『キラキラプリキュアアラモード』最終回まで見終わって:総合感想
・『キラキラ☆プリキュアアラモード』を最終回まで見終わったので感想を書きたいと思います。
【全体の印象】
・一言で言うと「薄い」。
”スイーツ”という主要モチーフのイメージとは裏腹な薄味っぷりに戸惑うことが多かったです。
主な問題点は以下の2つの要素に集約できると思います。
1)コンセプトを展開に取り込めていない
・キラプリはコンセプトやモチーフを活かせていません。本来ならば作品の中核を成すはずのコンセプトが形骸化していることで大きな無駄が生まれています。
・その筆頭は”スイーツ”です。
「 伝説のパティシェ・プリキュア」と本作のプリキュアを定義したり、主人公がお菓子屋を営業したり、戦うときもクリームを使って戦うなど作品の根底を成すモチーフのはずです。しかし実際の作品内での扱いは散々なものでした。
作中で重要なのは「キラキラル」というポジティブな感情を結晶化したもののほうで、スイーツはキラキラルの入れ物扱いでしかありませんでした。敵が狙うのもキラキラル、プリキュアの特徴はキラキラルを自由に操り加工できること。酷いときにはプリキュアたちがスイーツを作らずに終わり、敵は「どこかの誰かの持っていた何かのスイーツ」からキラキラルを奪って怪人を作り出したこともありました。
・スイーツがこの有様なのでお店のほうも無残です。ただのメンバーのたまり場兼ゲストの訪問先にしかなっていません。お店としてろくに機能してないので学校や部活の部屋、あるいは誰かの自宅に置き換えても特に違和感がないと思います。
・スイーツ自体の扱いが酷いので「”アニマル”スイーツ」も見る影もありません。
どこが動物なのかというと「動物の姿のように見えるデコレーションをしているから」以上です。なんで動物なのかというと理由はありません。主人公の思いつきで作られるのですが、主人公が動物好きだとかその回に動物が絡んでくるということはありません。アニマルスイーツを作るのがこの作品のコンセプトだから作るのです。
このアニマルスイーツはリアルでは玩具として販売され、変身アイテムに嵌めると音声が流れるオプションパーツとして売られています。しかしアニメ本編ではお菓子として作られるだけでアイテム化もしませんし、バトルの役に立ったりもしません。CMや玩具の実物を見たことがない限り、売られていることにすら気づけません。
作中でも変身に必要なアイテムだけはお菓子からアイテムとして具現化されているのにその他のアニマルスイーツは頑なにアイテム化されることはありませんでした。販促番組としてこれでいいのだろうかと疑問に感じる描写でした。
・プリキュアといえばアクションも欠かせません。
キラプリはアクションにおいても「肉弾戦封印」というお題目を当初から掲げています。肉弾戦の代わりにモチーフであるスイーツに絡めてクリームを使って戦うのがキラプリの特徴です。
実際にはこちらも壊滅的でした。封印したはいいものの、代わりになるものを何も用意できませんでした。提示されたのは、ただクリームを発射したり鞭のように使ったりするだけの単調なバトルでした。試みが成功しなかったどころか創意工夫の欠片も感じられないアクションばかりで見る価値がありません。
過去のシリーズ作であるスプラッシュスターもプリキュア以外の数多くのバトルアニメでも鬼門とされてきた肉弾戦抜きにあえて挑戦したはずが、実際はただの無策の無謀でしかなくてがっかりでした。アクションが目当ての人や肉弾戦封印というお題目に興味を持った人は絶対に見ないほうが良いです。
2)「なんでみんなお店にいるんだっけ?」
・キャラも機能していない部分がいくつもあります。その代表例が「お店にいる理由がわからない」ことです。
初期メンバー5人の中でお菓子作りに興味があるのは主人公のイチカたち3人だけであとの2人は特に興味がありません。
それどころか2人にはいないほうがいい理由すらあります。お店にいる意味のわからないキャラの筆頭であるアオイは、ロックスターを目指すべく既にバンドを組んでライブを行っており、最後の決戦でも「私は歌手になりたい!」とスイーツが1ミリも関係ないことを語っていました。もう一人のアキラも病気の妹がいて、終盤には妹のために医者になりたいと抱負を語っていて、お店の手伝いをしている暇があるようには見えません。
結局最後までお店にいる理由や本人にとってのメリットが示されずに終わってしまいました。これならお店を切り盛りするのはお菓子に興味のあるメンバーだけにして、他のメンバーは客として来たり忙しいときに手伝うなど友人として関わる程度にしたほうが合っていたと思います。
・このコンセプトのぶれが転じて、最後まで「主人公&その他」になっているところが目立ちました。メインストーリーでは主人公vs悪の幹部で他のメンバーは話に加わらないことがほとんどでした。
他のメンバーは主人公が「それは違う!○○はスイーツのおかげでxxできた!」(私はスイーツのおかげでみんなと出会えた、など)と悪の幹部の言い分を否定するときのサンプルに過ぎません。
・プリキュアや戦隊など多人数制の作品ではメインストーリーで主人公以外が空気になることは珍しくありません。
しかし変身時の口上でも使っているキーワードの一つとして「Let's la 混ぜ混ぜ」と言っているのにメンバー同士が交わらないのは違和感が強かったです。メインストーリーで目立つのは主人公の「私は○○が好きだ!」という自己主張だけで、メンバーとも敵とも交わっていないように見えてしかたありませんでした。
スタッフのインタビューからすると、スタッフにとってのメインテーマは「個性」や「多様性」らしいのですが、作中で扱われるのは主人公の考えだけで私には多様性とは程遠いように見えました。
正義と悪の対立なら正義が勝ってもいいと思いますが作中で掲げている「自分の大好きと他人の大嫌いの対立」だったら、片方が一方的に正しいとされるのは受け入れがたいです。どちらかが一方的に勝つのではなく、共存やお互いに負担にならない適切な距離を模索するのが正しい方向性だと思います。
