『仮面ライダージオウ』 最終回まで見終わって:総合感想

2019年8月31日
『仮面ライダージオウ』を最終回まで見終わった時点での全体感想です。
*全体の感想なので必要に応じてネタバレがあります




【一言まとめ】

・糞


【酷かった点】

■公式声明


・まずジオウがどのような作品であるか説明するために、この作品を最も熟知しているはずの白倉プロデューサー様の発言を紹介したいと思います。それぞれ平成仮面ライダー20作品公式サイト(実質的にはジオウ用の東映公式ページ)の最終話、43話、42話に掲載された文章を抜粋したものです。
たとえば46話『オペレーション・ウォズ』でいえば、一同がなぜ白ウォズを頼ろうと思うに至ったか、そのくだりがごっそり落ちてます(編集でカット)。
その尺は、ドラマやアクションに回りました。もともと、説明よりもそっちを優先するための構成なので、それでいいのですが。

この手のことが、次回はもっと盛大に起きます。
最終回はいやおうなく尺が伸びるものなので、相当圧縮したはずですが、驚くほど入りませんでした。直近の47話や48話で振った謎すら、軽く3つくらい回収されずに終わるでしょう。
そのぶん、よけいな説明にまどわされずに、一同の最終回が楽しめるはずです。
もし補完が必要なら、放送後にいくらでもできますしね。 

 タイムジャッカーにも焦点があたってきました!
番組放送当初から、オーマジオウに代わる王の擁立を目的として活動されてきた彼らですが、それ以外の情報は一切不明。
様々な王候補を探し出しては、ジオウやゲイツの前に敗れ去ってきたのはみなさんの知るところです。
最近では、オーラは、アナザーキバを擁立したかと思えば、顔に傷をつけられ、最後は自らの手で、葬ってしまうなんてことも・・・

そんな謎の存在、タイムジャッカーたちがどこからきて、どこに向かっていくのかわからない。
演じる、兼崎さん、板垣くん、紺野さんにしても、それはまったく同じでした。
手探りでタイムジャッカーを作ってもらってきていたのでした。

彼らに衝撃が走ったのは、ツクヨミが力に目覚めることを台本で知ったときだったようです。
「あれ、ツクヨミって、タイムジャッカー?」「タイムジャッカーの力ってどこからきたの?」
そんな疑問に対して、ついに解答が得られるところまで来たのも、海東のお陰でしょうか。

夏映画に向けて、インタビューを受けることがあります。
「テレビのストーリー展開、当初考えてたのと変わったりしました?」とか聞かれて、
「ゲイツは4月に最大のライバルとなって王の座を争い、6月にはウォズが真の敵として立ちはだかり……」
みたいな展開を考えてたと答えると、「ええっ?!」と驚かれたりします。
トリニティになって3人がドツキ漫才やってる現状からすると、たしかに想像しづらいかも。

番組は生き物。
というか登場人物も人間なので、机上の空論で動いてくれないのは当然のこと。
トリニティで言えば、3人ライダーが別れ別れになるからこそ、敵の力をも借りる禁断の最強フォーム——として構想したはずなのに、フタを開けたら面白路線。コワモテ設定のふれこみが、いつの間にか骨抜き。この変節、なにやらゲイツくさいですよね。
いちばん予定を裏切ってくれたのがゲイツ君。
見かけはクール、中味はホット。皮はカリッと、身はふわっと。ムニエル的なこの方、企画陣の都合ではなかなか動いてくれません。
よく考えたら、レジスタンス時代から、仲間のことを第一に考えていた人なのだから当たり前なのですけど。

すっかり《愉快ななかまたち》になり果てているジオウですが、キャラクター配置は基本、「主人公は魔王!」「それを殺しに来たライバルとヒロイン!」と、わりと殺伐。
どんなに各キャラがデレても、これだけは変わりません。
というわけで42話。アナザージオウⅡに時間が書き換えられた……という設定ではありますが、当初の企画どおり進んでいたら、この時期にはこんなムードになっていたはず。
加古川飛流さんの力をお借りして初心に還り、最終回に向けて加速します!

・このように
ストーリーは視聴者が理解できるようにできてなくても問題ない。
そのキャラを演じる役者さんもどういうキャラか理解してなくていい。
当初予定していたストーリーやキャラクターから逸脱してもスタッフの責任ではない。
と、めちゃくちゃなことを堂々と言っています。ジオウはこういう思想に基づいて作られたものであり、当然の末路を迎えました。

・ストーリーを知りたいだけならテレビ朝日公式ページのストーリーの項目にその回の内容がほぼ書いてあるのでそちらを見るほうがかしこいと思います。見ても「なんでこういう展開になるのか意味がわからない」と思うでしょうが実際に本編を見てもわからないので気にしないでください。最初から理解できるように作られていないのですから。

■行き当りばったり
・私が思うジオウ最大の問題点は計画性がなく、内容をひっくり返すことに全く躊躇がないことです。例として設定を挙げます。

・「 選択されなかった未来は消滅する」と言っていたかと思えば、
「主人公なら未来人の俺たちが干渉しなくても変わるから未来に帰ろう」(未来が変わったら帰る未来は消滅しているはずでは?)と言い出し、
また別の敵に至っては「自分たちの世界が消えそう。他の世界を全部先に消滅させれば消えずに済む」と唐突な異世界設定を持ち出したりし始めます。

・またあるときは主人公は未来を予知したり過去へと巻き戻す能力があり、その力で死ぬはずだった仲間を助けたこともあったのに、しばらく経ってから知り合いが殺されたら激昂はするが時間を巻き戻そうとはしないことが累計5回もありました。
挙げ句に別のキャラがアイテムを使って時間を巻き戻して死人を蘇らせるのを黙って見ていたこともありました。

・設定一つとってもこの調子ですし、キャラも例外ではありません。
 主人公が最後に「最初から覚悟は決まっていた」なんてかっこつけていましたが、自信を失ってベルトを手放したり、ミラーワールドの自分に問い詰められて答えに困ったり、迷いが見えた場面は何度かありました。

