私が見たのは夢か幻か『獣電戦隊キョウリュウジャー:幻の33.5話「これぞブレイブ!たたかいのフロンティア」』感想

2018年2月12日
『獣電戦隊キョウリュウジャー』の33.5話を見て興奮のあまり書きました(今は2018年です)。本放送が終わってから4年後に全48話の33.5話目が作られるとか意味がわかりませんが事実です。

■経緯の解説
・記録も兼ねて経緯を解説すると、『ブレイブフロンティア2』という新作ソシャゲの宣伝のためになぜかキョウリュウジャーとコラボすることにして、なぜか新作エピソードを作ったようです。脚本は本編の単独脚本を務めた三条さんで、監督も本編に関わった加藤弘之監督です。意味がわからないけど現実です。
ネット配信でソシャゲのyoutubeの公式チャンネルで期間限定で見られるそうです。(2018年2月時点)


【ストーリー】

■ターゲット層直撃のストーリー
・個人的にはストーリー展開がすごく面白かったです。キョウリュウジャーらしさと今回の制作背景やファンの心理状況などのメタねたがばっちり噛み合っていて没入感が半端なかったです。三条さんの手のひらの上でいいように踊らされました。

・最初はキング1人だけが登場して、その後に出てくるのもキャンデリラにラッキューロ、そして今回の怪人だけで、見ていて「あぁ、予算の都合ね」と思っていたら、まさかの生身メンバー全員集合でした。しかも現れるシチュエーションが「キング1人で戦う→怪人にやられてピンチ!」というところで颯爽とメンバーが助けに入るかっこいいシチュエーションでした。
もう「役者さん全員出るの?!」とか「かっこいい!」とか「前より役者さんのアクションのキレが良い!」とか「そうそう、こういうノリがキョウリュウジャーだったよね!」とか、いろいろな感情が吹き出してきて大変でした。

・全員揃って変身してバトルが始まったと思ったら、場所はいつもの撮影所の道端だったり、キョウリュウゴールドが「雷電水平斬り!」と言ってエフェクト無しの横切りを放ったりして、「やっぱり予算は節約か」と思っていたらまた裏切られました。
敵を吹き飛ばしていつもの山奥に移動したと思ったら、まさかの二回戦が始まったのです。しかも今度はワイヤー有り、CG有りの本編と遜色のないド派手なバトルでした。

・怪人に必殺技も撃って倒して、時間的にももう終わりかなと思っていたらまたやってくれました。巨大戦ももちろん有りました。
最後まで三条さんの予想したとおりに感情を揺さぶられた気がします。「キョウリュウジャー面白かったよね!」と思う人は絶対見たほうが良いと思います。ブレイブでダメージを受けた人でも面白さは保証します。


・けっこうに好き放題やった内容だったのですが、わりとキョウリュウジャーの話として違和感がないことがまたすごいなと思いました。
今回の怪人はキョウリュウジャーファンの怪人、ブレイブスキーで、作戦内容は「かっこよくキョウリュウジャーにやられて、ファンの喜びの感情を集める」ことで、最初のバトルの場所はいつもの撮影所。なんて他作品だったらそんな変な作戦があるか!と雑な展開に怒りかねない流れでした。でも「キャンデリラたちはそういうことする」と普通に納得してしまいました。
本編をやっている間も話の幅が広いと感心していましたが、改めていろんな話ができる土壌を創り上げていたのだなと感慨にふけりました。


【アクション】

■さすがの加藤監督
・監督は加藤弘之さんだけあってアクションもすごかったです。
格闘戦にアームドオン、更にカーニバルまであって盛りだくさんでした。

・カーニバルまで来たのは驚きでした。
動きづらいのでアクション的には無いほうが良かったかなと思ったのですが、さすがは加藤監督。カーニバルの動きにくさもハンマーの重厚感として昇華してくれました。ハンマーを脚で蹴り上げて勢いをつけて振り下ろしシーンは唸らされました。


■アームドオンもあるよ
・個人的に一番好きだったシーンはグリーンのアームドオンの篭手と剣のコンビネーションです。元々好きだったのでとんでもなくかっこいいアクションが見られて大満足です。
大きくダイナミックに振り回す剣とコンパクトに敵の攻撃を捌きつつ鋭い打撃を繰り出す篭手。静と動のコントラストにしびれました。

