『仮面ライダーリバイス』 第12話「弱さは強さ!?無敵のジャンヌ!」:感想

2021年11月28日
■キチガイに刃物
・前回までに引き続き、サクラの考えが全く理解できませんでした。
サクラの内面を描いたはずの展開なのにサクラのことが全然わからなかったので全く話についていけませんでした。今回も大二と同じく、突然湧いて出てきた過去の回想が理由にされていてうんざりしました。1クールあればそれくらいは途中で仕込んでおいて当たり前だと思います。

・冒頭の兄弟喧嘩はうんざりしました。
「私が戦っちゃいけないの?→いろんな意味で危ないからダメでしょ」、「私がベルトを持ってて何が悪いの?→キチガイに刃物を持たせておくわけないでしょ。民間人の一輝だってちゃんとフェニックスと代行契約してるんだよ?」と、普通に意味不明なことを言っていてドン引きしました。こんな自己中心的な発言が容認されるのは5歳くらいまでだと思います。

・変身は過程も変身後もどちらも全く理解できませんでした。
「自分は弱いと自覚しました。だから弱い自分を切り捨てる! 弱い自分を切り捨てた今の私は無敵!! 分離した悪魔を倒されると困るけどそこは人任せにすればOK!!! あ、師範代の息子さんを助ける方法は全然思いついてません。諦めなければどうにかなるんじゃない?」
…いったいこのキチガイは何を言っているのでしょうか? 私にはどれ一つとして理解できません。思考回路が余計に悪化したようにしか見えません。極めて有害なイマジナリーフレンドまで生まれてしまいました。気弱な人のメンタルに必要ならまだ様子見できなくもありませんが、暴力的な人物が周りに否定される中で自己肯定するために生み出した存在は許すわけにはいきません。

・個人的にはこれが前編で、後編の次回で勝って調子に乗っているところに一輝や母親に「そうじゃないだろ! サクラはなんで強くなりたいと思ったんだ! 変身して勝ったらそれでいいなんてこと無いだろ。今のお前に戦う資格はない!!」と、叱られる流れにしか見えませんでした。
一輝や大二が他人ならメンタルまで面倒見る義理はないと言えなくもないと思います。家族だと言っちゃってるのが大きく足を引っ張ってると思います。

・幼少期の「私は無敵になりたい!」の真意すら明かされなかったことに戸惑っています。
普通、こういう流れだと「私が無敵になりたかったのは、そうすれば誰も傷つかずに済むと思ったからだ!私が求めていたのは守るための力だったんだ!」と思い出すとかコペルニクス的転回が来るのが自然だと思います。それが何にもなく「強くなれて良かったね」で終わって愕然としました。この状況の何が良いんでしょうか…

・結局、師範代の助けには全くなってないのがまたすごかったです。
フェニックスが援助してくれなかったらどうにもなっていません。そして一人救ったところで似たような境遇の人は救われません。これからもあのカウンセラーに利用される人物は出続けるでしょう。
ハッピーエンドじゃないというエンタメ目線の問題以上に、これだとサクラがますます自己中に見える点が大問題だと思います。サクラがこだわっていたのは知り合いのことだからでそれ以外は関心がないように見えてしまいます。今回はサクラの印象を最低のどん底まで落とすのが目的だったのかと思うほどサクラ関連の内容が酷かったです。

■これってつまり?
・サクラも変身する過程で一輝のように悪魔が表出していました。こうなると大二のことが気になります。
大二が変身できてるということは、カゲロウもばっちり存在しているということで合ってるのでしょうか? 克服したと思ってたら後でぶり返しレンゲルみたいなパターンになりそうで不安が増しました。

・っと思っていたら東映公式にエビルが映っていました。もうダメです。

■ヒロミ
・いきなり実はいじめられっ子だったとか自分語りを始めて、脚本家のほうの正気を疑ってしまいました。
デモンズの販促が終わってヒロミが空気化し始め、ジャンヌも出てきたので「今やらなきゃ話すチャンスがなくなる!」と必死だったのかなと思いました。必死過ぎて引きました。裏方が本番中に舞台裏から顔を出すのはダメだと思います。

■仮面ライダージャンヌ
・見た目はコブラって感じはしませんでした。ポニーテールみたいな頭飾りのほうが目立っていて、蠍か鶏かという印象でした。顔の模様がコブラが身体をくねらせてるイメージのつもりなんでしょうかね?