【ストーリー】
■ヒーローと悪役のドラマが逆転している
・監督が2人併記されているのでサブシリーズ構成が付いている作品みたいに2つの流れが併存していて回によってキャラや作品のコンセプトが異なる感じになってしまうのではないかと当初は危惧していました。しかし実際はストーリーの方向性が特に感じられない内容でした。
メインストーリーは主人公と悪役だけで話が展開し、他のメンバーは個人回で話が進むだけで横のつながりやメインストーリーへの寄与がありません。そんな中で唯一方向性を感じたのが”悪役”でした。
・プリキュアシリーズを始めヒーローものでは「悪役は悪役だから悪役である」と開き直って、淡々と襲い掛かってくるだけで何のドラマもないバトル要員にしているパターンが珍しくありません。逆にだからこそ悪役にもドラマを持たせるべきだと考える作品もよくあります。
・キラプリの独特なところは悪役とヒーローが逆で「プリキュアはプリキュアだから戦う」と開き直ってドラマが失われているように感じるところがありました。
ジュリオやビブリー、エリシオなど悪役のほうがドラマやメッセージ性が強く、そのドラマへのプリキュアの加担が少ないように感じました。悪の側のドラマにおいてプリキュアは正しさを具現化した存在としてしか扱われず、プリキュアに変身するメンバーとの関わりが薄かったです。プリキュア側のメンバーの掘り下げが薄くドラマの積み重ねが弱いため、悪役が心を動かされる過程で「あの話があったから」という内容が少なく、大半がヒーローという基本設定に依存した根拠で話が進んでいるように見えました。
普通のプリキュアシリーズの作劇とは真逆に「基本的に悪役側の視点から物語を描いていき、バトルのときに敵(プリキュア)と会話して少し交わる」という構成にしても悪役側のドラマは成立するように感じました。
「(双子の姉はプリキュアになれたのに)プリキュアになれなかった男」であるジュリオや「悪の首領に絶望から救われた」ビブリー、「大好きが転じて大嫌いになった」ノワールなど悪役のドラマ自体は良かったのですが、この作品のタイトルは「プリキュア」なんですよね…
ストーリー自体も結局はプリキュアで締めているので余計に悪役のドラマが浮いています。プリキュアメインとして見るにはメンバーの掘り下げが浅く、悪役メインとして見るには出番が数話しかなく、どちらも中途半端な内容になってしまいました。
■良かったところがないわけではないんだけど…
・ここまで否定的な内容が続いています。では良いところがないのかというと無いことはないんです。
・赤いプリキュア、キュアショコラに変身する剣城あきらはガーリィなデザインが基本のプリキュアでは異色のキャラクターでした。普段から男装というわけではなく好きでユニセックスな格好をしていて、変身後は宝塚ふうとこれまでにない方向性のかっこいいキャラでした。
・他にも上で挙げた悪役のドラマなどいくつかあるんですが、全て”要素”で終わってしまっているのです。
あきらは最後まで「かっこいい人」で終わってしまっていますし、悪役たちもしょせん悪役なので一旦スポットライトが外れるとそれっきりで脇役になってしまいました。結局、ジュリオがキラキラルを作れなくなったり、プリキュアになれなかった理由はなぜだったのか未だにわかりません。
大好き大嫌い問題もその切り口自体は良いと思います。しかしそれを解決する主人公に積み重ねがなく、説得力を感じませんでした。結局、克服すべき問題であるはずの”大嫌い”の権化であるノワールは「ラスボスが殺してくれたので死人に口なし」で終わりですし。これでめでたしめでしと言われても納得がいきません。
どれもこれも、題材として扱って描いたと言えるほどの深みを感じませんでした。そこが私の評価が低い大きな理由です。
・この件についてはシリーズ構成とプロデューサーのインタビューを見ていくらか納得がいきました。
要素を出すことが目的でそこから何かを形作る気はなかったみたいです。2クール時点の感想で触れた監督たちのインタビューでもそうだったのですが、基本的に「アイディア=ゴール」で一つのアイディアを膨らませ発展させていく考えはないようです。私の苦手なタイプなので私がキラプリに合わないのも納得です。
・「あきらみたいなキャラを出せた」、「好きだけでなく嫌いも取り上げた」、そんな問題提起だけで終わってしまう話は私は好きじゃありません。見たいのは製作者の考え出した答えだからです。
「ある人の大好きは別の人の大嫌いとぶつかることがある」ここまでは良いんですが、その答えを出さずに曖昧な理由でプリキュアを勝たせて終わりでは肩すかしです。それでは題材として取り上げる意味が無いと思います。理想論でもビターエンドでも構わないので「私はこうだと思う」と明確な結論を出してほしいです。
【総合感想】
■第一印象とあまり変わらなかった
・この文章の概要を考えた後に、自分で書いた1クール目や2クール目の感想を見直してみて驚きました。
最終回まで見終わった後でも序盤の印象と大差ありませんでした。お菓子作りへの関心の薄さも、バトルものである必然性も、危惧した問題はほぼ全てそのまま解消されずに残ってしまいました。短期ならともかく一年もので印象が変わらないのは厳しいです。
■満足感が低い
・全体の印象は良くなく、勢いがあるわけでもなく、キャラやバトルも薄い。満足感の低さがきついです。一年間もやって特に残らないのは徒労感が強くて辛いです。
スイーツというモチーフやゴテゴテしたプリキュアの外見からこの内容を想像する人は少ないでしょう。その辺りのギャップも追い打ちです。
・満足感の低さの最大の原因は「まとまった量の無さ」だと思います。
キャラどうしの横のつながりが弱く、ストーリーをキャラごとに分けたせいで1人のキャラに興味を持ってもその続きは次の個人回まで見られず、続きを見るには7話も10話も待たないといけません。メインストーリーも同様に実質主人公と悪役の個人回なので、全てのキャラに興味を持てない限りはメインストーリーとも他のキャラとも関わりの薄い回が何話も挟まることになってしまいます。
