『仮面ライダーリバイス』 最終回まで見終わって:総合感想

2022年10月8日
 『仮面ライダーリバイス』を最終回まで見終わった時点での全体感想です。劇場版や配信限定などテレビ本編以外のコンテンツは見ていません。
*全体の感想なので必要に応じてネタバレがあります



【一言まとめ】

・作品未満。
・思いつきの寄せ集め。
・一つとして形になったものがない。


【酷かった点】


■要素は悪くなさそう、だった
日本一のお節介に宿ったわがまま放題な悪魔。
散りばめられた謎(バイス、五十嵐父)、企み(ジョージ、ウィークエンド)。
血のつながった家族と疑似家族(デッドマンズ、ウィークエンド、赤石&大二、狩崎親子)

・要素だけなら
「俺のお節介って他人のためじゃなくて自分のためにやってるんじゃないか? わがまま放題なバイスと本質的には同じなんじゃないか?」と主人公が自覚していくとか
「物語が進むにつれ、バラバラになっていく血のつながった仲良し家族と共通の目的という硬い結束で結ばれた疑似家族。そこから生まれる人間関係を通して家族とは何か、家族や疑似家族など肩書ではなくそこに込められた本当に大切なものを浮き彫りにしていく」
などなど一年ものにふさわしいスケールのお話を連想しました。

■実装できたものは1つも無い
・しかし実際に作中で実現できたものは何一つありませんでした。
長期的なストーリー展開が無いどころか、本当の本当に”前回”の内容とまるっきり異なる展開や設定が出てくることが常態化していました。
「ずっと見ている人ほど前の話との矛盾が気になって話がわからなくなる」という通年ものとしては最悪のストーリー展開でした。

・要素の矛盾や実装の失敗例としては下記のものが主に挙げられます;

主人公は日本一のお節介
 →基本的に家族の問題とテロリストや宇宙怪獣の討伐しかしてないから他人にお節介してない。

「仲の良い家族」という大前提の描写を飛ばしていて、最序盤から家族がギスギスしてて全然仲が良いように見えない。
 →それなのに「以前のように仲の良い家族に戻したい」という話を最初から最後まで繰り返すのでいつまでも話についていけない。

主人公は変身して戦うほどに代償として家族の記憶が消える
 →だけど周りの人に記憶は残ってるし、写真から消えるからどの記憶が消えたかすぐわかる。家族に忘れた記憶のことを聞けばいいのに聞かないし、日記や自分宛てのビデオレターなど定番の記憶喪失対策も何もしない。おまけに記憶を操る怪人の力を使えば思い出せることも実証済み。でもやらないで「たとえ記憶が消えても…俺は戦う!」なんて悲劇ぶることにしか熱心じゃない。

ベルトを作ったのは味方だけどマッドサイエンティストで人体実験も平気で行う悪人。サブキャラのライダーを肉体年齢80歳まで老化させても「『我が命に換えてもセカイヲマモル~』とか言ってたんだから代償があっても問題ないでしょw」と平気な顔をしてるし、ラスボスの復活にも加担する。
 →3クール目から突然の善玉化。自分も危険を犯して変身して敵と戦い、人体実験の被害者にも謝り始める。
 →実はマッドサイエンティストのマッド成分はキチガイ親父が移植した悪魔のせいだったことが親父から突然語られマッドサイエンティスト本人もびっくり。その悪魔は今も消えてないはずだけどそれは問題にならない。
 →ラスボスを倒し終わったら突然「全ての悪魔をこの世から消す…」と言い出して主人公たちにも襲いかかってくる。親父への恨みと看取れなかったことへの後悔が原因らしいが話を聞いても心情が理解不能。

などなど大きなものから
「敵と同じ力で敵を異空間に封印したぞ!」→敵も使える力なので次回で普通に脱出してきた。
後半で兄弟3人で意見が対立して所属勢力もバラバラに→特に何もイベントがないまま普通に会いに行ったり来たり協力したりで分かれた意味無し。
といった小さなものまで全編に渡って理解し難い理屈とそれまでと矛盾する展開が最終回まで続きます。

■シリーズ構成かく語りき

仮面ライダー生誕50周年記念作品
『仮面ライダーリバイス』
脚本の担当になりました!