・全編に渡ってこの調子なので真面目に見る人ほど馬鹿を見ます。
あったはずの設定はなくなり、急に新設定が既知のことであるかのように振る舞われ、キャラの言動もころころ変わります。数話前どころか1話前の出来事すら無かったことになるのでやってられません。

・何より恐ろしいのはこんなガバガバな話なのに東映FCで『仮面ライダージオウ 補完計画』なるものを配信していることです。設定を補完するというお題目の有料配信をやっておいて、最後には「あとで補完すればいいでしょ」と言うなんて詐欺もいいところです。なお、この「補完計画」は1クールの時点で終わっているのでここで最終回以降が補完されることはまずありません。「続きはVシネで」という意味です。
 
■ストーリーは薄い
・メインストーリーは”足踏み”でできています。
ジオウのストーリーは「『未来では主人公が最低最悪の魔王、オーマジオウになり圧政を敷いているから現代の主人公を殺して未来を変えに来た』と未来人に言われた主人公が”最善最高の魔王”になろうとする」お話です。ジオウのメインストーリーはこのあらすじに忠実に、主人公は魔王になるのかならないのか、未来人の2号ライダーやヒロインは主人公を殺すのか殺さないのか、それだけを49話の間ずっと繰り返します。

・しかも途中のやり取りも変化がありません。
こういう展開だと主人公の葛藤や決意を固める経緯など過程のドラマで話を広げることが多いですがそういうのはありません。主人公は最初から「俺は魔王になんかならない」と言い続けていますし、未来人たちも序盤から既に「本当にこいつが魔王になるのか? そうは思えない」と言っています。
おかげで話が全く動きません。ドラマもないし展開に変化もなく、視聴者はずっと「主人公は魔王になりそうもないんだけどこれどうするの?」とメインストーリーに疑問を抱き続けることになります。

・じゃあ「実は魔王の正体は主人公ではなかった!」といったどんでん返しがあるかというと、これもありません。どこまでいっても「主人公は未来で魔王になるんだって(どうしてかはよくわからないけど)、でも主人公は魔王になる気はないって言ってるからたぶん大丈夫だよ(未来が変わる兆候はないけど)」という曖昧な話が続くだけです。

・しかも最後は結局、主人公は魔王になりました。
魔王と言っても力を手に入れただけで人格は変わらないのでどこが魔王なのか理解できません。その力を使ってラスボスを倒して世界を作り直して1話時点まで巻き戻した新しい世界で学校生活を送るハッピーエンドです。

・「そもそも力は使いようなのでは? 主人公が正しく力を使えば魔王と同じ力でも問題ないのでは?」という当たり前の疑問に正面衝突して終わりました。
未来人「お前は魔王になるから殺す!」
主人公「俺は魔王になんかならない!」
未来人「じゃあ大丈夫だね!」
「こうして未来は変わりましたとさ、めでたしめでたし」
と、1話で終わるお話でした。49話も引っ張った挙げ句にこの結末とは呆れ果てました。ちなみに公式曰く「壮大なスケール」のお話だそうです。

■キャラも薄い
・キャラも薄いです。主人公含めて全てのキャラが初期設定以上の人物描写がありません。ストーリーと同じく最初の状態を保つだけです。
主人公のソウゴは「王様になる」ことが夢の普通の高校生、とスタッフには思われている変人です。口では王様になりたいと言いますが自分からは何もしません。どんな王様になりたいかも語りません。途中で「実は王様になりたいという夢は黒幕の暗示によるものだった!」と明かされた後でさえ特に王様の再定義がなされなかったことには呆れ果てました。どんだけふわふわしているんでしょう。
人格描写も王様になる夢も描写がなかったせいで最後まで「王様になるとか言ってる変人」で終わってしまい印象が変わることはありませんでした。

・ヒーローとしてもダメダメです。
怪人を生み出してる敵幹部が目の前にいるのに無視。動き出すのはいつも怪人が生まれてからで自分から敵幹部を探し出そうとすることは一度もありませんでした。
もう一つの目的であるレジェンドの力が込められたウォッチ集めもやる気ゼロでした。いろんな相手から早くウォッチを集めろと言われ、自分でも「残りは○○ウォッチか」と言った後でさえ自分から探そうとしたことは一度もありません。ここまで無気力な主人公は設定から無気力系の主人公でもそうそういないと思います。

・他のメインキャラも初期設定以上の内容がありません。
2号ライダーはツンデレのベジータ。ヒロインは思いつきで主人公を殺そうとしたりするトラブルメーカー。主人公を「我が魔王」と呼ぶトリックスターのウォズも結局真意はわからないまま裏切ることもなく終わりでした。

・敵であるタイムジャッカーはもっと悲惨でした。
序盤から既に「3人も要らなくない?」と思うほど空気で今週の怪人製造機でしかない状況が続いた挙げ句に終盤になったら無意味な同士討ちで1人に減りました。そんな空気なキャラがラスボスになったので最悪です。
存在感のない三下だと思っていたキャラに良いようにやられるので主人公たちの株もだだ下がりです。最後の最後でも「俺は魔王になった主人公に勝てそうもないけど少しだけ主人公の力を吸収した! この力があれば俺は俺の世界でなら王として君臨できるから満足して逃げる!」と逃げ始めるほどの小物です。「最初から魔王になってれば犠牲が出なくて済んだろうがクソ!」な主人公vs逃げ損ねた小物のラスボスという余りにもスケールの小さなラストバトルにはため息しか出ませんでした。

・未来の主人公の姿であるオーマジオウは意味不明でした。
魔王と呼ばれるほど邪悪な存在のはずなのですが作中の範囲では全然そうは見えません。普段は椅子に座ってるだけの無害な存在で、ときどき襲ってくるレジスタンスや主人公を返り討ちにする以外は何もしていません。主人公が何度自分を殺そうと襲ってきても怪我しないように手加減してくれるし送り返す前にはアドバイスまでしてくれるのでむしろ親切にすら見えてきます。主人公がいくら自分のことを否定しようと「そうかそうか、やってみろ」と受け止めてくれ、ラストに未来が変わって自分が消えることが確定した後でさえ全てを受け入れてくれ、客観的に見渡してみると作中での主人公の最大の理解者でした。「奇妙な友情」が成り立つキャラとして描かれているのなら良いのですが、変えるべき未来や絶望の象徴として存在しているはずなので意味不明です。