・悪役のドラマが濃く感じるのはこの形式のせいもあるのではないかと思います。
悪役は各メンバーの個人回でも数話にまたがって暗躍しますし、クールごとの節目には2,3話連続の続きものの話で扱われます。その分だけ、ばらばらに扱われるメンバーよりもまとまった出番のある悪役のほうが印象が強まるのではないかと私は推測します。
■オススメポイントが見つからない…
・総合感想の最後はたいてい「こんな人にはオススメ/オススメできない」と言って締めるのですが、今回はそのポイントが見つかりませんでした。
長所も短所もあまりこれだ!という点が思いつきません。良くも悪くも癖は少ないですし、だからといって「あっさりした展開で気軽に見れる」とか「 すっきりコンパクトにまとまっている」と軽さを評価できる内容でもありません。
視聴後にこれといった印象が残らないという点ではある意味最もオススメできない作品かもしれません。
【全体の印象】
”スイーツ”という主要モチーフのイメージとは裏腹な薄味っぷりに戸惑うことが多かったです。
主な問題点は以下の2つの要素に集約できると思います。
1)コンセプトを展開に取り込めていない
・キラプリはコンセプトやモチーフを活かせていません。本来ならば作品の中核を成すはずのコンセプトが形骸化していることで大きな無駄が生まれています。
・その筆頭は”スイーツ”です。
「 伝説のパティシェ・プリキュア」と本作のプリキュアを定義したり、主人公がお菓子屋を営業したり、戦うときもクリームを使って戦うなど作品の根底を成すモチーフのはずです。しかし実際の作品内での扱いは散々なものでした。
作中で重要なのは「キラキラル」というポジティブな感情を結晶化したもののほうで、スイーツはキラキラルの入れ物扱いでしかありませんでした。敵が狙うのもキラキラル、プリキュアの特徴はキラキラルを自由に操り加工できること。酷いときにはプリキュアたちがスイーツを作らずに終わり、敵は「どこかの誰かの持っていた何かのスイーツ」からキラキラルを奪って怪人を作り出したこともありました。
・スイーツがこの有様なのでお店のほうも無残です。ただのメンバーのたまり場兼ゲストの訪問先にしかなっていません。お店としてろくに機能してないので学校や部活の部屋、あるいは誰かの自宅に置き換えても特に違和感がないと思います。
・スイーツ自体の扱いが酷いので「”アニマル”スイーツ」も見る影もありません。
どこが動物なのかというと「動物の姿のように見えるデコレーションをしているから」以上です。なんで動物なのかというと理由はありません。主人公の思いつきで作られるのですが、主人公が動物好きだとかその回に動物が絡んでくるということはありません。アニマルスイーツを作るのがこの作品のコンセプトだから作るのです。
このアニマルスイーツはリアルでは玩具として販売され、変身アイテムに嵌めると音声が流れるオプションパーツとして売られています。しかしアニメ本編ではお菓子として作られるだけでアイテム化もしませんし、バトルの役に立ったりもしません。CMや玩具の実物を見たことがない限り、売られていることにすら気づけません。
作中でも変身に必要なアイテムだけはお菓子からアイテムとして具現化されているのにその他のアニマルスイーツは頑なにアイテム化されることはありませんでした。販促番組としてこれでいいのだろうかと疑問に感じる描写でした。
・プリキュアといえばアクションも欠かせません。
キラプリはアクションにおいても「肉弾戦封印」というお題目を当初から掲げています。肉弾戦の代わりにモチーフであるスイーツに絡めてクリームを使って戦うのがキラプリの特徴です。
実際にはこちらも壊滅的でした。封印したはいいものの、代わりになるものを何も用意できませんでした。提示されたのは、ただクリームを発射したり鞭のように使ったりするだけの単調なバトルでした。試みが成功しなかったどころか創意工夫の欠片も感じられないアクションばかりで見る価値がありません。
過去のシリーズ作であるスプラッシュスターもプリキュア以外の数多くのバトルアニメでも鬼門とされてきた肉弾戦抜きにあえて挑戦したはずが、実際はただの無策の無謀でしかなくてがっかりでした。アクションが目当ての人や肉弾戦封印というお題目に興味を持った人は絶対に見ないほうが良いです。
2)「なんでみんなお店にいるんだっけ?」
・キャラも機能していない部分がいくつもあります。その代表例が「お店にいる理由がわからない」ことです。
初期メンバー5人の中でお菓子作りに興味があるのは主人公のイチカたち3人だけであとの2人は特に興味がありません。
それどころか2人にはいないほうがいい理由すらあります。お店にいる意味のわからないキャラの筆頭であるアオイは、ロックスターを目指すべく既にバンドを組んでライブを行っており、最後の決戦でも「私は歌手になりたい!」とスイーツが1ミリも関係ないことを語っていました。もう一人のアキラも病気の妹がいて、終盤には妹のために医者になりたいと抱負を語っていて、お店の手伝いをしている暇があるようには見えません。
結局最後までお店にいる理由や本人にとってのメリットが示されずに終わってしまいました。これならお店を切り盛りするのはお菓子に興味のあるメンバーだけにして、他のメンバーは客として来たり忙しいときに手伝うなど友人として関わる程度にしたほうが合っていたと思います。
・このコンセプトのぶれが転じて、最後まで「主人公&その他」になっているところが目立ちました。メインストーリーでは主人公vs悪の幹部で他のメンバーは話に加わらないことがほとんどでした。
他のメンバーは主人公が「それは違う!○○はスイーツのおかげでxxできた!」(私はスイーツのおかげでみんなと出会えた、など)と悪の幹部の言い分を否定するときのサンプルに過ぎません。
・プリキュアや戦隊など多人数制の作品ではメインストーリーで主人公以外が空気になることは珍しくありません。
