『仮面ライダーセイバー』 最終回まで見終わって:総合感想
『仮面ライダーセイバー』を最終回まで見終わった時点での全体感想です。劇場版や配信限定などテレビ本編以外のコンテンツは見ていません。
*全体の感想なので必要に応じてネタバレがあります。
【一言まとめ】
・「つまらない」よりも「何もない…」が多い。
・これを「作品」と呼んでいいのか疑問。
【酷かった点】
■基本的にはゴーストと同じ
・シリーズ構成、福田卓郎。プロデューサー、高橋一浩と5年前に作られた『仮面ライダーゴースト』と同じ組み合わせで作られています。そのせいか悪いところもゴーストと似通っていました。
■決め台詞が合ってない
「物語の結末は俺が決める!」
主人公の決め台詞すら毎回「突然、何言ってるんだこいつ?」という雰囲気になるほどしっくり来ませんでした。仲間がいるから~とか言ってた後に「物語の結末は”俺”が決める!」と言ったりするので本気で意味がわかりません。
そもそも敵も含めて誰も「物語」という単語を使わないので物語が何のことを指しているのか最後までわかりません。主人公がよく使う単語は物語ではなく「約束」です。決め台詞一つまともに扱えないところはゴーストから変わっていません。
・コンセプトが無意味
「文豪にして剣豪!!」
このコンセプトは最初から無意味です。
主人公は小説家だけど全然書かないし本の話もしません。
それでいて自称は「ただの小説家」なので剣豪でもありません。そもそも作中で使われる用語は「聖剣に選ばれた”剣士”」で剣豪という単語は一度も出てきません。
・主人公が気持ち悪い
主人公が善人として描かれているはずなのにサイコパスに見えて気持ち悪いです。
相手に何を言われても基本的に答えは「俺は~したい(守りたい、など)」と自分語りしかしないため会話が成立しません。
周りはそんな主人公を持ち上げるので周りのメンバーも気持ち悪く見えてきます。
■内容がない
・セイバーはストーリー展開が死ぬほど遅く、内容も薄いです。具体的にまとめると以下のとおりです。
1話から15話まで
フォームチェンジの代わりにライダーを増やしたため2話ごとに新しいライダーか新アイテムが垂れ流される。15話までに出る味方ライダー6人、敵1人。フォームチェンジ4つ。強化フォーム2つ。
16話~40話
どう見ても糞な組織をめぐって内輪揉めと敵だったキャラの仲間化を繰り返す。それが終わったら組織のキチガイボスを倒す。
41~実質最終回(48話)
1話でナレーションした説明を登場人物に説明し直し、説明したとおりに設定が進んで終わり。
・このように2クール作品でも薄く感じるような展開に49話もかけています。
こんな内容でどうやって4クールも持たせるかというと、同じ展開を繰り返します。
特に内輪揉め編では「襲ってきたので倒す」、「説得する→失敗する」という展開を何度も繰り返します。主人公たちは戦う気がないが負けないのでお互いに何も得ることはないし失うこともない不毛な戦いが繰り返されます。
・数少ないストーリー展開も劣悪です。説得力がないからです。
特に酷かったのは2クール目から3クールまで続いた「内輪揉め編」です。味方の組織が腐ってると知った主人公が組織を追われ、それまでの味方とも戦うことになります。
・内輪揉め編はそれまで仲間だの絆だの言っていたのに突然主人公を裏切り者扱いする当たりの強さだけでもドン引きなのに、組織やメンバーの正当性が全く伝わってこない点が致命的でした。
「世界を守るのが組織の使命」と何度も語られているのに、怪人に襲われている人を見捨て、挙げ句に組織は「怪人なんて放っておいていいから怪人と戦ってる主人公の持ってる聖剣を奪え」と命令したりしてきます。
これに対する組織のメンバーの反応も奇妙で命令を受けたときには「え、そんなことしてる場合じゃないんじゃないですか? 襲われている人を助けないと」と明らかに反感を感じているのに、主人公が「組織は間違ってる!」と指摘すると「そんなわけないだろ!」と激昂して切りかかってきます。
これが「使命感と不信感の板挟みで矛盾した感情に自分でも戸惑っている」なんて複雑なドラマならいいのですがそんな高等技術はセイバーにはありません。ただ支離滅裂なだけです。
こんなわかりきった退屈な展開を3人分繰り返します。特に証拠探しなどをしない主人公たちのために組織側があからさまにおかしな命令や言動を繰り返すため余計に馬鹿みたいな展開が続きます。
・3人の説得が終わった3クール目でも残りのメンバーの説得をします。残りのメンバーは組織が正しいと信じていた3人よりも更に面倒な相手です。