・アクションは身軽な格闘がベースで見栄えが良かったです。壁を駆け上ったり、超人的なアクションも多くて変身ヒーローらしくて良かったです。
武器は無いほうが良いけど無いと販促面で冷遇されがちなんだよね…と思いましたが次回予告で扇っぽい物を持ってました。扇はアクション面では微妙な印象ですがどうなるでしょうか。
もっとも、販促の終わったデモンズが毎回雑に処理されているのでジャンヌもこうなるんだろうなと思ってしまい、あまり先に期待する気にはなれません。

・武器もないし、ジャンヌの変身アイテムはプレバン専売なのかな?と思いましたが今のところプレバンの情報すらないみたいですね。さすがに販売無しというのは考えにくいと思いますが。

■ラブコフ
・いろんな意味で、え?となりました。
これまでの方向性とはだいぶ違うと思います。バイスを活かそうとする様子がないのでマスコット路線やコミカル路線は意図的に切り捨ててるのかなと思っていました。1クール経ってからの新キャラ投入に驚きました。

・露骨にあざとく、売れ線な感じのキャラクターだと思います。まさかそういう路線に路線転換する気なのかと不安を感じました。
しかし路線転換しないとラブコフが常に浮くことになるでしょう。それはそれで問題だと思います。やっぱり悪堕ちしてからの再利用でもあるんでしょうか。


次回はリバイスの強化フォームが出るみたいです。ジャンヌやエビルの話ばかりしていて敵側のパワーアップもないのでなんで強化フォームが出てくるのか心当たりがありません。強いて言えば「お気に入りの10種類のスタンプ」を集め終わったことくらいです。
クリスマス前なので駆け込み需要ならぬ駆け込み販促って印象です。無理してそんなことするくらいなら放送開始時期を早めたら良いのにと思います。




コメント

11 件のコメント :

  1. こんにちは。
    なんだかよくわからない理屈で変身しましたね。普通こういうのは自分だけで強くなったと思い込んでいる心の弱さを自覚して、支えてくれる人や家族がいるから自分は戦えるとかで心の強さを描写して変身するのが自然だと思うんですけど、また闇堕ちさせる展開でも考えてるんですかね?今の描き方だと妹が相当未熟なままに見えました。

    個人的に一輝の妹への言葉も励ましになっているのかよくわかりませんでした。妹の気持ちに寄り添うでもなく妹の分まで戦ってやるとか言うでもなく本気を見せてみろ!ってあれで良かったんですかね。

    最後の師範代への言葉も息子さんは頑張っているから諦めないで下さいで終わったのは無いだろうと思いました。フェニックスが助けてくれなかったらどうするつもりだったんですかね。というかフェニックス自体扱いがよく分からない組織なんですが。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >普通こういうのは自分だけで強くなったと思い込んでいる心の弱さを自覚して、支えてくれる人や家族がいるから自分は戦えるとかで心の強さを描写して変身するのが自然だと思うんですけど、また闇堕ちさせる展開でも考えてるんですかね?

      家族設定押しなのにそういう展開はないんですよね。
      逆に家族に懐疑的なコンセプトなら「師範代を救いたいという思いより兄たちを見返したいという思いのほうが強くなかったか?」と反省して、「師範代を救う。そのために変身する。それが私の戦う理由だ!」みたいな流れになるでしょうし。全体的に設定をどう活かしたいのか伝わってきません。

      >妹の気持ちに寄り添うでもなく妹の分まで戦ってやるとか言うでもなく本気を見せてみろ!ってあれで良かったんですかね。

      サクラの現状を肯定するのが大前提なら悪くはないと私は思います。
      ようは「お前ならできるからやってこい」と送り出しているので、それはそれまでの「お前には無理だ。家にいろ。俺たちに任せておけ」という態度とは真逆と言えると思います。

      >フェニックスが助けてくれなかったらどうするつもりだったんですかね。

      どうもならないと思いますが、サクラたちは気にしないので特に問題はないのだと思います。そんなこと気にするなら変身がどうのとかで悩むはずがないでしょう。

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  2. 自分、今回の以前の大二やさくら、ヒロミさんのように「脚本家の頭の中にのみ存在するキャラプロフィールを唐突に語り出す」展開って正直嫌いです。
    ネット小説だと結構やりがちなミスですが、何でこの令和の時代にやらかしてるの東映…。