最初はえ?!俺が?ライダー?!となりましたが、こんな時代だからこその作品になればと強く思っています。

キーワードは
「悪魔」「家族」「銭湯」です。

一年間よろしくお願いします!
だそうなんですが、キーワードのどれ一つとして良い印象がありません。

■悪魔が何なのかわからない
・ストーリー全体だとこれが一番深刻な問題でした。悪魔が実体化して悪魔の力で悪魔と戦うストーリーのはずなのに肝心の悪魔が何なのか一向にわかりません。
実例を挙げると以下のとおりです

 バイス:主人公がピンチのときに現れて契約した。力を借りる代償として戦う度に宿主の記憶が消える。一心同体で宿主が死ぬと悪魔も死ぬ。
 カゲロウ:弟の二重人格のような存在で勝手に宿主の身体を乗っ取ったり主人公たちに襲いかかってくる悪党。契約はないし代償もないし、消えても別に死なない。
 ラブコフ:妹が自分の弱さを切り離した存在。契約も代償もない。こいつだけ人間の言葉をしゃべれない。悪魔がやられると本体も危険(悪魔だけがやられたことが一度もないので具体的には不明)。
 デッドマン:バイスタンプを人間に押すと具現化される怪人。スタンプを押したやつの言うことを聞く。何回やられても宿主は衰弱はするけど死にはしない。パワーアップすると悪魔と人間が一体化する。普通に倒すと人間ごと消滅する。分離するとそいつは戦う力がなくなる。と言っていた気がしたが普通に復帰したやつもいるので意味不明。
 ギフ:ラスボス。「悪魔」と呼ばれているが実は宇宙生物。作中の悪魔は人間が勝手に発生させたものでギフは何も関与してない。マイナスエネルギーを主食にしているため悪魔を生み出すほど負にまみれた人間を気に入って地球に定住した。
 ギフテリアン:ギフスタンプを押すと人間の身体を食い破って現れる化け物。宿主は完全消滅して助からない。
 ギフテリアントゥルー:「ギフが生み出した真のギフテリアン(公式まま)」。人間を素材にしているのかと思ってたらそうでもなかった謎の存在。

・このように定義が多岐にわたる上にそもそも存在自体が別物に見えるものまで混ざっているので混乱しっぱなしです。
作中で勘違いや間違いとされ途中で訂正されたものは一つもありません。作中での解説やまとめもありませんし、それどころか設定がしょっちゅう食い違うので混乱の元です。
基本的には「本心を具現化した存在」として扱われていますが主人公のために世話を焼くバイスや弟と真逆の性格で勝手に乗っ取って迷惑をかけるカゲロウ、心の弱さを切り離した存在らしいラブコフと血のつながった兄妹ですら定義と存在がバラバラです。
しかも作中で悪魔の描かれ方もまちまちです。序盤は主人公の母親を食べようとしたり写真から主人公の姿が消えるのを見てほくそ笑んでいたりと悪役然としていたバイスが1クールの終わり頃には「俺たち相棒だろ?信じてくれよ」とか言い出し、主人公も「そうだな。俺たちは一心同体だぜ、相棒!」なんて言い出したりしてメインキャラであるバイスすら理解に苦しみました。

・特に致命的なのが最終回でした。
「悪魔と人間は一心同体」「悪魔がいなくなると善性が暴走してバランスが取れなくなる」「人間に悪魔は必要なんだ!」
などと数話前まで言っていたかと思ったら最終回では
「悪魔は宿主が精神的に成長すると消える」「一心同体だったり相棒だったりするはずの悪魔が消えることを主人公たちは超笑顔で語ってる」
というイマジナリーフレンドみたいな扱いに突如されて唖然としました。
数話前には「人間に悪魔は不要!悪魔除去手術を全人類に適用すべきだ」と語る悪役に「人間に悪魔は必要だ!」と言っていたはずなんですが。これがまさか「成長するのに必要だから自力で消せるようになるまではいないと困る」なんて意味だとは思いもしませんでした。

■こんな家族は最悪だ
・家族のほうはシーン数は多いのに良い印象が全くありません。
嫌な印象ならたくさんあります。主人公の家族は最悪です。
父親は息子に銭湯の仕事を押し付けて自分は売れないyoutuberをやってるダメ親父。
母親は「力があるなら活かさないと」「主人公が決めたことなら応援するわ」みたいな綺麗事ことを言う割にはいざ大惨事になると「なんでこんなことに…」みたいな被害者ヅラをし始め、長男と次男は死の危険があるライダーをやっていても構わないけど末の妹が戦うのには無条件で反対する、どう見ても毒親なのに作中では持ち上げられまくる母親。
次男は長男の主人公にコンプレックスをこじらせていてやたらに突っかかってくる。
妹はやたらに主人公に当たりが強く、次男が悪魔に乗っ取られておかしくなったら「一輝兄のせいじゃない!」とヒステリーを起こす。
「こんな家族は嫌だ」と思うようなギスギスした家庭環境が最初から最後まで続くのにスタッフの発言や作中の扱いでは仲の良い家族扱いされていて違和感が凄まじかったです。

