■比較的マシ
・これまでと比べれば良かったと思います。
最大の違いはごちゃごちゃしてなかったことだと思います。これまでは消化できないのにいくつも要素を詰め込んでいましたが、今回は大半がゲストの二人と怪人事件解決でつながっていて、話がふらふらしていませんでした。特別面白くなったわけではないのですが、構成はいくらかマシでした。

・個人的には怪しいゲストの話を引っ張らなかったことに安心しました。
序盤のバンバの話からして裏切り者臭さがぷんぷんしていたので、メルトが「子供が歌が大好きだから洗脳が解けるんだ！」とか言い出したときはこんなことして裏切ったらメルトの株が暴落するんじゃないかと心配になりました。でも今回のうちにゲストの露骨な怪しさを出し、メルトがいち早くそれに気づくことで理解も早いが疑うのも早いという形でフォローできていました。そこはまともで安心しました。

・悪いところはまだまだあります。
バンバは悪い予想が当たってしまいました…　前回当たり前のように５体合体しておいて仲間になる気はないだの言われても説得力がありません。ツンデレネタで引っ張るのは無理があります。

・新幹部？に負けたコウが普通に逃げ帰ったのもどうかと思いました。判断としては悪くありませんが、ヒーローとしては普通にかっこ悪いです。
それと捕まっていた人を放置して外に出たのに、結局また捕まってるところに戻ってきて助けるのもどうかと思いました。人質を置いていったらどんな目に会うかわからないので助けようとするのが良識的な判断だと思います。置いていくなら優先しないといけない理由を用意する必要があると思います。今回だったら「敵を倒さないと目覚めない」とか簡単に用意できる理由はあったと思います。

・前回もそうでしたが、今回も怪人の立場が微妙でした。
敵は幹部がメインの扱いで、怪人は巨大化要員でしかありませんでした。敵幹部の作戦ともそんなにシナジーが感じられませんでしたし、もう少し上手く使ってほしいです。

■なぜこのタイミングで？
・今回は今やることなのかと戸惑ったことが２つありました。
一つはコウが209歳であることが明かされたことです。突拍子もなさすぎて反応しようがありません。「だからああいう描写があったのか！」と納得がいったり、「こういう設定があるならこういう話ができそう」とワクワクしたり、そういう反応がありそうなものですが思い当たることが全然ありません。むしろ、もっと年上であろう長老が「だってケバブおいしいし…」とか言ってたのかと変な疑問が浮かんできます。この設定は何の役に立つのでしょう？

・もう一つ戸惑ったことはティラミーゴです。
「ティラミーゴしゃべれるんだ、小さくなれるんだ」というのは最序盤で思ったことで、それならその設定を活かしてマスコットや相棒的なポジションになるのかと思っていました。実際にはそんなことなかったのでただの自分の勘違いだったと思っていたのに今更来て反応に困っています。しかも今回の範疇だと特にティラミーゴの話をする必要性がなく、いろんな意味で「なぜこのタイミングで？」と困惑しました。次回で活きてくる、んでしょうかね？

■坂本監督
・坂本監督だけあってアクションは良かったです。懸念していたゲストも歌った以外はそれほど出しゃばらず、まだ許容範囲内でした。

・アクションでは奥行きを活かした撮影が良かったです。
グリーンとブラックの走りながらの変身とブラックの必殺技、どちらも雑魚怪人との距離感が躍動感につながっていてかっこよかったです。

・それとソウルを使って戦いながらの名乗りも良かったです。ソウルの見せ場にもなって一石二鳥でした。

・ただ、変身時のわっせいわっせいダンスだけはどうにもなりませんでした。単に音声が鳴り止むまでの待ち時間として処理されていて、相変わらずおじゃま虫でした。やっぱりあれはどうにもならないんですかね。

■生身アクション
・坂本監督といえば役者さんに生身アクションをさせることが多いです。リュウソウジャーでもやっぱりありました。
個人的には作品にとってプラスになったと思います。リュウソウジャーのメンバーは代々鍛えてきた戦士という設定ですから生身でも戦えるほうが説得力があると思います。

・ちなみにやたらに動きの良かった子供たちは東映公式によると

　坂本監督がアクションを教えている子をはじめ、
アクションができる子どもたちの皆さんに協力していただきました。　

だそうです。あんなに動ける子がいるものなんですねぇ。

■フォートレスモード
・そんな形態もあったんですね。初めて知りました。
人形だと付いてるだけになりがちなキャタピラや砲台が活かせて良いと思いました。出番が耐えるだけだったのは残念です。


次回は後編です。ゲストの怪しさだけだと１話は保たない気がするのですがどうするんでしょうね。バンバやメルトの信じる信じないの話はあまり面白くないと思うのでそっちで引っ張るのは止めてほしいです。