蓮「正義とかどうでもいいから強くなりたい! どうすれば強くなれるのかわからないけどとりあえず組織を抜ける。怪人とも戦う! 主人公とも戦う! 主人公は明らかに自分より強くてボロ負けしたけど認めない! だからといって特に持論はないから自分が何をしたいのかもよくわからない。強さって何だ?」
賢人「俺は世界が消滅する未来を見た。未来を変えるために組織の聖剣も主人公たちの聖剣も全て力づくにでも封印する→(主人公が何かやる度に)こんな未来、俺は知らない!→でも結末は変わらない(と俺は思う)…だから俺は聖剣を封印する」
兄妹「代々組織のボスに仕えてきた一族だからボスの命令は絶対! 疑うことなんてあり得ない→世界を滅ぼすとか言い始めたので粛清する! でも組織を抜けた主人公たちとは一緒に戦わない!! 何度もボロ負けしたけど二人でボスと戦う! 世界を守るのが使命だから!」
3クール目はこんな独立勢力下した3組との小競り合いと説得を繰り返します。
全員言ってることが輪をかけて支離滅裂なので苦痛なほどにやり取りが不毛です。こちらも結末は唐突に最初からわかりきっていた事実を認めて仲間になって終わりです。どれもこれも最初に主人公に負けた時点で間違いを認めていれば2話で済む内容でした。
■やりたいことがない
・あまりにも何もないので語ることが難しいセイバーですが、それこそがセイバーの根幹なのではないかと私は思いました。スタッフにやりたいことがないのでしょう。
シリーズ構成の福田さんは壮大な世界観がやりたいが、特に具体的なプランはなし。
プロデューサーと玩具会社はノルマをこなして形になれば何でもよし。
その結果が作中で誰が何を何のためにやっていて、それが何につながるのか作ってる側すらわからないお話なのだと思います。
・普通だったら「自分が理解できないだけでスタッフの頭の中では意味が通っているのだろう」と思うのですが、セイバーではそうは思えません。明らかにおかしいところがあるからです。
合計全49話 内訳:福田卓郎14、長谷川圭一19、毛利亘宏11、内田裕基5。
これがセイバーの担当回の内訳です。シリーズ構成の福田さんがローテ脚本の長谷川さんより担当数が少ない時点でおかしいです。それ以上におかしいのは最終回までのラスト4話を書いたのが長谷川さんということです。
シリーズ構成が最終回を書かないってどういうことですか?! 病気などトラブルならわかりますが、福田さんはラスト手前の2話は書いていて放送の前後でもラジオに出演したり他の仕事はしている様子なので特に書けない状況だったようには見えません。
しかも放送終了後に予定されている本編の8年後を描いたVシネの脚本は福田さんだそうです。最終回は書かないのに本編終了後は書くって何がどうなってるんですか???
制作体制からしてこんな有様なので、どうしてこんなことになったのか論理的に考えて答えが出るとは思えません。当初の予定とかそういうことすら考えるだけ無駄でしょう。
■デザイン
・ライダーやベルトのデザインもパッとしませんでした。
セイバーは最大の3つの本をモチーフにしたアイテムで変身します。基本フォームだと主人公のセイバーの場合は右半身のみ、2号ライダーのブレイズは左半身のみに装飾がつき、空いている中央や左右のスロットにアイテムを差すと対応した箇所に装飾が増える仕組みになっています。
・デザインとしては「基本フォームのほうがかっこいい」という点がマズかったと思います。
基本フォームは装飾がない部分は黒地や白地で左右非対称になり派手な装飾がある部分とのコントラストがあるのですが、アイテムが増えて強化されるごとにどんどん全身真っ赤や真っ青になっていき強化されたはずなのに見た目は地味になっていきました。
・アイテムが完全に異なる強化フォームはベルトの基本ギミックを無視していてもっと悲惨でした。
3冊の本の組み合わせが基本のはずなのに同色一色で揃えられるどころか、強化フォームでは「1冊で3冊分の大きさの巨大本」というギミックを完全無視したアイテムばかりになっていきました。バトルの面でも戦闘中の差し替えなどがなく、ずっと同じ基本能力で戦い続けるので退屈でした。設計段階からして基本コンセプトを無視するのは意味がわかりません。
■アクション
・味方キャラはみんな剣士!ということでライダーの武器はみんな剣です。そして当然のことながら剣だけで49話も持つアクションをするのは無理でした。
剣自体には大剣、双剣、銃剣、レイピアなどバリエーションは出してみたものの、切り結ぶ相手の主人公たちが普通の直剣だから結局どの剣も普通にカキンカキンとぶつけ合うしかなくなり、個性が出せませんでした。