しかし変身時の口上でも使っているキーワードの一つとして「Let's la 混ぜ混ぜ」と言っているのにメンバー同士が交わらないのは違和感が強かったです。メインストーリーで目立つのは主人公の「私は○○が好きだ!」という自己主張だけで、メンバーとも敵とも交わっていないように見えてしかたありませんでした。
スタッフのインタビューからすると、スタッフにとってのメインテーマは「個性」や「多様性」らしいのですが、作中で扱われるのは主人公の考えだけで私には多様性とは程遠いように見えました。
正義と悪の対立なら正義が勝ってもいいと思いますが作中で掲げている「自分の大好きと他人の大嫌いの対立」だったら、片方が一方的に正しいとされるのは受け入れがたいです。どちらかが一方的に勝つのではなく、共存やお互いに負担にならない適切な距離を模索するのが正しい方向性だと思います。
【ストーリー】
・監督が2人併記されているのでサブシリーズ構成が付いている作品みたいに2つの流れが併存していて回によってキャラや作品のコンセプトが異なる感じになってしまうのではないかと当初は危惧していました。しかし実際はストーリーの方向性が特に感じられない内容でした。
メインストーリーは主人公と悪役だけで話が展開し、他のメンバーは個人回で話が進むだけで横のつながりやメインストーリーへの寄与がありません。そんな中で唯一方向性を感じたのが”悪役”でした。
・プリキュアシリーズを始めヒーローものでは「悪役は悪役だから悪役である」と開き直って、淡々と襲い掛かってくるだけで何のドラマもないバトル要員にしているパターンが珍しくありません。逆にだからこそ悪役にもドラマを持たせるべきだと考える作品もよくあります。
・キラプリの独特なところは悪役とヒーローが逆で「プリキュアはプリキュアだから戦う」と開き直ってドラマが失われているように感じるところがありました。
ジュリオやビブリー、エリシオなど悪役のほうがドラマやメッセージ性が強く、そのドラマへのプリキュアの加担が少ないように感じました。悪の側のドラマにおいてプリキュアは正しさを具現化した存在としてしか扱われず、プリキュアに変身するメンバーとの関わりが薄かったです。プリキュア側のメンバーの掘り下げが薄くドラマの積み重ねが弱いため、悪役が心を動かされる過程で「あの話があったから」という内容が少なく、大半がヒーローという基本設定に依存した根拠で話が進んでいるように見えました。
普通のプリキュアシリーズの作劇とは真逆に「基本的に悪役側の視点から物語を描いていき、バトルのときに敵(プリキュア)と会話して少し交わる」という構成にしても悪役側のドラマは成立するように感じました。
「(双子の姉はプリキュアになれたのに)プリキュアになれなかった男」であるジュリオや「悪の首領に絶望から救われた」ビブリー、「大好きが転じて大嫌いになった」ノワールなど悪役のドラマ自体は良かったのですが、この作品のタイトルは「プリキュア」なんですよね…
ストーリー自体も結局はプリキュアで締めているので余計に悪役のドラマが浮いています。プリキュアメインとして見るにはメンバーの掘り下げが浅く、悪役メインとして見るには出番が数話しかなく、どちらも中途半端な内容になってしまいました。
■良かったところがないわけではないんだけど…
・ここまで否定的な内容が続いています。では良いところがないのかというと無いことはないんです。
・赤いプリキュア、キュアショコラに変身する剣城あきらはガーリィなデザインが基本のプリキュアでは異色のキャラクターでした。普段から男装というわけではなく好きでユニセックスな格好をしていて、変身後は宝塚ふうとこれまでにない方向性のかっこいいキャラでした。
・他にも上で挙げた悪役のドラマなどいくつかあるんですが、全て”要素”で終わってしまっているのです。
あきらは最後まで「かっこいい人」で終わってしまっていますし、悪役たちもしょせん悪役なので一旦スポットライトが外れるとそれっきりで脇役になってしまいました。結局、ジュリオがキラキラルを作れなくなったり、プリキュアになれなかった理由はなぜだったのか未だにわかりません。
大好き大嫌い問題もその切り口自体は良いと思います。しかしそれを解決する主人公に積み重ねがなく、説得力を感じませんでした。結局、克服すべき問題であるはずの”大嫌い”の権化であるノワールは「ラスボスが殺してくれたので死人に口なし」で終わりですし。これでめでたしめでしと言われても納得がいきません。
どれもこれも、題材として扱って描いたと言えるほどの深みを感じませんでした。そこが私の評価が低い大きな理由です。
・この件についてはシリーズ構成とプロデューサーのインタビューを見ていくらか納得がいきました。
要素を出すことが目的でそこから何かを形作る気はなかったみたいです。2クール時点の感想で触れた監督たちのインタビューでもそうだったのですが、基本的に「アイディア=ゴール」で一つのアイディアを膨らませ発展させていく考えはないようです。私の苦手なタイプなので私がキラプリに合わないのも納得です。
・「あきらみたいなキャラを出せた」、「好きだけでなく嫌いも取り上げた」、そんな問題提起だけで終わってしまう話は私は好きじゃありません。見たいのは製作者の考え出した答えだからです。
「ある人の大好きは別の人の大嫌いとぶつかることがある」ここまでは良いんですが、その答えを出さずに曖昧な理由でプリキュアを勝たせて終わりでは肩すかしです。それでは題材として取り上げる意味が無いと思います。理想論でもビターエンドでも構わないので「私はこうだと思う」と明確な結論を出してほしいです。
【総合感想】
・この文章の概要を考えた後に、自分で書いた1クール目や2クール目の感想を見直してみて驚きました。
最終回まで見終わった後でも序盤の印象と大差ありませんでした。お菓子作りへの関心の薄さも、バトルものである必然性も、危惧した問題はほぼ全てそのまま解消されずに残ってしまいました。短期ならともかく一年もので印象が変わらないのは厳しいです。
■満足感が低い
