『宇宙戦隊キュウレンジャー』 第22話「伝説の救世主の正体」」:感想

2017年7月23日

【ストーリー】

■鳳ツルギ
・「黙って俺について来い」という俺様キャラをやるには説得力が足りないように感じました。
「お前たちが戦う必要はない」と言えるほど圧倒的な強さという感じはしませんでしたし、知識も過去の出来事という情報格差にもとづいているので不公平感が強いからです。現状だと自信過剰という印象止まりです。
キュウレンジャーのメンバーも信じていないみたいですし、現時点ではこういう印象でスタッフの狙いどおりなのでしょうかね。

・メインストーリーとしてはドンアルマゲの正体の話にノレないところが厳しいです。
ツルギの研究所やら隠蔽された歴史など過去にまつわる情報がいくつか開示されましたが、そもそもこれまでに「ドンアルマゲって何者なんだ?」と疑問視されたことが一度もないので重要性があまり感じられません。 こういう展開をやるなら前々から「ドンアルマゲには誰も会ったことがない」とか「本当にそんな人物がいるのか?」とメンバーが疑問視したりする前フリを入れておくべきだったと思います。

■ラッキー
・ツルギがわがままやってる今なら対称的に好感度を上げるチャンスのはずなんですが、むしろ今回も好感度が下がりました。
人の言うことも聞いてないし、状況の判断能力も欠けているように見えました。前回までアルゴ船を手に入れようと乗り気だったのに、ツルギどころかアルゴ船まで無視して「今までどおり戦おう」と言うのはおかしいと思います。 現状の力だと勝てないからアルゴ船を探していたんでしょうに。

・ラッキーもツルギも人格としてはどちらも好感が持てませんが、ツルギのほうが論理的な分だけまだ好感が持てます。
「秘書型アンドロイドで戦闘用にはできてないから戦うな」も「コックが戦うなんておかしいだろ」も二人の戦闘能力と心意気を無視している点以外は論理性がありますからね。

■夏休み版ED
・キュウレンジャーのメンバー以外でやたら目立っていた人がいて、あれはEDを歌っている松原剛志さんで合ってるかな?、と思っていたらOPの歌手さんも映っていたそうです。

・個人的にはガルたち着ぐるみ組もちゃんと浴衣を着ていたことに安心しました。


【アクション】

■加藤監督
・今回もストーリー展開上では地味なバトルもかっこよく仕上がっていました。
いつもは戦隊側から突撃することが多いけど、今回は逆で雑魚の突撃をいなしつつ変身していました。こういうのもかっこいいですね。

・個人的にはラッキーたちのほうの雑魚の倒し方が印象に残りました。
3人バラバラに雑魚を倒しつつトドメの一撃だけボスに重ねて倒すのは、個別でも戦うし協力しても戦う戦隊らしい攻撃に思えました。


■ギガントホウオー
・デザインと合体シークエンスがめちゃくちゃでびっくりしました。
原型を留めないアルゴ船の分離
突然出現する岸壁の秘密基地
パーツの一部として登場したのに使い捨てられて合体しない発射台
アルゴ船として地上に降りてきたはずなのに宇宙に行ってる宇宙ステーション

・状況と位置関係がでたらめで唖然としました。
ロボットのデザインから考えるとロケットと宇宙ステーションの合体がコンセプトだと思うのですが、どこからアルゴ船を加えようという話が出てきたのかと不思議に思いました。常識的に考えると合わないと思います。せめてアルゴ船を普通の帆船ではなく、「船は船でも宇宙船」くらい捻りを加えないと噛み合わないだろうと思いました。
ストーリーを考えたスタッフが脈絡を考えない人だったのか、それとも竜骨キュータマなどアルゴ船で使った星座とギガントホウオーを同時期に出せとバンダイ側が無理難題を強要した結果がこの脈絡のない苦肉の策だったのか。どちらに非があるとしてもありそうな話で実情が気になります。