・まともなアクションができないのであとはエフェクト頼みでしたこちらも当然のごとく予算が息切れしました。
それ以上にアイディア切れが深刻でした。「またこれかよ」と思うようなマンネリなエフェクトが多くてエフェクトすらも単調になっていきました。各ライダーで使える能力が1,2種類しかないのでこれも当然の帰結でした。
■EDのダンス
・セイバーでは戦隊のようにEDにダンス映像を入れたのですが、こちらも入れただけでした。
途中に変身したライダーの演舞や役者の寸劇を入れたりして、まともに振り付けを映していないのでEDを見ても踊れるようにはなりません。角度が悪いとかではなく踊っている姿自体が映ってないのでどうしようもありません。こんなものでダンスをやったことになると思ってることが、今のライダースタッフの浅はかさを如実に表していると思います。
【総合感想】
■衣装
・私は「販促番組なら販促が第一義であり、販促をする分には文句は言わない」というポリシーなので本編では言及しませんでしたがここでは思ったことを書きます。
・セイバーの販売展開ではアパレルが増えていることが特徴だと言えそうです。
主人公の服装のパターンが4種類はありました。そのいずれも販売されているようです。基本的にせいぜい夏服と冬服くらいしかパターンのないライダーでは極めて珍しいことです。
・主人公の服装に種類があること自体は、私は悪いことではないと思います。それを販売することも問題ないと思います。
しかしセイバーの場合は明らかに映像作品としての足を引っ張っていたと思います。方向性に問題がありました。
・端的に言うと衣装が”浮いて”いました。
まず、いかにも”おしゃれ”という感じのファッション雑誌に載っていそうな服装で周りから浮いていました。他のメンバーがいかにも特撮という感じの服装でずっと同じ服なのに一人だけおしゃれ着を取っ替え引っ替えしていて違和感が強かったです。
・動きづらそうな格好が多かったことが特に致命的でした。
主人公は人が襲われていると聞けばすぐに駆け出す正義漢なのですが、その走る姿は裾がダボっとしたサルエルパンツをバタつかせて今にも裾を踏んですっ転びそうなシーンがいくつもありました。
同様に帽子も全く合っておらず「(敵の襲来などで)アジトから急いで駆け出す」という場面でもいちいち置いてある帽子をゆったりと被った後で慌てて出ていったりするので緊張感が感じられませんでした。
・服装は人の思想を反映するものだと思います。意味もなく動きづらい服を着る人はいないと思います。人を守るために戦うと言っているのに動きづらい格好をしていては本気を疑われても仕方ありません。しかし主人公のキャラクターを考えたスタッフや撮影スタッフがそういうふうに見せようと思ってこの服装にしたとは思えません。
洋服としての見栄えを優先してヒーローとしての格を下げては本末転倒だと思います。「服さえ売れればベルトの売上やヒーロー物としての評価なんてどうでもいい」とまで割り切っているのならそれも有りかもしれませんがとてもそんな覚悟があるとは思えません。個人的にはストーリーとか以上に服装の扱い方が糞だと思いました。
・セイバーの悪いところは腐るほどあるんですが、個人的には言動や展開に説得力を感じないところどころか作中に反証があるように感じた点が一番ダメだと思います。
全知全能の書の代理人に選ばれたのはタッセルも同じ。でもタッセルはできなかった。創作をするのはストリウスも同じ。でもストリウスは絶望した。
だけど飛羽真は世界を救った。この世界には他にも現代の創作者はたくさんいるはずだけどそれができたの飛羽真だけ。飛羽真は特別な存在。
飛羽真はルナに選ばれた特別な英雄だけどそれは飛羽真が特別なこととは関係ない。飛羽真はとにかく特別な存在。
・なんで過去に誰もできなかったことや他の小説家にはできなかったことが飛羽真にできたのかが全然納得がいきません。それでいて世界の崩壊を止めることには飛羽真が関係ないのでますます意味がわかりません。
・あの展開をやるなら”現代性”にでも重きを置かないとツッコミどころが多すぎると思います。たとえば「なぜ世界を再生できたのか? それはSNSの発達により瞬時に人々の思いを束ねることができるようになったからだ!」と言われたら昔でもできただろとは言う余地がないでしょう。
そういう流れを用意するわけでもなくいきなりこの話をする意図が理解できません。他の要素もそうなんですけど脈絡がありません。「その話をするならこういう流れが必要では?」と思う流れが見当たらないから本当にその解釈で合ってるのか自信を持てません。
