仮面ライダー鎧武 第11話『クリスマスゲームの真実』:感想

2013年12月23日

【ストーリー】

■ひょっとして私が間違っていた?
・今回で11話、約1クール終わりました。
ここまで見て、ひょっとして私の捉え方が間違っていたのだろうかと思えてきました。果物やブラーボなどギャグの部分はただのエンターテイメント用で本筋とは関係ないと思っていました。
しかしストーリーや人物描写は薄く、今回の最後にまとめに入っていましたがまとめるほどの内容が感じられません。登場人数と販促物の多さを除けば、3話目が終わったばかりのような印象です。

・印象に残っているものと言えば、黒影とグリドンを始めギャグばかりです。
今回も戒斗の「だったら仕事しろ!」はブラーボと戒斗、両方にかかっていて良いセンスだと思いました。噂に聞くところでは子供たちにはブラーボが人気だそうです。強いし、コミカルで面白いから納得です。ここまで来ると、軽視していたギャグのほうが本筋なのではないかと考えざるを得ません。深刻ぶったストーリーと軽薄なダンスの対比もシュールギャグと考えれば理解できます。確かにダンスが唐突に出てくると苦笑いしてしまいます。どうやら、まんまとのせられていたようです。

・ライダーと言えばシリアスさが売りでした。コミカル路線の電王でさえストーリー自体は真面目でした。
しかし鎧武はそこに挑戦しているようです。そう考えると、困難な道に挑戦しているように見え、興味が湧いてきました。
あと40話もシュールギャグに挑戦する鎧武に期待したいと思います。

■紘汰の感情の推移
・今回も紘汰の考えていることがさっぱりわかりませんでした。
ユグドラシルのベースキャンプがインベスに襲われたシーンから、研究員に助けてくれと懇願され「人をモルモット扱いしておいて!」と憤るまでの流れはどうなっているのでしょうか。

・途中の行動では「早く逃げろ」と研究員を助けています。
この点から判断すると、紘汰は研究員たちを守るために変身したと思われます。
しかし助けてくれと言われると憤りを感じた点と矛盾します。好意的に解釈するなら、自発的に助けるのは良いが、相手から助けてくれと要求されるのは腹が立つといったところでしょうか。これだと紘汰が気分屋の偽善者になってしまうので無いと思いますが。
短い流れなのに主人公の気持ちについていけませんでした。

■気になる新メンバー
・現在2位のダンスチーム「蒼天」の煽り文句に「新メンバー加入」と書いてありました。
伏線でしょうか。ここまで存在感のあるような無いような微妙な立ち位置だったので引っかかります。


【アクション】

■戒斗の脳筋伝説
・新たなる力マンゴーを手にした戒斗が因縁のブラーボに挑む!、はずが前回同様にボロ負けしました。
しかも負け方があんまりです。
「強い、勝てない→困ったときの必殺技ぶっぱ→当然ガードされてカウンター→じゃあマンゴー使う!使い分けすれば勝てるもん!」
・・・戒斗さん、何も学んでない。
同じ負け組でも、馬鹿なりに向上心はある黒影のほうがよっぽど強く見えます。この明後日の方向に突き進む姿勢は熟れていないバナナにかけて、青臭く硬い、というイメージを表しているのでしょうか?

・このシーンに関しては演出と撮影の責任だと思います。
同じ流れでも撮り方で印象が大きく変えられたはずです。たとえばバナナスカッシュを放つシーンは、
ブラーボの剣を下から跳ね上げ、身体を捻って動きを隠しながら振り向きざまにガードの空いた腹部にスカッシュを放つ。それをブラーボが機転を利かせて防御する。
このように演出を工夫すれば、馬鹿なバロンと強いブラーボではなく、強いバロンとそれを上回る強さのブラーボに見えたでしょう。

■鎧武のアクション=キバ
・鎧武のアクションを見てると『キバ』を思い出します。
あれはインタビューでアクション監督が「どういう風に動かしたらキバらしいのか未だにわからない」と言ってしまった作品でした。キバの雰囲気に合ってないプロレスの動きが不思議だったのですが、この発言を知って納得がいきました。鎧武のアクションからも「”とりあえず”こんな感じでいいよね?」というスタッフの気持ちが伝わってきます。

■販促は上手い

・今回の鎧武や龍玄の雑魚相手の無双や斬月無双、特にスイカでのCG戦は見応えがありました。
裂け目を抜けて、ビルの中空部分を突っ切って上昇するシーンにはCG技術の向上が見て取れます。ストーリーの絡まない一方的な戦闘のクオリティは高いと思います。どうして重要な戦闘シーンになると、途端にダメなのか不思議です。


次回は強化形態の登場、それも鎧武ではなく斬月が使います。
驚くよりも、斬月が主役なのでそれで正しい気がしてしまいます。強くてかっこいい斬月が使うほうが売れるでしょう。
ベルトが破損した黒影といい、外野のほうが気になる構成の意図が気になります。

コメント

6 件のコメント :