・全体の印象は良くなく、勢いがあるわけでもなく、キャラやバトルも薄い。満足感の低さがきついです。一年間もやって特に残らないのは徒労感が強くて辛いです。
スイーツというモチーフやゴテゴテしたプリキュアの外見からこの内容を想像する人は少ないでしょう。その辺りのギャップも追い打ちです。
・満足感の低さの最大の原因は「まとまった量の無さ」だと思います。
キャラどうしの横のつながりが弱く、ストーリーをキャラごとに分けたせいで1人のキャラに興味を持ってもその続きは次の個人回まで見られず、続きを見るには7話も10話も待たないといけません。メインストーリーも同様に実質主人公と悪役の個人回なので、全てのキャラに興味を持てない限りはメインストーリーとも他のキャラとも関わりの薄い回が何話も挟まることになってしまいます。
・悪役のドラマが濃く感じるのはこの形式のせいもあるのではないかと思います。
悪役は各メンバーの個人回でも数話にまたがって暗躍しますし、クールごとの節目には2,3話連続の続きものの話で扱われます。その分だけ、ばらばらに扱われるメンバーよりもまとまった出番のある悪役のほうが印象が強まるのではないかと私は推測します。
■オススメポイントが見つからない…
・総合感想の最後はたいてい「こんな人にはオススメ/オススメできない」と言って締めるのですが、今回はそのポイントが見つかりませんでした。
長所も短所もあまりこれだ!という点が思いつきません。良くも悪くも癖は少ないですし、だからといって「あっさりした展開で気軽に見れる」とか「 すっきりコンパクトにまとまっている」と軽さを評価できる内容でもありません。
視聴後にこれといった印象が残らないという点ではある意味最もオススメできない作品かもしれません。
総評お疲れ様です。今年のプリキュア筆者さんの言うとおり薄かった(料理的に言えば薄味)という一言で片づいてしまします。プリキュア5以来の追加メンバー込みの6人制、これにより一人に割く時間が少なくなり無理やりなストーリー編成が見受けられました。言うなれば2段目からいきなり5段目にジャンプしているような感じです。また肉弾戦をしないコンセプトは事前情報から嫌な予感がして視聴すれば、全体的にモッサリしたものになりました。やはり戦闘には緩急(肉弾戦とアイテムを使っての遠距離攻撃)が必要と実感しました。
返信削除キャラクターの印象についてですが、主人公サイドの影が薄く敵キャラの方が濃くてそちら側に感情移入してしまいました。ジュリオのスイーツを憎む気持ちが「こっちのほうが筋通ってない?」と思うようになりました。
個人的な感情ですがビブリーの登場は「THE悪役」のような印象でデザインと中の人と相まって中盤の楽しみになっていました。その後改心?して味方サイドで皮肉を言いながら「しょうがないわね」的なポジションに落ち着いたのもグッとくるものがあり、これだけはスタッフグッジョブと思いました。
総合的な見識ですが今作は実験及び試金石だと思えばよかったです。主人公サイドが6人制では全体的な印象が薄くなり追加込みで3~4人がベスト、肉弾戦が必要だと再確認できたこと、敵キャラにもスポット当てると物語にメリハリが出来る。それだけが分かっただけでも良しと思うしかありません。今作を人に勧めるかと言われればNGでプリンセスの方を勧めようと思います。
>ジュリオのスイーツを憎む気持ちが「こっちのほうが筋通ってない?」と思うようになりました。
削除イチカたちは気持ちの掘り下げがあまり無いように感じました。
掘り下げがあったのは闇堕ちだの嫌いになるだのダークサイドのほうで、肝心の好き方面に関しては「好きだから好き」という感じで掘り下げが弱く感じました。そこが悪の幹部勢に比べてドラマが弱い原因のように見えました。
>個人的な感情ですがビブリーの登場は「THE悪役」のような印象でデザインと中の人と相まって中盤の楽しみになっていました。
ビブリーは私も好きでした。
ただ、作品に関係あるかというとほとんど無いと思います。ビブリーの話を抜いたらストーリーがどこか成立しなくなるかというとそんな気はまるでしません。キャラとしては好きなんですが、客観的に見ると「こんなキャラ出してる場合じゃないだろ」という印象です。
>総合的な見識ですが今作は実験及び試金石だと思えばよかったです。
私の見解としては「歴史に学べば済む」ことだったと思っています。
過去のプリキュアシリーズだけでも似た事例は見つけられると考えます。知った上で対策をしてみて結果的に失敗したならまだいいのですが、個人的には大した工夫は感じませんでした。
プリキュアあまり好きではないんですか?
返信削除他のプリキュアシリーズの感想をいくつか書いていますので、そちらをご覧になった上で質問してください。
削除見ましたけど、あまり好きなようには見えません
削除それならあなたから見ればそうなのかもしれませんね。
削除この人のGOプリンセスプリキュアを見るといいよ
削除本当に好きだってことがわかるし それに褒めるだけがファンじゃない
好きだからこそ 批判をするのもファンだと思う
批判したからアンチという訳ではないですが、褒めたからファンという訳でもないです
削除自分の好みに合ったら褒めるし合わなかったら批判するというのは普通のことですが、
普通の態度でしかないとも言えます
ファンとはまた違うのではないでしょうか
何をして自分をプリキュアファンと名乗るつもりかは分かりませんが
最初から5人?(しかも増える?)→人数多過ぎでしょ。
返信削除1分クッキング?→尺が足りなくなるでしょ。
肉弾戦封印?→よほど工夫しないとツマらなくなるでしょ。
他にもアニマルスイーツや各キャラソンetc.
素人目にもキャパオーバーで薄味になるでしょ。
→終わってみれば「やっぱりね」
この人たちは本当にプロなんだろうか?と疑ってしまいます。
あと今作からSDが2人体制になりましたが、あまり機能したようには見えませんでした。
しかし新作も継続するという。
見えないところで役立っていたのか、そうでなければもっと酷いことになっていたのか・・・?