■レジェンドから逃げない!
・ゲスト出演した過去作品のキャラはもっともっと悲惨です。
ジオウの売りの一つは「レジェンドから逃げない」で当時の役者さんを「ライダーにならなかった歴史でのそのキャラ」として登場させています。ライダーにならなかった理由は敵によって歴史が改変されてしまったからです。
こう言うと「戦いのない人生を送ったif」とか「夢を叶えたif」などを想像するでしょうがそういうのはありません。なぜかライダーにならなくても同じような経験をして同じような人格になっているキャラばかりです。ゲーム病にかからなかったはずなのに医者になったエグゼイドに、やっぱり教師になっていてライダーがいない歴史なのに「ライダー部」が存在しているフォーゼ、「ちょっとのお金と明日のパンツとさえあれば大丈夫」と語る政治家になったオーズなど、何がどうしてそうなったのか理解しがたいキャラばかりです。
これならゴーカイジャーのように戦う力を失っただけの設定のほうが簡単でした。やる意義がありません。自分からコンセプト否定をしています。

・しかも単純に話の出来栄えも最低です。
基本的にモブ同然でそのキャラクターならではの話がありません。
なんかいきなりレジェンドがケンカを売ってきたり話かけてきたりして
なんか急に認められて
なぜか知らないが持っていて大切なような気がするジオウのフォームチェンジ用のアイテムを渡される
という絵に描いたような雑な展開がほとんどです。どの作品でどのキャラでやっても大差ありません。
こうなった原因は恐らくオリジナルの役者さんにこだわったせいなのでしょうね。東映の雑なマネージメントのせいで役者さんへのオファーは一ヶ月半前にいきなり来たりしていたそうです。役者さんへのオファーが急ということはその回の脚本を作るのはもっと前でしょう。それでどの役者さんが出るか確定していないのでは誰がやってもいいような役柄にしかできません。本当に役者さんにこだわりたいなら予め役者さんのスケジュールを確保してからやらないと実現不可能です。失敗するとわかっていて実際に失敗するなんて救いようがありません。

・後半では「新しいパラドックス」(公式サイトでの名称、ただし本編では使われていないし説明もない)により、オリジナルのライダーが記憶も持っているし変身もできることが普通になりました。でも相変わらず話は雑で、いきなりキレてカリスに襲いかかったせいで世界が崩壊しかけたブレイドや「俺はどうせカブトになれなかった男だし…」なんてコンプレックスを抱えたガタック、ライダーは誰も出ずにガルルが出たキバ編などそれまで以上に散々でした。

・終盤はレジェンドものとしては地獄でした。過去作ライダーを本人として出しては主人公やラスボスの踏み台として殺していったのです。
アクアとエターナル、チェイサーのファンの人は見ないほうが良いです。人格を捻じ曲げられた上に殺されます。本人として登場しているので平行世界の別人という言い訳も効きません。見ていて「レジェンドから逃げない!」というのは「1人残らず抹殺する」という意味だったのかと思いました。

■アクションと販促
・アクションは例年どおり良くないままでした。相変わらず似たような動きで武器やフォームの使い分けも特にありませんでした。

・過去作ライダーがモチーフのアーマーはほとんど使われず、ヘイセイバーは途中から存在が消え、トリニティは3人合体している意義が感じられず、最強フォームのグランドジオウは負けっぱなしでした。
特にグランドジオウは凄まじかったです。数えてみたらほぼ負けてます。勝てたのは週替り怪人ポジションのアナザーライダー2体に、実質再生怪人のアナザージオウ2くらいです。あとは全部負けです。オーマジオウとの対決もトリニティに奪われ、本当に良いところがありませんでした。2つ前のフォームのジオウ2のほうがよほど最強感があります。

・もう最強フォームと呼ぶのは止めたほうが良さそうですね。
最近はプレバン用の最終回限定フォームだのもありますし、「(一般商品展開)打ち止めフォーム」とでも呼ぶほうが適切でしょう。これならいくら負けても気になりません。誰が買いたがるのかは知りませんが。


【総合感想】

■データから見るジオウ・客観的にデータから全体を分析するために脚本家の登板数を振り返ってみました。
下山28(うちレジェンド回は12話のみ。*ラストのアクアなどはレジェンドに含めていません)
毛利19(オーズ~1クールラスト)+(31のアギト~アナザージオウ2)
井上2
で合計49話です。

1-12:レジェンド下山編。
13,14 :ゴースト編&士初登場
15,16:ソウゴがオーマジオウと初対面。
17-28:白ウォズ&ミライダー。
21,22だけ龍騎で22話でミラーソウゴからジオウ2をゲット。25-28でアナザージオウとリバイブ。
29,30:ブレイド編。トリニティが誕生しオーマの日が過ぎたことになりつつ白ウォズ消滅。
31-40:レジェンド毛利編。40話でグランドジオウ入手。
41-43:アナザージオウ2編。スウォルツがアナザーディケイドになった。
44-46:アクアとエターナル。
47-49:ラスト。

・シリーズ構成の登板数を数えてみると悲惨な理由の一端がわかりますね。
シリーズ構成の下山さんが登板した28話のうちレジェンド回は12回しかありません。一方の毛利さんは19話中14話がレジェンド回。つくづく「レジェンドから逃げない!」とは何のことかと思います。
レジェンド回は49話中26話でした。半分以上もレジェンド回に費やしているのにレジェンドをモブ同然の捨て回にしていれば作品の内容が薄まるのも納得です。

・結論から逆算して論理的な答えを導き出すとしたら「レジェンドって役者のことでしょ。キャラの人格や歴史なんてどうでもいい」とスタッフは思っているということになりそうです。
この理屈で言うと大半のオールスター映画はスタッフからすると「オリジナルの役者が出てないからクソ」という話になってしまいそうですが。「口からでまかせを言っているだけで本当は何も考えていない」と思うほうがまだマシそうです。

・また31話から43話の間にシリーズ構成は一度も登板していないのでクライマックスの唐突感も当たり前です。中だるみどころか空白です。全体の話数配分からしてグズグズなのに言い訳できると思う神経が信じられません。