■存在意義があったのか?
・銭湯は「え、それキーワードだったの?!」と思うくらいに存在感がありませんでした。
なにせ風呂に入るシーンすら数えるほどしかありません。大半はロビーで会話するだけで終わるので銭湯である必要性は全く見当たりません。訪れる人も大半は知り合いのため別に見知らぬ人が入ってくる環境でなく、普通の自宅でも問題なさそうなくらいです。
作中でお風呂が好きな人物もほとんどいません。家業を継いだ主人公は一家言あるどころかお風呂に関する発言を一言もした覚えがないくらいですし、親から継いだはずの母親も同様です。
家族に異性である妹と母親を含むせいか、一家揃って一緒にお風呂に入ることもありませんでした。「昔はよく入ったよね」みたいな思い出話すらありません。
ストーリーに絡むことも全くありませんでした。いくら考えてもどこがキーワード扱いされるような重要要素だったのか理解できません。

■見ないとわからない(?)スピンオフ
・ライダーは年々スピンオフが増えてきましたがいよいよ実害を感じるほどになりました。
特に顕著だったのが『仮面ライダーベイル』です。東映ファンクラブ限定配信のスピンオフです。
25話でいきなり登場しましたが仮面ライダーとしての本編の出番はその1回のみで、34話になってから仮面ライダーではなく中身の悪魔だけが敵として再登場しました。
「父親の宿した悪魔にしてかつてない強敵」として主人公たちを一蹴するデビューを飾ったかと思ったらそれっきりで再登場したときには「主人公の父親につきまとうストーカー」呼ばわりされるほどのしょぼい怪人に落ちぶれていきました。
こんな扱いなのに41,42話では前後編で親父とベイルの”因縁に決着をつけるため戦い”が繰り広げられました(親父を新しいライダーにしてプレバンでベルトを売るため)。
肝心の因縁が本編で語られていないため私のように本編しか見ていない視聴者は「なんか因縁があってなんか決着がついた、らしいよ」という完全部外者目線で見るしかありませんでした。

・スピンオフや劇場版の敵が怪人枠で出てくることはこれまでにありましたが、ストーリーにここまで絡んできたのはリバイスが初めてだと思います。
リバイス本編の出来の悪さと相まって要らないどころかノイズになっていました。

■プレバンライダーも多すぎ
・プレバン用のライダーも多かったです。5人も出ました。
メインのライダーが3人なのでメインの倍近くプレバン用がいます。
そして当然のごとく扱いかねていました。敵の幹部を増やさないしライダーバトルもしない方針でもあったため雑魚敵相手に延々と戦い、ときには苦戦すらするライダーが多発しました。これで販促になるのかと不思議に思いました。

・ここまで来るとプレバンやスピンオフは本編にとっては明らかに”邪魔”になってきたと思います。
ただのプレバン限定商品なら1、2話犠牲にするだけで済みますが、スピンオフはストーリーを含む分だけ本編に支障をきたします。「スピンオフを見てない人は相手にしてないんで」と言い切れるほど割り切った構成にもなっていないのでたぶんスピンオフを見た人も見てない人も誰も幸せにならない関係性になっています。

■デザインは良いけどそれだけ
・メインはプロテクター的な普通にかっこいい系のデザインでした。初期フォームのレックスゲノムはピンクという珍しい色合いが印象的でした。
デザイン自体は普通に良かったのですが普通止まりでした。格別優れているわけでもないし、ストーリーが販促も壊滅的なので外見以上に印象に残るものはありませんでした。

・リバイスの変身アイテムのモチーフは「ハンコ」ですが、これもどうにもなりませんでした。
相手に押すわけにもいかないから、変身やフォームチェンジのときにスタンプ台に見立てた台座に押しこむくらいにしか使われていません。必殺技は基本的にベルトを回転させるだけなので必殺技を使うときにも存在感がありませんでした。

■アクションも特になし
・リバイスと言えば主役ライダーが主人公と悪魔で二人いることですが意味は特にありませんでした。
主人公が二人組と言ったらコンビネーションを連想しますがそういうのはほぼありませんでした。敵も二人いることが大半でバラバラに戦うことがほとんどでした。
コンビネーションに至っては相棒とやるよりも3号ライダー、4号ライダーなど無駄に頭数の多いライダーとやることのほうが多く、人数をまとめて消化するために使われることがほとんどでした。ただの多人数制ライダーと変わりません。