それより脚本陣のテコ入れをして欲しかったと思います。
田中氏のサブへのチェックが行き届いていないようでしたし、
ほとんど実績のない部外者を駆り出すほど、内部事情が逼迫していたフシも見られましたし。
>終わってみれば「やっぱりね」
削除そこが一番残念でしたね。悪い方向に行けばそうなると予想がつく内容そのままでした。
>あと今作からSDが2人体制になりましたが、あまり機能したようには見えませんでした。
私も特に違いを感じませんでした。
どちらかが実質メインでもう片方は副監督程度に過ぎなかったのでしょうか。作画面で難があったまほプリと比べても大差ないので製作上のメリットがあったのかすらわかりませんでした。単なる監督の育成用でしかないのですかね。
>田中氏のサブへのチェックが行き届いていないようでしたし、
私はわざとじゃないかなと思っています。
インタビューの発言から想像する限りではむしろ整合性が取れないくらいのほうが良いと思っているのではないかと思いました。
総評お疲れ様です。
返信削除個人的にはペコリンの扱いの雑さも気になりましたね。7話以降ほぼいるだけかいても喋らない程度の存在感でストーリーに絡む事すら片手でも収まる程度の扱いだったのに終盤いきなりプリキュア化して作中で救世主の如き活躍を見せたのが正直違和感しか無かったです。
最終局面になって今更「ペコリンの成長話」っぽく振る舞うならもっと序盤からペコリンとプリキュアの絆を積み重ねる程度の事は最低限すべきだったように思えてなりません。
でもまぁ田中仁はあの展開を「ペコリンの玩具を買った子供達が楽しめるはず」と自信たっぷりに言い切ってるんで作ってる方は満足なんでしょう。
「キラキラ~」と名が付いてる割には1年間ひたすら曇天の如きジメジメ感がありましたがそんなんでも玩具は売れるし映画の興行は好調だったんでこれも一種の「正解」になるんでしょうね…。
次作のハグプリは表面上「肉弾戦復活」だったり「勧善懲悪路線への回帰」を謳ってはいますが正直言うと育児要素やお着替え要素と歴代シリーズでも完遂したとは言えない要素の集合群なので期待不安半々と言うより戦々恐々とした心境で見守りたいと思います。
まぁ要素だけ見たらどんなに悪くてもフレッシュの2番煎じ程度には収まるかと思いますが…。
>7話以降ほぼいるだけかいても喋らない程度の存在感でストーリーに絡む事すら片手でも収まる程度の扱いだったのに終盤いきなりプリキュア化して作中で救世主の如き活躍を見せたのが正直違和感しか無かったです。
削除ペコリンは空気でしたね。それ自体は特に何とも思いませんでした。妖精が空気になるのは珍しくありませんし、プリキュアと妖精どちらを優先すべきかも明白だと思いますので。
ただ、終盤のプリキュア化や最終回の展開は私も首を傾げました。
空気なキャラでやられても困ります。まだモブ妖精など完全にモブなキャラが動くほうが描く余地がない分だけマシでした。プリキュアになれないことに思い悩んだジュリオがいるのにあの展開は無いと思います。
お待ちしておりました!! が…やはりこういう感想になっちゃいますよね
返信削除六人は流石に多すぎですし肉弾戦封印は迫力に欠けてしかもエリシオ戦では
それを解禁したわけですが 個人的にはクリーム纏って放てるなら今までもそうすりゃええやん
って思っちゃったりします 後ペコリンのプリキュア化はちょっとどうかなって思います
まほプリもプリアラも やはりGOプリを超える程のものではなかったのがとても残念でした
今始まった ハグプリにはとても期待してますが どうなることでしょうねぇ
>個人的にはクリーム纏って放てるなら今までもそうすりゃええやんって思っちゃったりします
削除特にやる必然性も感じられず、それまでのこだわりを無駄にする酷いシーンだったと思います。最終回のキュアエールの格闘戦も同様でした。スタッフの演出能力にはほとほと呆れました。
>後ペコリンのプリキュア化はちょっとどうかなって思います
私はプリキュア化自体は構いません。ただ、ペコリンがなることに納得がいきませんでした。ジュリオや他の妖精とどう違うのか描かれていたと思えないからです。
失礼ながらあまり真剣に話を追ってるようには感想を読む限りでは思えませんでした
返信削除戦闘が肉弾戦ではないのでそこで興味を失ってしまったのでしょうか
関心が向かない、大好きのキラキラルがないのでは把握力や理解力にも大きく差が出るでしょうし薄く感じてしまうのも当たり前なのではないでしょうか?
現にお話のテーマやいちかのことには何も触れていませんよね?
それは薄いからではなく興味がないからだと思います
>現にお話のテーマやいちかのことには何も触れていませんよね?
削除触れてますよ。
「要素だけで終わっている」と述べた部分に書いてあります。そこに「題材として扱って描いたと言えるほどの深みを感じなかった」と理由も書いてあります。
今回は人数が6人と多すぎたこと、テーマをスイーツに絞ったことが逆にアダとなった感じでしたね。視聴していてスイーツがテーマなら敵と本格的なスイーツバトルでもやった方が見ごたえ充分だったと思いますが、やはり夢色パティシエールと色々被るから避けたのでしょうか。あきらは大好きなキャラだっただけに、ひまりとあきらやあきらとあおいのような意外な組み合わせも見てみたかっただけに残念でした。特にひまりとあきらは序盤とドリームスターズでの絡みがあっただけに期待したのですが……個人的にあおいとゆかりはいらないキャラでした。あおいはスイーツと全く関係ありませんし、ゆかりは彼女がいるせいであきらとカップリングみたいなのが公式で成立して、色々な組み合わせを見れなくなったことや彼女のキャラがいまいち掴みづらかったということもありますが。敵キャラではビブリーが1番好きでしたが、仰る通り彼女がいなくても物語が成立するというのがネックですね。クリームブシャーの戦闘も単調だけでなく少し品が無いように感じられ、失望感が凄かったです。
返信削除>あきらは大好きなキャラだっただけに、ひまりとあきらやあきらとあおいのような意外な組み合わせも見てみたかっただけに残念でした。
削除横のつながりは少なかったですね。数少ない例であるひまりとあおいも、セットで描かれたはずなのに「2人はどういう仲なの?」と疑問に思う内容でした。
>クリームブシャーの戦闘も単調だけでなく少し品が無いように感じられ、失望感が凄かったです。
格闘戦に見劣りするという話ではなく、単純に面白くないのが一番の問題でしたね。
あの様子なのにスタッフの自信がどこから湧いてきたのか不思議でした。
プリキュアの感想はある1話だけ取り上げたり、1クールの感想だったり、総合感想だったり、バラバラなようですが、何か理由があるのでしょうか?
