しかしあの格好では悪目立ちして変装の意味がありません。ストーリー上では不自然だと思います。ギャグとしてもありきたりで私はユーモアを感じません。この程度の質の低さはいつものことなのでいちいち気にしていませんが。

      >冒頭ナレーションで「桐生戦兎」の名の由来が明かされたが、正直どうでもいいと思った人は多いじゃないかなぁ……

      名字の由来は私にとっては一つの情報になりました。戦兎の由来は説明されていましたが桐生のほうは謎でしたからね。
      わざわざ時間を割いて説明する価値はないと思いますが、冒頭のコントがノルマならノルマのついでとしては悪くないと思いました。

      >美空をローグから護るかのようなタイミングで現れたスターク。スターク=石動惣一説濃厚か?

      順当に行けばそうなると思います。
      しかしミスリードという線もあり得ると思います。ブラッドスタークのこれまでの言動のとおり、彼の目的が研究開発を進めることだとしたらマスターではなくても今の時点では美空を助ける理由が充分あります。
      この先、龍我や戦兎が「ブラッドスターク=マスター」と思い込み、今回のような危険な状況に美空が陥ってもブラッドスタークがいるなら美空も安全だろうと思っていたら、「何言ってんだお前ら? 以前は守る価値があったから守ったが、こいつの役割はもう終わってる。助けるわけないだろ」と裏切られて視聴者共々ブラッドスタークを敵と再認識する、なんて展開の前フリかもしれません。

      >ライオンクリーナーへフォームチェンジしてスマッシュを撃破する意義が解らなかった。

      今回に限りませんが、ビルドはフォームチェンジの必要性が感じられませんね。
      ビルドの場合は機能も特殊なものが多いですし、初登場回くらいはちゃんとしたお膳立てを用意してほしいです。

      >幻徳と難波会長が風呂で会談する意義も解らない。二人を会談させるのなら他にもやりようはあるはず。何故風呂でする。

      私はただの密談の定番シチュエーションを使っただけだろうと思っています。
      「裸=武器など危険性が低い+密室+銭湯は公共施設なので無関係のはずの人物がたまたま集まっても言い訳が聞く」なので風呂やサウナはこの手のドラマでは定番です。

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  2. 冒頭のビデオメッセージのシーンで、葛城が「創る、形成するって意味のビルドだ」「以後、お見知りおきを」とエグゼイド先行登場時と同じ台詞を言っていたのには気付かれましたか?
    あの客演時の本編とはかけ離れたサイコパスさにも、もしかしたら理由があるかもしれません。
    そうだとしたら一枚食わされた感じがして自分は面白いと思いますね。

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    1. そうらしいですね。私は気づきませんでした。
      つながるかどうかは結果待ちです。疑問点としては
      1)スカイウォールがあるビルド世界とエグゼイド世界をどうやってつなげるのか。
      2)エグゼイドの客演ビルドが葛城巧だとすると、葛城巧はあんな中途半端な殺人未遂をする人物なのか?(殺しても気にしない冷酷な人物か、過ちを気にする人物ではないのか)
      3)ビルド内での時系列。
      この3点が気になります。この辺りの問題を克服できないと「ただやっただけ」で評価に値しません。辻褄を合わせなくてていい伏線なんてばらまくのは簡単ですから。

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  3. みなさん申されてますがベストマッチがやはり価値のあまりないものに見えますね。
    オーズのコンボのような有用性が欲しいです。
    ダブルの没案と聞いた時点で懸念していましたが今のところそれの劣化版にしか思えません。おもちゃもシャカシャカ振る動作含めて全く面白そうに見えませんし販促になっているのでしょうか?正直去年より売り上げは減るだろうと見込んでいます。

    仮面ライダーの記事には場違いなコメントですが、筆者さんにお聞きしたいことがあります。バトルスピリッツをご覧になられてたと思いますが、初代、ダン二作、覇王、ソードアイズ、究極ゼロのうちだとおすすれはございますか?

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    1. >みなさん申されてますがベストマッチがやはり価値のあまりないものに見えますね。

      作中でも空気ならオーズのベルト音声みたいに気にする意味はないと割り切れるのですが、ビルドは作中の登場人物の口から「ベストマッチが良い!」と何度も言われているんですよね。そういう発言が出て来る度に私のような視聴者と温度差が深まってしまって良くないと思います。

      >バトルスピリッツをご覧になられてたと思いますが、初代、ダン二作、覇王、ソードアイズ、究極ゼロのうちだとおすすれはございますか?

      私のオススメは少年激覇ダン二部作です。他はオススメしません。
      参考までに他の作品についても簡単な印象を書いておきます。

      ダン二部作の良いところは何と言っても「二年間、合計100話に渡る大河ドラマ」であることです。NHKの大河ドラマもびっくりの超長編です。
      いかにもホビーものの明るい熱血主人公だった少年期編の無印と荒んだ環境にやさぐれてしまった青年期編のブレイヴ。一年かけてヒーローになった主人公が迷いを抱えてやさぐれ、そしてそこから立ち直って自分の戦う意義を見出し、真の救世主となっていく物語です。リアル放送当時は無印の終了した翌週からブレイヴが始まったため、「ダンくん」という呼び方が似合う少年がハッピーエンドを迎えたと思ったら、「ダンさん」と呼ぶ他ない哀愁漂う青年になっていたインパクトは凄まじかったです。

      メインであるバトルも他のシリーズに比べてまともです。
      主人公が「バトルは相手との対話だ」と語っているようにバトル中に会話やぶつかり合いがあるのでドラマ性があります。