・アクション面ではライダーの多さへの対処がとても雑でした。後半は味方だけで5、6人もライダーがいましたが、基本的に雑魚を出して小競り合いをさせて終わりでした。
新フォーム初登場回なのに突然生えてきた大量の雑魚を倒して終わりだったり、その回の主役にボスとタイマンさせるために他のライダーは雑魚相手に苦戦したりと締まらないシーンが多くて興ざめでした。


【全体のおさらい】

・全体感想の前に自分用に流れをざっとまとめたものを参考までに置いておきます。何話で何があったか軽く振り返りたい人は見てください。箇条書きに出来事を書いてあるだけなので興味ない人は飛ばして問題ありません。

シリーズ構成担当回:41話(全50話-8-1)
毛利19~21(ヒロミ退場前後中編)
 24(ローリングバイスタンプでバイスが一輝の身体に入ったのを戻す)
 34&35(ベイルがちょっかい出してきて長官は風林火山&長官の会見中にギフ登場でフェニックスベース撃沈、オーバーデモンズの初登場)
 39&40(アルティメットリバイス登場直後の回。大二と兄弟喧嘩するが無駄。牛島父が死亡)
内田裕基:29(ヒロミに送るビデオを作る総集編)

・1クール目
5話:エビル登場。
10話:ライブ変身。
12話:ジャンヌ変身。プラナリアや弁護士などデッドマンズの幹部が増える。
 *12話までにライダー4.5人と9フォームチェンジに強化フォーム1。

・追加幹部編
13話:バリッドレックス登場。
15話:デッドマンズ壊滅。
17話:ボルケーノレックスが登場したけどギフテリアンも登場してフェーズ3の分離機能が使う前から空気化。
18話:玉置を分離。
19~21話:ヒロミ退場で前後中編。ウィークエンドがサクラを勧誘するために正体を表す。オルテカがデモンズドライバーを奪って使い始める。

・オルテカ編
22~24話:ローリングバイスタンプ登場。狩崎父も登場。ギフの影響で悪魔が暴走し始める。
25話:五十嵐父が仮面ライダーベイルに変身。ギフの末裔であることとバイス誕生の経緯を知る。ベイル自体は基本的にデモンズドライバーに入ったまま。
26話:ホーリーライブ登場。
27話:オルテカが負けてデモンズドライバーを取られる。ギフが棺のまま動き始める。
28話:サンダーゲイル登場。ジョージ変身。オルテカはギフに吸収された。ギフは行方知れずになるが誰も気にしない。
29話:総集編。
30&31話:声優回。戦うと記憶がなくなることを自覚。

・長官編
32~33話:ジャンヌの鎌が登場。アギレラ打倒&加入。
34話:ベイル実体化。朱美がギフデモスにされる。
35話:ギフがフェニックスベースを沈める。オーバーデモンズ初登場。
36話:アギレラ変身。ヘルギフテリアン登場。大二がヘタれる。
37話:朱美を分離しようとしたが長官に殺される。
38話:アルティメットリバイス登場。ヘルギフテリアン死ぬ。
39~40話:大二と兄弟喧嘩したり長官が大二を家族扱いしだしたり牛島夫妻が死んだりした。
41&42話:デストリーム登場前後回。
43話:長官が死んだ。
 *更にプレバンライダー3人追加、最強フォームも。

・ギフ編~ラスト
44話:エビリティライブ登場。ギフ封印。
45&46話:ギフ復活。ジャンヌパワーアップ前後回。ギフ死ぬ。
   *プレバン用の強化フォーム2人分追加。
47&48話:狩崎がジュウガに変身してご乱心。
 *最終回前にもプレバンライダー1人追加。
49&最終回:バイスの自作自演。


・振り返ってみるとギフが復活して長官編が始まるまでの徒労感が強いです。話が全然進んでませんし、キャラの顔見世以外は後につながる要素も全然ありません。
一方、長官編が始まってからはプレバン、プレバン、プレバンと初登場用のお話ばかりです。当然、プレバンライダーは一度出たらあとは空気になるだけです。販促とストーリーを結び付けられていないからそりゃ長官がやたらに目立ったり、大二が延々とヒステリーを起こしたりするわけです。
中だるみと扱えない販促の塊と言って良さそうです。やっぱりストーリーと呼べるものは最初から存在し得ないのではないかと改めて思いました。

【キャラの印象】

・ストーリーについて語ることがないので最小単位であるキャラについて触れて終わりにしたいと思います。

■一輝
・「良い人に見えない」「お節介してない」という点が最初から最後まで致命的だったと思います。
主人公らしく作品のダメなところを体現していると思います。主人公周りが違和感だらけなのでお話についていくのが困難でした。
何か言う度に「はぁ?何言ってんだこいつ?」となるし、それに対する周りの反応も理解不能で共感どころじゃありませんでした。

