『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』 第13話「最高で最低な休日」:感想

2018年5月6日

【ストーリー】

■芯がない感じ
・遊園地(東京ドームシティ)とのタイアップ、というほどでもありませんでした。そっちはあっさり済まされて、いつもの病院や建物裏でのバトルがメインになりました。

・全体的には悪くないのですがぼんやりした印象でした。
ツカサと初美花の関係がそれほど掘り下げられるわけでもなく、単独でどちらかを掘り下げるわけでもなく、タイアップなど他に何かするわけでもなく、これといった印象が特にありません。いかにもローテーション陣という感じのする当たり障りの無さだと思いました。タイトルのわりにどの辺が最高でどの辺が最低だったのかはっきりしません。

・最後のオチも描写が足りていないように感じました。
もう1つのぬいぐるみの存在が看板のスペースが寄っていた以外に存在を感じませんでした。私が見落としているだけでどこかにそこそこ映っていたのでしょうか?
最初のツカサ目線に見えるカメラがふわぱんのほうを映していたのでなおさら違和感が特に強かったです。やるならぬいぐるみを映すときは初美花目線を徹底しないとダメだったと思います。

・個人的にはマスクの話もピンと来ませんでした。
あのマスクで身代わりになることがしっくり来なかったです。前半のバトルで切られたときはてっきり途中でマスクが割れて正体バレの危機に陥る前振りかと思いました。あれは「切られてもマスクが壊れない=丈夫だから盾にできる」という話だったのですかね? そうだとしてもただのアトラクションの衣装にしては丈夫過ぎてそれも不自然なように感じます。
マスクだけは快盗用に使っている自前だったのでしょうか? それはそれで普段持ち歩いていることになり、落としたら即正体がバレて危険なように思えますが。


【アクション】

■バリエーション
・基本が怪人と快盗、警察に雑魚が入り乱れてのバトルだから今回の戦隊でよくある2人のコンビネーションに新鮮味を感じました。こういうバリエーションを出せるのは良いと思います。

・個人的には等身大戦での怪人の倒し方も快盗ならではの不意打ちで良かったです。
ブーメランが目立っていて販促がばっちりでした。

次回はGWシーズンが終わったので平常運転に戻るみたいです。二体も怪人が出ていて豪華な感じがして楽しみです。
幹部まで出向くのでだいぶ話が動きそうです。このタイミングで警察側がメインみたいです。快盗の相手役として以外ではメインストーリーへの関わりが薄いのでここでしっかり因縁ができると良いと思います。

コメント

8 件のコメント :

  1. この作品の場合、元々が「多面的な怪盗」と「平面的な警察」と言うキャラクター造形なので毎年やってる「ローテーション脚本でキャラクターの違う一面を描く」を荒川さんがやると「一元的なテンプレート」になってしまうのが違和感の原因じゃないですかね。
    シナリオ的には平々凡々でどうこう言うレベルの代物ではありませんでしたが、流石に2週連続不意討ちシザーが締めなのはどうかとは思いました。
    強いて言うなら「ギャングラー内にゴーシュを妬んでる構成員がいた」と言うのは良い切り口だったと思います。
    ギャングラーはここまでギャングの割には身内に対してはかなり穏便な連中ばかりでしたし。

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    1. >荒川さんがやると「一元的なテンプレート」になってしまうのが違和感の原因じゃないですかね。

      荒川さんは元々コテコテのキャラ描写をする人という印象なのでルパパトと相性が悪いというのは有ると思います。

      >強いて言うなら「ギャングラー内にゴーシュを妬んでる構成員がいた」と言うのは良い切り口だったと思います。

      はい、それ自体は良い発想だったと思います。
      触れるだけで掘り下げにまで至っていないので結果は芳しくないと思いますが。

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  2. こんにちは。

    香村脚本が特別優秀だとは言いませんけど、荒川脚本のカラーは「ルパパト」の世界観には合ってなかったとは思います。全体的に様子がおかしかったですし。
    まぁそんな事を言い出したら荒川氏にローテ脚本2連チャンで頼んだ東映ないしテレ朝の人選がおかしいしそもそも1年全部1人で書かない香村氏が悪いってだけの話にしかならないので深くは突っ込みませんけど…。

    >タイトルのわりにどの辺が最高でどの辺が最低だったのかはっきりしません。
    ストーリーを素直に信じるなら
    つかさ→「最高の休日(=遊園地の期間限定ぬいぐるみ配布最終日に休みが取れた)」+「最低の休日(=休日に怪盗&ギャングラーを取り逃がし期間限定ぬいぐるみを引き取り損ねた上に、初美花が代わりに貰って来たのは大外れ)」
    ナイーヨ→「最高の休日(=怪盗&警察にばれる前に狩場確保)」+「最低の休日(=せっかくの狩場に怪盗&警察がいた上に、毛嫌いしてるゴーシュに助けられても結果爆死)」
    って所なんでしょうかね?初美花は良く分かりません。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >そんな事を言い出したら荒川氏にローテ脚本2連チャンで頼んだ東映ないしテレ朝の人選がおかしい

      散発的な担当で2話連続で書くのは特に珍しくないと思います。一度も担当したことがなく、ストーリーの方向性のすり合わせが済んでいないうちに2話もやらせるのは危険という話なら同意しますが。

      >つかさ→「最高の休日(=遊園地の期間限定ぬいぐるみ配布最終日に休みが取れた)」+「最低の休日(=休日に怪盗&ギャングラーを取り逃がし期間限定ぬいぐるみを引き取り損ねた上に、初美花が代わりに貰って来たのは大外れ)」