・最後の「分離したロケット形態で突撃して、敵を倒しながら合体」という構図はかっこよかったです。合体も敵の爆発も様式美どうしででがっちり固まっていました。


【2クール目の感想】

・まだ22話で2クール目は終わってないのですが、ストーリー展開が一段落したっぽいのでここで書きたいと思います。

■キャラの掘り下げが弱い
・ストーリーではここが一番ネックであるように感じます。
初期人数も最大人数も多いので当然予測される問題でしたが、未だに改善の目処が立っていません。脇役は元よりレッドのラッキーですら人格や思考がよくわかっていないように感じます。スティンガーも第二のレッドポジションかと当初は思っていましたし2クール目の主役扱いだったはずなのですが、終わってみれば思ったより目立ちませんでした。

・横のつながりが薄いこともキャラクター面では問題になっています。
主人公のラッキーへはメンバーのだいたいが好意的なのですが、ラッキー以外のメンバー同士のつながりはかなり薄いです。個人的な交友関係どころか「同じ部隊に所属している」という程度で仲間意識があまり感じられません。つながりが見受けられるのはバランスとナーガ、スティンガーと小太郎/チャンプくらいでそれ以外のメンバーは親しい仲を感じられないメンバーがほとんどです。戦隊はメンバー同士の仲の良い作品が多いのでキュウレンジャーは相対的にギスギスしているように感じてしまいます。

■メインストーリーの進展が感じられない
・キャラクター面が弱いとメインストーリー重視なのかと思えてきますが、そちらも厳しいです。状況の進展が感じられないからです。
1クール目は「キュウレンジャーを9人揃えること」を目標に掲げていましたが、9人揃ったことでの変化が特に感じられず、その後に10人目、11人目が次々と追加されたことで「9人揃えればどうにかなる」という話の説得力が更に減ってしまいました。
2クール目も「アルゴ船の力→アルゴ船より中にいたツルギのほうが重要っぽい」とまた伝説の説得力が減りました。

・現状だと司令たちの信じている伝説がアテになるのか怪しく感じてしまいます。こんなのでジャアクマターを倒す糸口になるのかいまいち信じられません。ジャアクマターのスケールが「既に全宇宙を支配している」と大きい分、キュウレンジャー側が手に入れる力もスケールの大きさを見せてほしいです。

■アクションは良好
・アクションは例年どおり好調です。毎回楽しめています。
欲を言えば、「キュウレンジャーならでは」のアクションが見たいかなと思います。殺陣もCGの使い方も良いのですが、他の戦隊でもそのまま使えそうなものが多いです。
キュウレンジャーの独自要素であるキューウェポンやキュータマを使ったアクションがもっと見たいです。メンバーの個人回がないから各メンバー固有の武器を活かしたアクションを披露できる機会が足りていないのだと思います。どうにかして各メンバーの見せ場を作ってくれると嬉しいです。


次回は引き続きツルギのお話のようです。
今回登場したフクショーグンは夏休み用の敵で、9月までには全員やられるんでしょうかね。
 

コメント

12 件のコメント :

  1. 2クール目の総括お疲れ様です。フクショーグンについての話でニンニンジャーの西洋妖怪を思い出しましたが、キュウレンジャーってまだ20数話くらいしか経っていないんですね。この時期は去年だと漸くザワールドが仲間に加入し、一昨年ではアカニンジャー超絶が登場している頃ですね。…ハイペースで戦力を増強してメンバー因縁の敵も倒してるのにあまり物語が進んでいない感覚があるのは何故なのでしょうかね。
    やはり記事で指摘されているとおり、個々のメンバーの繋がりや伸びしろに期待できないのが大きいような気がします。今回メインになったスパーダやラプターなんか特に顕著で、初参戦時からもうすでに戦闘面・精神面含めてキャラが大分完成されてるように見えて、飽きが早く来てしまうんですよね。かといって完成されてる分他のキャラのフォローに回るかといったらそういう繋がりも薄いですし、一人一人の出番自体が少ないですからね。一年間追って観ようと思わせるキャラが殆どいないのは中々厳しいのではと思います。
    スティンガーは棘が取れましたし、一番伸びしろが期待できそうなのはナーガくらいですが彼はそもそも存在感が薄いですし…放送前のPVで言われていた「一人ひとりがスーパースター、9人揃ってオールスター!」という文句が誇大宣伝にならないように頑張って欲しいです。

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    1. >フクショーグンについての話でニンニンジャーの西洋妖怪を思い出しましたが、キュウレンジャーってまだ20数話くらいしか経っていないんですね。

