『仮面ライダーセイバー』 最終回「終わる世界、生まれる物語。」:感想

2021年8月22日
■集大成!
・最終回にして今までで一番つまらなかったです。さすがセイバーの最終回です。
「何かが何かなってなんとかなった」という抽象的過ぎる展開しかなくて話についていきようがなかったです。
展開の一つ一つがどうしてそうなるのか全く理解できず、台詞の一つ一つまで意味がわかりませんでした。
ワンダーライドブックが消えた!、と思ったらルナが新しいのを作ってなぜかブレイズとエスパーダの分も戻ってきた!
ちなみにワンダーライドブックは消えても聖剣は消えません!(なんで?)
世界が消える!、と思ったら人々が感想文を書いたら直った!(なんで? そもそもストリウスの言っていたこの世界の終幕を回避できたのかもよくわからない)
でも飛羽真たちは消えたまま!、と思ったら新しい異世界にいた飛羽真が本を書いたら戻れた!(飛羽真がいた異世界はどうなるの?)
前半部分の意味がわからないまま続きの展開がすぐに始まるから意味不明さが増していきました。ご丁寧にバトルまで突然弱体化した棒立ちの相手を延々となぶるだけで最低記録を更新してくれました。4賢神の倒し方なんて公式の説明を読んでも理解できませんでした。「剣技を生み出したのは賢神だから剣技は通用しないよ! でも本を1冊変えれば剣技で倒せるよ!」ってどういうことなんでしょう? 説明になってる気がしません。そんな程度のことは序盤でもやってたと思うんですが。

■意味不明
「人の思いが物語を作る」
いや、その大切な物語自体が全知全能の書の産物でしか無いからこの世界は空虚だという話をストリウスがしてたはずなんですがどういうことなんでしょう? 「読んだ人の印象はオリジナルだよ」という話だとするとストリウスの言い分に正当性が欠片もなくなって、ただの頭のイカれたテロリストを殺しただけになってしまいます。それは剣士や小説家のするべきことだとは思えません。

・またバハトのことも問題になると思います。
バハトは「人の思い(欲望)が人を殺す。俺の思いが世界を壊す」というそれこそ”思い”の負の側面の象徴だったと思います。バハトに何の決着もつけられていないのにこんなことを言っても「都合の悪いやつは殺すから大丈夫」と言ってることになりかねません。どこがまともな世界なんでしょうか。
バハトよりスケールが小さいとはいえ迷惑をかけていた賢人は助けようとしてきたことが余計に最悪です。

「飛羽真は新しい物語を作れる」と言っておいて、新しいワンダーライドブックを作ったのはルナで、壊れた世界を救ったのは人々の物語に対する思いというのも意味がわかりませんでした。それは飛羽真の仕事じゃないんですか? 
物語だの思いだのと単語で統一しようとしたわりには言葉の意味に一貫性をまるで感じませんでした。私の読解力が足りてないだけだと良いのですがいったいどういう意味だったのでしょう?

■芽依
・飛羽真の書いた原稿を入力しているのかと思ったらツイッターを書いてただけでびっくりしました。
あの程度の文章を書くのに2話近くも使ったんですか… しかもリプライは数分足らずで来てましたから技術レベルの問題ではないようです。
まぁ芽依は無能だから仕方ないですね。むしろ「あの無能な芽依が成し遂げた!」と感動するべきシーンだったのでしょう。

■最終回限定フォーム
・でも基本フォームと違いがわからないんですよねぇ… プレバンで売るために定番化したいんでしょうかね。

・それはさておき、やっぱり初期フォームのほうが強化フォームよりデザインが良いと再確認しました。
初期フォームが造形も色合いも左右非対称で、強化フォームになるほど1色になっていくのでどんどん劣化していくように感じました。エレメンタルドラゴンもプリミティブのほうが良いと思います。クロスセイバーもこれが最強フォームなのかとかなりがっかりしましたし、セイバーのデザイン路線とは最後まで価値観が合いませんでした。

■結局決まってないよね?
・最後まで決め台詞は「物語の結末は俺/俺たちが決める!」でしたけど全然決められてませんよね…
むしろ物語とは世界であると定義してしまったから物語の結末を決めたら大変なことになってしまいます。ストリウスなんて世界の結末が決まってることに絶望していたのに今度は飛羽真たちが決めちゃうんですか。ヤバくないですか?
決め台詞すら決められないところにセイバースタッフのダメさが端的に表れていると思います。「俺たちの物語の結末は誰にも決めさせない!」とか「物語を作るのは俺だ!」とかならまだ収まりがついたでしょうに。


次回はやはり次回作とのブリッジ回のようです。脚本も内田裕基さんだそうです。
期待することは何もなく、むしろ「リバイスに変な印象を抱かないように気をつけなくちゃ!」と逆の思いを固めています。よりにもよって石田監督ですし気をつけるに越したことはないでしょう。

コメント

10 件のコメント :

  1. セイバー感想お疲れさまでした。
    別作品の感想も読ませていただいていますが、なんでしょう怒りすら沸いていないというか
    owl様が終始感情の起伏のない感想だったのが印象的な作品でしたね。


