『仮面ライダーエグゼイド』 第25話「New game 起動!」:感想

2017年4月2日

■新規要素は良好
・今回はわりと面白かったです。
守るべき市民から攻撃される正義の味方とか、プレイヤーを一方的に狩るモンスターとか逆転構造は刺激的でした。
 あとは刺激的な新規要素から永夢たち既存のものにつなげ、どれだけフィードバックできるか次第だと思います。それができなければ新規要素に飽きられたら終わりのカンフル剤にしかなりません。

・その点では不安のほうが大きいです。たとえば飛彩たちの新社長とのやり取りです。
飛彩や大我の追求をあっさり避ける新社長は格上感がありました。しかしそれは飛彩や大我がそういう間抜けなことをしても違和感がない情けないキラクターということの裏返しでもあります。「企業秘密だから製品については答えません」、「どうしてポッピーが出てるかって、そりゃ出てくださいとオファーしたからですよ」と、この程度の正論でグゥの音も出なくなる姿に飛彩たちならそんなものだろうと納得してしまいました。いなくなっても気づかれないポッピーの無能っぷりもそうなんですが、マイナスイメージの積み重ねのほうが多くてプラス方向が感じられないことが不安を煽ります。今のところ、力技以外のここからの勝ち筋が見えません。リプログラミングだけは絶対止めてほしいです。
 
・それとバグスター側の伸びしろが見えないことも不安材料の一つです。
「人間を玩具にしたゲームをする」というこれまで掲げていた最終目標が既に叶っていて、あとは今回の延長線上でしかないように見えました。バグスター側の動きがないと、リードしたバグスター相手にライダー側が差を詰めるだけになってしまって作業感が出てしまいそうです。危機感を煽るためにもバグスター側の次の一手を早めに提示してほしいと思いました。

・バグスター側に関しては、人間側が本気で対策すれば封殺できそうなところも気になります。
CRは政府系の組織なので、たとえば今回のような市民ライダーが消滅する光景を録画して「仮面ライダークロニクルは危険なので法令で禁止する」と布告すればプレイ人数は大幅に減り、少なくとも人類全滅というパラドの大目標は達成不可能になると思います。
といって「そうなったらバグスターが一方的に人間に襲いかかる」だと、2クール終わりまでにやってきたゲーム病患者への対処と違いがわからなくなりそうです。

・バグスター側の巧みさよりも、ライダーも政府も市民も全員馬鹿なことが最大の問題に見えることが気がかりです。
今のところ思い浮かぶ選択肢は、登場人物の知能が急上昇するか、リプログラミングみたいなご都合設定に頼るか、愚直にライダーがゲームをクリアしラスボスを倒してクロニクルを終わらせるか、といったところです。何を糸口にして切り崩していくのでしょうね?


次回はポッピーがライダーになるようです。商品化はプレミアムバンダイ限定ですかね?
個人的にはそれより次回からの怪人の扱いが気になります。
クロニクルの説明で「13体のバグスターを倒さないとラスボスと戦えない」と言っていましたが、まさか1話1体ペースで再生怪人とまた戦うだけのダルい展開はないですよね? 2クール目の再生怪人の時点でうんざり気味だったので、私は三度目はもう無理です。

コメント

4 件のコメント :

  1. 仮面ライダーがバグスター根絶のために日々戦ってくれているというのはあの世界では周知の事実のはずなのに、アイテム欲しさに躊躇なくライダーたちを攻撃する市民たちは流石にどうかと思いました。予告を見る限り衛生省が注意喚起をするみたいですが、この感じではそれすら無視してクロニクルをプレイする者がたくさん出そうですね。そうなったら完全に自業自得で同情の余地が無くなってしまいますが、何かプレイせざるを得ない理由とかが後々出るんですかね。

    怪人の数ですが、他の作品で同じく25話時点までの登場数を比べても、エグゼイドが極端に少ないって訳でもないと思うんですよね。やはり外見が似たり寄ったりの奴が多いのと、再生のサイクルが早いのがダレてしまう主な要因なのでしょうか。