・個人的には白ウォズ&ミライダー編も相当だと思います。
11話もかけて後に残ったものがほとんどありません。ゲイツがウダウダするとかツクヨミがキチガイになるとか序盤や終盤とやってることが大差ありませんし。

■残された謎
・放り投げられた謎も主要なものだけでもいくつもあります。
オーマジオウはどうして魔王になって、何がしたいのか。
ウォズの持っていた本。
ウォズの思想、目的。
ゲイツウォッチの出どころ。ドライバーの出どころ。

・オーマジオウとウォズまで放り投げられたのは予想以上でした。
ウォズなんて何を企んでいるのか不明なトリックスターポジションなのだから真意を明かす場面がないとキャラ自体が成立しないと思うのですが。

・オーマジオウは何もかもわかりません。本当に魔王であるかのすらよくわからないのはどうかしてると思います。これじゃソウゴを本当に魔王なのかと疑うどころではありません。
桜井侑斗の「お前は本当にオーマジオウなのか?」とはいったい何だったのでしょうね。オーマジオウがソウゴと同一人物だと思えたことはありませんが、実際オーマジオウ=ソウゴで終わってしまったので侑斗が無駄に視聴者を混乱させた馬鹿に見えてきます。

・答えがあるとすれば「初期設定ではあったけど、途中で路線変更したから無くなった」なのかなと思います。

■全体感想
・中身がないので内容に関しては感想という感想がありません。
こんなものがこの世に存在し得ることに驚くばかりです。大の大人が集まって一年以上もかけてこれを作り、スポンサーは大金を払っているのかと思うと気が遠くなります。ここまで来ると「マンネリ」だなんて言っていたのは贅沢だったんじゃないかと思えてきます。見ていて、つまらないを超えて「馬鹿にされてる」と感じる作品でした。


コメント

23 件のコメント :

  1. 1年間通してプロット段階の脚本の映像化作品を見ている感覚でしたね。
    感想お疲れ様です。
    内容もキャラも製作陣コメントも一貫した物が1つも無いように見受けられるのはある意味凄いですね、本人達はこの作品の出来に気付いていないのでしょうか。
    他の方の感想や考察を見ているとジオウ世界周回説が出ていますが、その辺りも製作陣的には盛り込んだつもりなんでしょうかね
    並行世界、時間移動、ループ世界とか1つでも取り入れたらSF設定的に難易度が跳ね上がる物を全部載せは、ビルド回の時系列説明ですら破綻していた事を考えると笑ってしまいます。補完計画でも補完出来てませんでしたしね。
    唯一平成ライダー作品として話も評価している夏映画も、その辺りのややこしい設定のお陰で独立した世界観が構築されていたから良く感じたのかも知れないと考えると若干複雑ではありますが。
    ジオウの要素として褒めておきたいのはジクウドライバーの変身手順ですかね、変身動作自体がダイナミックなのと初代からの回転要素をベルト自体に組み込んだのは面白かったです。

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    1. >他の方の感想や考察を見ているとジオウ世界周回説が出ていますが、その辺りも製作陣的には盛り込んだつもりなんでしょうかね

      私は何も考えてないと思います。仮に考えていても理屈のおかしさに気づかないような穴だらけ理論で真に受けても意味がないと思います。

      >ジオウの要素として褒めておきたいのはジクウドライバーの変身手順ですかね、変身動作自体がダイナミックなのと初代からの回転要素をベルト自体に組み込んだのは面白かったです。

      あれも一長一短ではないかと思います。
      ベルトを目立たせるという点では良いですが、反面オプションパーツのウォッチは存在感が薄いように見えます。オプションパーツをたくさん売ろうとする方式を取りながらオプションパーツの存在感が薄いのは矛盾を感じます。音声だけでそこまで価値があるものなのでしょうか?

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  2. ジオウに関して個人的にまず問題だと思ったのが設定のお粗末さです。公式が番組開始早々にジオウ3つのルールとして謳った物語の基幹設定すら途中から守られなくなり、しかも設定が変わった事を劇中でほとんど説明しなかったのは娯楽作品として完全にアウトだと思います。具体的にはアナザーライダーとオリジナルは同時に存在できないという基幹設定なのですが、アナザージオウが登場した辺りから雲行きが怪しくなり、剣編では完全にもう開き直っていました。
     
    番組が始まる前、雑誌インタビューで白倉Pは「オリキャスをただ変身ポーズ取らせる役で使いたくない」と延べていましたから、当初はジオウ初期にあった「オリキャスを呼んでもライダーに変身させない展開」を狙っていたものと思います。製作側としては、剣編から設定を変えるという展開は当初は全く描いていなかったでしょう。それが評判の悪さやオリキャスに演じさせるモブキャラの動かしにくさから、自分達で設定したルールを変更せざるを得なくなっただけなのではないですかね?
     
    目指した方向性がうまくいっていない事を認めて方針転換するのなら、最低限劇中でその方針転換が無理なく受け入れられるような展開や設定を用意するべきだと思うのですが、ジオウは劇中で説明らしい説明をほとんど行わず、せいぜい「時空が歪んでいるのでは」と話のついでに思い出したかのように軽く触れただけでした。公式自らが3大基本ルールとして謳った設定が根本から崩れているのに、この扱いは無いと思います。
     
    特に納得できる説明も無く、時空の歪みの一言で基幹設定まで簡単にひっくり返せるならもう何でもアリでしょう。ゲームとはみんながルールを守ってやるから面白いのであって、ルールの無いゲームや、後出しでルールがコロコロ変わるゲーム、あるいはゲームマスターがルールを理解してないゲームなんて何が面白いのか全く分かりません。この設定のまずさという点は最初から最後まで一貫してジオウという作品の足を引っ張り続けていたと思います。 
     
    次に、一部オリキャスの扱いが異常に悪いという点もどうかと思いました。役者や事務所の都合でオリキャスが呼べなかった作品はしょうがないと思いますが、オリキャスが呼べたのにライダー役で使わなかった555編やオーズ編、鎧武編なんかは明確に失敗だったと思います。あんな展開、誰が求めていたのか?
     
