悪党に人権無し! 映画『96時間』:感想

2013年2月10日
96時間』見ようと思ってましたが、地上波放送に先を越されました。
96時間 [DVD]
96時間 [DVD]
(2012/12/19)
リーアム・ニーソン、ファムケ・ヤンセン 他

商品詳細を見る



こういう映画を待っていた!
と一部層(私とか)が歓喜するアクション映画です。
基本的な構成はよくあるB級アクション映画と変わらないのですが、一つ大きく異なる点があります。
それは主人公しか出張らないこと! 昔のダイ・ハードやランボーのような感じですね。 
昨今のアクション映画というと、やれ戦うスーパーヒロインだ。パソコンを駆使するオタクだの余分なものが多すぎです! そんなものはアクション映画に要らないんだよ!!!と納得させてくれる傑作です。

■ストーリー
・娘大好きなあまりCIAも辞めちゃった中年オヤジ(リーアム・ニーソン)。そんな親父の愛娘を誘拐しちゃったのが運の尽き、売春組織が文字通り地獄の果てまで追い詰められていきます。

・この映画の凄いところはこの親父。序盤の30分こそ他の登場人物が出てきますが、それ以降は娘捜索→情報提供者発見→拷問&殺害→次の犠牲者へ。という死神より酷い親父無双。
しかも悪役なら殺されてもしょうがありませんがこの親父、民間人にも見境有りません。悪者の身内はそれだけで悪だ!と言わんがばかりに容赦無し。実は元同僚が組織に関わっていたと知っただけで、その奥さんを撃って脅しにかかる。(さすがに足を撃っただけですが。)
関連してる売春宿を強襲して悪役皆殺しにした後も被害者のヤク漬け少女たちを発見しても完全無視。唯一介抱してまで助けたのは娘の服を着てた=情報持ってるからという合理的な理由。たぶんあの娘も喋った後は完全無視だと思います。

■アクション
・CIAらしい合理的な殺し方に痺れます。喉元、股間、首絞めは基本中の基本。銃を持っても(机の下にいるから)足しか狙えないなら足を撃って、次に腹に2発ぶち込めばいいという合理主義。
最後の悪役幹部の殺し方は本当にえげつない。持ってたナイフを逆に腹に押し込まれた上に、ナイフの上から膝!膝!膝ッ!!と更に押し込まれて苦悶の死を遂げます。

ラストは娘を無事に奪還できて、おまけまでついてハッピーエンド♪のはずなんですが、それまでの悪役の壮絶な殺され方を思い出すと全然爽やかじゃありませんw
いや~ハッピーエンドって難しいんですね。

娘から見ればヒーロー。悪役から見れば悪鬼。
ヒーロー映画ともピカレスク映画とも取れる構図が面白いです。もっとも視聴者的にはどう考えても後者。
映画会の悪の組織のタブーがまた一つ増えたのは間違いないでしょう。

『誘拐は親父がCIAじゃないことを確認してから!』


コメント

0 件のコメント :

コメントを投稿

 コメントは承認後に表示されます。
*過度に攻撃的な言葉や表現が含まれている場合、承認されない場合がございます。節度と良識を保った発言をお願いいたします。