【ストーリー】

■普通に微妙
・特にどこが悪いということがなく普通に特に面白みのない1話でした。
何の話かわからないというほど酷くはないけど、そういう話なんだね!と、ばっちり内容を感じるようなこともありません。「この作品はここが魅力です。期待してね!」というメッセージ性を全然感じなかったことが残念でした。
個人的には「まぁ下山さんだからね」という事前予想どおりの印象でした。

・公式ページの白倉プロデューサー曰く、
 ライダーにかぎらず、第1話というと、スポンサーや出版社の方にお声がけして関係者試写というのをやります。
当たり前ですが関係者なので悪く言う人はおらず、絶賛の嵐。なかでもよく聞こえた声が、

「理屈抜きで面白い!」
「理屈っぽくないところが良い!」
だそうなのですが、これは「話に脈絡が感じられない」の言い換えなのではないかと思ってしまいます。

■信用できない登場人物
・一番引っかかりを感じたのは主人公の造形でした。
本人が言うには「たくさんの人を救うには王様にでもなるしかないだろ!」という論理だそうなんですがそうは見えませんでした。そう決意表明した直後にさっそく「え、でも魔王になっちゃうんでしょ? それは嫌だなぁ…」 とウジウジ言い出したのがまずマイナスです。どうなるかなんて本人次第なのだから「魔王になんて絶対ならない!」くらい言ってほしいものです。そうでないなら決意表明をするべきではないと思います。現実的にしたいなら「魔王になるか良い王様になるかはわからないけど、今目の前にいる人を救うにはこの力を使うしかないんだ!」くらいが妥当だと思います。

・主人公はその前の江戸時代のケンカのシーンでもヒロインに力づくで巻き込まれただけで自分から積極的に関わろうとしていませんでした。
思想が飛躍しすぎていて地に足が着いている感じが全くしません。世界を良くしたいと思うのなら、勉強でも金持ちになることでもまずできるようになるべきことはたくさんあると思います。 そういうのを全くしようとしないで「俺は王様になりたいから大学なんて行きません」と言われても共感できません。努力から逃げている印象のほうが強いです。今のところ信用できる部分が見当たりません。魔王になった歴史の流れからすると「口では救いたいって言ってるけど、本当はそんな気がないから堕落して魔王になったんじゃないの?」という疑念のほうが強いです。

・個人的にはむしろそういうところは現実的にしておいて、「突然一足飛びで夢を叶えられる力が手に入った。さてどうする」という棚ぼたシチュエーションにしたほうが相性が良かったんじゃないかと思います。
これならそれまでが現実的=実現困難な夢であればあるほど棚ぼたが魅力的に見えてきて、「魔王になるかもしれない」というリスクを犯す価値が感じられるようになると思います。

・「俺は魔王になる! ただし最高最善の魔王だ!」っていうフレーズは単純に出来が悪いと思います。それもう魔王じゃないじゃんというツッコミしか入りません。
この言葉を使うなら「これまでに使った人100人中100人が魔王になった呪われたアイテム」とかでないと意味が通じないと思います。

・他にも全体的に登場人物の言動についていけないところが多かったです。
柔道部の先輩?がいきなり路上に投げつける光景は何のキチガイかと思いました。それがわりと肯定的に描かれているように見えたことには更に困惑しました。特にそこに重要性があるようにも見えず、ナチュラルに価値観に相当なズレがあるように感じて大きな不安を感じました。

■不安と信頼の実績
・怪人の扱いも不安でいっぱいになりました。
過去作ライダーをモチーフにした怪人が特徴の1つのはずなのに見た目以外に全然ライダー要素が感じられませんでした。あれのどこがビルドだったのでしょう? もしかして人を無差別に襲ってはボトルにして「ベストマッチじゃないからハズレだ」とか言っていることがライダーらしからぬ悪行だと本気で思っているのでしょうか? ただの破壊工作を行う怪人とどう違うのかまるで伝わってきませんでした。
下山さんはシリーズ構成を担当したニンニンジャーで過去作の登場人物を”老害”として登場させた実績があるだけに今作のオールスター要素が不安でなりません。


【アクション】

・映像面ではCGを前面に打ち出した映像にのけぞりました。
相変わらずの残念クオリティなのに自信満々で出してくるので反応に困ります。個人的にはもう止めたほうが良いと思うんですが。

・あと場面展開がド下手だと思いました。
突然場所や時間が変わるシーンが多くて、その度に数秒間、頭がフリーズしました。主人公も何がどうなってるのかと困惑して視聴者とシンクロさせる意図があるわけでもなさそうでした。あれはただの失敗だと思います。

・バトルもカメラをぐるぐる回す演出はただ目が回って気持ち悪くなるだけでした。
アクション自体はそんな悪くなかったような気もするのですがカメラワークのせいでまともに直視できませんでした。

■ジオウ
・ベルトのギミックの見せ方が面白かったです。
普通に装着した状態だとそんなに時計っぽさはないけど、斜めにズラして端に換装アイテムを取り付けると一気に時計の金属ベルトっぽく見えてきました。
ぐるっとベルト全体を回すのも時計の針モチーフが伝わってくるし、動きがダイナミックでなかなか迫力がありました。変身シークエンスのかっこよさという点では歴代でもかなり良いほうだと思います。

・全体のデザインは、顔文字のインパクトのわりにはシックで決まっていると思います。
むしろ最近の原色/ビビッド路線のカラーリングの中では色合いが大人しいほうでまともに見える節さえあるように感じます。

■ゲイツ
・変身後のことはまだ出番がないのでわかりませんが、役者さんの動きのキレが良くてびっくりしました。
変身ポーズの緩急の付け方がスーツアクターさん並にできていました。てっきり特撮経験者かと思いましたが軽く調べた限りだとドラマ出演経験すらほとんどない新人さんのようです。格闘技の経験か何かによるものでしょうか。
行動理念もはっきりしているし、正直言って主人公よりよっぽど好感を持てました。

■怪人
・ビルドがモチーフという点ではわりとそのまま過ぎて微妙な印象ですが、”目の造形”は目を見張るものがありました。
瞳がしっかり有る点と手前のカバー部分と眼球の奥行き感がすごかったです。ライダーは目にあたるデザインはありますが瞳はないのでこの差は良いですね。ライダーっぽさを出しつつ差別化を図るにはばっちりだと思いました。


次回はまたビルドの怪人やビルドの主人公たちが登場するようです。
今回のあっさりしたあれでもう終わったのかと思っていました。これなら今回はビルドのキャラは登場させないほうが良かったんじゃないかと思うくらい薄かったのですが、この状況を引き継いでどうするのでしょうか。当分、主人公たちもオールスター要素もどちらも中途半端で「どっちかに集中したほうが良いんじゃない?」と言いたくなる状況が続きそうな予感がします。