『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』 第32話「決闘を申し込む」:感想
【ストーリー】
・前回の予告の時点で内容に疑問が浮かびましたが、実際に見た後も解消されませんでした。やっぱり圭一郎の言動に違和感が強かったです。
その話は6話での逡巡や前々回のスプラッシュの件で通り過ぎたところだと思います。
・この疑問を除いても、そもそも圭一郎に妥当性を感じないことが問題だと思います。
「事件を一刻も早く解決するために」って言うならなおさら快盗と協力したほうが良いと思います。今、事態を悪化させているのは圭一郎のほうでしょう。矛盾しているようにしか見えません。
やるならせめて圭一郎なりのプランを用意して「快盗と協力するほうが成功率が高そうだけど、圭一郎のプランもひょっとしたら成功するかも」くらいに思えるようにしないと圭一郎の言い分が成り立たないと思います。
・快盗にも違和感がありました。
「あの怪人のコレクションを奪えなければどのみち終わり」って、ザミーゴのこと忘れてません? 圭一郎だけでなく快盗側も言動がおかしいように感じました。やっぱり大和屋さんには荷が重かったようです。
■当面の目標
・ゴーシュの持っている双眼鏡の形をしたコレクションはノエルにとって重要であり、コグレさんにとっても思うところがある存在のようでした。
これでとりあえずゴーシュから双眼鏡を奪うという身近な目標ができました。ルパパトは全てのコレクションの回収やギャングラーの殲滅など大目標はあっても段階的に達成できる小さなゴールがあまり無いので当面の目標ができたことは喜ばしいことだと思います。双眼鏡まで終盤まで引っ張るのは勘弁してほしいです。
【アクション】
冒頭のゴーシュ戦ではスプラッシュの戦いが見れました。快盗は変幻自在の曲がりくねった動きが多いので直線的な軌道のスプラッシュに新鮮味を感じました。スプラッシュは敵の攻撃を受け止める手甲としても使えたり、同じ射撃武器でも銃との差別化がちゃんとできているところに感心しました。
・パトレン1号vsルパンエックス戦は珍しい対人戦が見れました。
どちらも特徴である防御能力を駆使した戦いが良かったです。ルパレンvsパトレンとは違った戦いになっていました。銃と剣と二つあるメインウェポンも落としたり拾い直したりしながら戦うことで余さず魅力を引き出していました。使い分けに関しては完璧で申し分ありません。
・最後の共闘は短いながらも見応えたっぷりでした。
カメラワークも動きも凝っていて最初から最後まで熱中できました。パトレンの三位一体も当初予想した使われ方をしていました。7人となると全員同じ画面に並べるのは厳しいですもんね。合体して5人にまとめられれば構図に幅を持たせられます。
・戦隊側がギミックを活かしたテクニカルな戦いをすることで怪人側のアクションにも文脈が生まれていた気がしました。
今回の敵は爪を振ったら光ってボーンとか口から火の玉とかかなり大雑把でした。しかし戦隊側が小技を多く使っていることで、大雑把でも強いことを「圧倒的パワー」という印象に変えられた気がします。アクションでストーリーに追随できていると作品全体の一体感が増して素晴らしいことだと思います。
・ロボ戦では換装があったことに驚きました。
この手の合体形態では初期形態に含まれなかった換装パーツは、単独の形態のままビームを撃ったり体当たりをさせてお茶を濁すことが多い印象があります。こんなにちゃんと換装して使うのは珍しいと思いました。これなら今後換装パーツが増えても空気にはならずに済むかもしれません。
次回はまたどうでもよさそうな回。と思ったら脚本は香村さんだそうです。
今回のほうがストーリー構成上ではずっと重要なように私には思えるのですが賑やかしで終わらない、何か仕掛けがあるのでしょうか?
こんにちは。
返信削除圭一郎の言動への指摘は最もだと思いました。
人々の安全を第一にと考えるのであれば、一刻も早くギャングラーを倒さなければならず、その一番の近道は快盗との協力だと思います。
個人的な意地やプライドは捨てなければならないと、以前に気がついたのですから、圭一郎の言動はおかしいように思います。
人は大切なことに気がついて、過去の自分を反省しても、ついまた同じことをしてしまう。人生ではその繰り返しなのかなと思いますので、圭一郎も同じように、つい自身の意地が先に出てしまった。しかし、あとからその事を悔いる。なぜ俺はまたつまらない意地を張ってしまったのか、これでは前と同じじゃないか。みたいな反省をするって言う方が説得力があったのかなと思います。
そういう意味では、ノエルや快盗の圭一郎が協力してくれるわけないという言葉も不思議。むしろ、何で協力してくれないんだ。変な意地張ってんじゃねえよ。くらいの方が的確だと思いました。
ノエルとの決闘で、圭一郎が自分のこだわりのくだらなさに気がつくって感じかなぁ?
かいりとの旅行の回でかいりが圭一郎の真っ直ぐさ、潔さを自分と比べてちょっと傷心っていう結構いいエピソードがあって、しかもそのすぐあとだとなんだかなぁという気持ちになってしまいます。
エピソードの最後にかいりと圭一郎のシーンを設けて、「前に君が俺のことをいつも正しいって言ったけど、そんなことはない。またつまらない意地を張ってしまった」みたいなことを圭一郎が言えば、旅行回と繋がるし、かいりと圭一郎の関係を深くできると思いました。
あとはまたつかさが圭一郎に快盗と手を組むことの妥当性を示して、また何をつまらないことにこだわっているんだ。一刻を争うときだぞみたいに諭すようなエピソードにするかですね。そこで圭一郎がつかさにビンタされたことを思い出すっていうストーリーにするか。
そうするとノエルとの決闘に繋がらないんですよね。個人的にはこっちの流れの方が好きですが…。
キャラクター同士の繋がりを描ける回だったのではないかと思うので、ちょっとうまくいってなかったのが残念でした。
匿名さん、こんにちは。
削除>人は大切なことに気がついて、過去の自分を反省しても、ついまた同じことをしてしまう。
そういう話ならそれでいいんですけど、圭一郎は違うんじゃないかなと私は思いました。職業柄、「失敗しても次に活かせばいいじゃない」なんて言える立場ではないと思いますし、圭一郎自身もそういう性格ではないと思いますし。
この話単独では問題ありませんけど、ルパパトの流れを踏まえると「これじゃない」感が強いです。