・他にも最終回の内容で聖剣が無視されたことが不思議でした。
聖剣は光と闇を除いてワンダーライドブック由来ではなく、大秦寺さんの先祖たち「人が作った物」だったはずです。「人が作った物語が世界を救う」と言うのならば聖剣もまたストーリー上で機能してしかるべきだと思います。
「ワンダーライドブックが消えても聖剣は消えない」という状況に対して、
ストリウス「なぜ剣が消えない?!」
飛羽真「そうか! この聖剣には大秦寺さんたちの思いが込められている。思いは形となって残るんだ!!まだ物語の結末は決まってない!(絶望から立ち直る)」
とかできたし、そういう流れがあるほうが世界の再生も飲み込みやすかったと思います。この場合はクロスセイバーで締めないと「肝心なところで人の力頼みかよ!」となってしまって飛羽真の想像力が疑われることになるんで使えないんですが…
ちゃんと文脈を用意していくべきところを「台詞で言ったんだからそうに決まってるだろ!」で押し通ろうとするのは三流だと思います。そういう根本的なところでレベルが低いところが一番ダメだと思います。
・他にもまだまだツッコミどころはあります。
全知全能の書に手が届く位置に仲間がいたタッセルと飛羽真以外誰も関われない状況とでは前提条件が同じでない。
物語を読んだ人の思いが云々というのなら飛羽真より本に影響されてエックスソードマンになったユーリのほうが思想を体現していて適格。
本(全知全能の書)が世界の運命を決めるというなら、「新しいワンダーライドブックを生み出す」というのはどういうことなのか。(それすら予定通りだと飛羽真の書いた新しい全知全能の書も予定調和のうちではないのか?)
・考えれば考えるほど「それ本編で反証が有るよね?」と思えてきて一向にまとまりません。
■芽依
・セイバーの登場人物はどれも人としても理解し難いサイコパスが多いし、キャラクターとしての存在意義がわからないキャラばかりなのですが、その中でも特に芽衣は最後まで理解できませんでした。
・普通に考えると「一般人代表」なのかなと思うんですがそうではないですよね。
それは「小説家」に役割を取られてしまっていたと思います。そもそもが「剣士」が現代では一般的な存在ではありませんからね。飛羽真まで「ただの小説家だ」と名乗っているので芽衣の立場がありません。
・いくら考えてもなんでこんな立つ瀬がないキャラになったのか理解できません。
普通だと作家に対して編集者と言ったら「変人と常識人」、あるいは逆に「常識的な小説家と破天荒なアイディアを出す編集者」、「天才と凡人」、はたまた「常識のない小説家を対外的に支える苦労人」など役割はいくらでも持たせられると思います。それがなんで二人とも一般人枠になったのでしょう…
いわゆる囚われのお姫様としてのヒロインとしての立場もルナに奪われているのでライダー史上屈指の存在意義のないレギュラーキャラだったと思います。
■心が動かない
・終わってみれば最初から最後まで私の心は無風って感じでした。常に「まぁこんなもんだろう」という感じで怒りすら湧いてきませんでした。
ゴーストと似た感じの荒唐無稽さと既視感どころか同じ展開の繰り返しばかりだったので当然かもしれません。水ばかり飲んでいるだけなら胸焼けすることもありませんわな。
・セイバーは根本的に問題だらけだと思いますが、さすがにマシにする方法はあったと思います。たとえば大雑把なストーリーの軸だけでもいくつも使えるものはあったと思います。
「家族」を軸にすれば、ルナを追う飛羽真、ルナと父親という2つの間で揺れる賢人、家族代わりの組織に裏切られた倫太郎、家族がいない蓮と生まれたときから独りのデザストなど、それぞれの事情がはっきりして2,3クール目の内輪揉め編もいくらかキャラの心情についていきやすくなったと思います。
「本」や「物語」を軸にすれば、”小説家”と呼んで疎外される飛羽真の特別性や終盤のストーリー展開とワンダーワールドの収まりが良くなったでしょう。
・他にもソードオブロゴスでよく言われる使命と私情丸出しの飛羽真を対比関係にして「使命(公益性)」と「感情(我欲)」という軸にすれば個人的な事情で動きがちな剣士たちや飛羽真にある程度のテーマ性を与えられるでしょうし、ストリウスの目的を少し変えて「人間を大量にアルターブックにすることで全知全能の書を改変して破滅を回避しようとするストリウス」と「人を犠牲にすることを拒む飛羽真」なんて形にすれば、序盤に語られていたアルターブックで新しい世界を作るって何だったの?という疑問点にも収まりがついたでしょう。
・いろいろ考えても本編では何にもないから妄想以下で終わりなんですけどね。
