『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』 第19話「もしもしユーレイ」:感想
■空を切るような
・予想以上に内容がありませんでした。
話の中核である幽霊の人物描写が薄かったです。漠然とした「惚れてる」という以上の心情がほとんど描かれてないので共感も納得もしようがありませんでした。50年も地縛霊をするほどの執着があるように見えませんでした。
何にどうこだわってるのかすらわからなかったので、あれで成仏できるのかすら理解できませんでした。人によっては「50年も待ったのにふざけるな!」と悪霊化してもおかしくない返答のように見えました。
・話があまりにもぼやけていたせいで、最後のハルカのオチすらもハルカが突然時代錯誤のキチガイになったようにしか見えませんでした。
あの当時には電話が一番良い手段だっただけで、現代だったらあの幽霊さんもラインを使っていてもおかしくなったのでオチにすらなっていません。
・ハルカには幽霊の姿が見える理由も理解できませんでした。
他の人は息を止めるか幽霊のほうから姿を見せないと見えないようでしたが、なぜハルカだけ見えたのでしょう? タロウとマスターは超人だから理由はいらないとしてもハルカには理由があるはずです。ハルカに霊感があるなんて話は聞いたことがありませんし、恋愛絡みでシンパシーを感じる要素もないと思います。
・「ハルカが見えることに必然性がない」点が特に不思議でした。
別に見えなくても話は進められたと思います。幽霊のほうから姿を見せたり、タロウが通訳したり、生霊化してる鬼から辿ったり、他の経路でも同じように話を進められたと思います。
特に面白みがあるわけでもなく、ストーリーとしてのオチもなく、ノイズのように感じられる要素が不思議でした。
・個人的には井上らしさが感じられないと思いました。
電話ネタなんて使うなら「電話相手の男は今では”立派なヤクザ”になっていました(でも電話だから入れ墨とかは見せずにキレイな思い出で済みます)」とか「冒頭でタロウがとっちめた結婚詐欺師が幽霊の恋人だった」くらいのネタをやるほうが井上らしいと思います。そういうネタが却下されたから話全体がぼやけてしまったんじゃないかとすら思えてきます。
■アルターチェンジ
・生身サイズに大きくしてドンドラゴクウはアルター化せずに乗るなんて、ああいう使い方もできるんですね。こっちのほうが使いやすいし面白いと思います。
・しかしこれはやってはいけないことだと思います。
使いづらいから使いやすいように変えようというのは個性の否定です。販促対象でそれをやってはもはや存在意義がなくなります。
次回はドンドラゴクウの別フォームが登場するようです。
ジロウというキャラも含めて販促関連に意味がない作品なので何も期待できることがありません。
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