      難点は長いことです。
      無印のほうはオーソドックスなファンタジー系バトルものでホビーアニメとしては普通の内容で刺激に欠けるところがあります。無印あってのブレイヴなので疑う余地なく見ておいたほうが良いのですがハードルが高いと言わざるを得ません。
      退屈に感じたら、ある程度話数を見たらブレイヴに移行したり、どうでもよさそうな部分を早送りしたり、自分の楽しめる範囲で調整するほうが良いと思います。

      究極ゼロは基本的にはオススメできません。
      大半が見なくてもいいと思えるほど内容が薄いです。中だるみどころか全編だるだるです。
      唯一見る価値があるところは冨岡節です。そんなどうでもいい内容が続いていたのに終盤は盛り上がりました。シリーズ構成の冨岡さんの圧倒的豪腕っぷりを堪能するためなら50話見られるフリークスの方なら見る価値はあるかもしれません。

      初代のトッパは止めたほうがいいと思います。
      バトルの酷さはシリーズトップで、「はいはい、サイレントウォール/フレイムテンペスト」の超マンネリ展開や「試合が始まったと思ったら既に17ターンだった」という超展開など枚挙にいとまがありません。
      ストーリーもドラマ性はありません。キャラが可愛ければそれでいい。特にドラマや展開がなくてもいいという人以外は止めたほうがいいと思います。

      覇王とソードアイズは私は1クールくらいで見るのを止めてしまったので詳しい内容は私には語れません。この2つに関しては眉唾ものだと思って聞いてください。

      覇王は普通のTCGアニメでした。
      他の作品は「バトルで世界の命運を左右する」というファンタジー要素が基本ですが、覇王は普通にカードゲームとしてのバトスピでいろんなプレイヤーと戦い、チャンピオンを目指すお話です。

      私が見るのを止めた理由は
      1)肝心のバトルがバトスピクオリティで面白くない。
      2)お話だけで引っ張れるほどのドラマ性はない。
      3)キャラクターや雰囲気も好みに合わない。
      という理由でした。見続けるのが苦痛というわけではありませんでしたが、見続けるモチベーションを保てる魅力が足りませんでした。

      ソードアイズは「主人公は実は亡国の王子で、自分の素性を知って国を取り戻すために戦う」という定番のファンタジーものです。
      こちらも覇王と同じく悪いわけではないけれども見続けるほどの魅力を感じませんでした。

      私の場合、主人公が約束を破ったことがトドメでした。
      敵とのバトルでよくある「主人公が勝ったら道を通す。敵が勝ったら大人しく捕まる」という約束でバトルをしたのですが、主人公は正々堂々勝負して負けたのに「捕まってたまるか!」と暴れて混乱に乗じて逃げてしまいました。バトルが絶対のホビーものでそれは絶対やってはいけないことだと思ったので見続ける気力を失ってしまいました。

      長くなりましたが、私の雑感としてはこんなところです。
      youtubeのバンダイチャンネル公式ページで各作品の1話が無料配信されていますので、そちらを一通り見てから決めるのも手だと思います。
      https://www.youtube.com/user/BandaiChannel/videos


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  4. >ベストマッチとそうでない組み合わせはどう違うの?
    これは本編内では言及されてない設定ですが、例えばWだとサイクロンジョーカー、ヒートメタル、ルナトリガーが一番相性の良い組み合わせで、それ以外だと体への負担が大きくなるみたいな話がどこかの雑誌に乗ってましたね。こういう感じで、能力面以外の特性を持たせれば、ある特定のフォームのみを積極的に使う理由と、逆にあまり使いたがらない理由、両方ともクリアできると思うんですけどね。

    しかし、当時は多いなーと思っていたWも、今となっては3×3パターンなんて少ないじゃん、って感じてしまうのが恐ろしいです。多分製作側もバンダイ側も、こうして同じように感覚が麻痺しちゃってるから、一つ一つのフォームやアイテムの見せ場を大事にしなくちゃって発想が無くなってきてるのかもしれませんね…

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    1. >能力面以外の特性を持たせれば、ある特定のフォームのみを積極的に使う理由と、逆にあまり使いたがらない理由、両方ともクリアできると思うんですけどね。

      そうだったら良かったのですが、ビルドの場合は「ベストマッチ以外はハズレ」扱いしつつもなぜか戦兎はベストマッチ以外の組み合わせも使っていておかしなことになっているんですよね。

      >当時は多いなーと思っていたWも、今となっては3×3パターンなんて少ないじゃん、って感じてしまうのが恐ろしいです。

      そうですね。W以降作品を重ねるごとにあれよあれよと増えていき、ゴーストからは腕などワンポイントの小物ではなくフォームとしてどんどん増えていきました。その一方、作中の扱いやアクションは比例して洗練されるどころか悪化していくことのほうが多い印象です。

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    2. こういうのに馬鹿正直に突っ込んじゃいけないんでしょうけど
      ビルドに限らず二期の大半(基本的には純粋な進化フォームしか無い鎧武、エグゼイドは除く)のライダーはあれだけフォームや装備品があってなおかつ相方もいるのに怪人にいつも苦戦する辺り、余程中の人(アクターさんではなく)が弱いんじゃないかと思えてしまう時がありますね…

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    3. 私はそう思ったことはありません。
      ヒーローものの基本は「敵が強大」なので苦戦するのは普通のことだと思います。フォームチェンジをする必然性を作る上でも苦戦することは当然だと思います。ビルドの場合は残念ながらフォームチェンジの必要性が伝わってきませんが。

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