『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』 第3話「絶対に取り戻す」:感想

2018年2月25日

【ストーリー】

■ワンポイントの価値
・今回も全体としては「警察と争いながらお宝を奪う。巨大戦は警察に譲る」という基本フォーマットとおぼしき形式で刺激が薄かったです。しかし透真のドラマのおかげで全体にまとまりが出ていたと思います。

・「魁利の発言が過去の恋人の言っていたことに似ていた」という簡潔な展開でしたが透真は過去にこだわっている人物なので説得力がありました。
発言者である魁利にそういう意図がないところが、同じ目的でまとまっているだけでメンバー内でも考え方が一致しない快盗側の関係性と合っていて良かったです。「たまたま引き合わされたメンバーをつなぎとめたものはまた別の偶然」という構図が洒落ています。


■個人的には違和感
・一方、警察側のドラマである咲也の「本気」は内容は良かったのですが、言葉のチョイスがピンと来ませんでした。
あれは本気どうこうではなく、「自分なりにやる」という方向性に見えたからです。特に咲也がダラケているという印象もありませんし、今ひとつしっくり来ませんでした。

・脱出した後の活躍が巨大戦以外に無かったことも残念でした。
「快盗側が怪人を倒した後に警察側が出てきて快盗の持っていたグッティを奪い、その直後に巨大戦が始まる」くらいの見せ場があってほしかったです。快盗側に出し抜かれていいようにやられっぱなしではかっこ悪いと思います。快盗と警察の活躍のバランスはまだまだ調整不足だと思います。


【アクション】

・今回は細かいシーンで見どころがたくさんありました。

・一つ目はルパンブルーから2号のvsチェンジャーを奪い返そうとする3号です。
警察らしい捕物要素もあり、一進一退の奪い合いが快盗と警察の対決構造とマッチしていて面白かったです。

・二つ目は脱出劇での2号の挽回です。
ベタな展開ですが絵作りが良かったです。後ろモゾモゾもがいている1号も本人は真面目だけど笑える絵面で面白かったです。

・個人的にはルパンブルーの槍術がかっこよかったです。
投げてきた槍を奪って武器にするのも手癖が悪くて快盗らしいし、飛んできた槍をはたき落として雑魚に当てて倒すところもスタイリッシュでかっこよかったです。次回以降も当然のように槍を持ち出して戦い始めても個人的には全然OKです。

・どれもストーリー展開とは関連性の薄い、普通の場面でした。
そういうところでこそアクションや演出ががんばってくれると間延びしなくて済み、全体が引き締まると思います。

■新鮮味は大切
・個人的に気に入ってる点と言えば、今回に限りませんが怪人のトドメよりも怪人からお宝を奪うシーンのほうがかっこよく見えます。
必殺技はどうしてもお決まりの流れや構図になりがちですが、お宝を奪う流れはバリエーションがあって楽しいです。人数を活かしたチームワークも演出しやすくて戦隊に合っていると思います。基本的には快盗と警察の両方に華を持たせるための小道具なのだと思いますが、それ以上の効果が生まれているように見えます。

■パトカイザー
・かっこよかったです!
個人的にはルパンカイザーより断然好みです。細身のシルエットと無骨な顔周りのバランスが良い感じです。口を隠すデザインは戦隊ロボでは珍しい気がします。

・アクションも良いと言うことなしなのですが、肩周りが辛そうなのでそちらは厳しいかもしれませんね。


次回の予告では快盗と警察、両方のロボが映っていました。
片方が怪人を倒してもう片方が巨大戦で倒すという流れはワンパターンに感じるので、バリエーションを付けてくれることを期待したいです。

コメント

2 件のコメント :

  1. 朔也の「本気」や公式曰く「しっかり者のお姉さん」であるらしいつかさ等のパトレン側のキャラ描写は、完全にここまでルパンレンジャーを掘り下げた割を食っていました。つかさ先輩は次回が一応メイン回ではありますが…。
    魁利の「警察はほっといても追いかけてくるのだからそれすらコレクション回収に利用してしまえばいい」と言うスタンスが期せずして婚約者の「一見無駄な回り道が、可能性を広げる」発言にリンクしていたのは面白い論法だったと思う一方、それを証明する為に「囮役にされた挙句、敵アジトに無警戒で突撃してあっさり捕まる警察(パトレンジャー)」と言う短絡的な構図を出してしまったのはどうかと思いました。

    グッドストライカー使用時の必殺技で一致団結=融合となったパトレンに対してルパン側は個人主義=分身となっていたのは無難なチョイスだったと思います。
    ただし分身が必殺技発動時のみと言うのは勿体無さ過ぎるので、適当な理由付けて映画か幹部戦で分身アクションでもしてほしいですね。

    パトカイザーは着ぐるみの出来は良いと思います。
    戦闘シーン自体は前回ほど「特別」な事はしていないので良くも悪くも「例年通りの1号ロボデビュー戦」以上の評価にはならないです。

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    1. >完全にここまでルパンレンジャーを掘り下げた割を食っていました。

      私は今回は快盗側メインの回だったと思っているので掘り下げは特に気にしていません。バランスに関しては改善の余地はあると思っていますが、不満ではないですね。

      >それを証明する為に「囮役にされた挙句、敵アジトに無警戒で突撃してあっさり捕まる警察(パトレンジャー)」と言う短絡的な構図を出してしまったのはどうかと思いました。


      一矢報いるくらいはしてほしかったですね。
      ひょっとしたらしばらくしたら対策を取り出した警察側が有利になる逆転劇の前フリなのかもしれませんが。

      >ただし分身が必殺技発動時のみと言うのは勿体無さ過ぎるので、適当な理由付けて映画か幹部戦で分身アクションでもしてほしいですね。

      私はアクション面での話なら増えることには反対です。
      単純にこれ以上人数を増やすことのメリットを感じませんし、中に入るスーツアクターさんの質も問題になってきますので。分身のはずなのに1人だけ動きが悪かったり、逆に良かったりすると違和感が強いです。

      >戦闘シーン自体は前回ほど「特別」な事はしていないので良くも悪くも「例年通りの1号ロボデビュー戦」以上の評価にはならないです。

      私もパトカイザーのアクションや演出に関しては例年どおりくらいだと思います。
      今回はCGを使った映像がメインディッシュだったと思います。武器の使い方などシンプルな動きの工夫は後に取っておいてもいいと思うので今後に期待というところです。

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