・キャラクターとしては本当に主人公かと思うくらいに薄かったです。
キャラの根幹のはずのお節介の本質を「自分のことに興味が持てないから他人の世話を焼きたがってるんだと思う」と主人公自身が問題視していたのに
バイス「別にいんじゃね? 誰が困ってるわけでもないし」
主人公「そうかな?」
バイス「そうだよ」
で終わってしまったのでどうにもなりませんでした。問題を棚上げして終わりってこんな主人公います? どこのクズなモブキャラだよって感じです。

・ラストのサッカーの夢もどうしようもありませんでした。
そもそもサッカーを止めたこと自体が家業を継ぐことと全く関係なく、スランプになって嫌気が差したから止めただけって時点でずっこけものでした。
そんなサッカーに復帰すると言われてもまた一つ困惑するだけです。サッカーだけでなく銭湯の仕事をどう思っていたのかにまで疑問符がつきます。
サッカー復帰にバイスを失ったことも家族が戻ったことも全く関係ないことといい、最後の最後まで主人公周りの要素の意味がわかりませんでした。

■サクラ
・最初から最後までキチガイでした。
主人公だっけ?と思うくらいに出番があったのに口癖の「私は無敵!」がどういう意味だったのか一欠片もわかりませんでした。
この手のキャラは普通挫折がメインイベントなくらいなものですが、最後まで挫折も成長もなく終わってしまって途方に暮れました。
要素が一貫しているはずなのに何のオチも説明もなく終わったので意味不明な塊が積み上げられていくのを50話も眺めていただけでした。
直感的な印象からすると、サクラはスタッフのやりたかったことの一つのように見えたのですが一番意味不明な存在でした。意味不明過ぎてもはや恐いです。

・相棒の悪魔のラブコフは存在感がありませんでした。
サクラにとってどういう存在なのかもわからず、サクラが関わらないうちに一人で成長したのでむしろノイズのように感じられました。
「弱みを具現化して切り離した存在」がここまで空気なのはリバイスくらいじゃないでしょうか。普通は弱点を攻められたり、克服すると思います。そうしないと逆にリバイスを見ればわかるとおり「何だったんだ、あれ?」と異物感が強くてマイナス面が目立ちます。

・アギレラも存在意義がよくわかりませんでした。
アギレラからサクラに絡んできたけどその理由は最後までわからず、サクラにとってアギレラがどういう意味合いがあったのかも全然伝わってきませんでした。
友達なら学校や道場にいたはずですし、そもそも一番仲が良いのは家族であるはずです。特にアウトローに共感するところがあるわけでもなく、アギレラを助けたいとか思ったわけでもなく、サクラがアギレラをどう思ってるのかわかりませんでした。

・1から10まで意味不明なキャラだったのですが、それはリバイスではよくあることなのでそこから逆算して考えることもできません。何だったんでしょうね、本当に。

■五十嵐母
・さすがサクラの母親、という感じのサイコパスのクズでした。
毒親にしか見えないので良い母親扱いされていることが気持ち悪くて仕方なかったです。
最終回まで持ち上げられっぱなしで完全についていけませんでした。「良い母親」というお決まりの展開でここまで外せるのはすごいと思います。

■大二
・リバイスのグダグダでしょうもない展開を体現しているキャラだと思います。
兄へのコンプレックス(内容は不明)からカゲロウに乗っ取られる→克服した→できてなかった→なし崩しでカゲロウ倒した→心のバランスが崩れてキチガイ化→実はカゲロウが生きていたと知ってすぐに元に戻る→早く成長して悪魔消えると良いな。
なんですかこれは? 論理的な展開も共感可能なドラマもまるでありません。話の都合に振り回されっぱなしのキャラです。
あまりにもグダグダ過ぎて、逆に「まぁこれだけ失敗したら最終的になんか開き直れた感じになるのも納得かな」と思えるくらいでした。そんな最後に足を洗う小悪党キャラじゃないでしょうに。

■バイス
・主人公の相棒なのに語られるのがこんな後なことが存在感の物語っています。
電王のイマジンのような賑やかし役で、『ヴェノム』を露骨にパクって、『デッドプール』のような視聴者に語りかけるメタネタまでやってるのにバイスが人気だと聞いたことがありません。
ストーリー面でも影が薄く、挙句の果てに1クールの終わりに明らかな路線変更で善玉化されて唖然としました。腰が入ってないにも程があります。
ギャグとシリアスでキャラの一貫性を保ててないからシリアスパートの発言がいつも唐突に見えてしまい、悪魔関連の話で足を引っ張りまくりでもはや邪魔でした。「邪魔」なんて主人公の相棒に対して出てくるべき印象じゃありませんよ。
主人公共々わかりやすいキャラクターのはずなのにキャラが薄くて魅力を感じませんでした。そういう点ではリバイスらしいキャラだったと思います。