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    1. >仮面ライダーがバグスター根絶のために日々戦ってくれているというのはあの世界では周知の事実のはずなのに、アイテム欲しさに躊躇なくライダーたちを攻撃する市民たちは流石にどうかと思いました。

      プレイヤーの民度の低さにはびっくりしましたね。
      エグゼイドとブレイブはライダーの外見も公表されていたのに攻撃するし、ゲームのキャラだと思っていたと考えようにも永夢が変身解除しても「あれ、人間?」とかそういう反応もありませんでした。エグゼイド世界にはろくな人間がいませんね。

      >何かプレイせざるを得ない理由とかが後々出るんですかね。

      何かないと展開に無理が出ると思います。
      次回で衛生省が一応動くみたいですから「ゲーム病になるからクロニクルはプレイしないでください」と警告はするでしょう。今のところ、「ゲームをクリアすると願いが叶う」とか危険を犯してまでプレイする理由も見当たりません。
      「バグスターが襲ってくるので自衛のためにプレイする」だとライダーが全然守れてないことになってかっこ悪いですし、「一度でもプレイするとバグスターに狙われるうようになる(電源を切って止めても一度始めたゲームは終わらない)」という辺りが落とし所でしょうかね。

      >やはり外見が似たり寄ったりの奴が多いのと、再生のサイクルが早いのがダレてしまう主な要因なのでしょうか。

      そういうところも一因だと思います。それ以上に大きいのは「何も変わっていない点」だと思います。
      デザインや戦い方、能力以外にもストーリー上の役割やなぜ再生したのかその理由など変化を加えられる点はいくつもあります。エグゼイドの場合は驚くほどに何もありません。その上、怪人の元々のキャラも薄いです。「ゲームのキャラだから」、「宿主を追い詰めて完全体になる」。この2点以外のキャラクター付けがまるでありません。元々魅力がないキャラが延々と出張ってきたらうんざりするのは当然だと思います。

      それと、そもそもの問題として「怪人の絶対数が少ない」という点もあると思います。他作品に比べて少なくはないといっても、比較元自体も怪人の数が足りていなければ何の解決にもなりません。
      怪人が少ないなら少ないで、たとえば「全員数話に渡って戦う幹部級に扱う」など、少ないリソースを活かす方法があると思います。それを特に考えもなく作業的に倒しては数が少ないから使いまわすと言われても納得がいきません。予算など抜本的な解決策にしても、再生の理由付けなど現場レベルでの対処にしても、どちらも満足のいくものではない点が不満の原因だと思います。

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  2. 今回から新章本格スタートって感じですね。この調子で1、2クールのグダグダ分もうまいこと帳消しにしてくれるといいですね。

    市民ライダーに関しては、「完全にゲームと思い込んでいたので、まさか消滅するとは思わなかった」とか、「ガシャットのせいでゲーム病と同時に精神が侵食されて民度どころじゃなくなった」的なフォローがあればよかったですね。一応、警察に危害加えてもOKなゲームとかは現実にありますから、完全にゲームだと思っていたのなら、世間の知名度もそれなりであるライダーに敵対する理由にはなったと思います。

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    1. >完全にゲームだと思っていたのなら、世間の知名度もそれなりであるライダーに敵対する理由にはなったと思います。

      はい、ライダーが現れた時点ではそれで説明がつけられると思います。幻夢コーポーレーションはゲームでは大手企業のようですからね。そんな大企業がライダーを出すのに許可をとっていないなんて考えないでしょう。

      問題は永夢が変身解除した後です。
      普通に考えたら、「市販ゲームの敵キャラを倒したら人間のプレイヤーだった」という時点で戸惑います。PvPのゲームじゃありませんからね。
      しかしそれどころか、実際にゲーム病患者としてCRに運び込まれても平然としていました。これはゲームだと思っていたという理由では説明がつかないと思います。

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