『仮面ライダーガッチャード』 第20話「微笑む天使(エンジェル)、笑えぬ真実(ジョーク)」:感想
■前編が終わった
・「スパナがこれこれこういう訳で闇堕ちしました」以上の内容がなくて退屈でした。
過去は両親が殺されるところを見てキレただけでしたし、両親がマルガムの仕業なのは最初から隠す気も感じられませんでした。挙げ句に変身アイテムまでもう登場済みなので予定調和以上のものが欠片もありませんでした。
・個人的には「そもそもスパナに仲間になってほしいと思わない」ことが致命的だと思いました。
闇落ちだ!って登場人物は騒いでましたけど、私にはスパナに善人の印象がありません。戦力としての必要性も感じたこともありません。最序盤から雑に噛ませ犬として扱い、人物としても突っかかってくる迷惑キチガイとしか描いてこなかったことの反動がもろに出てました。当然の帰結過ぎてツッコむ気すら起きず、「どんだけ馬鹿なの?」と真顔になるだけです。
・東映公式ページを見ると、スタッフは「美学」にこだわっていたらしいんですがその美学をキチガイアピールにしか使えてない時点で破綻しています。
「スパナの美学って良いよね」と思える視聴者が果たしてどれだけいたでしょうか? それができてないと話になりません。
■知らないことに興味は持てない
・スパナの暗黒の炎とかいうのが「冥黒の力との親和性が高い」と言われて、冥黒の力とかそんな設定あったんだと思いました。
私は20話になってもなんで「”冥黒の”三姉妹」って言われてるのかすらわかってませんでしたよ。黒い服を着てるから以外に理由があったんですねぇ。
と言っても、結局「冥黒の力と錬金術ってどう違うの? 普通の錬金術は何なの?」というもっと根本にある疑問は何もわかってないから大した意味はないと思いますけどね。
・更に突き詰めてそもそも論でいくとこれも「雑に描いてきたからどうしようもない」問題に行き当たると思います。
「この世界に錬金術が必要な理由」が何一つ描かれた覚えがありません。「冥黒の力は危険なもので、錬金術は自然と冥黒の力に通じやすい」って言うなら真っ当な結論は「錬金術は封印されるべきである」になるのが平和的な考え方だと思います。
普通ならそれだと困る理由を用意するんですけど特に無いんですよね… 平和利用されているところを見たことがありません。人権無視の記憶消去だの錬金術師同士ですら本人が知らない間に記憶改ざんされることが頻発してたり実害しか見当たりません。
主人公が熱心なケミーですら制御不能の危険物過ぎて錬金術師すら封印したがる災厄ですし。
■仮面ライダー=ドライバーで変身するやつ
・仮面ライダーって口で言う割には作中の定義がわからないなと思っていましたが、今回の口ぶりだと「ドライバーで変身した姿が仮面ライダー」のようでした。
ただ、これだとドレッドライバーに反応が薄かった理由が不思議です。「ドライバーだと?!」って反応する人物がもっと多くて当たり前だと思うんですがなんであんなに反応が薄かったんでしょう? 三姉妹のマルガム多重錬成のほうがよっぽど驚いてませんでした?
・個人的にはガッチャドライバーが作れることが少し意外でした。
作ろうと思えば作れるんですねぇ。リンネのも誰かが作ったものなのでしょうか? 劇場版を見てないのでこの辺の事実関係が全然わかりません。
■パワーバランスがめちゃくちゃ
・バトルは強さが曖昧過ぎて話になりませんでした。
「スパナのマルガム>>天使マルガム>スーパーガッチャード&マジェードの二人がかり」になっていて二人の弱体化が凄まじかったです。本当に雑ですね…
ここまで「私たちにやる気はありません!」と断言されると怒る気すら起きません。こんなスタッフ雇ったのは誰だよと怒りの矛先が変わってきます。
・次回はスパナが仮面ライダーという名の強化フォームになるようです。
個人的にはまたもケミーを無視した結果、話がぐちゃぐちゃになりそうな予感を感じています。
ヴァルバラドってスパナが自分で開発したアイテムなんですよね? 「ケミーは道具だ」と断言して利用する道具を創り出した人物が、ケミーに友好的だからこそ宝太郎に託されたガッチャドライバーと同じものを使うなら禊や理論武装が必要だと思います。
スパナの復讐心だの全然関係ない話をしてる後編でそんなことしてる暇がある気がしません。こういう文脈を全部無視して「俺は復讐のためではなく両親のように世界を守るために戦う!」とか言い出して解決扱いにされる気がしてなりません。
更新お疲れ様です。
返信削除健在だと思い込んでいた両親がとっくの昔に死んでたことを今回知ったっていう話ですよね。
両親が心の支えみたいな描写がこれまであったわけでもなく突然始まるのも困惑しますが、事実の承認がわりとすんなりしていて戸惑いました。10年間連絡とか育てのお姉さんが偽装していたんでしょうか。さっきまで生きてると信じてたならもっと現実を受け入れられないのかなと思ったのですが、うすうす気づいていて、気づいていることをお姉さんも知っていて、克服できたら正式にドライバーを渡すとかそういう段取りの予定だったんでしょうか。
宝太郎たちへの対抗心や、トラウマ治療したせいで力量が発揮できないことを怒っていたみたいですが、両親を行かせるために俺も一緒に逃げると言っておいて立ち向かうのかなと思ったら本当に一緒に逃げていて強さとか以前の問題って気もします。
スパナなんてやつははじめからいなかったのだ…とか言われてもスパナがどんなやつなのかこっちはよく知らないんですが、いつの間にか宝太郎たちにとって気心知れた仲ってことになってたんですね。
初期にりんねにウザ絡みしていた以外はあまり交流もなく特に戦力になる気もしないスパナのどこに可能性を感じていたのか謎ですよね。
バトルで主人公勢が弱かったのは「仲間」相手だから本気出せなかった?と考えてもみたのですが、それならより一層はやくマルガム化を解いてやろうと必死になるはずですよね。本人もタスケテ…って言ってましたし。
ところでケミーはどうしたんでしょうね?
