『機界戦隊ゼンカイジャー』 第21話「 大カイジュウの大破壊!」:感想
■ネタを活かせていない
・味方がコピーされて偽物が出てくる回と言えば、登場人物の悪い面を描いたり、過去からの成長を描いたり、いろいろ使えるギミックがあると思います。しかし今回のゼンカイジャーは全然活かせてるように感じませんでした。
・ゾックスが元々ワルであることはまるで描けていませんでした。
最後にとってつけたように言及したことがかえって薄ら寒かったです。ワルだと言うなら偽物の悪行を見て「俺は盗りたいのに我慢してるのにムカつくな」とか「(偽物が銀行を襲ったが金庫が空で首を傾げていると)『残念だったな! 金はもう俺が頂いたぜ!!』」とかもっとお前の方がワルじゃないかとツッコミたくなるような展開は用意できたはずです。ゾックスを完全な悪党として描くこともせず、だからといって実は悪いやつじゃないんですと言うわけでもなく、半端だと思います。それは最近ずっとそうなので公式に再確認されても余計にもやもやするだけです。
・介人のほうも個人的には疑問でした。
個人的には偽物展開自体が好きじゃないこともあります。正義の味方の偽物が悪行を働いても別物過ぎてコピーとみなせないから意義がないと感じるからです。
その点、介人は1話の冒頭で不法侵入して迷惑行為をしようとして締め出されるクズ描写から始まったので偽物でも実のある話ができたと思います。
しかし実際には何にもありませんでした。まるで介人が品行方正であるかのように描かれていてむしろ違和感を感じました。偽物の「連続銀行強盗記録で世界初だ~!!」とか言ってる姿がむしろ本物より本物らしいように感じるほどでした。
黒歴史と感じて無かったことにしたいなら禊をするチャンスだったと思うのですがそういうのもありませんでした。いつものより「はいはい、ネタは終わったので倒しますよ」と片付けて、ストーリー上の意義が感じられないまま終わってしまいました。
・ゾックスとも介人とも関係ない別の話をするならともかく、それすら何もないので肩透かしどころじゃありませんでした。
この出来栄えで「戦隊の定番の話をやりました」と公言しているのは心配です。戦隊の面白さなんてこの程度って思ってるってことですか?
■アクション
・アクションは珍しく良かったです。さすが加藤監督です。
ジュランたちの爆破背景でのフルボッコが動きすぎていて違和感があるくらいでした。いつもこれくらいのほうが良いんですけどね。
・個人的には動く建物の動きが荒唐無稽で面白かったです。無くてもいいですけど、有ったほうが面白い。こういう楽しみも必要だと思います。
■ゼンカイジュウオー
・等身が違うのでジオラマの迫力が出て良かったです。普段はできない建物を壊す派手な映像作りがしたいというコンセプトは充二分に発揮できていたと思います。
・動きはやはり制限が多そうですね。腕は動くようで肩周りが硬すぎて肩より下で上下に動かすくらいしかできないぽかったです。ジオラマやエフェクトなど他でカバーしないと厳しそうです。
・個人的には口パクが有ることが思いのほか良かったです。
戦隊ロボというと基本的に無表情で動かないのが当たり前ですが口パクがあるだけでもだいぶ印象が変わるものですね。戦隊ロボで口パクしてほしいかというと不気味そうな気がしますが何かしらの形で演出の余地を作ることは有りだと思いました。
・ラストの必殺技がゼンカイザーとツーカイザーに戻ったことには戸惑いました。
なんで合体したし、原型も留めてないのに必殺技のときだけ分離したのでしょう?
本来のゼンカイジュウオーの必殺技は最初のミサイルやキャノンの乱射で、同じ技を2回使うのも何だからラストのやつをでっち上げたんですかね?
次回は影の薄いステイシーザーの強化形態登場、ではなく表向きはガオーン回みたいですね。ステイシーザーは最後に登場するだけでまた「続きは次回」で終わりかもしれません。
こんばんは。 今回は偽物回とのことでしたが、偽物のやることが破壊と強盗だけで偽物回である必要があるのか首をかしげてしまいました。
返信削除ゾックスはワルなのだから、偽物と区別がつかねえとかいくらでも話を膨らませられると思うんですけどね・・・
最後にゾックスが言及したのが最悪でした。設定生かせる話作れませんでしたと白状しているようなもので、言わせない方がマシでした。
ゼンカイジュウオーは動きが派手でよかったのですが、あの等身大でもできるような必殺技はなぜ入れたのでしょうね?
ミサイル全弾発射で十分ロボの個性は出てると思うのですが不思議です。
匿名さん、こんにちは。
削除>ゾックスはワルなのだから、偽物と区別がつかねえとかいくらでも話を膨らませられると思うんですけどね・・・
そういうほうが持ち味が出せると思うんですけどね。介人のほうも品行方正を売りにしているわけではないし、いろいろ合っていないように感じました。
>ゼンカイジュウオーは動きが派手でよかったのですが、あの等身大でもできるような必殺技はなぜ入れたのでしょうね?
こちらも不思議でしたね。スーパーゼンカイザーとスーパーツーカイザーの販促は等身大戦のほうでできると思うのですが。やる理由がまるで見当たらなくて意味がわかりませんでした。その前までにあれだけジオラマ戦をやっておいて、「ゼンカイジュウオーの形じゃ売れるか不安だから…」なんて考えるとも思えませんし。