    例えばアメコミ原作映画で「アベンジャーズ」というシリーズがあります。アイアンマンやハルク、ソーなどのメジャーなアメコミヒーローが集結した人気のクロスオーバー企画ですが、アイアンマンのアーマーを開発せず、ただの自己中心的な社長のまま過ごしたという設定のトニー・スタークや、ガンマ線被爆事故に遭わず、ただの根暗な科学者のまま過ごしたという設定のブルース・バナーをアベンジャーズシリーズで見たいという変わった人がどれだけいるでしょうか?
     
    アベンジャーズでモブキャラに改悪されたトニーやブルースなんか出して原作ファンが喜ぶでしょうかね?喜ばないですよね。原作ファンがアベンジャーズに求めているのはアイアンマンの活躍であり、ハルクの暴れっぷりです。クロスオーバー元の作品が持っている魅力をあえて削ぐようなクロスオーバー企画なんて普通はありえません。でもジオウが当初やっていた事ってそういう事なんですよね。
     
    レジェンドライダーがライダーであった記憶や歴史を上書きされ一般人にされてしまったというジオウ初期の展開は、せっかくオリキャスが出ていてもオリキャスを知らない子供から見ればただのオッサンにしか見えず、オリキャスを知ってる往年のファンから見ればモブキャラ化された元ライダーにフラストレーションを溜めるだけで、どの層にとっても全く嬉しくない誰得展開だったと思います。あれで盛り上がっていたのは製作側だけでしょう。
     
    クロスオーバーの基本が全くできてないと言うか、こうしたら面白くなるという鉄板を意図的に踏み外し、こういうのをやれば客は喜ぶという定石を分かっていながらあえて客の喜ばない事をやり続けて結果的に案の定失敗しているのは、製作側が意味不明な方針に固執し、できる事をやろうとする努力を怠っただけだとしか受け取れません。剣編までは面白いつまらない云々の前にまず不快でした。
     
    ストーリー展開についても、結局「何をどうしたら最低最悪の魔王になってしまうのか?」というバッドエンドに至るフラグ条件が全く分からないまま最後までダラダラと進行するので、ソウゴはオーマジオウになるのか?ならないのか?という話の根っこの部分では全く楽しむ事ができませんでした。結局、粗雑なチョイ役で出るだけのオリキャスに乾いた懐かしさを見出すぐらいしか見方が無く、メインストーリーは薄いのを通り越して実質無かったと言っても過言では無いぐらいだと思いました。
     
    最後に、見ていて感じたのはこの作品は「仮面ライダージオウ」なのではなく「仮面ライダーディケイドのジオウの世界編」だったのではなかったのかという事です。ディケイドは他のライダーの世界を前後2話で巡るお話でしたが、あれを49話かけて引き伸ばしながらやったのがジオウだったのではないでしょうか。「本来2話で終わるような内容しかないのに、それを無理矢理1年の企画に延ばした結果こうなりました」と言われても納得できてしまうぐらいに中身がなく支離滅裂でした。
     
    今回のジオウですが、成功か失敗かで言えば、少なくとも作品としては完全に失敗だったのではないでしょうか。破綻した基幹設定、設定変更をロクに説明しようせずツイッターや公式サイトで意味不明なポエムを垂れ流す公式の態度、オーマジオウなどの一体何がしたいのか最後までよく分からなかった重要キャラクター、直接的な敵に当たるタイムジャッカーのお粗末さなど、ジャリ番だからしょうがないねでは済ませられない短所ばかりが目立ち、長所の少ない悲しい出来だったと思います。
     
    グダグダのままジオウは終わりましたが、東映は今回の失敗を反面教師にして二度とこのような低レベルなクロスオーバー企画は作らないで欲しいと切に願います。

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    1. 書くところを間違えてますよ。ここはあなたのブログではありません。

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    2. そうですか。

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  3. 総評お疲れ様です。
    先ず最初の糞でつい吹き出してしまいましたw

    まあ一言いうなら高岩さん、主役お疲れした。
    白倉のせいで有終の美を飾れないのが何とも。

    公式が我々を放ったらかしにしてるから某小説サイトのpi○○v百科辞典で色々検索すると大体わかります。

    最悪なシリーズでしたが良い点を頑張って探しました。
    先ずアナザーライダーのデザインっすね。
    キモいし活躍云々はともかく全員出したのは評価します。
    次にグランドジオウの音声だけです。
    活躍はは?でしたが音声だけは聞くとテンションは上がりました。
    あと個人的に映画は冬夏本編関係ないパラレルなんで別物と割り切れば佳作です。

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    1. >まあ一言いうなら高岩さん、主役お疲れした。白倉のせいで有終の美を飾れないのが何とも。

      気の毒ではありますね。スーツアクター自体を引退するわけではないそうですし、主役復帰もあるかもしれませんが。

      >先ずアナザーライダーのデザインっすね。
      >次にグランドジオウの音声だけです。

      どれも要素単独で完結していて、映像作品としてのジオウには関係ないんですよね…

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  4. 初めまして、毎週楽しく拝見しています。
    一年間におけるジオウの感想お疲れ様でした。
    始まる前はディケイドが始まる時に感じた期待に胸弾み
    またディケイドの最終回の時のような不安もありました。
    いざ放送が始まりそれは直ぐに失望に変わりました。
    レジェンドとも言える過去作品のキャラを蔑ろにしたのは到底許せるものではありませんでした。
    何より公式が過去作品への思い入れがあの程度のものだったのが悲しかったです。
    仮面ライダーは子供から大人まで楽しむヒーロー物です。
    そのヒーロー物である筈の仮面ライダーがヒーローを放棄してるのは
    もはや作品の体を成していません。
    仮面ライダーにおいて歴代のキャラを出演させる作品はもう期待出来ません。
    この場を借りて愚痴を吐くような書き込みをしてしまい申し訳ありませんでした。

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    1. 匿名さん、はじめまして。

      レジェンドものとしては最低でしたね。レジェンドモチーフのアイテムを出す作品でこうなることが理解できません。普通だったら「馬鹿かお前。レジェンドがかっこよく見えないだろ」と却下されそうな内容ばかりでした。