返信削除いえ、理由は特にありません。
削除単なる試行錯誤や思いつきの結果です。
まほプリのように不快感こそ沸いては来ないけど、薄味が過ぎてまるで印象に残らない。確かになあと。
返信削除正直に言うと「これスイーツをメインに据える必要あった?」って感じの回が結構あります。特にあおいがメインだと顕著な感じ。あとは単純に「スイーツに想いを込める」というテーマそのものが相当に扱いづらいものだったんじゃないのかと。
仰るとおりゆかりやあきらのキャラは今までのプリキュアには居なくて面白かったんですけどね。
>正直に言うと「これスイーツをメインに据える必要あった?」って感じの回が結構あります。特にあおいがメインだと顕著な感じ。あとは単純に「スイーツに想いを込める」というテーマそのものが相当に扱いづらいものだったんじゃないのかと。
削除私はその辺りに関しては「コンセプトを活かしていない」という問題で、スタッフには最初から活かす気がないからスイーツが必要ないのは当然の帰結だと考えています。
総評を読んで思ったのですが、制作スタッフにとってキラキラ☆プリキュアアラモードは捨て作品だったのではないかと思っています。とりあえずプリキュアを1年間放送できた、次に繋げることができたみたいな感じで話の構成に適当さと言いますか、やる気の無さを感じとってしまいました。HUGっと!プリキュアの色々な意味での気合の入りようを観ていると余計にそう思えてきます。
返信削除私はそう思わないので特に言えることがありません。
削除初めまして。最近ふっとプリアラのことを思い出し、そういえばあの作品皆どう思ってたんだろうと検索してここにたどり着きました。
返信削除放送当時の私はまだ割と幼かったので記憶が曖昧なのもあり、この作品に対してかなり全肯定だったんですが、この感想を見てハッとしました。
というのも当時私の好きなキャラはジュリオ、エリシオで、5年後の今思い返しても覚えている話は上記のキャラとビブリーの話……とほぼほぼ敵キャラのこと。じゃあプリキュアの話は?と聞かれると、あおいちゃんがライブか何かで暴走していた事とひまりちゃんの幼少期が何かあったような程度でした。
敵キャラの話は素晴らしかった!と思い切り賞賛するわけではないんですが(私の好きなキャラへの贔屓目もあるでしょうし)、幼児向けアニメで印象に残るのが敵ばっかりってのもなんだかなあと感じました。
あまりまとまりがなくて申し訳ありません。長文失礼しました。
匿名さん、はじめまして。
削除「敵のお話」と言い切れる内容でもないところがもやもやします。
割り切った構成でしっかりした内容があれば「これはプリキュアと呼べるのか?」という疑問はあれども作品単体では有りだと思います。
でも実際にはジュリオやビブリーすら明るい道筋が見通せません。キラキラル至上主義のあの世界ではお菓子関連ではやっていける気がしません。別の道に進めるならそもそもジュリオは悪堕ちしてないでしょうし。
悪役から改心した後の描き方が足りていないので悪役方面を褒められるほどのクオリティにも至っていないと思います。
「最初から五人パーティ」を全否定するのって
返信削除完全にスーパー戦隊シリーズを全否定しているよね。
さらに言ってしまえば、セーラームーン全否定じゃん。
そういえば、
筆者は美少女戦士セーラームーンの無印、R、S、SuperS、セーラースターズ の旧アニメ五部作
は見ましたか?
>「最初から五人パーティ」を全否定するのって完全にスーパー戦隊シリーズを全否定しているよね。
削除すみません。私には意味がわかりません。これはどういう意味でしょうか?
キラプリのスタッフがどこかで否定する発言をしたということですか?
私には「戦隊と言えば最初から5人」というイメージもないので全くわかりません。戦隊も1話でチーム結成やメンバー加入を描くものが大半だと思うのですが。
>筆者は美少女戦士セーラームーンの無印、R、S、SuperS、セーラースターズ の旧アニメ五部作は見ましたか?
セーラームーンは1つも見たことがありません。
え?
削除戦隊の人数って
「最初から五人」が
基本じゃなかったっけ?
「初期から五人で
途中から一人がレギュラーキャラとして追加される」
ってケースは
恐竜戦隊ジュウレンジャー
の頃からあった気がするんだけど…
あのぉ…大前提である
削除「キラプリが戦隊のフォーマットである最初から5人を全否定している」
という肝心の部分の説明がないんですけど?
そこの説明がないとそもそも何の話をしてるのか理解しようがありません。
あ、そうそう
返信削除「キラプリが戦隊のフォーマットである「最初から5人」を否定している」
という事が言いたかったんです
繰り返しになりますが、その主張をされたいのであれば、
削除1)具体的にキラプリのどの部分がどう戦隊のフォーマットを否定しているのか。
2)あなたの主張の正当性を裏付けるもの。
をまず書いてください。
私は今のところ心当たりすら無いので前提の説明から始まらないと理解しようがありません。次のコメントで充分な説明がない場合には最初から答える気がないものとしてみなし、コメントは承認せずに削除します。
こんにちは、はじめまして...