      そうですね。ジュウオウジャーでいえばバングレイで、夏休み用のボスは最近はすっかり定番化しつつありますね。

      >一人一人の出番自体が少ないですからね。一年間追って観ようと思わせるキャラが殆どいないのは中々厳しいのではと思います。

      キャラクター面ではきついと思います。それならストーリーか!、と思いきやそっちも進展が弱いんですよね… じゃあレッド偏重かというと、ラッキーも大した変化や掘り下げがなく、個人的には好感度も低いままです。
      「キュウレンジャーはここが面白い!」と言えるものが欲しいです。


      >「一人ひとりがスーパースター、9人揃ってオールスター!」という文句が誇大宣伝にならないように頑張って欲しいです。

      今のところ1人もスターらしいスターがいない感じですからね… この際、個人でも全体でも構わないので輝くところを見せてほしいです。

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  2. >キャラの掘り下げ
    せっかくスポットのあたる回が来ても殆どキャラが広がらない、深まらないのはもどかしいですね。
    今回のスパーダなんて、やっとまともに掘り下げて貰えるかと思ったんですが。せめて「秘書型ロボットだから闘うのは無理」って、まんまラプター初変身回のスパーダ自身の言葉をきっかけに「当時は自分もそう思ったけれど今は〜」って台詞から自分の思いを伝える展開になるかと思っていましたが違いましたし。スパーダは以前もせっかく森の精霊にベタ惚れされるという役回りになったのに、そこから何も始まらないままラッキーに乗り換えられて終わりましたので、去年のセラどころではない不遇さを感じています。もうすぐ折り返し地点なのにこれはちょっと、と思います。

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    1. >まんまラプター初変身回のスパーダ自身の言葉をきっかけに「当時は自分もそう思ったけれど今は〜」って台詞から自分の思いを伝える展開になるかと思っていましたが違いましたし

      そういう展開があると良かったですね。効果的に前の話を持ち出せるとストーリーが深まると思います。

      >去年のセラどころではない不遇さを感じています。

      私も大半のキャラは不遇枠どころでは済まないだろうと覚悟しています。人数が多い分、犠牲が出るのはやむを得ません。

      問題は「犠牲の上に何を積み上げられるか」だと考えています。
      ラッキーなど一部キャラやメインストーリーに注力するならするで構わないので、はっきりとした成果をあげてほしいです。そうでないと犠牲になったキャラや要素が浮かばれません。

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  3. キュウレンジャーの前半総括、僕も概ね同じ感想です。
    キュウレンジャーの一番の売りは9人戦隊ということだと思うのですが、9人だったのは実質数話しかなくて、あっという間に10人目、11人目が追加されました。「キュータマに選ばれた9人の救世主が宇宙を救う」とは一体なんだったのかと思います。キューレットでの5人選抜方式も、見ていていつも通りの5人戦隊でも成立するんじゃない?とも思います。

    10月から9時30分に移動になってガルがしゃべらなくなるんじゃないかと今から心配です(笑)

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    1. >10月から9時30分に移動になってガルがしゃべらなくなるんじゃないかと今から心配です(笑)

      ラッキーの腰巾着役やアホなりアクション役なら台詞はあると思います。ガルの人格を感じせる発言に関しては数えるほどしかないかもしれません。

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    2. 補足させていただくと、10月からキュウレンジャーはONE PIECEの裏番組になるんですよね。ガル役の中井さんはONE PIECEにも出演されているのでどうなるのかな?と思いまして。

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    3. >ガル役の中井さんはONE PIECEにも出演されているのでどうなるのかな?と思いまして。

      すみません。私には意味するところがわかりません。
      裏番組とキャストが被ることは普通にあり得ることであり、商業上は何の問題もないと思います。どういった意味合いでしょうか?

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    4. よく裏番組との出演は避けるという話を聞くのでそう思いました。ガルがしゃべらなくなるか心配というのは半分冗談として書いたので、深い意味はないです。言葉足らずで申し訳ありませんでした。

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    5. そういう意味でしたか。

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  4. 2クール目の感想お疲れ様でした。こちらはこれからのネタバレについての質問はしても大丈夫ですか?

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    1. まず私がネタバレ情報は見ないので質問されても「私は知りません」としか答えられません。
      それからネタバレ情報は見たくない人が多いので承認されない可能性が高いです。

      どういった理由で質問されたいのでしょうか?

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