『王様戦隊キングオージャー』 第2話「誰がための王」:感想

2023年3月12日
■展開を急ぎすぎ
・2話はいまいちに感じました。一つ一つ展開も飲み込めないうちに次の展開が始まってそれもまた理解し難いので気持ちが冷えます。

・ギラが悪役を演じ続ける意義がまずわからなかったです。
あれはラクレスの王様が自分は正義だと言ったから売り言葉に買い言葉で邪悪の王と名乗っただけじゃないんですか? 「お前なんか王じゃねぇ!」と本気で思っているなら堂々と糾弾すればいいと思います。2話で仲間になったヤンマは堂々と反発してましたよね。実際に国民を見捨てたり、重税を課したり、他国に難癖をつけたりと悪行も目立っているのですから賛同者も出てくるでしょう。
ヤンマとギラのキャラの方向性が被っているので余計にギラが何やってることの意義がわかりませんでした。演技はヤンマにも見透かされていますし国民からの支持で成果の面でもヤンマに大差をつけられていると思います。ギラの主張はラクレスにも無視されてますし、もう演技を止めて素直に話すほうが目的を果たしやすいと思います。

・ヤンマは前半と後半の国民の態度の違いがよくわかりませんでした。
前半は「王様なのに何やってんだよ!」と批判されていたのに、後半では「さすが俺らの王様だ!」と拍手喝采でした。ヤンマのやってることは前半でも後半でも特に変わってないと思うのですが何がどうなっているのでしょう?
ラクレスにケンカを売ったことではなく「犯罪者に味方するのは間違ってるだろ!」という部分が国民にとって重要だったのかなとも思いましたが違う気がします。後半でもギラの正当性はヤンマにも擁護されておらず、へんてこなお尋ね者であることは変わってないと思います。
やっぱりただの心変わりにしか見えません。何なんでしょう? 気持ちのアップダウンが激しい国民性なのでしょうか。

・大幹部のほうが明らかに強いのに帰っちゃうところも納得がいきませんでした。
わざわざ挨拶には来るのに侵略は部下任せって変だと思います。望みのお宝(ゴッドトンボ)は目の前にあるのだから奪っていくのは当然だと思います。
挨拶なんて細かいことまでやるなら侵略も部下がやられたら自分でやる。侵略しないなら挨拶も手下に任せる。それが普通だと思います。行動が半端でデズナラクの性格が全然伝わってきません。

■国際関係がわからない
・個人的にはラクレスが威張り続けていることが不思議です。
2千年経っても伝説を律儀に守って同盟なんて結んでいるくらいだから王権神授説並にシュゴッドに権威がある世界なんだと思っていました。ゴッドクワガタという権威の象徴が無くなったシュゴッダムに権力があることが不思議です。私の感覚だと「ゴッドクワガタが認めたならそいつが王だろ。生まれついただけの元王様のおっさんの言うことなんて誰が聞くか」となるほうが普通な気がします。

・国力や軍事力の面でも不思議でした。
インターネットやテクノロジー関連をンコソパがコントロールしているなら影響力ではンコソパがぶっちぎりだと思うんですけどね。
そもそも構成国が5ヶ国でラクレスがシュゴッドを失ってるからあと1ヶ国がギラに味方したら、2+ゴッドクワガタvs2で勢力の戦力が逆転するんですよね。
何を基盤に何を主張してるのか理解できません。私が同盟国のどれかだったらそもそも「今は犯罪者とかよりバグナラクに対抗するほうが先決では?」と異を唱えますし。

■キングスウェポン
・剣とは別に使っている武装はキングスウェポンと言うらしいです。
盾と銃、双頭剣に弓といろいろ有りますね。この手の変形して使い分ける個別武装はニンニンジャー以来ですからね。私はこういうのが好きなので出番が多いと嬉しいです。変形だと変形モーションで間が持ちやすいし簡略化すればスピーディに見えるし、戦闘にバリエショーンを出せるので見栄えが良いです。

■巨大戦
・暗くて何をやってるかわかりませんでした。
暗くて見えないとか早くて見えないとかアクションとして成立してないので止めたほうが良いと思います。

・バトルの展開もクワガタオージャーが降りてバイクで単独行動し始めたと思ったらいつの間にか戻ってきていて混乱しました。
最後のエネルギーの使い方もよくわかりませんでした。あれ無いと倒せないんですか? 溜めたエネルギーでビームを撃ったり何か装置を起動するのかと思ったらダンゴムシ?をぶつけていてどういう理屈なのかわかりませんでした。
前半で「あのダンゴムシの死体は解析しておけ」とか言っていたのでてっきりあの死体を元にして電気で無理やり動かしてるのかとも思いましたが、見た目も違うし公式の説明を見る限り別のダンゴムシのようです。

■スケルトニクス
・人型ロボであるキングオージャーの操縦には良いと思いますけど、虫ロボを動かすには合ってないように見えました。
1話の時点でもクワガタ形態を動かすには違和感がありました。今回のヤンマだとパソコン部分がメインでスケルトニクスはハリボテ状態だったのでもっと違和感が強かったです。


次回はカマキリ女王の国、イシャバーナに拉致されて行くようです。
1話で見せたような人道主義ならラクレスの圧政もンコソパを見捨てることも拒否するでしょうから特に障害はなさそうです。



コメント

2 件のコメント :

  1. 感想お疲れ様です。
    私は、owl様の1話2話の感想とほぼ同じ感想を抱きました。
    特に悪い部分というか気になる部分が、今後の問題点になりそうですね。
    おそらくですけども、脚本家というより大森P特有のと言いますか
    レッドは正しいと言い張る愚王を糾弾するために悪を言い張る素晴らしい王様
    でキャラ設定させられているので少しずつおかしくなっているのかなと。
    目標点がずれてると、どんな話にしても難しいですよね。
    また、今回の話のこの世界の成り立ちや社会経済みたいなのはあんまり詰めていないんでしょうね。
    こういうのこそ重要なんですけど
    (ゼロワンの世界観が証拠というか分かりやすいですね。人が少なくなって労働力不足なのに、ザイア側の人間強化するアイテムでは不足は解消されない)
    雰囲気は普通に戦対していて悪くないので、脚本家さんの進化に期待して。無難くらいに終わってくれればなぁと思いました。
    来週の感想待っています。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >おそらくですけども、脚本家というより大森P特有のと言いますか
      レッドは正しいと言い張る愚王を糾弾するために悪を言い張る素晴らしい王様
      でキャラ設定させられているので少しずつおかしくなっているのかなと。

      個人的にはテーマや流れはさておき、「なぜギラは演じ続けるのか?」という疑問の答えを示していってほしいです。
      普通に考えて変ですからね。素もときどき出ちゃってますし。そこの違和感が取れないと役を演じるどころか「そういう設定だから」といったメタ的な部分が鼻をつくようになりかねないと思います。ゼロワンは実際そんな感じでキャラの言動の意味がまるでわからないまま終わってしまったので不安を感じます。

      >雰囲気は普通に戦対していて悪くないので、脚本家さんの進化に期待して。無難くらいに終わってくれればなぁと思いました。

      プロデューサーはどうにもならないと思うので、あと期待できるのはシリーズ構成が上手く舵取りすることくらいだと思います。新人みたいなので期待はしていませんが。

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