『動物戦隊ジュウオウジャー』第43話「クリスマスの目撃者」:感想

2016年12月25日

【ストーリー】

■安心の香村さん
・今回も構成が綺麗で安心して見れました。
一見関係なさそうな絵描きの怪人をジューマン組の変装にかけてきたときにはなるほどと思わされました。バイトやプレゼントに絡め、更に本筋でも表面的な嘘と中身のこもった思いやりを表現するためにクリスマス要素も適切に組み込まれていました。相変わらず全体の構成力の高さが素晴らしいです。

・個人的には、アムが自分からケーキの街頭販売を提案したところが良いなと思いました。
普通ならバイト募集の掲示を見て応募しているところでしょう。そこを少し捻ることでジューマン組の主体性を表現していました。こういうちょっとした工夫こそが難しいんですよね。

・残念だったのは、負け展開なのだけど敵があまり強そうでなかったことです。
怪人のほうは特に強そうな印象は受けませんでしたし、アザルドも何度も戦ったことがあるので強敵という印象はありません。この点は流れが弱いように感じました。

■アザルドとキューブホエール
・ホエールが反応する相手というと、過去にケタスといっしょに戦った怪物くらいしか思い浮かびません。
アザルドがあの怪物と同じ存在なのか、それともジニス=怪物で、ジニスがアザルドを生み出したから同質の存在として危険視しているのか。ジニスがザワールド用の人工キューブ(?)を作り出したことといい、どういう経緯があるのでしょう。


【アクション】

■無理なものは無理
・野性解放にも必殺技っぽいアクションができて良かったです。真の姿で戦うという話の流れにも合っていました。
でもエレファントはやっぱりあの地ならし攻撃しかアクションがないんですね… バリエーションの無さは当初から気がかりだったことですが、結局無理だったようです。

■巨大戦
・オクトパスの使い方が妥当で良かったです。全部合体に参加できない以上、ああいう使い方をするのが妥当でしょう。
ただ、キャンパスはどこでも描けるのであのビルだけ潰しても意味が薄いところは説得力が弱かったと思います。敵の手持ちの画材だったら問題なかったのですが。この辺りはデザインとアクションとストーリーの齟齬が原因なので如何ともしがたいですね。


次回はマリオさんが幻の七人目(予定)のジュウオウヒューマンになるようです。ただのコスプレというとアバレンジャーを思い出します。
 一見するとギャグみたいなのですが、ギャグをやる雰囲気ではない点が不穏に感じます。マリオさんが死んだりしないですよね…?

コメント

4 件のコメント :

  1. 人寄せのためにジューマン体でケーキを売る四人を見て「これが理想だよな」と大和が呟く場面も
    終盤に向け、本作のテーマである異種交流の布石としてはっとさせられると同時に温かい気持ちになりました。ストーリー構成とキャラの気持ちが無理なく調和していて心地良いですね。
    香村さんの筆でもっとこういう日常回を見たかったと思いました。

    > 一見するとギャグみたいなのですが、ギャグをやる雰囲気ではない点が不穏に感じます。

    不安要素としては、次が杉原監督なので、命がかかっているようなふざけてほしくない場面でふざけたりしないかという心配はあります。でもこれまでと違ってメインの香村さんと組むので、さじ加減を読み違えることはないと信じたいです。
    おじさんが死ぬ心配まではしていないのですが、デスガリアンに消化器で立ち向かおうとする人なので、大和達だけに闘わせることを良しとはしなさそうな感じがちょっと気になりますね。

    なお、次回から杉原監督3話持ち、最終が加藤監督だそうです。なんと最終10話を加藤監督と杉原監督だけで回すという。柴崎監督は新戦隊パイロット、竹本監督は映画等なのでしょうが、加藤監督は今期頑張っているとはいえ、この前初めて2話持ちをやったばかりの杉原監督がちょっと心配です。

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    1. >香村さんの筆でもっとこういう日常回を見たかったと思いました。

      メインストーリーの都合で大和と操以外のキャラは香村さんはあまり描きませんでしたね。配分としては正しいと思いますが、それも見たかったなという思いもあります。

      >でもこれまでと違ってメインの香村さんと組むので、さじ加減を読み違えることはないと信じたいです。

      そう願いたいです。杉原監督は良い実績があまりないので心配です。

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  2. ・鳥男の過去の決着(ジューマンと人の和解)
    ・アザルドの過去の決着(ジューランド関連?)
    ・大和の過去の決着(父親との和解)
    ・ジニスって何なの?(本筋)

    箇条書きにしてみた所、全部繋がりそうではある。
    でも今から畳んでいくなら、話数に余裕ないような。
    なんかハロウィン回以降からストーリーに勢いがなくなってきたから、ラスト行く前に盛り返し回が欲しい。
    バングレイで盛り上げ過ぎたのか、クリスマス商戦のためにストーリーを犠牲にしたのか、クバル回がいまいちに感じてしまった。引っ張ってコレ?みたいな。

    おじさんは多分最終的にジューランドへ移住するような気がするので、死なないと予想。

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    1. >でも今から畳んでいくなら、話数に余裕ないような。

      綺麗に畳む分にはちょうどいいくらいじゃないかと私は思います。
      アザルドの素性はジニスの素性とセットで済むでしょうし、大和と父親の確執が解ければ鳥男のしがらみも解消でき得ると思います。そこから大和たちが志を示して終われば物語としては完結できると思います。

      問題があるとすれば、盛り上がりがもう少し欲しいといった辺りだと思います。
      クバルなどこれまでの流れを見るに、そういうエンタメ要素は重視されていないのでこれからもたぶん弱い可能性のほうが高いだろうと思っています。そういう作風なので一朝一夕で変わるものではないでしょう。

      >おじさんは多分最終的にジューランドへ移住するような気がするので、死なないと予想。

      マリオおじさんならあるでしょうね。一般人代表と呼べる人物は他にいませんし。

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