【全体感想を書き終わって】

・書きたいと思うことがないなと思いながら書き始めましたがやっぱり書くことがありませんでした。
あまりにもつまらなすぎて改善案も怒りも何も湧いてきませんでした。「どうしてこんな企画が通ったんだろう?」と不思議に思うばかりです。




コメント

8 件のコメント :

  1.  owlさんこんばんは。今年も1年間本当にお疲れ様でした。各週のおさらいの一環として楽しく拝読しておりました。
     私は昨秋、セイバーがようやく終わって始まる新ライダー、テーマは悪魔家族銭湯、と聞いて、ここ最近のライダーシリーズでよくあった規模が大きすぎるよくわからない話をされて???となってしまうストーリーから離れて、人間ドラマが深く描かれていくのではないか…!?と期待していました。
    実際、序盤は一輝の言動などのいくつか思うところはあるもののデッドマンズ3人衆の悪者っぷりと過去回への期待、何をしてるかわからないけど暗躍する牛島家など、これからの展開に私はそれなりに期待を持てて、楽しめていました。
     が、デッドマンズが崩壊して(アジト崩壊に隣で唖然としているアギレラたちを捕まえずにみすみす逃す展開は本当に理解し難かったが言い始めたら埒があかないので見逃しました)1つの段落が終わって、ただでさえ中だるみしやすい中、ヒロミさんがピンチ!というところで空気階段さんのゲスト回が持って来られて、しかも当の本人の一輝はヒロミさんそっちのけでお笑いやるぞ!たのしいね!となっていて、そこで完全にリバイスへの興味の糸が途切れました。
     そこからは
    ・1話前には圧倒してたのにかませ役になってるオルテカ
    ・よくわからない大二さんの葛藤の引き摺り
    ・声優とかサッカー選手とかを唐突に本人役で出てくる
    ・アギレラの面倒なさくらへの絡み、掘り下げという名の退屈な引き摺り、しかも変身…
    ・あまりにも雑な総集編
    ・TTFC限定のスピンオフに絡めたストーリー

    等々、粗探しをするつもりもないのに目に余るところが多すぎるうえに、期待していた「驚くべき事実がストーリを追うごとに明らかになっていって、しんどいけど、面白い…」とは大きくかけ離れていて(最近の傾向からしてあまりにも希望的観測すぎました)見るのも惰性になっていました。

    ストーリー、キャラクター設定に関しては言い出すとキリがないですし、owlさんの各話の感想に概ね同意していたので省きますが、全体として実際は中身が空っぽであるのに、小難しい感じにして(各話放送後に更新される謎の公式解説文がその最たる例)、シリアスな話やってるぞ〜!って制作側が思ってそうな風に進んでいくのが非常に嫌気がさしました。
     それと、これは偏見かもしれませんが、木村昴さん伊藤美来さんといった人気声優のゲスト起用は、特撮ファンとアニメ、あるいは声優ファンは一般的に共通部分が大きいので、その層に向けて、「人気声優出しとけば喜ぶでしょ?w」みたいな安易な客寄せを裏で考えていそう、と思えてしまって、嫌気が差していました。私は演じられていた声優さんたちは本作品でも他作品でも立派に務められていて、尊敬しておりますが、過剰に多いゲスト回についてはあまり良いとは思えません。
     TTFCのスピンオフ作品の扱いが年々ストーリーの本筋に絡んできている件については、スピンオフは本編が面白いからお金を払ってでも見よう!となるものだと私は認識していて、本筋を有料にしてしまっては本編をきちんと見ていても数話見逃してなんとなく見ているだけ、というような気分になってしまい、好きになりきれず、結果としてファンも増えない、経営的にもよろしくない、という風になりそうで、あまりメリットを感じられません。
    (これについては玩具出しまくり中間フォーム出しまくり、でストーリーがぐちゃぐちゃになる流れと似ていると思います)

    ところで、owlは毎週きちんと感想を書けるまでしっかりとご視聴なさっていてすごいと思うのですが、見るのが嫌になったりされませんか?
     私はリバイスは2,3月が忙しかったのもあって見るのをやめていたし(その後どうにか一気見して追いつきましたが)、ギーツは初めからそこまで期待できていなくて実際6話まで見て嫌な予感しかしません。さらには、これ以降の作品に期待を抱けなくなっているし、これが続くようならしまいには見なくなってしまいそうです。
    長文失礼致しました。今後の感想も楽しみにしております。