返信削除最近あなたの投稿を発見したのですが、あなたが投稿で言っていることのほとんどが、私がプリアラについて感じていたことをほぼ捉えていると思います。正直、こんなに嫌いになるとは思っていませんでした。
本当に良いプリキュアシリーズになる可能性はあると思いますが、残念ながら、その中のほぼすべての要素が未発達、あるいは下手くそに感じられ、考えれば考えるほど、どんどん悪くなっていきます。
しかし、私にとって最も悲痛だったのは、ジュリオ/ピカリオのドラマの扱い方でした。私は主人公のいちかとのやり取りを楽しみました。彼らの関係は、2人にとって本当に魅力的な成長につながる可能性があると思いましたが、後半で完全に無視されました。私は、第41章でのジュリオの扱い方が本当に嫌いでした。彼の興味深い特徴はすべて完全に忘れ去られ、彼は章全体を通して何もしていませんでした。言うまでもなく、この章でシエルが嫌いになりました。双子の兄弟とのやり取りがうっとうしいからです。また、明らかに真実ではないのに「キュアパルフェはジュリオと彼女のものです」と彼女が言ったからです。
読んでくれてありがとう、良い一日を! :)
匿名さん、はじめまして。
削除ジュリオ周りは納得感が薄かったですね。
私はシエルがどうという以前にキラキラルを扱える条件やプリキュアの資格が全くわからないところが嫌でした。モブ妖精やペコリンでさえできることがなぜジュリオにはできないのか理解に苦しみました。ジュリオの思想が悪いとかはっきりした原因が提示されるならまだしもジュリオもシエルも誰の何が悪くて何が正しいのかまるでわからないまま話が進むのでご都合主義や恣意性を感じてしまって辛かったです。
脚本家は視聴者が自分でこれらの答えを解釈することを期待していたように感じますが、詳細が最小限で漠然としているため、答えを考えるのは難しく、脚本家は番組のどの要素も拡張することにまったく関心がなく、できるだけ早く物語を終わらせたいだけだったと信じてしまいます。
削除正確に何が起こったのかはわかりませんが、この番組について考えるたびに、田中仁は制作中に何をしていたのか疑問に思います。
また、公式の本で、スタッフによると、彼の以前の犯罪は何らかの理由で「償えない」ため、シエルの変身後にジュリオは殺されるはずだったと読んだことを覚えています。スタッフは、ジュリオが視聴者に人気があることに気付いてから運命を変えました(スタッフはその理由を理解していないと思います)。ジュリオを殺すという当初の計画は残酷で不当すぎると思いますし、子供が殺されるのを見るのは恐ろしく受け入れられません。しかし、ジュリオは戻ってきた後は全く関係がなかったので死んだままにしておくべきだったと思う。彼が戻ってきて物語の中で大きな役割を与えられたとしても私は気にしないが、残念ながらそうはならなかった。
>公式の本で、スタッフによると、彼の以前の犯罪は何らかの理由で「償えない」ため、シエルの変身後にジュリオは殺されるはずだったと読んだことを覚えています。
削除そうだったんですか。知りませんでした。
キラキラルやプリキュアの資格の話では明らかにジュリオがノイズになっていたので死ぬはずだったという話とは符合しますね。
実際の作中では死ぬしかないほどの罪があったようには見えなかったので個人的には首を傾げる展開ですが。
>しかし、ジュリオは戻ってきた後は全く関係がなかったので死んだままにしておくべきだったと思う。彼が戻ってきて物語の中で大きな役割を与えられたとしても私は気にしないが、残念ながらそうはならなかった。
残した意義は特に感じませんでしたね。ノイズのほうが多かったので退場したほうがすっきりした展開になっていたと思います。路線転換は中途半端でしたね。
>そうだったんですか。知りませんでした。
削除はい、その通りです。この本は「キラキラ☆プリキュアアラモード オフィシャルコンプリートブック」と呼ばれており、合法的に購入することもできますし、同人誌を専門に扱う英語のサイトでも見つけられます。そこでは、他のプリキュアシリーズの「オフィシャルコンプリートブック」も見つかります。
>路線転換は中途半端でしたね。
作者がジュリオの問題を解決せずに殺そうとしたのは本当に残念です。
プリアラがジュリオがいちかや他の人たちを助けながら良くなっていくことに焦点を当て、後にジュリオが妹ほど素晴らしいわけではないが、いちかやペコリンのように彼の人柄や能力を尊敬してくれる人がいることを知ると、もっと満足感があり楽しく見られたと思います。
シエルがしたことよりも、それはもっと意味深くて心温まることだったと思います。彼女が兄にしたことを別にしても、彼女はまったく退屈なキャラクターだと思うからで。ジュリオが以前にいちかと交流していたにもかかわらず、シエルがいちかと過ごす時間が増えたという事実が、私が彼女を本当に嫌いになった理由です。
私が言いたいのは、ジュリオだけが理由もなく悲惨な結末を迎えるのは不公平だということ。彼は他のみんなと同じように幸せになるべきだ。
その辺はサブキャラなので仕方がないと私は思っています。
削除ヒマリなど影が薄いキャラがいる状況で脇役のジュリオに時間を割くこともまた不健全だと思います。全部やれれば何よりですがキラプリにそれほどのクオリティは期待できないでしょう。
>その辺はサブキャラなので仕方がないと私は思っています。
削除ヒマリなど影が薄いキャラがいる状況で脇役のジュリオに時間を割くこともまた不健全だと思います。
番組がジュリオにもっと時間を割くべきだと言っているのではないが、ジュリオにあまり焦点を当てすぎずに、主人公の一人を助けるために時々登場させるのはいいことだと思う。
>全部やれれば何よりですがキラプリにそれほどのクオリティは期待できないでしょう。
悲しいことに、それは本当です。いつかジュリオが続編やクロスオーバー映画に登場してくれるといいのですが、それが可能かどうかはわかりませんが、彼の物語が無意味なものになってほしくはありません。