『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』 第14話「はりめぐらされた罠」:感想

2018年5月13日

【ストーリー】

■苦節13話
・ついに来た警察メインの回でした。
悪党に罠にかけられようと、自分が死にそうだろうと、あくまで語るのは「市民の平和を脅かすやつは許さない!」であるところが頑なで良かったです。コレクションを手に入れることが最優先の快盗や自分のためだけに動くギャングラーとは対照的でした。まさに「正義の味方」という感じがしました。

・圭一郎たちの姿勢は自分を顧みない危うい光景でもあると思います。ここはどういう方向に向かうのか気になるところです。
重傷を負ってでも市民のために戦う姿勢を賛美するのか、それとも快盗を通して「死んだらもう誰も守れないから自分の身を守ることも必要」とカウンターウェイトを乗せるのか。続きの次回で何かあると良いですね。

■怪人ならOK
・巨大戦でよく言われる「あんな巨大なものが動き回ったら周囲の被害が大変そう」という疑問点を上手く使っていて面白かったです。一般人に被害を出すのは戦隊のヒーロー性が疑われるのでタブーですが怪人なら踏み潰してもOKなんですね。山の森林地帯で見えづらいからしょうがないですね。

・コレクションを囮にして逃げたことも上手く捻ってあって面白かったです。
コレクションはギャングラーにとってあくまで道具であり、今回はコレクションを手放してまで急ぐ理由があったので説得力のある展開でした。

■羊の皮を被った…
・さっき出てきた人間が明らかに怪しいなぁと思っていたら羊っぽい怪人が出てきたので、あぁ「羊の皮を被った狼」か(羊だけど)と納得しました。ところが公式ページで確認してみたら「白いアルパカのようなギャングラー怪人」と書かれていてショックを受けました。そもそも羊じゃありませんでした…
私の独り相撲だったのか二段オチなのか、どちらなのでしょう?

・わからないと言えば、どうして怪人の能力が「漂わせた毛玉から声を出せる」だったのもわかりませんでした。「アルパカって毛玉から声が出てるみたい」なんて評判でもあるのでしょうか?  公式ページには能力名が「ケダマイク」と表記されていましたがダジャレ以上の意味はあるんですかね。


【アクション】

■細かい流れ
・新規の怪人が2体も同時に出て、倒され方も2体いることにちなんだ死因だったことが良かったです。
パトレンに跳ね返された毒針が刺さってもう一体が致命傷を負う流れは戦場の呆気ない死と怪人2体のグダグダ感が両方感じられて良かったです。そりゃあんなグダグダな戦い方を見せられたらドグラニオもうんざりするでしょう。

・個人的には地味に”戦隊要素”が強く打ち出されていたところが良かったです。
バラバラな怪人2体に大してパトレン2号と3号は互いに隙を補い合ってチームワークを発揮していました。今回の主題とは関係のないところですが細かいところまで心遣いを感じられて良かったです。

・一方、快盗が変身しないまま戦っていたのは微妙に感じました。
警察に華を持たせるために快盗を目立たせたくないのはわかりますが、変身しないで戦い続けるのは不自然が過ぎると思います。事前に小暮さんから敵の情報提供を受けていて、小さくなって逃げる前に対処する必要があるとわかっている状況では変身しない理由がないでしょう。

■巨大戦
・今回の巨大戦はシザー&ブレードの初登場回に続いて、クレーン&ドリルもロボ無しでビークルのみでの撃破でした。
シザー&ブレードは描写がいまいちだったため勝ったことにご都合主義感がありましたが、クレーン&ドリルは「これは死ぬわ」と思える描写で良かったです。クレーンで山肌に叩きつけて、更にクレーンで押さえ込んだ上でドリルで刺すのはえげつないと思いました。怪人が自分の毛糸を引っ張られているコミカルな描写がなかったら相当殺伐としたシーンになっていたことでしょう。
単にいつもの巨大戦をやるより面白い光景で良かったです。


次回は引き続き警察メイン&今回逃げ延びた怪人、トゲーノとの決着がつきそうです。
トゲーノは今回ライフルで撃たずに積極的に殴りかかったりして「銃ライダーかよ」とツッコミたくなりましたが、あれも伏線だったのでしょうかね? デストラも触れていましたが次回はバカ正直に正面切って戦わず、暗殺者として100%の力を出してくれるのいいですが。

コメント

2 件のコメント :

  1. こんにちは。

    「やりたい事は分かるけど、パトレンもギャングラー(トゲーノ)も迂闊過ぎじゃね?」と幾分かの引っ掛かりを覚えた回でした。
    完全パトレン回ではあるのですが、前後編の都合もあって「ドグラニオの実力の一端」に食われ気味だった面はあります。
    香村さん的には「ジュウオウジャー」でボス枠のジニスをほぼ最後まで手つかずのまま引っ張った事に反省点を感じていたようなので、今回ドグラニオを立てたのは致し方ない面もあるかなぁ…と思いますね。まぁ実際、チャクラム(ギロチン?)ぶん投げただけなのにパトレンジャーもトゲーノも一切反応出来ないまま一撃ノックアウトって言うのは色んな点において「ドグラニオ」と言うキャラの立ち位置が分かりやすくて良かったです。

    今回の話を見るに圭一郎の熱さ・滅私奉公精神の根幹は、あのおまわりさんが原点の様ですが、転じて圭一郎の場合は当人が意識してるかしてないかは別として無鉄砲な自己犠牲の面も孕んでいるので、今後どう転ぶか楽しみです。
    といっても6月~7月半ば位までは恒例の追加戦士キャンペーンなので本格的にここを拾うのはまだまだ先かもしれませんね。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >「やりたい事は分かるけど、パトレンもギャングラー(トゲーノ)も迂闊過ぎじゃね?」と幾分かの引っ掛かりを覚えた回でした。

      私は特に感じませんでした。
      パトレンはそもそも「リスクがあるとわかっているけど子供たちのためにやる」でしたし、トゲーノは自分のやり方を変えてまでボスに良いところを見せようと必死(そして失敗した)ように見えましたので。落とし穴にはまるかもしれないとわかっていて試みているのですから、そりゃ結果としては落とし穴に落ちることもあると思います。

      >今回ドグラニオを立てたのは致し方ない面もあるかなぁ…と思いますね。

      ドグラニオの実力を見せておくのは良いことだと思います。
      次回の内容次第になりますが、警察側に怪我を負わせることも必要なことであればその役目はトゲーノなど怪人にやらせるよりドグラニオにやらせるほうがパトレンが負けた角も立たずに一石二鳥でしょう。

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