あんなにケミキチが宝太郎のアイデンティティで、〇〇モン的な人気キャラクターにしたくて番組の方針としてうち出しているんだと思ってたら急にひっこめてきて困惑しますが路線変更でしょうか。
まず勝手に記憶いじり放題の危険集団を取り締まってほしいとは思いますが、ケミーとの共存についてのそれぞれの言い分とかが明確にされないまま話ごとどっかに消えてるのが不可解ですよね。
匿名さん、こんにちは。
削除>両親が心の支えみたいな描写がこれまであったわけでもなく突然始まるのも困惑しますが、事実の承認がわりとすんなりしていて戸惑いました。
視聴者的にも初耳で、スパナは唯我独尊的でそんなナイーブな印象もなかったので私も全然ついていけませんでした。
説明された後ですら、なんで両親が生きてると思ってたのかとか事実関係が理解できませんでした。常識的に考えれば協会の資料とかに死んだことは記載されているでしょうし、グリオンが協会を掌握しているならリンネ父のようにスパナの両親も反逆者として扱われていると思うんですけどね。
>宝太郎たちへの対抗心や、トラウマ治療したせいで力量が発揮できないことを怒っていたみたいですが、両親を行かせるために俺も一緒に逃げると言っておいて立ち向かうのかなと思ったら本当に一緒に逃げていて強さとか以前の問題って気もします。
スパナが何を言っているのか私もまるでわかりませんでした。
状況的には本心とも自分をごまかすためのでまかせとも解釈できる内容だったと思うのですが、宝太郎たちに対する劣等感を持ってる印象が全然無かったので判別がつきませんでした。ドライバーも完成間近だったので尚更に主張の正当性がわかりません。
>スパナなんてやつははじめからいなかったのだ…とか言われてもスパナがどんなやつなのかこっちはよく知らないんですが、いつの間にか宝太郎たちにとって気心知れた仲ってことになってたんですね。
あの台詞は突然かっこつけ始めてびっくりしました。私が宝太郎たちの立場だったら「え?なんか友達扱いされてる??」って困惑してたと思います。宝太郎たち目線でもそんな深い知り合いじゃないと思うんですけどねぇ。
>それならより一層はやくマルガム化を解いてやろうと必死になるはずですよね。
ここも謎でしたね。助けては対象者が両親なのでともかく、宝太郎たちにとってスパナをマルガムにしておいて良いことはないはずです。助けるリスクや後遺症も覚えがありませんし。
てっきり「あのまま復讐させてあげたほうがスパナにとっては幸せなんじゃ?グリオンたちが倒されても誰も困らんし」みたいな葛藤があるのかなと思ったら誰もそんなこと考えてる様子がありませんでした。
>まず勝手に記憶いじり放題の危険集団を取り締まってほしいとは思いますが、ケミーとの共存についてのそれぞれの言い分とかが明確にされないまま話ごとどっかに消えてるのが不可解ですよね。
不自然だと思います。
かなり悪い方の予想としては「ケミキチもノルマでやってたことだからケミーカードのノルマが消えた今はスタッフの頭から消えてる」
というパターンですかね。
ちょうど今のスパナの逆です。序盤はどうでもいいから適当に扱っていたスパナが、強化フォームを出すことになったらから急に過去がどうのとか俺ってこういうキャラだからみたいな自己主張を始めたのと同質なんじゃないかなと疑っています。