改善案どころかプロットからやり直しですから。二次創作にすらなりません。見終わっても何も残らないという点ではまさに虚無です。虚無感すら残らない完璧な虚無です。良いところがないしネタにもならない退屈さなのでオススメしようがありません。
総評お疲れ様です。文章こそ長いですが、ものすごく虚無感を放っていますね。読んだ私も「こんなに中身のない話だったな」と思い出しただけでした。
返信削除>周りはそんな主人公を持ち上げるので周りのメンバーも気持ち悪く見えてきます。
他の作品では、自分の推しを見つけて楽しむのですが、今作はそんな人物が一人も出来ませんでした。どのキャラも思い出すのは理不尽にキレてる場面か、無能で失態を犯している場面しか思い浮かばないので当然かもしれませんね。
>16話~40話
まとめるとこうなるんですね。話数だけ見ると、正義と悪の死力を尽くした大戦争編!!のように思えますが、そんな大そうなものではなく、意味のない内輪揉め編でしたね。
>アイテムが完全に異なる強化フォームはベルトの基本ギミックを無視していてもっと悲惨でした。
まるで、コンボしか使えないし、黒地部分のないオーズですね。しかもアイテムを取り合わないのでもっと最悪の。
>味方キャラはみんな剣士!ということでライダーの武器はみんな剣です。
剣に未来予知や時飛ばしなどの固有能力を加えていましたが、どちらもダメでしたね。予知はハズレばかりだし、時飛ばしは肝心の使い手が背中狙ってばかりだし。
>同様に帽子も全く合っておらず「(敵の襲来などで)アジトから急いで駆け出す」という場面でもいちいち置いてある帽子をゆったりと被った後で慌てて出ていったりするので緊張感が感じられませんでした。
服装には全然注目していなかったので、新発見です。多分飽きて漫画とか読みながら見てたせいなのでしょうけど(スイマセン)帽子はダブルみたいに、なにか深い意味があると思っていたので、特に何もなくてビックリしました。命の恩人・上條さんがくれたとか、ルナが似合っていると褒めてくれたとか、中に本を入れて反撃に貢献するとか出来るはずなのですが・・・
>芽依
owlさんが「もしかして、スタッフにも嫌われてるのでは?」と言っていたポッピーよりも残念な扱いでしたね。
トウマが執筆活動を辞めて疎遠になっていたが、メギドされて再会・解放してもらい、その後共に行動しだした仲間と言われても「そうだったな」と納得してしまいそうです。
面倒見だけしか取り柄が無く、足引っ張るかツッコミしか出番がなく、その足引っ張ることもしなくなれば存在意義は消えてしまいますよね。(ギャグが特別面白いわけでもないですし)
>たとえば大雑把なストーリーの軸だけでもいくつも使えるものはあったと思います。
「家族」も単語を言っただけ、「師弟」も出しただけ、「本」や「物語」もあるだけで終わりましたね。
間違いなく、私の中での仮面ライダーランキング・ワースト1位です。今まで、こんなに仮面ライダーがつまらないと思ったことはありません。良かったことは、この場所を見つけて、owlさんや他の方と一緒に作品を語り合えたことだけです。リバイスの感想もよろしくお願いします。
>文章こそ長いですが、ものすごく虚無感を放っていますね。
削除良い文章にはなりませんでした。内容がないので内容を説明しようとしても「長い説明」か「短くて具体性がない」かになりがちでした。
>そんな大そうなものではなく、意味のない内輪揉め編でしたね。
おまけに「その間に怪人は順調に人間を殺して計画を進めました」なので酷すぎます。「不毛」で片付けていい展開では済みませんでした。
>剣に未来予知や時飛ばしなどの固有能力を加えていましたが、どちらもダメでしたね。
特に機能しませんでしたね。デュランダルは馬鹿の一つ覚えで退屈でした。
>帽子はダブルみたいに、なにか深い意味があると思っていたので、特に何もなくてビックリしました。
何の意味付けもありませんでしたね。飛羽真がオシャレ好きとか芽衣がコーディネートしてるとかそういう情報量もなかったので映像作品として邪魔なだけでした。
>owlさんが「もしかして、スタッフにも嫌われてるのでは?」と言っていたポッピーよりも残念な扱いでしたね。
強引に役割を振られることもありませんでしたからね。レーダー役は結局ソフィアに取られるし、最後のツイッター投稿はなんでやろうと思ったのか意味がわからなかったので謎行動で終わってしまいましたし。
最終回を見てもわからなかったのは本にされた人達がどうなったかです。どうなったんでしょう?そして本にされたら元に戻れるものなのかすらもわかりませんね?