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  5. 総評お疲れ様でした。久しぶりにコメントさせていただきます。
    本編の主題ともいえる、オーマジオウの謎まで投げたのは予想外でした。まさかプロットや企画段階から有耶無耶にすることが決まっていたのでしょうか。全体として、「なんのために一年間も視聴を続けてきたのだろう」と言いたくなるような作品でした。

    個人的には、最終回でリセットエンドを採用したことが理解できませんでした。
    出来の善し悪しは別として、ビルドのように戦争の惨禍や傷ついた人々を一年間描いてきた作品がそういった展開を選択するのは理解できますが、1話のうちに雑に死んだゲイツとツクヨミを、1話のうちに蘇らせるために選んだ行動を4クールドラマの結末として持ってきた意味が分かりません。
    「積み重ねのない物語の最終回は積み重ねのない終わり方になる」という最悪の教訓しか得られませんでした。

    結局ソウゴの「王様になる」というのは、カブトの天の道のような「生き方」という方が近いのでしょうか。「政治的指導者になる」みたいな具体的なポジションに着くことというよりは、「民(人々)を見捨てない」「みんなを笑顔にする」といった個人の哲学のように見えました。現代日本で「王様になる」と言われた時点で誰もが脳内に疑問符を浮かべるのだから、ソウゴがどこに向かおうとして言っているのか、そこは明らかにして欲しかったです。

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    1. もずくさん、お久しぶりです。

      >本編の主題ともいえる、オーマジオウの謎まで投げたのは予想外でした。

      正体不明で勝てずじまいとは予想より遥かに酷かったです。スタッフがミステリー小説を書いたら誰も犯人を特定できないと思います。

      >1話のうちに雑に死んだゲイツとツクヨミを、1話のうちに蘇らせるために選んだ行動を4クールドラマの結末として持ってきた意味が分かりません。

      なんかいつの間にか「王様なんてどうでもいい!」となっていましたね。全く話についていけません。「最初から覚悟は決まっていた」はずなんですけどねぇ…

      >結局ソウゴの「王様になる」というのは、カブトの天の道のような「生き方」という方が近いのでしょうか。

      どう見ても支配者層という意味での王様になりたいようには見えませんでしたが、生き方という解釈をしようとすると「君を○○大臣に任命する」とか言っていたことが謎になるんですよね。自分の生き方の話なら任命も何もないでしょう。無理やり解釈すると「他人の生き方を勝手に決定する」という凄まじい言動になってしまいそうです。

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  6. 感想お疲れ様でした、初めてコメントをさせていただきます。
    自分は平成ライダーの中でもブレイドとカブトに強い思い入れがあり
    オリジナルの演者が登場するとあって期待
    出来るわけもなく
    これだけはやらないでほしいという展開をぶち抜かれかなりのダメージを負いました(剣崎救済、加賀美カブト)
    スタッフには恩着せがましいなあんたらとしか言いようがないです
    令和のライダーではこれを下回る作品が生まれないことを願ってます

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    1. ブレイドもカブトも解釈違いが甚だしかったですね。

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  7. 今年も総評お疲れ様です。一言目の「糞」で爆笑し納得しました。悪い所は貴殿や他の方々が上げてくれるので書きませんが、とりあえず高岩さんお疲れ様でした。クウガと響鬼を覗いて主役の平成仮面ライダーを演じ日曜の朝に子供たちに夢を与えてくれたことに感謝します。多分劇場版でモモタロスをやる時は戻ってくると思っています。

     ストーリーを無視してアクション面なら、マシかな?と言えるレベルでした(棒立ちは多々ありましたが)懐かしい面々に会えたのも良かったのですが、アギト編でジオウトリニティとアギトトリニティが共闘した際のBGMが「BELIEVE YOURSELF」だったのが残念です。もちろん良い曲なのは知ってますが、トリニティが出ているのなら「DEEP BREATH」を使ってほしかった。

    最後にリセットエンドにしたのは、スタッフ陣も匙を投げたからでは?と思う内容でした。ここまで物語として悪い見本が作られたのなら、悪い意味でこれを超える作品が産まれないことを祈りたいです。

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  8. >トリニティが出ているのなら「DEEP BREATH」を使ってほしかった。

    中途半端でしたね。アナザーアギトの扱いからすればさもありなんですが。

    >ここまで物語として悪い見本が作られたのなら、悪い意味でこれを超える作品が産まれないことを祈りたいです。

    49話という期間も加味するとここまで酷い作品は私は見たことがありません。こんなものがいくつも出てくるようなら、それはもうその業界の終わりとかそういう次元の話ではないかと思います。

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  9. 総評本当にお疲れ様です。とても面白く読ませていただきました。

    公式ポエムを見ていて思うのは肯定的な意見しか見ていないのでは?という疑惑です。ニチアサの視聴者の声の影響を受けやすい性質上、路線変更があるのは理解できますが、そう持っていくための布石どころか後で辻褄を合わせようとした痕跡すらない惨状で「番組もキャラも生き物だから。ステキでしょ?」と堂々と言えてしまうのは、否定的な意見を徹底的に排除しているからなんじゃないかと思えます。勝手に視聴者の気持ちを代弁するわけじゃないですが、本人客演に湧いたり、新ライダーやフォームで盛り上がったり、役者陣の成長や演出等を賞賛する声には、無理やりでも好きな部分を見つけて楽しみたいみたいな必死さを感じます。それを間に受けてかどうか知りませんが、「ライブ感・オシャレな演出やドラマ(っぽい)シーン優先で論理は二の次」なのをまるで素晴らしい制作方法みたいに得意げに語っていることに引きます。

