仮面ライダー鎧武 第27話 『真実を知る時』:感想

2014年4月28日

【ストーリー】
■馬鹿さが噛み合うとき
・紘汰の想像力の無さが貴虎との共闘をスムーズにし、オーバーロード来襲のお膳立てを整えた影の立役者は戒斗の短絡的な行動。
あれが想像力のない紘汰でなかったら「ユグドラシルなのにオーバロードを知らないだって? この期に及んでしらを切るつもりか、やっぱり信用できねぇ!」と要らぬ不信感を招いていたことでしょう。
各々の独立した行動が結果的につながっていくのが群像劇っぽかったです。それを貫くのがエゴでも野心でも正義でもなく、深く考えない馬鹿さというのが鎧武の特徴でしょうか。
鎧武は「馬鹿者によるベストを尽くさない物語」という仮説の一つの根拠を得られた気がします。
客観的なベターな目標を達成しようとする貴虎や光実が馬鹿を見て、短絡的に行動する紘汰や戒斗の行動がベストな選択へとつながるのは意外性があって面白いと思います。実現性が怪しかったのですが、今回は少し形になっていて好感を持てました。

■今週の戒斗

・今回は戒斗の良さが前面に押し出されていて、かっこよく見える回でした。
龍玄と戦う信念の強さ、紘汰を助ける優しさと今回は良いところをアピールしていた。これなら戒斗の人気が上がるでしょうか。勝負に勝つのはともかく、この辺りの明確な性格描写はもっと早くやるべきだったと思います。

・一方、光実の株は大幅ダウン。
悪役としてがんばってもらわないといけないここで弱みを前面に出すのはいいのでしょうか。「メンタルの弱い光実だからどうせそのうち破綻するだろう」と緊張感が無くなってしまうように思えます。しばらくは非情な悪役として振る舞って、徐々に弱さを見せていくほうがストーリーには良い気がします。それとも、戦極たちも独立行動を始め、戦極の裏切りでユグドラシルが破綻して光実は一人ぼっちで無力になってしまうからでしょうか。

■オーバーロードとベルト
・緑のオーバロードが量産ベルトを拾い、大物っぽい白いオーバロードの腹部にはベルトのような痕がありました。
結局、ライダーvsライダーになってしまうのでしょうか。インベス戦以外だとロックシードの固有のスタイルを活かせない上に、戦っても変身解除で戦闘終了になってしまうライダーバトルは好きではありません。できればオーバーロードはオーバーロードのままでいてほしいです。


次回はなぜかまた共同脚本、しかも先週、先々週を担当した鋼屋ジンさんだそうです。
これまでの虚淵さん単独で6~7話やって共同を挟んでまた単独に戻るペース配分と比べると奇妙に思えます。同じ人が続くというのも不思議です。4週で3回はかなりの過密スケジュールです。以前担当した七篠さんや砂阿久雁さんではなく、なぜ鋼屋さんなのでしょう。これまでの傾向から考えると、やるべきことが決まっている重要な回ほど共同脚本の割合が多いように思えます。次回も今回からの流れの結末を描くだけだから任せたのでしょうかね。

次回は予告でわかる範囲では、貴虎がシド&戦極に襲われて崖落ち→実はピエールか湊に助けられてて一端戦線離脱。
貴虎から奪ったメロンで紘汰に襲いかかって状況を混乱させる。また紘汰さんがグダグダ言い出す。といった印象ですが、どこで予想を裏切ってくれるのでしょうか。
個人的には「斬月=貴虎の仕業だ!」と短絡的に判断せず、「メロンだからって貴虎とは限らないだろう。話を聞けばわかる」と冷静に判断してくれると嬉しいです。

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