      私の価値観だと、それは成立しないのです。
      なぜかというと最低と最高のベクトルが同じだと思うからです。たとえば、「最低=結局ぬいぐるみを手に入れられなかったこと。最高=それは別に初美花と仲良くなれた」といった具合に2つが別のものでないと「最高で最低」は成立しないと私は考えます。
      匿名さんの仮説の場合、結局、最高だった部分が最終的に最低に上書きされているため、それは「最高だと思ったら最低の休日」でしかないように私には思えます。

      ナイーヨはそもそも休日という発言はありましたっけ? 自由業に休日も何もない気がします。

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  3. こんにちは。
    1クール目ラストだからかここ2話ほどは本筋一切関わらないいわば“休憩回”でした。
    まぁたまにはこういうのも必要だとは思いますし、それ以上の域を出ない話ですね。

    1クール目時点での総評ですが、まず「縦軸の話(=ギャングラーとの因縁・コレクションとの因縁)」がルパンレンジャーだけで成立してて、正直な話パトレンジャーいなくても問題ない構造になっているので公式が謳ってる「2大戦隊」の意義は薄いように感じました。
    良い様に言えば従来の戦隊に近いパトレンをサブ枠に配置する事でルパン側の安定感を取っていて、悪い様に言えば互いが互いの保険になってて互いにセーフティをかけている様にも思います。

    もう1つは(宇都宮P作品全般にも言える事なのですが)とにかく敵の行動が鈍く敵も味方もほとんど情勢が動いていない所ですかね。
    まぁこれは単に宇都宮Pがヒーロー番組作る上で「敵」と言うポジションにさして重きを置いていないだけなのかもしれません。

    最後になりますが、ここまで登板したライター三人とも「脚本書いててグッドストライカーの扱いにとても困っています」と言うのを露骨に画面から発して(=視聴者に悟られ)いるのはどうかとは思います。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >1クール目時点での総評ですが、まず「縦軸の話(=ギャングラーとの因縁・コレクションとの因縁)」がルパンレンジャーだけで成立してて、正直な話パトレンジャーいなくても問題ない構造になっているので公式が謳ってる「2大戦隊」の意義は薄いように感じました。

      快盗中心で警察側の活躍が少ないという点は同意します。
      いなくてもいいかは微妙だと思います。快盗vsギャングラーだけで話を作ると「盗む→倒す」の流れが今より怪しくなると思います。ただ倒せばコレクションを取り戻せる設定にすると怪盗要素が薄れるでしょう。
      また世間との関わりが薄れることも問題になると思います。怪盗とギャングラーの間には巻き込まれた被害者やコレクションの持ち主くらいしか一般人が介在されません。ヒーロー要素が薄まり、戦隊としてのフォーマットからかけ離れることになると思います。
      こういった要素があるので「いなくてもいい」とまでは言えないと思います。

      >もう1つは(宇都宮P作品全般にも言える事なのですが)とにかく敵の行動が鈍く敵も味方もほとんど情勢が動いていない所ですかね。

      組織規模での話は動いていないと思います。1クール目は怪盗と警察のメンバー紹介とコレクションについての謎が中心だったと私は思っています。登場人物やコレクションについては普通に話が動いていたと思います。

      >ここまで登板したライター三人とも「脚本書いててグッドストライカーの扱いにとても困っています」と言うのを露骨に画面から発して(=視聴者に悟られ)いるのはどうかとは思います。

      グッドストライカーは見るからに扱いが難しそうなアイテムで、実際扱いに困っているように見えますね。
      私はじゃあどうしたらいいかという代案がまるで浮かばないので強く言う気になれません。対立している怪盗と警察で共有しているものをどう動かせばいいのか思い浮かびません。匿名さんは何かアイディアをお持ちでしょうか?

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    2. 返信ありがとうございます。

      グッドストライカーの問題点は、「毎回気になる方(=グッド来る方)に力を貸す」と言う人格設定と「一体しかいないからロボVSロボが出来ない」と言う番組コンセプト(戦隊VS戦隊)との齟齬を引き起こしている事にあります。
      シンプルに人格設定無しにして、ジェット機・大型車モチーフのコレクションとしてそれぞれ1体ずつ出しても良かったと思います。
      数の問題と言う話も、現状チェンジャーが6個存在する時点でどうとでも色付け出来ますし。

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    3. >シンプルに人格設定無しにして、ジェット機・大型車モチーフのコレクションとしてそれぞれ1体ずつ出しても良かったと思います。

      大前提として二体の巨大ロボを共通の玩具にすることはノルマであり、変えることは不可能だと考えています。「一体で二種類のロボになれる」というのは今回の巨大ロボの目玉仕様だと認識しています。これを否定すると「じゃあ今回の企画は無しで」という話にまで至ってしまいかねない案件だと考えています。

      「どちらが戦うかはグッドストライカーのさじ加減」という部分は変更可能です。
      しかしいちいち快盗と警察が取った取られたをやるのでは面白くありませんし、小暮さんのような何者かがその都度提供するのもいいように使われている感じがしてこれもいまいちでしょう。
      そう考えていくと、グッドストライカーを悪者にするのが一番角が立たないように感じます。これが代案が思いつかないという私の言葉の意味です。


      >番組コンセプト(戦隊VS戦隊)との齟齬を引き起こしている事にあります。

      私はvsの名目は現実的にはコンセプトに含まれていないと捉えています。
      今のところ快盗の側の扱いが多く、快盗と警察が対等だとは思えません。

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