    ソウゴがゲイツ以降見殺しにした計5回というのは、キバ編の裕子さん、ウール、オーラ、ミハルくん、あと士ですか?ていうかゲイツも2回目は普通に死んでましたね…。白ウォズ消滅も止めるそぶりなかったですし、追い込まれた状況でも自分から動かず、目の前で人が死んでも助ける道を模索しようとすらしないのを「達観した王の器」と履き違えたようなキャラクター描写は目に余ります。それでも中盤くらいまでは改善の可能性もあって個人的にはそこまで嫌悪感はなかったんです。でも終盤でウール相手に兄貴風吹かせたり、敵に向かってどの口が言う発言を飛ばしまくったり薄っぺらい描写が目立ってどんどん株が下がっていきました。
    以前管理人さんのおっしゃっていた通り、ディケイドのような俺様系ではなく幼い感じのキャラクターで行くなら、語り部の役割をさせたり、屈託無くレジェンドたちに懐いて、その上でレジェンド側もソウゴの奇抜な発想に一目置くような展開ができれば、客演主体のジオウでも主人公としての立場を確立させられたと思うんですが…。

    謎を全て明かさず考察欲を誘うのも一つの方法ですが、「補完計画」も補完とは名ばかりで楽屋裏コントみたいなおまけ映像程度のものでしたし、Vシネ商法の節操のなさにも呆れます。はじめから理論を組み立てる気などなく、興味を引くワードやシーンを並べるだけなんてお手軽ですね。とはいえ最近はVシネも勘定に入れてプランを立てるのが当たり前になっていて、TV本編だけで完結させるのは難しいんでしょうか…?

    オーマジオウについてはわざとやってるんじゃないかと思います。中の人は高岩さんですし、メタ的にレジェンドを演じてきた存在とソウゴを対面させることで、運命的な感動のシーンを撮ったつもりなんじゃないですかね…

    レジェンドの扱いは過去最低レベルでしたね。変身ポーズを取るだけが”活躍”ではないと思うので、初期の変身させない方針自体は自分はアリだと思ったんですが、結局変身無しで先輩としての威厳も個性も描けず、途中から変身・オリジナルBGMに頼っていて非常に情けなかったです。
    自分が疑問なのは、映画等でクロスオーバーの機会も増え、本人客演が盛り上がる=呼べなかったら盛り下がるという図式は否が応でも周知のはずなのに、そしてジオウなど客演におんぶにだっこの造りだったにも関わらず、ギリギリのオファーで誰でも成立するストーリーで回し続けていたことです。もうそこまで製作が腐りきってるってことなんでしょうか…?
    カブト編のガタックとしてのアイデンティティ踏みにじりや、剣のその後などは誰もが一度は想像した「剣崎と始が再び出会ったら?」というところから広がりがなく、一度たりともこういう解釈もあるのか、と感心した回が無かったです。レジェンド回で管理人さんから見て比較的良かったと言える回ってありますか?

    アクションで多少面白いと思ったのは、キカイ編やアギト編などの生身やそれに近い雑魚敵です。身軽な分動きは良いですし、通行人のような人が襲ってくるのは自分は新鮮に感じたのですが、アクションにおいてプラス要素だと思われますか?

    アナザーライダーの造形はジオウの中では評価の高い要素ですが、それだけでは意味をなさないと自分も思います。カタログを眺めているようなもので、物語上で活かされて初めて価値があると言えるでしょう。むしろ元のモチーフのうまいアレンジなどは想像を掻き立てる分、実際に提供されるゲストエピソードがカスみたいなので落胆するばかりでした。各アーマーもデザイン自体には工夫を感じましたが肝心の戦闘で活かされず、原作再現等もなくつまらなかったです。

    ラストは夏休みの宿題を白紙のまま堂々と出すような開き直りエンドでしたね。ここまで酷いと笑えてきます。

    長文失礼しました。ゼロワンの感想も楽しみにしています。

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    1. >公式ポエムを見ていて思うのは肯定的な意見しか見ていないのでは?という疑惑です。

      私は他人の意見を聞く気はないんじゃないかと思っています。
      肯定的な意見を取り入れているように見えるのは「アピール」のために「みんなこう言っていますよ(だから私は正しいのです)」と周り(主に製作関係者)にアピールするための道具として都合良く使っているだけで、個人として価値を感じているわけではないのではないかと考えています。

      >ソウゴがゲイツ以降見殺しにした計5回というのは、キバ編の裕子さん、ウール、オーラ、ミハルくん、あと士ですか?ていうかゲイツも2回目は普通に死んでましたね…。白ウォズ消滅も止めるそぶりなかったですし、

      私の意図したものは、オーラ抜きのゲイツ二回目入りで5回です。ソウゴにとってオーラはウールを殺したクズで助ける気は最初から無かっただろうと思っていますので数には含めませんでした。白ウォズも同様です。

      >最近はVシネも勘定に入れてプランを立てるのが当たり前になっていて、TV本編だけで完結させるのは難しいんでしょうか…?

      単に「売れそうなら追加で作る」という選択肢を消したくないだけだと思います。
      ゼロから作るより採算を計算しやすいから都合が良いのでしょう。

      >メタ的にレジェンドを演じてきた存在とソウゴを対面させることで、運命的な感動のシーンを撮ったつもりなんじゃないですかね…

      コメントの趣旨を図りかねます。私はオーマジオウというキャラの素性が全くわからなかったのでソウゴと対面するも何も”顔がない”と思っています。得体のしれないどこかの何かと対面してもどうにもならないと思います。
      何に対するどういった趣旨のコメントなのでしょうか?

      >レジェンド回で管理人さんから見て比較的良かったと言える回ってありますか?

      強いて言えばゴーストでしょうか。本編ではやってなかったゴーストハンター業をやっていたり、幽体離脱とかできても「まぁ天空寺竜の息子だし」で済ませられたり、オリジナルの要素を汲んだ内容ではあったと思います。メインはディケイドに持っていかれていたのでゴースト回と呼べる内容ではありませんでしたけどね。

      別の観点でなら響鬼編です。桐矢が見栄っ張りのクズというのは本編の印象どおりなので桐矢で響鬼編をやればこうなるだろうなと納得はいきました。そんなマイナスの本編の再生産をして何の意義があるのかは理解できませんが。

      >アクションにおいてプラス要素だと思われますか?