    他所の感想ブログ様でも突っ込まれていましたが、このさくらって「オーズの後藤さんが、世界を救う!と周りが見えなくなっていた序盤の時にバースに変身したっぽい」よなと。
    下手に根拠のない全能感というか万能感を宿したままライダーになったせいで、かえってそれが肥大化してしまったみたいな。
    どちらかというと龍騎の敵ライダーに出てきそうなタイプです。
    しかし本作においてはそれが「素」なんだよな…。

    ラブコフは…何ていうんだろう?
    素顔は確かにバイスに似ているから統一感はあると言えばあるものの、あまりにこれまでの路線と違い過ぎて物凄い違和感。少なくとも「さくらのマイナス感情」から生まれたようには見えない。
    しかし悪魔の設定、1クールも終わろうというこの期に及んでふわふわなんですね…個人的には
    ・本人すら自覚していないレベルのストレス=最弱のギフジュニア
    ・矛先のはっきりしている突発的な怒りや焦り=ギフジュニアよりは強い一般デッドマン
    ・幼少期から貯め込み続けていた根深い鬱憤=バイス、カゲロウのような明確な個我を持つ悪魔
    という感じでストレスや悪感情の強さによって区分けされるのかなと解釈していましたが、現状だとそれも怪しそうです。
    何しろ「特撮ファンには媚びない」らしいので。

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    1. >自分、今回の以前の大二やさくら、ヒロミさんのように「脚本家の頭の中にのみ存在するキャラプロフィールを唐突に語り出す」展開って正直嫌いです。

      私は出し方が下手なのだと思っています。
      創作物、ひいては言葉自体が思考の結果として出力されるものなので脳内設定自体は問題ないと思っています。話の面白い人、つまらない人には内容の問題ではなく、話すタイミングや順序立てた説明など技術的な問題が多くあります。これまでのリバイスの内容でも順序立てて話したり、前もって印象づけたりしておけば印象はだいぶ違ったと思います。それで充分に面白くなるかはとても保証できませんが。

      >下手に根拠のない全能感というか万能感を宿したままライダーになったせいで、かえってそれが肥大化してしまったみたいな。

      私はそれを「子供っぽい」と捉えています。サクラの場合は正義感などより自分の思い通りにいかないことに苛ついているように見え、それでいて自分のやりたいことがはっきりしていないように見えるので。
      設定年齢10歳くらいならサクラのままでもイケそうな気がします。好きになれるかは別問題ですが。

      >あまりにこれまでの路線と違い過ぎて物凄い違和感。少なくとも「さくらのマイナス感情」から生まれたようには見えない。

      そういうふうには見えませんね。サクラの弱さがあれと言われてもピンと来ません。「弱いのに喧嘩を売ってはボコボコにされ、助けられても助けた相手に悪態をつく」みたいなキャラだったらわかるのですが。

      >しかし悪魔の設定、1クールも終わろうというこの期に及んでふわふわなんですね…

      定義は全然わかりませんね。悪魔代表のバイスが空気ですし、デッドマンズの幹部たちも自己主張が極薄ですし。一番目立っているのはカゲロウなんじゃないかと思いますが、カゲロウも行動概念がはっきりしませんし。

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  3. 変身失敗時目の前で兄が庇って悲鳴上げてたのに自分の事しか考えないサクラについていけない

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    1. 自己中であると定義すれば特に不思議はないと思います。兄の負傷も「自分としたことがなんてミスを!」という恥のような感覚であるとすれば悲鳴を上げても自分のことしか考えてないことも筋が通ると思います。

      共感できないという意味で言っているのであれば、私はサクラだけでなく大半の登場人物に共感できていません。

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  4. 感想お疲れ様です。

    今回自分の弱さを認めることがテーマだったようですが、サクラ強い!!と思うような描写が全然ないのでピンときまでしたね。リバイが初期の剣崎ばりにボコボコにされているのを見て、自分が変身した方が強いのに思いこんでるとか、フェニックスのスカウトが来るぐらいの身体能力を見せるとか、出来なかったんですかね。一輝よりは強いでしょうけどそれで、自分は強い!戦える!というのはわけわかりません。

    >幼少期の「私は無敵になりたい!」の真意すら明かされなかったことに戸惑っています。

    「無敵になったら敵がいなくなっちゃうよ」という返答に何も答えていませんでしたよね。今回、あのやり取りの続きでもやるのかな?と思っていたのでビックリです。

    >結局、師範代の助けには全くなってないのがまたすごかったです。

    結局子供を助ける金も医者も師範代には、なかったということなんですかね?

