『騎士竜戦隊リュウソウジャー』 第30話「打倒!高スペック」:感想

2019年10月13日


■リュウソウジャーらしい無秩序
・騎士竜の意思を無視して封印しようとしたり、それに逆らって逃げ続けていたり、同じ騎士竜なのに卵を食べようとしたり、気軽に宇宙に行ったり、混沌としていました。「主人公たちは本当に正義なのか?」という話がいつ始まっても違和感ないと思います。でもそんな小難しい話はしないナチュラル蛮族なのがリュウソウジャーです。

・しかし幹部の使い分けまで無秩序なのはダメだと思います。
戦隊のフォーマットで考えても、作戦によって使い分けるくらいはするのが当たり前です。たとえばワイズルーはエンタメ重視の面白作戦、ガチレウスはガチで殺しにかかるシリアスな作戦といった具合に毛色を変えれば幹部が二人いることも回によって出てくる幹部が違うことも不自然さを減らせるでしょう。リュウソウジャーも一応やろうとしている痕跡は見られるのですが、実際に怪人を生み出すのはクレオンだけですし、作戦の目的は「人類を滅ぼすためにマイナソーを育てて巨大化させる」なので話の広がりが足りてません。

■カナロ
・今回のお話は、カナロの持ち味の活かし方としては有りでした。
マイナソー発生の原因に気づいたり、弱点を見抜いたりしたところは多少なりとも説得力があって面白かったです。

・しかしこれをやるには積み重ねが足りていません。
「俺もそうだった」と語り始めましたが、特にカナロに他人に考えを押し付けていた印象がありません。リュウソウジャーとの軋轢も歴史の問題であり、カナロ自身はむしろ「悪いやつには見えないんだけどなぁ…」とか「地球を守るために俺もドルイドンと戦うべきじゃないのか?」と考えたりして柔軟な思想のように見えました。序盤のエコエコうるさかったところが相手への押し付けだったという趣旨なのでしょうか。


■ナダ
・こちらもお話自体は悪くないのですが結局、感情移入できない点がよろしくありませんでした。最後の裏切りも信頼が充分にないからショックを感じません。

・個人的にはせめて「自分もマスターたちといっしょに戦いたかった」とか「守るための力が欲しかっただけなのに」とかそういう理由があれば同情できたのになと思います。
今のところは「修行を投げ出した根性無し。ついでに兄弟子というだけで上から目線の嫌なやつ」というイメージなので同情する気になれません。「結局はお前が楽して強くなろうとしたから悪いんだよな?」という印象で、そんなナダを助けようとするコウに共感できません。

・ガイソーグもガイソーグの意思がよくわからないので乗っ取られるとか言われてもどんな意思でどんな問題が起こるのかよくわからず緊張感を持てません。
スーパー戦隊最強バトルとつながっていることが明示されましたが、ガイソーグもストーリーも薄かったので納得感はありません。劇場版を見ていれば納得できるのでしょうか?

・個人的には「強いやつと戦いたい」なのに敵組織や幹部が丸ごと無視されていることはマズいと思います。現状だとガイソーグ>敵組織ということになり、ガイソーグさえ倒せればドルイドンに勝てることになってしまいます。話を続けられなくなるのでそんな展開になるはずはないので袋小路だと思います。


次回はガイソーグとの決着をつけるために戦い、新しいロボとフォームも登場するみたいです。今回どこにもピーたんの話が見当たらなかったんですけどもう投入されるんですね…

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