返信削除私の理解としては
削除1)芽衣の思い出作戦の後も消えたままの人はいた(編集長や飛羽真など)。
2)飛羽真が本を書き上げたことで全員地球に戻った。
だと思っています。
仕組みや全員戻れたのかどうかは謎ですが、とにかくできたのでしょう。あるいは「飛羽真が知らない人は最初からいないことになった世界」だから問題ないのかもしれません。世界を書き換えるってのはそういうこともできちゃいますからね。
総括お疲れ様です。
返信削除>何も無いが多い
本当にこれに尽きた感じでした。
>主人公が気持ち悪い
owl様も該当回の時に触れられていましたが、プリミティブドラゴンを調伏(あれは説得と呼びたくない)
する言葉は正にサイコパスの其れでした。
普通に「何言ってんだこの主人公(何考えてこんなの書いたんだ脚本家)」となりましたね当時。
基本他人の意見には口挟みたくないですが、セイバーであのシーン良いって言ってる人とだけは会話したくないです。
(でもyoutubeの感想動画とかのコメント見るとあそこ良いと思ってる人意外といる感じなんですよね……)
個人的に一番「は?」となったのは、あれだけ怪人になった人を切るというときにうだうだしていたのに、
本になった人達を吸収した怪人みたいなのを躊躇なくぶっ倒したところですね。
脚本家と登場人物の意識が癒着しているので、こういうことになるんでしょうが……
とりあえず酷い出来でした。高橋P&福田タッグはもう勘弁。といっても高橋Pがそもそもなので
きっと誰が本を書いても同じでしょう。東映頼むよ……
匿名さん、こんにちは。
削除>プリミティブドラゴンを調伏(あれは説得と呼びたくない)する言葉は正にサイコパスの其れでした。
全体が終わってから振り返ってもトップクラスにドン引きでした。言うほうも言われたほうも何を考えてるのか理解できず、気持ち悪かったです。
>脚本家と登場人物の意識が癒着しているので、こういうことになるんでしょうが……
映像も絡むので物証がないと何とも言えませんね。撮影監督や役者の演技でおかしなニュアンスが加わることもありますから。一応、光の剣か烈火なら切れば分離できることになってますし。
>とりあえず酷い出来でした。高橋P&福田タッグはもう勘弁。
間を空けた2回でも似たような内容になるなら期待する気にはなれませんね。
ライダーがこんなに落ちぶれた原因は、きっと色んな事情が複雑に絡んでのことでしょうけど、何年も改善の兆しが見えない理由は、東映にとってはライダーは唯一無二の存在ではないから、というのもあるんじゃないでしょうか。
返信削除ウルトラマンは例年クオリティが安定してる(少なくとも作品の体を成していないレベルの代物は近年はなかったです)のも、円谷プロは完全にウルトラマン一本でやってるから、下手なものは作れないという気持ちが根底にあるからだと思うんです。
対して東映はコンテンツをいくつも抱えてるし、ライダーが潰れたところで会社そのものが倒れるような弱小企業じゃないから、どうしても本腰入れて改革に乗り出そうという風潮が生まれにくいのかなと…
完全に私の憶測の域を出ませんが、もし意見がおありなら是非聞いてみたいです。
ライダーに関してはそういう可能性もあり得ると思っています。
削除ただ、現場レベルでも機能してないのは不思議です。売れなくてもいいというのは上の話であって、売れない商品ばかり作っている社員は降格されたりするのが普通だと思うので。そういうところにも危機感が感じられないのは不思議です。
ウルトラマンに関してはあっちも停滞していると思っているので意見は合わないと思います。
興味深いお答えありがとうございます。
削除「停滞してるのはウルトラマンも同じ」というのは、やはり過去作品のキャラに依存している状態が続いているからですか?