      あまり思いません。なぜかというとそれは「生身のアクション映画」という強敵がいると思うからです。特撮、というかキグルミものというのはそういう相手との直接対決を避ける意図も本来はあったと思います。スーツという余計なものを着ている以上は生身のアクションに対して勝ち目がありません。スーツ自体も動きやすくなるどころかどんどんゴテゴテと動きにくくなる一方です。この状況で生身アクションを導入するのは自殺行為だと思います。スーツを着た上でのかっこよさを追求するのが正道だと私は考えます。その点で言えば、CGエフェクトなど追加できる要素に活路を見出すほうがまだ健全だと思います。

      >カタログを眺めているようなもので、物語上で活かされて初めて価値があると言えるでしょう。

      私もそう思います。デザイン画や直立不動のきぐるみを眺めているのと印象が大差ないのでは映像作品の価値がありません。ただ映るだけでは商品名を連呼するだけのCMと同じです。

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    2. 自分も比較的マシだったのはゴースト編と響鬼編かなと思います。あとアギト編は翔一くんのキャラクターに違和感がさほどなかったこと、オーズ編も着眼点はわりと良かったのではないかと思います。その分、映司くんが違った道を歩んだifとして納得できる説明もなくキャラを出すだけで終わってしまったことが残念です。

      オーマジオウの部分はすみません説明不足でした。
      記事の中で、魔王と恐れられていながら脅威である描写も少なく、ソウゴに甘いという設定に合わない意味不明な存在と言われていたことに対して、単純に「平成ライダーを演じてきた高岩さんと、初めてライダーに抜擢されたソウゴの役者さん」を「師匠と弟子」とか「父と子」のように描くのがウケるんじゃないかと狙ってやってたんじゃないかという推測です。もちろんおっしゃる通り「奇妙な友情」をやるならそういう繋がりや理由づけが必要ですし、手加減したり師のように振舞うのは物語上で「最悪の未来の自分」であるのにそぐわないです。真意も語られず実は別人だった等の謎解きもなく、何だったの?としか言えない存在であることには同感です。

      生身アクションを売りにするのは厳しいですよね。ハリウッド映画や海外ドラマのようなメジャーなエンタメとは差が開く一方ですし、スーツアクションをカッコよく魅せる独自の道を模索してほしいものです。自分は高いところから飛び降りたり危険なことや技術的に難しいことをしなくても、カット割りやカメラワークの工夫で面白い画は撮れると思うので、なるべくアクターさんの負担を減らす方向になってほしいと思います。

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    3. >単純に「平成ライダーを演じてきた高岩さんと、初めてライダーに抜擢されたソウゴの役者さん」を「師匠と弟子」とか「父と子」のように描くのがウケるんじゃないかと狙ってやってたんじゃないかという推測です。

      私はそういう考え方はしないので同意できません。そんなことを言い出したらタイムジャッカーが時間止めを使ってソウゴを倒さない理由もソウゴが主人公であることも、何もかもメタ視点で説明がついてしまうでしょう。
      そもそもジオウのスーツアクターが高岩さんである時点で整合性が取れないと思います。「オーマジオウは高岩さんで、ジオウも高岩さんで、ジオウ=ソウゴだから『ソウゴ=高岩さん』である」なんて意味不明な話になってしまうと思います。

      >自分は高いところから飛び降りたり危険なことや技術的に難しいことをしなくても、カット割りやカメラワークの工夫で面白い画は撮れると思うので、なるべくアクターさんの負担を減らす方向になってほしいと思います。

      やり方はあると思います。そしてそれを見つけられなければ映像がどんどん陳腐になっていき、いずれ見捨てられるだけだとも思います。

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  10. 放送終了後ですが、失礼します。

    確かにジオウはストーリーとキャラクターが薄かったと思います。
    ストーリーは何をしたかったのか、よくわからなかったです。

    キャラクターは特にソウゴが「王様になりたい」と言ってるだけで好きになれませんでした。

    他のキャラクターも経歴がよくわからなくて、具体性がないというか掘り下げが甘かったと思います。(特にタイムジャッカー)

    シノビやクイズ、キカイ、ギンガは正直いらないと思いました。あの枠をカブトや電王、キバの時間が関係しているライダーにしとけばよかったでは?

    制作側の平成ライダーとキャストの扱いが雑で、ウォズ編の後から急激に酷くなったと思います。

    仮面ライダーのデザインも好くなかったです。
    顔に文字はもちろんのこと、肩アーマーが変身アイテムとか………舐めてんの?ぐらいでした。

    脚本の下山健人さんは原作アニメのシリーズ構成の仕事をしていたほうがいい。下山さんがオリジナルで書く脚本はオリジナリティと面白さがない。東映も下山さんに仕事を頼まないでほしい。

    良いところがあったとすれば、アナザーライダーのデザインがよかったことと話題性があったことぐらいですかね。

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    1. >キャラクターは特にソウゴが「王様になりたい」と言ってるだけで好きになれませんでした。

      主体性がない王様は独裁者以下だと思います。好きになれる要素が見当たりません。

      >シノビやクイズ、キカイ、ギンガは正直いらないと思いました。あの枠をカブトや電王、キバの時間が関係しているライダーにしとけばよかったでは?

      私は問題点はウォズと白ウォズの独自性の無さや未来関連の設定が全く活きていないことのほうだと思います。
      ミライダーはウォズの出自と立ち位置がゲイツたちと異なるから必要性はあると思います。

      >良いところがあったとすれば、アナザーライダーのデザインがよかったことと話題性があったことぐらいですかね。

      「話題性」を褒めようとすると顔面に「ライダー」と書かれたデザインなども褒めることになるので筋が良くないと思います。
      脈絡のないでたらめな展開も悪評だろうが話題になれば何でもいいという評価基準の影響があると思いますし。

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  11. 結局ドライブウォッチってどうなったの?
    ただ殺される為だけに出てきたチェイス
    考えもなく時間操作設定を出したせいで違和感ばかりのストーリー
    うーん…

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    1. 聞いた話でしかありませんが、映画の『Over Quartzer』で本物のドライブウォッチを手に入れたらしいです。
      私は見てないのでどういうことなのかわかりませんし、そもそも劇場版と本編がちゃんと無理なくつながっているのかどうかもわかりませんが。
      仮につながっていたとして、劇場版ではオーマジオウになったらしいですけどそれじゃあ本編の最終回あたりのオーマジオウになるかどうかの葛藤は何だったんでしょう。

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