    >意味不明
    これに尽きますね。制作サイドでは納得いってるのがな尚質が悪い。
    これは正直なところ次作も気になる所。
    出来ることだけをしっかり出来るように作品作りをしていただきたいものです。

    >石田監督
    最悪ですね……
    まぁ石田監督に限らず、今日の本を掴んで浮かんでくるところとかコラ画像にしか
    見えませんでした。脚本だけでなく間違いなく画を撮る力が今の特撮にはない、CG使えないんでしょうね。

    一応来週もあるわけですが、兎にも角にもセイバー感想楽しませていただきました!、


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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >なんでしょう怒りすら沸いていないというかowl様が終始感情の起伏のない感想だったのが印象的な作品でしたね。

      早々に見切りをつけてましたからね。内容がまるで無く、やる気もありませんと露骨に示されると反応の仕様がなくなります。そうなったら感情の回路は抑えて論理的思考だけで成否を出すくらいしかできません。これではもはや感想と呼べるかわかりませんね。

      >これは正直なところ次作も気になる所。出来ることだけをしっかり出来るように作品作りをしていただきたいものです。

      近年はずっとこんな感じなので望みは薄いと思っています。

      >今日の本を掴んで浮かんでくるところとかコラ画像にしか見えませんでした。脚本だけでなく間違いなく画を撮る力が今の特撮にはない、CG使えないんでしょうね。

      毎度のことですが酷かったですね。どうせ脚本を無視するならそういう映像化できないところのほうが良いと思います。

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  2. 最終回の感想を読ませて頂きました。このサイトは最近見始めたのですが,ただ面白くないで済ませるのではなく各話ごとに問題点が整理されて書き出されているので分かりやすかったです。今の仮面ライダーやスーパー戦隊の制作陣にはこのサイトを1回でいいから見てほしいですね。

    過去の記事を見ているとゴーストあたりから割と厳しい意見を書いておられますが,あえてそこら辺まだマシな作品を3つ位挙げるとなるとどの作品になりますか。自分が特に好きな作品とかがある訳ではなく記事ともあまり関係はないんですが,個人的に気になってしまいました。良ければ答えて頂けると嬉しいです。

    最後になりますが,管理人さんもお体に気をつけてお過ごしください。次回作の感想も楽しみにしています。

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    1. 匿名さん、こんにちは。
      気に入っていただけたようで嬉しいです。

      >ゴーストあたりから割と厳しい意見を書いておられますが,あえてそこら辺まだマシな作品を3つ位挙げるとなるとどの作品になりますか。

      こちらのリクエストに関しては残念ながら応えられないと思います。
      理由は如何に劣っているかを決めることに興味が湧かないからです。義務的にやったとて、それが満足のいくクオリティになるとは思えません。それこそ「面白くないから。以上」で終わりかねません。
      そういう気分になったらやるかもしれませんが、これまでのところそういう気分になったことはありません。

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  3. いつも拝見させてもらっています。ほかの方もおっしゃっていましたがすごく感想がわかりやすくて参考になります。どこが良くてどこが悪いのかはっきりしているのがいいですよね。突然ですが次回でセイバーが終わりますが、次作リバイスについて何か思うこと感じることなど何かありますか?owlさんは期待してないのですか?1話を見ないとわからないこともあると思いますが。

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    1. 匿名さん、こんにちは。
      褒めていただけて嬉しいです。

      >次作リバイスについて何か思うこと感じることなど何かありますか?

      例によって特に何も思っていません。良いも悪いも見てから考えます。

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  4. マルゲリータ2021年8月27日 18:26

    2話連続で視聴できるのが関西での特権ですね。まぁ、そのために二週間視聴できなくなるのですが・・・

    >展開の一つ一つがどうしてそうなるのか全く理解できず、台詞の一つ一つまで意味がわかりませんでした。

    本当にその通りで、こういう作品なら「しっかりと伏線を張っておいたので視聴者の方で理解できるはず」という配慮があるはずですが、欠片もありませんでした。おかげで「そういうことだったのか!」にならず、「だから、どういうこと?」と展開に置いてかれるばかりで、興奮も感動もくそもありませんでした。

    >4賢神の倒し方なんて公式の説明を読んでも理解できませんでした。

    「初心忘るべからず、序盤の攻撃方法侮るべからず」ということなのでしょうか?あんな簡単に倒せるのなら、みんなボロボロにはならないんですがね。序盤でしか使ってなかったブック交換が、最終戦に活きた、伏線回収流石だぜ!!と喜ぶのが正解なのでしょうが、私には出来ません。

    >芽依

    タッチタイピングがめちゃくちゃ苦手だったんでしょう。人差し指だけでカチカチとやってたんでしょうね。そんな無茶な考えが頭をよぎりました。もっと消滅が深刻なもので少しずつしか打てないとか、文章は作ったけど送信するところで、限界がきたとかやり方色々あったと思います。
    最後まで無能っぷりといらない子であることを再確認させてくれる素晴らしいシーンでした。仮面ライダーにヒロインはいらないと訴えたかったんですよね。「どうや、芽衣ってめっちゃ凄いやろぉ!!」って見せてるシーンじゃないですよね。

    >最終回限定フォーム

    ゼロワンで好評だったのでしょうか、プレバンの為に、令和ライダーの恒例イベントになるのはよして欲しいです。
    キングオブアーサーが見事に忘れ去られていて流石だと思いました。入手に困難していたはずですが、どうでもいい物だったようです。

    >結局決まってないよね?