はい、レジェンド頼りも大きな要因です。最近は本編に登場する頻度も上がっていますし、未熟な新米扱いのZに先輩が登場してもZに任せて帰ったり、トリガーに至ってはそもそも同じウルトラマン扱いして世界観の問題はないのかと疑問に感じます。
削除他にも脚本のレベルの低さや上層部とローテーション陣の方向性の食い違い、販促や玩具の扱いがいつまで経っても低いままなど改善が見当たらない問題があると思っています
アクションと特撮映像に関しては良好だと思っています。
ラスボスをストリウスにするくらいなら全知全能の書をラスボスにした方がよかったなーと思っているのはさすがに僕だけですよね。僕の理解力がないだけかもしれませんが、ストリウスがラスボスである必然性がいまいちですよね。
返信削除>ラスボスをストリウスにするくらいなら全知全能の書をラスボスにした方がよかったなーと思っているのはさすがに僕だけですよね。
削除私は全知全能の書に人格を見出したことはありません。やるなら全知全能の書の作者をラスボスにするほうが自然じゃないかと思います。
>ストリウスがラスボスである必然性がいまいちですよね。
私はセイバーの展開の大半に必然性を見出せた覚えがありません。
こんにちは。
返信削除私はライダーファンとして仮面ライダーを視聴しているので、特撮ファンとしての目線の感想が新鮮で非常に面白かったです。
特に、ストーリー展開だけでなくアクションや玩具の活かし方についてまで事細かに評価されている点がすごいと思いました。私にはざっくりとした感想しか思いつきませんので。
セイバーはライダー好きの私から見てもOPとプリミティブドラゴンのデザインくらいしか良いところが無いと思ってましたが、特撮好きの方からみても虚無なものがセイバーなんだなと再認識できました。
リバイスは3話視聴時点で不安がよぎっていますが、まだ期待を持ちつつowlさんの感想を拝見していきたいと思います。
私的感想が入ってしまいましたが、これからも感想楽しみにしています。引き続きよろしくおねがいします。
りりりさん、はじめまして。
削除これからもご期待に沿えるような感想を書けるようがんばります。
まず最初に、コロナが蔓延している状況で実際に現場に出て製作に当たった俳優の皆さんやそれぞれの役割を背負った沢山のスタッフには、「本当にお疲れさまでした、ありがとう」と言いたいですね。
返信削除プロデューサーとメイン構成、脚本の人は、一度自分たちの何がダメで、何を改善するべきなのか、一度深く考えて反省してほしいです。コロナの影響で内容がかなり変更されたとはいえ、それでもアドリブ力で、臨機応変に脚本を変えられた部分や、プロットから脚本に移る段階で創意工夫ももっと出来たはずなのに、
それをしなかった。ストーリー配分、設定や伏線回収、登場人物たちの心情・思想。そういったものは、30分でも完成度を高めて制作することは十分可能だったのに、ましてや1年間という豊富な時間があったのに出来なかった。玩具催促であることは重々承知で大変なのは分かりますが、「もっとこう...あるだろう!」と思う1年でしたね。
最初から最後までやりたいことが見当たらない内容だったと思います。
削除やりたいこと…なかったんでしょうね…
返信削除ものすごく微視的なやりたいこと(仲間割れとか)はあったように思うんですが
作品シリーズとしてのやりたいことが本当に見えてこない というか無い作品に思えました
視聴していて何をしているのか分からない詰め込みすぎと感じる人が多かったのも
「やりたいことがない」から来ているものかなと思いましたね
非常に見づらい作品だと思います。販促すら放棄したことで何もしないこと自体が異常になるので、内容がないのに自動的に正気を疑う内容と化してしまいます。存在していることが不可解です。
削除初めまして。
返信削除映画公開、リバイス2クール目突入直前にあたって、Twitterで「セイバーはここから仲間割れ5番勝負云々」と書かれていて、そうだったなあと懐かしんでいたら、過激な擁護勢が意外にも多くて、レスバトル(ほとんどが一方的に「セイバーは面白い!お前らはちゃんと見てないだけ!」ようなものでしたが、)を繰り広げており、どれいろんな方の言い分を見てみよう、とネットサーフィンしていたところ、このサイトに辿り着き、読ませていただいたところ、1年間ぼんやりと感じていたことが的確にまとめられていて感激したのでコメントを送ります。
(私は一週間おきで、夕飯を食べるついでに見る程度だったのでなんとか最後まで見切れましたが、サブスク等で一気に見る人はあの2クール周辺の仲間割れ仲直りの繰り返しを耐え切れるんでしょうか。。)
さて、展開、各人物の意味不明な言動について思うところは管理人さんがほとんど書いてくださっているので、そのほかでも思ったことを少し書きます。
(記憶がすこし曖昧なので、本編で語られているところがあればすみません)
・キャラクター性が薄っぺらすぎる
これは登場人物を出しすぎたことによるものが1番大きいと思います。
代表して蓮を挙げると、蓮は結局、賢人くんが好き、強くなりたい、の二言くらいでしか言い表せないように感じます。
