『機界戦隊ゼンカイジャー』 第35話「ダイヤモンド◇ユカイ?!」:感想

2021年11月14日
■何をやっても盛り上がらない
・メインストーリーが進んで恐らく3クール目の締めくくりにあたる回だと思われるのですがパっとしませんでした。

・まず相変わらずネタを活かせてないと思います。
今回の展開に怪人の能力を挟む必要性が薄かったと思います。普通に「言おうと思っていたけど言い出せないうちに…」で済む展開だったと思います。黙っていたジュランたちを悪者にしないためだけの怪人の能力で終わってしまいました。ダイヤしか言わなくてもだいたい意味が取れるような意味のある会話しかしてないためギャグとしても特に面白くないので更にダメダメでした。

・介人が父親と話した後も特に何もなくてびっくりしました。
そこまでに何もないならラストで父親の件でジュランたちに激怒するとか何かあるんだと思ってました。今後にしこりが残る展開なのかもしれませんがそれを許されるほどゼンカイジャーは今の展開が充実してないと思います。

・展開自体も奇妙だったと思います。
なんでハカイザーとステイシーはダイヤワルドの護衛をしないでゼンカイザーと戦ってるのか意味がわかりませんでした。狙ってくるのはわかってるんだから護衛してるのが無難でしょう。実際、ツーカイザーに襲われてやられてるので擁護のしようがありません。
ゼンカイザーとのバトルもハカイザーがやられそうなのをジュランたちが割り込むまでステイシーはボーっと見ててアホかと思いました。

ふざけているけど
その実今回は、ディスコミュニケーションと親子の話。

ダイヤワルドによって偶発的に発生した「すれ違い」が
介人とハカイザー、親子の「すれ違い」に発展していく結構複層的な話なのです。

その「すれ違い」を際立たせるため
地獄の中澤監督はダイヤを貫いたのでした。流石です。
と東映公式には書いてあったのですがそんな話になっているようには見えませんでした。すれ違いも何も洗脳されて敵同士として戦ってきたのだから当たり前でしょう。そういうのは介人の父親が自分の意志で「介人/ステイシーを守るぞ!」と自発的に戦っている場合にしかできない展開だと思います。

■ステイシー
・なんで介人の父親を連れ去ったのか理解できませんでした。
ハカイザーがステイシーの下剋上に必須というわけではないと思いますし、これまでヤツデのことを優先する傾向があったのだから介人の父親だとわかったら引き渡すほうが普通だと思うんですが。
いつの間にやら野心>>ヤツデになったのでしょうか? これまでの言動と合わない行動の変化に心当たりが全くないので話についていけませんでした。

・これをやるならもっとハカイザーと協力し合って仲を深めてからじゃないと成立しないんじゃないかなと感じました。
介人に対する嫉妬心とか「実は同じ親なし同士とシンパシーを感じていたので裏切られた気がした」とかそういう理由が明かされるんでしょうか?

・と思っていたらこれまた東映公式に書かれていました。

口笛背負う、孤独なステイシー。
本当は、仲間が欲しかったステイシー。

ハカイザーの底抜けの明るさと、絆を育むステイシーが確かにそこにいました。

うん、ダメそうですね。公式としては既に描いたつもりのようです。どうやら私が話についていけてないだけでハカイザーとステイシーの仲は周知の事実だったようです。こんな基本的なことも理解できないようでは私は全くストーリーを理解できてないようです。

■ギアの副作用
・突然出てきて戸惑いました。副作用なんて今までありましたっけ…?
元ネタのメンタルまで反映されるなら副作用なんていくらでもありそうなんですが有った覚えがありません。そんなものがあったらシンケンフォームになる度に心情を明かさないことに罪悪感を感じるとか、キカイノイド勢がジュウオウジャーになるとホームシックにかかるとかいろんなことが起きる気がします。

・またまたの東映公式によると巨大戦でツーカイオーを出せない口実作りに香村さんがでっち上げた設定だそうです。
アドリブで作った云々よりもシリーズ構成が作った設定でこのレベルってのがヤバいと思いました。