    >扇はアクション面では微妙な印象ですがどうなるでしょうか。

    扇と言えばゲキブルーを思い出しますね。何をしていたかは、うろ覚えですが…

    >さすがに販売無しというのは考えにくいと思いますが。

    別の誰かが同じベルトで変身するんでしょうね。女性単体での変身アイテムは、キバーラやナデシコドライバーなどの映画ライダーだけですし。

    >ラブコフ

    個人的には、バイスみたいな戦うモードにチェンジするんじゃないかと思っています。これ以上戦力が増えるのには、感心出来ませんが。
    ここに和解したカゲロウがエビルとなって参戦でもしてきたら、大惨事ですね。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >一輝よりは強いでしょうけどそれで、自分は強い!戦える!というのはわけわかりません。

      フェニックスが警察か軍隊みたいですから空手だけじゃ説得力ないですよね。
      せめて中高で全国大会連続優勝とかプロの格闘家にも勝ったことがあるとかくらい言ってくれないとデッドマンに勝てると思ってることが馬鹿みたいです。

      >「無敵になったら敵がいなくなっちゃうよ」という返答に何も答えていませんでしたよね。

      何にもありませんでしたね。説明のための回想のはずなのに説明として機能しているように見えませんでした。

      >結局子供を助ける金も医者も師範代には、なかったということなんですかね?

      お金は不明ですが、少なくとも医者は見つけられなかったようでしたね。前回、治せる医者だとカウンセラーに騙されていましたから。あの様子からすると少なくとも金に糸目をつけないほどの金銭的余裕もなさそうです。

      >扇と言えばゲキブルーを思い出しますね。何をしていたかは、うろ覚えですが…

      私もゲキレンジャーを連想しました。
      外見を活かそうとすると基本的に振り回すことになるので敵とのリーチが微妙になるんですよね。敵が素手だと一方的に攻撃するかされるかになりがちですし、武器持ちだとリーチが長いほうが一方的になりがちでアクション的には盛り上がりようがないんじゃないかと不安を感じます。

      >別の誰かが同じベルトで変身するんでしょうね。

      女性ライダーで本編で強化フォームがもらえることはまずないので販売されるなら他の誰かも同じドライバーを使う可能性は高いでしょうね。デモンズもヒロミが死ぬか悪魔化でもして、実質別キャラや別ライダーになりそうな雰囲気を感じました。

      >個人的には、バイスみたいな戦うモードにチェンジするんじゃないかと思っています。これ以上戦力が増えるのには、感心出来ませんが。

      あり得るとは思いますが、人数の問題などいろいろ課題が多いのでそうはならないでほしいですね。ラブコフが戦わないと小競り合い以下のお守りが続くはずなのでそれも嫌なんですが。

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    2. マルゲリータ2021年12月3日 23:27

      名前入れておくの忘れてました。すいません。

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  5. 一つだけ思ったことがあります。それは女性ライダーの販促って難しいですよね。出たての頃は見せ場や出番が多かったりと優遇されて行きますが、新しいキャラが増えるにつれ、半ば干されたように空気化したりしやすい印象があります。ジャンヌもそうなるんでしょうかね?ラブコフについてはバイスやカゲロウとどう差別化を図るのかが重要だと思います。ヒロミの自分語りが唐突で戸惑っている方が多くいらっしゃると思いますが、このタイミングでよかったんですかね。それからサクラが幼稚に見えるのは僕だけじゃないんでしょうか?長文失礼いたしました。

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    1. >ジャンヌもそうなるんでしょうかね?

      特に何もなければそうなると思います。女性ライダーに限らず、「販促の切れ目が出番の切れ目」なので。
      女性ライダーは後続の商品が続かないから不遇になりがちなだけで、扱いが悪くなっていくライダーは男性でも珍しくありません。たとえば最近のデモンズがそうです。

      >ヒロミの自分語りが唐突で戸惑っている方が多くいらっしゃると思いますが、このタイミングでよかったんですかね。それからサクラが幼稚に見えるのは僕だけじゃないんでしょうか?

      どちらも私が本文で書いたことだと思うんですが何の話でしょうか?

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