    キメ台詞を作るって、とっても難しいことなんですかね。ゴースト辺りから、毎回owlさんに、指摘されているように思います。

    倫太郎の足の遅さにビックリしました。
    堅人たちに会わなかったので「どこで道草食ってんだよ」と思ったらルナよりも遅く出て来てやっぱりなと思いました。遅れて出てくるのならもっと危機的な状況で出て来て欲しかったです。

    この前再会したルナは、分身だった?
    ルナがトウマに向かって「やっと会えた」と言った時はとても混乱しましたが、精神を使った分身という仮説で自分を納得させました。

    まだすべて終わったわけではありませんが、総評楽しみにしています。

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    1. >序盤でしか使ってなかったブック交換が、最終戦に活きた、伏線回収流石だぜ!!と喜ぶのが正解なのでしょうが、私には出来ません。

      そういう話だったら良かったんですけどね…
      どう考えても序盤で使ったのが通常の剣技の内だから通用するわけないんですよね。大秦寺さんの性格豹変設定すら活かせないスタッフなのでまともな展開は不可能だったのでしょう。

      >もっと消滅が深刻なもので少しずつしか打てないとか、文章は作ったけど送信するところで、限界がきたとかやり方色々あったと思います。

      普通そうですよね。
      本になりかけたせいかルナやユーリみたいに消滅の進行が早かったみたいですから、そこを活かすのが王道だと思います。途中で片腕が消えたりするとかやっていけば遅さがおかしく見えるどころか、必死さが出て印象が良くなったでしょう。

      >「どうや、芽衣ってめっちゃ凄いやろぉ!!」って見せてるシーンじゃないですよね。

      最後までどういうポジションに置きたいのか理解できませんでした。一般人代表は飛羽真に取られてるし、編集者としては仕事してないし、人としての印象すら最初から最悪でマスコットにすらなれていなかったと思います。
      ヒロインが空気というのはライダーでは珍しくないことですが、空気どころか「なんでこいつここにいるの?」というレベルで好かれてないヒロインは珍しいと思います。

      >入手に困難していたはずですが、どうでもいい物だったようです。

      盗まれても誰も気にしませんでしたね。メタ的にはソロモン用に剣の現物をリデコしちゃったから出したくないんでしょうかね。それでも最後のCG必殺技連発のときくらいは使ってもいいはずですけど。

      >キメ台詞を作るって、とっても難しいことなんですかね。

      普通は台詞自体なりキャラの性格なりをもう片方に合わせて逆算して作るから、ピタっと来るようにするのはむしろ簡単なほうだと思うんですけどね。どうしてこんなに浮いているのか相変わらず不思議です。

      >遅れて出てくるのならもっと危機的な状況で出て来て欲しかったです。

      極めてどうでもいい場面でしたね。もっとマシな出し方はいくらでもあると思うのですが。ほぼ無傷なのに消えかけのルナより遅いし本当にどうしようもありません。

      >ルナがトウマに向かって「やっと会えた」と言った時はとても混乱しましたが、精神を使った分身という仮説で自分を納得させました。

      そうでもないと何を言ってるのか意味がわかりませんね。それだと賢人は一度も本物のルナと再開できてないことになってしまいますが…

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  5. マルゲリータ2021年8月28日 18:18

    >そういう話だったら良かったんですけどね…

    序盤に変身用のブックには、使用者に大きな負荷がかかるみたいな設定があれば、こういう展開に出来たんですけどね。

    >どうしてこんなに浮いているのか相変わらず不思議です。

    決め台詞は、別の人が考えてるんですかね。二人で分担する理由は分かりませんが・・・

    >もっとマシな出し方はいくらでもあると思うのですが。

    普通、岩陰に隠れて様子を窺うとか、本が消えたことによって、変身中は軽減されていたダメージが来て苦しんでしまうとか、足が遅いように見せないシーンを見せるものだと思うんですけどね。カットされたとかじゃないですよね。

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    1. >決め台詞は、別の人が考えてるんですかね。二人で分担する理由は分かりませんが・・・

      そういう線もあり得ると私は思っています。
      台詞はプロデューサーが考えたもので、使う気が起きないからあんな有様になっているのかもしれません。証拠は何もありませんが、自分で決め台詞を考えておいてこんなことになるよりかは納得がいきます。

      >カットされたとかじゃないですよね。

      可能性はあり得ますが、それだと「編集がアホ」という話に切り替わるだけでしょうね。
      単に遅らせたいだけなら負傷させるなり、途中のバトルに加勢していくなり、やれることはいくらでもあると思います。

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