『仮面ライダーリバイス』 第44話「全身全霊をかけて、決断の行方」:感想
■良い話、ふう
・なんかカゲロウが生きてました。大二が「俺はカゲロウを殺したんだ…!」とウダウダ言ってたのが馬鹿みたいです。
カゲロウはその気になればいつでも出てこれたみたいな態度でしたけど、大二がギフと契約しかけても静観していたのは理解し難いです。今回のバトルを見る限りだとカゲロウが本気出してもギフには単独で勝てそうもありませんでしたが契約した後にどうするつもりだったのでしょうか。
・全体的に説得力がありませんでした。
なんでヒロミと戦ったらカゲロウに助けを求める気になったのかもわかりませんし、カゲロウが生きてた理由もわかりません。一輝とサクラという悪魔と共存してるはずの二人がメンタル面で特に悪魔に頼ったことがないのでカゲロウさえいれば大丈夫という趣旨が理解できませんでした。
カゲロウを殺したのが大二の意思だったらまだわかるんですけど、カゲロウから仕掛けてきたことだしその原因もギフの影響による暴走なので大二もカゲロウも何を言っているのか意味がわかりませんでした。そんな話じゃなかったですよね。
ヒロミなんて「我が命をかけて!」と「我が全身全霊をかけて!」の違いがよくわかりませんでした。全身全霊も充分に命かけてません? そこはもうかっこつけるの止めてシンプルに「変身」だけとか「お前を止める!」とかのほうが良かったと思います。再登場してから良いところ無しでむしろ大二を頑なにさせただけな印象なのでこの上かっこつけると余計に印象が悪いです。
・東映公式様の解説はこちらです
大二は決して間違ったことをしていた訳ではありません。
自分の考えや決意に対して、それを『本当に正解の道筋か』と問いただしてくれる、
本来はストッパーであるはずのカゲロウの不在が、方向性を軌道修正するという選択肢を奪ってしまっていた。
『自問自答』ができない状態に陥ってしまっていたんですね。
そんな状態では周囲の人間がいくら何を言っても、
自分の決意を覆してしまうことが、カゲロウを消した自分の行為を否定することになり、26話での決闘自体が嘘になってしまう。
大二はカゲロウのために、そう簡単には考えを改めることができなかったんですね。
真っ直ぐで、誠実で、優しい、大二らしさが裏目に出てしまっただけなんです。
この大二とカゲロウの物語で伝えたかったことは2つ。
人は失敗を繰り返し、そこから学び、道を軌道修正していく、何とも周りくどくて面倒な生き物です。
でも、それが成長と、成功と、幸せを呼び込むプロセスだと思っています。
誘惑も、選択肢も満ち溢れる今、特にこれからの未来を進んでいく子供たちには、面倒だけど楽な道を進まないで欲しいなと。
自分の進みたい道に対して、途中で障害もたくさんあると思いますが、納得するまで自分の悪魔と『自問自答』して下さい。
…説明を聞いてもカゲロウがいれば大丈夫という趣旨の根拠が理解できません。
この説明には「悪魔がいれば自問自答ができる」と書いてあるんですけど、これまで一輝とサクラが自問自答をして悪魔に否定されたことってありましたっけ? バイスは完全にイエスマンで、ラブコフがかろうじて批判的な態度を取ったこともあったかなって印象です。否定する相手がいれば大丈夫って言うなら兄妹やヒロミ、朱美だっていたと思います。
個人的な印象としては「悪魔がいないとキチガイになる(悪魔がいたらキチガイにならないとは言ってない)」という印象で「そんなことよりカウンセラー連れてこい!」と思ってしまいます。
・こんなグダグダな展開でも大二が謝ったり前向きな行動をしたりする分だけいつもの展開よりはだいぶマシに見えるのがリバイスクオリティですね。
一輝はいくら決心しても自分からは動かないし、サクラはキチガイだし、ヒロミや五十嵐父などだいたいのキャラはかっこつけることにしか興味がないナルシストばかりでろくな人間がいません。
それに比べれば時間はかかっても非を認め、迷惑をかけた相手に謝り、贖罪のために今できることを全力でやる姿勢は印象が良いです。
普通だったら五十嵐三兄弟で分割してもおかしくないような要素を1人でやっちゃうのはやっぱりリバイスクオリティだと思います。一輝やサクラは何をするんだよ?って感じですが、何もしないので問題ないのでしょう。二人には最初から解決すべき問題などないので問題ないのです。
・サクラの一般人芝居は酷すぎて笑っちゃいました。そういうのは戦う力がない傍観者ポジションの人がやることですよ。これまで散々ヒステリーを起こして暴力に頼ってきた人間がしていいことじゃありません。
まぁ母親の血を感じさせたっていう点では”家族”って感じはしましたけどね。「大ちゃん止めて!」と要求するだけで何一つ相手の言い分を理解せず、そのくせ状況が好転したら「こうなると信じてました」みたいなドヤ顔をするのは母親そっくりでした。確かにこれならギフの言うとおり五十嵐兄妹だけいれば悪意は足りそうです。
■ギフ
・普通に現代語をしゃべれるようでした。長官への謎言語は何だったんでしょう? 長官が生きてたのは数千年前だそうですから古代語とかなんですかね? そう仮定しようにも長官も古代語を話さない理由が謎なんですが。
ギフは生物の悪意を糧にする種族で人間の悪意が豊富で気に入ったから移住したそうです。んで、増えすぎたから間引いたり一旦退化させたりすることにしたそうです。
長官のプランとだいぶ違う気がします。「そうさせないために現代の文化を持続させつつ適度に退化させるつもりだった」ってな話だったんですかね。悪魔の摘出の話とつながりがよくわかりませんが、「悪魔を摘出すると悪意が減る」みたいな要素があったんですかね。悪魔がいなくなったはずの大二やオルテカ、五十嵐父が大して善良になっていた気がしないので説得力を感じませんけど。
・ペラペラしゃべったことでギフが一気にしょぼくなったなと思ってたら封印されちゃいました。
私にはあれで封印できるのかすら意味がわかりませんでした。”ギフの力”で亜空間に閉じ込めたならギフも普通に出てこれる気がするんですがそうじゃないんでしょうか。意味がわかりません。
次回は…何をするんでしょう? バイスが凶暴化するみたいですけど倒すと一輝が死んじゃうし、バイスと同じ五十嵐家の悪魔であるカゲロウも復活したばかりなんですが?
本当にギフを無力化できたかのすら疑問がある状況なのでバイスがラスボス化するのかどうかさえ真に受ける気になれません。悪魔の凶暴化云々は一度解決済みですしね。
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