■加点信仰極まれり
・比喩抜きで「王様が寝ている間」に1話終わりました。
3クール目ぐらいの暇な時期にたまにある変身しないサブキャラが主役の回を見たような気分で。キングオージャーの場合は特にすることが無い暇な時期どころか、次回で最終回なんですけどね…

・既存の要素に対するマイナス効果を全く考えてないところがヤバすぎると思いました。
「こんなことしたら王様が馬鹿や無能に見えるんだけど大丈夫?」なんて当たり前のことを考えた形跡がありません。
民衆が蜂起したらエモいよね! 死んだ王様たちも参戦したら王様が2倍で最高だよね!!
と追加要素を加点で評価することだけに囚われて普通の足し算引き算ができてません。ポジティブ信仰が極まると正気を失う実例だと思います。

■構成がダメ
・真面目に批判をすると悪口よりもっと酷くなっちゃいます。前回の内容が今回の展開を台無しにしていました。
冒頭のコーカサス城墜落をやるなら前回の避難民側の描写は入れてはいけません。結果が見えてるので嘆いているギラが馬鹿に見えますし、結果を知ってる視聴者は退屈するだけです。どう考えても、前回はギラたち目線で進めて避難民は王様たちの宇宙脱出計画を知らされるところまでで止めて、「ラストは城が墜落して打ちひしがれたギラの前に突然乱入してくる国民たちで終わって今回へ続く(避難民側で何があったか今回で後から描く)」のほうがスムーズでした。そうすれば、前回は王様側の思いと決死の行動。今回は国民や側近の思いと決死の行動で各回でやることがはっきりして内容が見やすくなりました。

・死人はダメじゃないけど個人的には出すメリットがわかりませんでした。話がブレるので無いほうが良いと思います。民衆の蜂起が霞んでしまいました。
出すならなぜ出すのか、なぜ出てくれるのかをはっきりさせないと「もう全部死人に任せれば良くね?」という投げやり感のほうが強くなると思います。
「死んだ王様>>民衆>生きてる王様>>宇蟲王」って何なんですかこれ?

・全体の話を振り返るともっと壊滅的なことがわかります。
「王様が命がけで避難のための時間稼ぎをする→避難したはずだった民衆が蜂起して参戦する→民衆は役立たずで死んだ王様が蘇って活躍する→死んだ王様は時間切れでダグデドが出した再生怪人軍団を倒して消滅する→時間を稼いだから王様たちが元気になってダグデドと戦う」
と、見ての通り状況としてはほとんどダグデドと戦う前の振り出しに戻っただけなんですよね。「命はつながってるんだ…!」とか悟りを得たみたいですけど、そもそも永遠の命をロボにどう使うつもりだったのかが全然わかってないので意味がわかりません。これも前々回の始まりの時点で既にあった疑問なので実質的にはこれまた逆戻りしただけです。

・「今まで手も足も出なかった一般人に何ができるんだよ?!」とかいうパワーバランスのおかしさとか以前に話の構成が終わってるのでどうしようもないです。
ダグデドの舐めプに堂が入り過ぎて「こんなイライラする状況でも気長に待って手加減もしてくれるなんてさすが宇蟲王だけあって器がデカい。この期に及んでも悪態しかつけないチキューの王様共とは大違いだ」なんて思えてくるほどでした。こうでも思わないと不自然過ぎてやってられないってことでもあるんですが。

・他にも「民衆も立ち上がった総力戦なのに出てくるシュゴッドが敵だけって正気か?」とか「空を埋め尽くすほどの無数のシュゴッドが襲ってくるってそれって神の怒りと同じだよね? なんで勝てるの?」とかツッコミどころはいくつもあるんですが些末な問題なのに取り上げません。

次回は遂に最終回です! 真っ当じゃない意味でテンションが上がらざるを得ません。ようやく”お片付け”が終わるんですからね。今かつてないほどにダグデドに共感できてる気がします。