後半は急にデザストだけと絡み出して、蓮がイライラをぶつけたりするのを何話も見させられたあと、デザストを斬って感動的でしょ?とでも言いたいような演出をされても、なんでつるみ出したかもよくわからないし、キャラクター性が薄っぺらいために愛着も持てず、ああ、ふーん、としかなりませんでした。
子育て王も、家族についていわゆる綺麗事のようなことを時々言うくらいで、ほとんど家族要素を感じられませんでしたし。。
ですから、最終盤の(突然出てきた)賢人との総力戦も、なんとも思えませんでした。それもこの作品をうまく楽しめなかった大きな原因の一つだと思います。
私は昨10月あたりに配信されていた東映特撮ファンクラブ限定の各剣士のビデオを観ていないのですが、
(以下、それを見ていたら、キャラクターの過去とかが詳しく分かって、楽しめた、と仮定します。)
有料コンテンツ化は、本編終了後のスピンオフとかなら、本編で面白い、続きが見たい、と思わせて買ってもらうものなので良いと思いますが、本筋に関わるようなものまで有料化してしまっては、本編を楽しめる人が減って、結局終了後のファンも減る、というふうになってあまり良い策ではないように感じます。
・ネタが、寒いうえに、え、そこでやるの?というものばかり
これは個人的なものにもなるんでしょうが、デュランダル兄妹の、散々無茶苦茶な命令をしていたのに、セイバー側に入った途端お兄様ネタの連続。
ネタとしてもそんなに笑えなかったし、敵から寝返った途端にネタキャラに化して誤魔化す悪習を受け継いでいる感じが嫌でした。
あとは変身アイテム音声の「友情マシマシ、絆固め」(?)、今までクールな路線で売っているようなふうに見えたのに、突然パワーアップアイテムにラーメン屋の用語?を持ち込んでこられたのが、場違い感が半端なく感じられて、どうも好きになれませんでしたし、何がしたいのかさっぱりわかりませんでした。
見返したらいろいろ言いたいことを思い出せそうですが、忘れてしまったのでこのあたりで止めます。
長文失礼いたしました。
これからも楽しく拝読するつもりです。
匿名さん、はじめまして。
削除>これは登場人物を出しすぎたことによるものが1番大きいと思います。
私は脚本の質の問題のほうが大きいと思っています。
メインキャラである飛羽真や賢人に割いた時間は少なくないと思うからです。メインキャラですら薄いのでは人数を減らしたところで変わるとは思えません。
>有料コンテンツ化は、本編終了後のスピンオフとかなら、本編で面白い、続きが見たい、と思わせて買ってもらうものなので良いと思いますが、本筋に関わるようなものまで有料化してしまっては、本編を楽しめる人が減って、結局終了後のファンも減る、というふうになってあまり良い策ではないように感じます。
私は本編以外はどれも見てないので内容に関してはわかりませんが、見ないと本編に影響する内容であればデメリットのほうが大きいと思います。
構成の難易度が高い点がまず論外だと思います。今のライダーのクオリティでは扱いきれる可能性すら感じません。
本編と関係しすぎると外伝も見ないと本編を理解できない。本編と関係ないと見る価値が低い。放送終了後の外伝でも、後付けか本編だけで終わらないかになりがちで視聴者が満足行く内容になる可能性はとても低いと思います。
MCUなど映像業界最大手でも扱いきれずに不満が出たり脱落者が出るものをライダーの規模で上手くやれると思うのは馬鹿げていると思います。
>ネタとしてもそんなに笑えなかったし、敵から寝返った途端にネタキャラに化して誤魔化す悪習を受け継いでいる感じが嫌でした。
私も相変わらずだなぁと思いました。私は罪なら真摯に背負うべきだし、悪役時代のことも悔いていないというなら正義を貫くべきだと思うのでネタキャラ化は全然理解できません。ギャグ”も”やるのは構いませんが、ギャグしかやらないのはただのキャラ崩壊だと思います。
>変身アイテム音声の「友情マシマシ、絆固め」(?)、今までクールな路線で売っているようなふうに見えたのに、突然パワーアップアイテムにラーメン屋の用語?を持ち込んでこられたのが、場違い感が半端なく感じられて、どうも好きになれませんでしたし、何がしたいのかさっぱりわかりませんでした。
ドラゴニックナイトとエレメンタルドラゴンの音声は合ってないと思いました。絵本とも物語とも関係性がまるで見あたりません。ミスマッチどころじゃないと思います。
路線変更なのかなんだか知りませんが志が低すぎると呆れました。
コロナ直撃でいろいろ構想してたことを変更せざるをえなかった結果のあれらしいですね。残念だった。
返信削除最初の1クール分くらいを書き直したとは聞きましたが、後半や終盤までグダグダなのはコロナとは関係ないと私は思います。
削除個人的にゼロワンが好きだったのでセイバーに期待してたのに残念です。🤦♂️
返信削除スタッフの違いを理解するとそういうすれ違いは回避しやすくなりますよ。
削除ライダーで言えば、シリーズ構成や監督、プロデューサーが制作の中心なのでどの作品に関わっていた人かを知れば、望まぬ作品を避けることも自分に合った作品を見つけることもしやすくなります。