『爆上戦隊ブンブンジャー』 第32話「地獄の電車ごっこ」:感想

2024年10月6日
■展開が断片的
・今回はトッキュウジャーとのコラボ回でした。
虹野と玄蕃を絡ませるようにして始まったので本編も進めるのかなと期待しましたが全然でした…
「俺もかつてはそうだった…」「お前もいずれわかるさ…」みたいな思わせぶりなことを言うだけで具体的な内容やストーリー展開は特にありませんでした。あれで玄蕃が元鞘に戻っちゃうと個人的にはだいぶ肩透かしです。

・玄蕃関連を除いても展開がチグハグな印象が強かったです。
虹野が出たから戦うのも虹野かと思っていたらライトが出てきたのは悪い意味で予想を裏切る形になっているように感じました。
途中から虹野の存在感が無くなってしまい、玄蕃関連が宙ぶらりんになってしまいました。
ライトの方も原作知っている人なら脳内補完できても、トッキュウジャーを見たことない人にとっては「いきなり乱入してきて指図してきた変な人」にしか見えないと思います。ライトはいかにもな正義のヒーローや好感の持てるキャラではないのでキャラ描写も無しに出すのは無謀だと思います。

・この辺はグダグダ事務仕事のせいなのかなと思いました。ジオウとかで散々やりましたからね…
「どうせライトはスケジュール空いてないだろう」と虹野中心で話を作っていたのにライトが声出しだけは出せることになったからバトルは虹野無しにして、撮影になったら「屋上で撮れば少しは素顔も出せそう!」ってことになって最後の締めはライトの顔出しにすることになった。
こんな感じに出たとこ勝負の撮影に合わせたから虹野と玄蕃の話もぶつ切れになったんじゃないかなと想像しました。

■バトルもいまいち
・アクション自体は悪くなったんですけどアクションがあるのは雑魚を蹴散らす場面だけで、肝心の怪人戦は作戦の意味がよくわからなくて盛り上がれませんでした。
環状線にしてどうするつもりだったんでしょう? そこからわかりませんでした。環状線にしても減速はしても止まらないし、止まったら爆発するしであんまり状況の打開にはならないように見えました。「動きが早くて止めることすら難しい!」みたいな相手ならまずは減速させる意義もわかりますが爆発さえ無ければ普通に止められそうでしたし。
なぜか巨大戦で2回目があったので更に首を傾げました。そんなに自信のあるネタだったんでしょうか? 個人的には「他に電車ネタが思いつかなかったのかな?」とマイナスに感じてしまいました。

・ただ、”作る”要素の回収は悪くなかったです。
1話を彷彿とさせるレールの分解や設置は漠然と力押しで倒すよりも展開にメリハリが出て良かったです。
実際のブンブンジャーはそういう路線は基本的にやりませんでしたが、怪人の能力がお話の中心になりがちな戦隊のフォーマットとは相性が良い要素だと思います。


次回は玄蕃の現場復帰がなされるようです。
今のところ「妙なこだわりで離脱して何もできないまま帰ってきた」という印象になりそうで不安の方が大きいです。「玄蕃がいないと…」というブンブンジャー側の必要性も説得力が薄かったので戻ったらどうなるかという期待感も薄いです。
今の流れだと「復讐よりも君たちの行く末を見届けたいんだ!」と本心に素直になるか、「やっぱり1人じゃ勝てないから復讐手伝ってください!」と目的のために最短ルートを選ぶかのどちらかくらいしか納得の行く線は無さそうに見えます。
玄蕃の株を落とさず、むしろ盛り上げる上手い落とし所は見つかったのでしょうか。脚本がシリーズ構成の冨岡さんではなく樋口さんなところが心配です。





コメント

2 件のコメント :

  1. お疲れ様です。今回も楽しく読ませていただきました。

    去年もキョウリュウとキングオージャーでありましたが、今後も10周年の戦隊は3クール目に出るようになるんですかね?キングオージャーのコラボの時はクオリティはともかくとして一応世界観には関わっていて出す必要性を感じたのですが、今回は虹野もライトも出す必要性もなければ出すキャラが彼らである必要性も感じない、ほんとにジオウクオリティだったと思いました。加えて私から見てトッキュウって戦隊の中でそこまで目立った人気がないと思います。その2つからここまで無理やり先輩戦隊を呼ぶのってレジェンドの人気に忖度ってよりももしかして役者の「戦隊の先輩俳優に会う会」みたいなのが目的だったりするんですかね?

    個人的には単純に話が面白くないので早急に廃止して欲しいです。
    来年の今頃に「スリケンヘンゲ!」をめちゃくちゃな脚本の中で聞かないといけないと思うと今から苦痛です。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      先にコラボ回の内容自体のほうから回答しますね。
      単体としては普通にいまいちでした。具体的な感想はそれぞれの記事の本文に書いてあるので省略します。
      今回もキングオージャーも基本的に「出しただけ」で別の戦隊を出した意義は感じませんでしたし、コラボ元の作品が好きな人にとっては「明があの状況で戦わないで見てるだけなわけないだろ!」などと噴飯物の扱いであってもおかしくないと思います。
      コラボ元を知らない人にとっては「何だったんだ、あれ?」で終わってしまってキャラやロボのビジュアルなど目で見てわかるもの以外には興味を持てるとも思えません。

      >今後も10周年の戦隊は3クール目に出るようになるんですかね?

      これに関しては「去年今年とそうだったから来年もそうだろう」と考えることもできるし、「去年今年とこの有様では来年は変えるだろう」と考えることもできると思います。

      私は変えてもおかしくないと思っています。根拠は現状では「コラボの意義」を果たせていると思わないからです。
      コラボの意義は主なもので2つあると思います。
      「コラボ元の販促」と「コラボ先(ブンブンジャーなど)の知名度アップ」の2つです。

      コラボ元の販促は復刻版の玩具など関連商品や10周年企画の宣伝が目的だと思います。
      ですが現状ではまともに果たせているとは思えません。キャラが出て喜ぶ層が復刻版の玩具などを買いたがるとは信じがたいですし、買う層はコラボなんかで半端に出さなくても買うと思います。
      実際、キングオージャーの方のガブリカリバーやキョウリュウジンは売れ行きが良くなかったらしいですし。
      そもそも現行戦隊のほうも余力がある状況ではないと思うので、「コラボ元のグッズも売って現行戦隊と合わせて2倍稼ぐ!」なんて雑な計算が立てられる状況ではないと思います。
      本気でレジェンドに頼るならゴーカイジャーみたいなレジェンド路線や少し前までのウルトラマンみたいに特に本編に出なくても小物にレジェンド要素を取り入れるくらいの必死さが必要でしょう。

      現行戦隊の知名度アップに関しては30話頃にやっても遅すぎると思います。
      一段落して初動について来なかった人を拾い上げる糸口にするのが模範的だと思います。知名度アップが狙いなら2クール前半か、一見さんがいそうな夏休み頃に入れるのが妥当だと思います。
      実際、ブンブンジャーでもゴーオンジャーとのコラボ回があったのは12話でした。3クールにやっても効果がないと判断したから今年は12話の時点で入れて、来年以降もシリーズ作とコラボするなら12話頃にやるのが通例化しても不思議はないと思います。

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