  1. >黒影とグリドンを始めギャグばかり
    コミカルなキャラをあっさり殺して重い話にしたいのかも知れないけど、死なれたらもう本当に見るべき物が無くなると思う
    >「人をモルモット扱いしておいて!」と憤るまでの流れはどうなっているのでしょうか
    しかも主人公は誰かに騙されたわけでも無くたまたま変身しているのでその辺りの確執が弱いと思う
    しかも森でのライダーバトルを誘発させた張本人だし
    >現在2位のダンスチーム「蒼天」の煽り文句に「新メンバー加入」と書いてありました
    怪しい怪しいと言っていた通りになりそうですね・・・

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  2. > コミカルなキャラをあっさり殺して重い話にしたいのかも知れないけど、死なれたらもう本当に見るべき物が無くなると思う
    [色:0000FF]黒影をきっかけに雰囲気を変えるつもりなのかもしれませんが、今ギャグを捨てても何も残らないですよね。
    紘汰や戒斗でさえコメディリリーフになってる現状だと、黒影の代替物には困らないでしょうが。
    次回予告の雰囲気だと、ベルトを破損したせいでグリドンと黒影のコンビも解散しそうですし、本気でギャグを止めるつもりに見えます。タイトルを改めて『仮面ライダー斬月』にするのでしょうかね。
    [/色]
    > しかも主人公は誰かに騙されたわけでも無くたまたま変身しているのでその辺りの確執が弱いと思う
    > しかも森でのライダーバトルを誘発させた張本人だし
    [色:0000FF]あそこ不自然ですよね。グリドンは紘汰のせいで斬月にボコボコにされたのに、何とも思っていないように見えます。
    自分は以前、斬月にボコられて「殺される!」って喚いていたのに、他人ならどうでもいいのでしょうか。
    せめてベースキャンプに捕まってる城之内を助けるのが普通だと思います。[/色]

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  3. >深刻ぶったストーリーと軽薄なダンスの対比もシュールギャグと考えれば理解できます。
    私は以前から間違い探しゲームとして楽しんでますが見てる子供は可哀想だと思います
    主人公「俺たちはどうなってもいいのかよ」
    ユウヤはさがさない、バイトもしない、メロンとは戦わない、強くなる努力はしない、大人は信用しない、他人を利用する。
    こいつはどうなってもいいと思いました(笑)

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  4. > 主人公「俺たちはどうなってもいいのかよ」
    > ユウヤはさがさない、バイトもしない、メロンとは戦わない、強くなる努力はしない、大人は信用しない、他人を利用する。
    [色:0000FF]
    バイトに関しては、サンタの客引きで終わりなんでしょうかね。
    さんざん引っ張ったのに、それは無いと思うのですが。
    どんどんチンピラ化していく主人公が心配です。[/色]

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  5. こーひーかっぷ2013年12月25日 6:03

    いつも楽しく読ませて頂いております。
    今回の放送は笑ってしまいました。エヴァから各キャラの人格据え置いた上で心理描写だけ省いたような、謎めいた言動…「思春期の若者の言動なんて安定しなくて当然!」と言う感じで見れば良いのかも知れません。もはや子供向けの番組では無くなりますが…
    CG大前提ではありますが、戦闘シーンはなかなかの出来栄えなのが、逆に浮いていますね。スーツや武器が重たいのだろうか、アクターさん自身の動きが鈍い様に感じます。剣筋が下がっているのが目立ちました。

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  6. > いつも楽しく読ませて頂いております。
    [色:0000FF]いつもありがとうございます。励みになります。[/色]
    > 「思春期の若者の言動なんて安定しなくて当然!」と言う感じで見れば良いのかも知れません。
    [色:0000FF]
    まだまだ青いので言葉や考えは安定しなくても構いませんが、人格は安定させてほしいです。
    揺れ動くなんて生易しいレベルじゃありませんよね。
    しかも実は紘汰と戒斗は設定上は20歳らしいです。
    ttp://www.tv-asahi.co.jp/gaimu/cast/
    小耳に挟んで、ウソだろうと思って調べたら本当にテレ朝の公式ページに載っていました。
    ずっと17、18の高卒or中退だと思ってました。
    しかしあまりにも信じがたい内容なので、今後も17歳前後と仮定していくつもりです。
    きっとダンスチームじゃなかった頃に作った初期設定の名残りでしょう。[/色]
    > CG大前提ではありますが、戦闘シーンはなかなかの出来栄えなのが、逆に浮いていますね。スーツや武器が重たいのだろうか、アクターさん自身の動きが鈍い様に感じます。剣筋が下がっているのが目立ちました。
    [色:0000FF]個人的には今回の龍玄の動きが冴えていたことに驚きました。
    あの感じだと、軽快な動きなど制限はあるにしても鎧の重さ自体はどうにかなりそうに見えました。
    獲物が長いバロンや黒影は仕方ないにしても、鎧武はもっとかっこよくできそうです。
    今のへっぴり腰スタイルが演出上わざとなのか、そこからどう発展されせば鎧武らしいのか考えあぐねているのか、そこが気になりますね。
    [/色]

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