・デザインも一番合ってると思います。
アームドオンすると右肩から腕にかけてトゲトゲが生えてきます。グリーンの場合、左腕に剣を持ち、棘の生えた右腕を垂らし気味に戦う姿がスパイクショルダーみたいに見えて好きです。



楽しすぎて突発的に記事を書いてしまいました。
何の予告もなく始まった困惑と驚きがそのまま楽しさに変わりました。世の中何が起こるかわからないものですね。一番理解できないのは、これでソシャゲの宣伝になっているのかどうかという点ですが。個人的には販促というより「恩を売られた」という印象です。いろんな意味で幻を見せられたような感じがしました。
キョウリュウジャーを見たことがない人でも楽しめる内容だと思うので気軽に見てほしいです。

コメント

8 件のコメント :

  1. いつも楽しく読ませていただいています。
    辛口のowlさんが珍しく褒めておられるので、これは観ねばと観てきました。

    …もう感無量です。
    おっしゃっている通り、販促になっているのかは全く分かりませんが、キョウリュウジャーのファンとしては大満足ですよ。

    個人的に大好きなのは、「寿飛立斗辺江洲」(なんでこんな字をあてた)の天井に貼られた、トペランダ充電池でペラペラになったアミィでした。よく残ってたな!

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    1. 映像面でも凝った作りでファンにはたまらない映像でしたよね。
      コラボには良い印象がないので少なくとも一つ例外ができて良かったです。

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  2. SNSや某掲示板で何かと話題だったので視聴しました。
    正直言うと放送当時のキョウリュウジャーは個人的にあまり評価は高くない(特にシナリオとキャラ)戦隊だったのですがこれは割と面白く見られました。
    というか一番の驚きは「コラボ映像の為だけに本編と同じキャストを揃えて、本編と同じ尺と構図で、本編と同じ様に作った」事です。よくキャスト揃ったなと思いました。
    スーツアクション部分はB.O.Sスタジオ担当だったのですが本家のJAEよりくどくなく正しい意味で「適度に良い」アクションだったと思います。

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    1. >というか一番の驚きは「コラボ映像の為だけに本編と同じキャストを揃えて、本編と同じ尺と構図で、本編と同じ様に作った」事です。よくキャスト揃ったなと思いました。

      この手の時間が空いてからのもので全員揃うのは珍しいですよね。
      途中まではキングだけかと思っていました。

      >スーツアクション部分はB.O.Sスタジオ担当だったのですが本家のJAEよりくどくなく正しい意味で「適度に良い」アクションだったと思います。

      スーツアクターさんが違っても特に違和感はありませんでした。
      クレジットを見るまで気づきませんでした。

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  3. 視聴者のターゲティングを絞った好き勝手な作風のようで、コラボ要素はちゃんと取り入れつつキョウリュウジャーに飲み込まれてるというあたりが
    キョウリュウジャーという作品の変質的な部分に惚れてた身としては満足でしたね
    ラッキューロとノッさんがメタ的にほのめかしてくれなかったら4年も前の作品というのを忘れるところでした
    なんか突発的に話題を出してきますねこの作品は

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    1. >コラボ要素はちゃんと取り入れつつ

      コラボ要素ってどの辺にあったのでしょうか? 教えていただけませんか?
      私は考えてみてもわかりませんでした。

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    2. 横から失礼します
      33.5話中にはコラボ要素はありませんでしたが、他に動画がもう一つ「勇敢戦隊ブレイブフロンティア」というコラボ兼宣伝映像がありましたよ
      キングたちがキョウリュウジャーでなくブレイブフロンティアのキャラクターに変身するという完全なネタ映像です
      尺も短い上にブレイブポイントがより細かくよりメタ的に挙げられていますよ

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    3. それは視聴済みなので知っています。
      ここで話しているのは「33.5話のどこにコラボ要素があったか」です。元のコメントの方も「コラボ要素はちゃんと取り入れつつキョウリュウジャーに飲み込まれてる」と書かれているので33.5話のことを言っているのだと思います。

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