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    1. くのさん、こんにちは。

      >小難しい感じにして(各話放送後に更新される謎の公式解説文がその最たる例)、シリアスな話やってるぞ〜!って制作側が思ってそうな風に進んでいくのが非常に嫌気がさしました。

      内容が感じられなかったことは辛かったですね。作中の言動すらストーリーの流れと合ってないのでやればやるほど薄ら寒くなっていきましたし。

      >過剰に多いゲスト回についてはあまり良いとは思えません。

      ゲストを魅力的に描けるわけでもなく、そもそも大して目立ってないからゲストの宣伝になっているようにすら見えませんでした。
      販促ノルマと同じくらい雑な扱いだったと思います。

      >TTFCのスピンオフ作品の扱い

      単体で完結しないのはシンプルに問題ですし、リバイスのスピンオフのおかげでTTFCの会員が増えたという話も聞いたことがありません。マイナス効果に見合ったメリットがあるようには見えません。

      >見るのが嫌になったりされませんか?

      嫌になったら書かなくなるだけなので「今のところそこまでではない」というだけですね。
      元々が「そのうち飽きて趣味が減りそう」と思い、深堀りすることで興味を維持しようという試みからブログを始めているので単に止める予定は特にありません。「他の作品の感想を書くことにしたのでライダーや戦隊は書くの止めます」ということは普通に有り得ると思います。

      削除
  2. 総評お疲れ様でした。

    リバイスは中盤までは面白かったのですが、声優回から失速した感じがしました。

    個人的なキャラの印象は

    一輝:家族や悪魔などの印象が強すぎて、存在感が薄い。

    大二:後半の謎の闇堕ち。ある意味脚本の被害者。

    さくら:あまり成長してないキャラ。思慮文を身に着けてほしかった。

    パパさん:ダメ親父と過去が濃すぎる。

    ママさん:おやっさん枠としても母親としても致命的。

    バイス:中の人ネタですが、きれいなジャイアン化。主人公のイエスマンみたいな立ち位置。

    カゲロウ:大二と並ぶ脚本の被害者。出番が少ない。

    ラブコフ:悪魔らしさがない。といかゆるキャラかマスコット。

    ヒロミさん:正義の人で組織の被害者。後半はミイラ取りがミイラになるかのように大二と同じ脚本の被害者。

    狩ちゃん:一番よくわかんない。プロフェッサー枠かと思えば、ドラえもん枠かと思えば、ただのファザコン。

    アギレラ:脚本家の優遇が露骨すぎる。仮面ライダーというか、かませになった印象が強い。負傷して退場させたほうが良かったのでは?

    フリオ:とにかく不遇。アギレラより好きだった。仮面ライダーになかなかさせてもらえない。

    オルテカ:突き抜けたヒール感が結構好きだった。

    赤石長官:演者さんの演技は良かったけど、悪目立ちし過ぎ。 

    パパ狩:赤石と並ぶ元凶。贖罪の空回り感と退場後の影響がヤバい。

    牛島家:パパ狩の仲間。掘り下げをもっとやってほしかった。

    ギフ:ラスボスなのに存在感が薄い。ギフの人間態があったら、赤石の演者さんがやったほうがいい。

    ぐらいですかね。

    特にさくらとアギレラとママさんは脚本の寵愛が露骨すぎる。
    脚本を努めた木下半太氏が思う「強い女」と視聴者の思う「強い女」にズレがある。

    「脚本の〜〜」とか多くてすみません。

    販促もなんか下手すぎる印象がありました。
    メインライダーであるジャンヌのドライバーがプレバン送りになったり、令和に入るとメインライダーのプレバン送りが多い。
    エグゼイドのクロノスやビルドのエボルらのドライバーは一般販売なのに対して、アークやストリウスやジュウガのドライバーがプレバン送りなのも目立ってきた。

    制作は完成度や視聴者の評価を気にしたほうがいい。評価を気にして、評価サイトなどを見ないと良い作品作れないと思う。

    なんかVシネやるみたいですけど、ゼロワンやオーズみたいに賛否分かれそう。
    Vシネやるんだったら、本編とリンクしたものをやったほうがいいですね。
    鎧武外伝の斬月とバロンみたいにキャラの掘り下げをしたほうがマシ。
    ただでさえ、リバイスはキャラの掘り下げが甘すぎる。まあ、本編がめちゃくちゃだったから無理か。

