もしもAGEシステムでサイボーグものをやっていたら

2011年10月19日
『ガンダムAGE』2話はひどかった。
何がひどいってAGEシステムに何の面白さも感じられない。
人間なら都合の良い天才もそれはそれでキャラになるけどAIすらない機械じゃ好きになりようがない。
それじゃ盛り上がりようもない。
何か面白くなる方法はないかと考えていたら、サイボーグものでAGEシステムがあったら面白そうだと思った。

操縦タイプのロボットの良い点は動く限りダメージや時間経過は無視できること。
簡単に言えばロボットなら腕一本でも残って武器が使えれば逆転のチャンスがある。
これが生身だとそうはいかない。動くことすらままならないし、何よりたとえ勝っても次回からの展開に支障がありすぎる。
一方、生身だと骨が折れたりして攻撃が当たるたびに敵味方の優勢・劣勢に変化が出る。
一つの一つの攻撃=展開に意味を持たせられるのは大きな利点だ。

AGEシステムはあまりにも都合が良すぎてあっさりし過ぎている。
これをMSがやるから相乗効果で余計にひどくなる。
MSも人間が操縦するには違いないが、「レバーを動かす→CPU経由で伝達→MSが動く」と間に機械が入ってくる。
だから攻撃を当てたとしても、それがパイロットの腕か機械のおかげかは完全には区別がつけられない。
AGEシステムも機械だから感情のない無機物が展開を支配することになる。これじゃ感情移入はできっこない。
では使うのが生身だったらどうだろう?
生身なら常に同じ結果を出せるとは限らない。
感情や疲労など不確定要素がたくさんある。
だから仮に武器が完璧でも結果はわからない。
それだったらドラマが生まれる余地があるんじゃないかな?

その点、サイボーグなら武器の換装システムと相性が良いし生身より丈夫でケガの心配がない。
タフとはいえダメージを食らえばそれだけ不利になるから武器が出るまでの間の展開も重要になる。
戦いのたびに進化していくというのもドラマになる。
サイボーグにとってそれはより人間をやめることを意味する。
復讐鬼としては強くなって相手を倒せることは嬉しいことだけど、人間としては複雑な心境。
守るものが増えるほど力の必要性が増し、人間であり続けたいという思いも強まる。

今のAGEシステムがドラマを生むとは思えない。
脚本家がどう活かすのか。それが楽しみだ。

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