■公式のゾックスの解説
・またも東映公式の解説で引っかかる部分がありました。ゾックスについてです。
ということで、父ちゃん奪回作戦スタート。
サプライズからのビックリどっきり。
ユカイからのユーカイ。

ゆ、ユーカイ?!
そ、そうか。ゾックスさんたち、この世界で海賊行為はやらないって約束はしたけど、ユーカイしないとは言ってませんね。


脚本の香村さんは、ゾックス(ツーカイザー)とマーベラス(ゴーカイレッド)の違いについて、こんなふうに言われていました。

「マーベラスたちは、海賊のフリをしたヒーロー。ゾックスたちは、ヒーローのフリをした海賊」
「いい人の不器用な偽悪と、悪い人の不器用な偽善」

説明されたのに全然わかりません。ゾックスが”ヒーローのふり”をしてる印象がないんですが… かといって海賊をやってる印象が序盤以外は全然ないのでただの海賊だとも思えません。そもそも偽善に良い人も悪い人も区別はないと思うんですがどういう意味合いなんでしょうか…? 個人的にはゴーカイジャーは偽善どころか実質的にはヒーロー活動をしてることが多く、”偽悪”とでも呼ぶべき存在だと思うのでこの発言が全然理解できません。


次回はハカイザーをおびき出すためにワルドを餌に使用としたらバラシタラが出てきて上手く行かない…話かと思ってたら次回予告にハカイザーが普通に映ってました。どういうことなんでしょう?
グダグダやって結局「今回は上手くいかなかったね」で終わらないと良いのですが。悪役側に華を持たせるなり、失敗にも付加価値をつけてほしいです。


コメント

4 件のコメント :

  1. 感想お疲れ様です。
    やっぱり何をやってもつまらない展開ですねぇ。最近は見るモチベーションがわかずに惰性で見てましたが一話見なくてもたいして話は動きそうにありませんね。
    やっぱり白倉と武部がプロデューサーじゃ満足のいくストーリーは期待できなさそうですね…。

    返信削除
    返信
    1. 匿名さん、こんにちは。

      プロデューサーが原因だと思われるんですね。私は少なくともメインストーリーの薄さとネタの弱さに関しては香村さんの責任が大きいと思っているのでストーリーに関してプロデューサーが元凶だとは思っていません。良い方向に働いているとも思いませんが。

      削除
  2. こんばんは。 ステイシーとハカイザーの間に絆が生まれていたとは知りませんでした。正直困惑してます。
    怪人処理係をやって隔離のような扱いをされたツーカイザーですが、今後、両親関係には関わらないというメッセージなのでしょうか。
    シリアスもギャグも中途半端で、ゼンカイジャーは何をやりたいのか伝えたいのか全然見えてこないです。

    返信削除
    返信
    1. 匿名さん、こんにちは。

      >ステイシーとハカイザーの間に絆が生まれていたとは知りませんでした。正直困惑してます。

      これから絆が生まれるのだと思っていました。もうできてるなんて初耳でした。

      >怪人処理係をやって隔離のような扱いをされたツーカイザーですが、今後、両親関係には関わらないというメッセージなのでしょうか。

      別に関わらないわけではないと思います。これまでも両親捜索などには協力的でしたからね。
      あれはジュランたちみたいにステイシーに負けたりすることができないから雑魚討伐をあてただけで、邪魔なステイシーを抑えておくなど活躍として分類されることならツーカイザーでもOKだと思います。

      >シリアスもギャグも中途半端で、ゼンカイジャーは何をやりたいのか伝えたいのか全然見えてこないです。

      よくわかりませんよね。香村さんにギャグベースは合わないだろうなというのは予想できることでしたが、ここまでシリアスなストーリーと半端になるのは予想以上でした。

      削除

 コメントは承認後に表示されます。
*過度に攻撃的な言葉や表現が含まれている場合、承認されない場合がございます。節度と良識を保った発言をお願いいたします。