    平成はあまり知りませんが、令和ライダーの主人公はなんか人間味がないというか、視聴者からの共感を得られないという印象が強い。
    なんかこう………現実と照らし合わせたようなキャラにしてほしい。主人公は視聴者の隣人にして視聴者の視点なのだから。

    以上ですが、デザインは特に言うことはありません。けどリミックスはいらない。

    返信削除
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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >特にさくらとアギレラとママさんは脚本の寵愛が露骨すぎる。
      脚本を努めた木下半太氏が思う「強い女」と視聴者の思う「強い女」にズレがある。

      馴染めない上に他のストーリーと特につながりがない点が問題だったと思います。
      母親とサクラを完全に消しても特にリバイスのストーリーが破綻する気がしません。「家族その1、家族その2」程度の存在にしては出番の多さと異質さの割が合ってないと思いました。

      >制作は完成度や視聴者の評価を気にしたほうがいい。評価を気にして、評価サイトなどを見ないと良い作品作れないと思う。

      私は反応を気にする必要はないと思っています。
      それよりもシンプルに、作る時点で「これって面白いか?」と自問する視点が欠けていると思います。

      >Vシネやるんだったら、本編とリンクしたものをやったほうがいいですね。

      「やるんだったら」という前提なら関連させないとスピンオフにならないと思います。
      私個人の考えとしてはそもそもスピンオフや続編など考えずに本編だけで完結させたほうが良いと思いますが。
      毎年新作を出すと決まってるシリーズで旧作の続編を考えるのはナンセンスだと思います。「制作班が2班も3班もいて本編を年代わりで交代しながら作る」なんて体制ならわかりますけどそんな人員いないわけですし。

      >平成はあまり知りませんが、令和ライダーの主人公はなんか人間味がないというか、視聴者からの共感を得られないという印象が強い。

      私は単純に話のクオリティの問題だと思っています。
      過去作の主人公でもリアリティがあったキャラは少ないほうだと思います。旅人とか天才とか記憶喪失など老若男女問わず一般的日本人には共感しやすい設定ではないキャラのほうが多いと思います。人物として魅力的に描けるかどうかの問題だと思います。

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  3. お疲れ様でした。
    近年は本当に作品として成立していないレベルのライダーが増えたように思います。
    どの作品も酷いのですが、owl様は特にどれが1番酷かったと思いますか?

    私の個人的な好みで言うとジオウが特に嫌いでした。

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    1. 私は順番を決める気がないので特にありません。酷いものは全部酷いです。

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  4. いきなり番外編の話で申し訳ないのですが、リバイス&ギーツ映画の前説がリバイスパートだったんですよね。冒頭からカットという概念が無いと思われる冗長かつ嫌な無言の間が強調されるな温泉描写に始まり、敵が現れても圧倒的棒立ち⇒総がかり⇒とことん勝てない・戦略も各自の得意技能も無い⇒大の大人が揃ってヒステリー⇒脚本担当は人生で一度も会話をしたことが無いのか?レベルの意思の疎通が図れない掛け合い⇒大事な赤ん坊とその悪魔が終始カバンを取られた程度の扱い(湾岸の岩場にベビーカーで来るな)⇒普通、幼い家族を奪われたら血みどろになってでも縋りつくことに迫力と説得力が出るのだが、そういう事が理解できないのでいち早く負けてくたばっているイッキニー優先の有象無象⇒バカみたいに尺をとるインナースペースでのポエム、と本編の枠を飛び出しても根本的に撮影におけるノウハウってものが無いんですね。このチームは。

    画面が切り替わってギーツパートになったら余りの質の向上に愕然としました。加えて、この頃はまだどこか、デザグラが降ってわいた幸運なチャンスと未来からの不穏な予感との狭間で揺れていた時期なので、彼等には悪魔も小道具の一つにしか見えていなかった(どうせちゃんと戻るので、町中をゲームエリアと見なしで好き勝手するエゴが好きです。世界が見えてこない限り、人は割と残酷なものなので)、という少し露悪的な考え方も、却って筋が通っているとよくわかりました。最初から全員いい子でない登場人物というのは、誠実だと思います。

    リバイス、設定だけはどこを切っても大好物なので非常に悔しい思い出いっぱいなのですが、コラボ映画でここまでダメさを理解してしまったので、多分一生見ることはありませんが、「身に宿る悪魔の契約」「ダウナーなマッドサイエンティスト」「パステルと黒の大胆なデザイン」などのおいしい設定が根こそぎゴミになったことだけは、ライダー史n損失だと心から思います。

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    1. 劇場版を見ていないので私にはわかりません。

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