【ストーリー】

■主人公のキャラが伝わってこない
・1話の時点だと話が硬すぎて無理やり詰め込むだけで精一杯だったという印象です。
個人的には主人公の話は全然なく、ヒューマギアなど舞台設定の話が中心だったように見えました。ヒューマギアについてはわかりましたが主人公の人となりは全然わかりませんでした。それ自体は有りなんですけど、初変身を中核に据えた展開でやるのは矛盾しているように感じます。

・主人公は主人公のお笑いにかける気持ちが描かれていない点が物足りなかったです。
「みんなを笑わせるお笑い芸人から、みんなの笑顔を守るヒーローに転向した」という展開のはずなのですが、なぜお笑い芸人にこだわるのか理由がわからないし、実際ウケてないので止めるのは主人公にとって良いことなんじゃないかと思うところもあって、いろいろピンと来ませんでした。

・笑顔に対する真摯さに関しては今回怪人にされた芸人AIのほうがよほど感じられた点もストーリーとしてはマイナスです。
AIは客のいない舞台裏でもお客さんの笑顔を想像して微笑んでいたりして、不機嫌そうに「なんでウケないんだろうなー」と言っている主人公よりずっと印象が良かったです。現時点で一番好印象の人物です。
AIに対する印象が良い分、「AIには人間のお笑いは理解できないでしょ」と悪態をついていた主人公の印象は余計に悪く感じました。
AIの印象を上げるなら主人公もAIを認めて「あいつ面白いなー 俺ももっと笑わせられるようがんばらないと」とリアクションしたり、そんなAIの意思を捻じ曲げた敵に対して激怒するとかしたほうが主人公の印象は良くなったと思います。

・1話の印象から逆算すると主人公の人格は、
「ヒューマギアを父親と育った結果、人間もヒューマギアも別け隔てなく接する優しい青年。贔屓にしているAI芸人の人格が捻じ曲げられ殺戮兵器にされる場面を目の当たりにし、人間とヒューマギアを守るために戦うことを決意する」
くらいでお笑い芸人を差し挟む余地がないように感じました。お笑い芸人の設定を入れるにしても1話でやる必要はないと思います。2話以降でも「社長になる前は俺はお笑い芸人だったんだ」と話を振るのは難しくないと思います。「人の笑顔を見るのが好き」という価値観は一般的なことで、わざわざ強調する意義は薄いと思います。下手にやるとかえってうさんくさく見えます。

・台詞と主人公の馴染まなさも気になりました。
変身するところでいきなり「ラーニング完了」と言い出すから変身すると人格が変わるタイプかと思ったら全然そんなことはなく、元の一般人メンタルのままでした。
かと思えば「お前を止められるのはただ1人…俺だ!」と勝ち誇り始めたり、決め台詞として用意した台詞がどれも主人公に合ってないように感じました。 どの台詞も銃を撃ってた戦闘部隊の人に言わせたほうが似合いそうな台詞で違和感が強かったです。

・父親と呼んだ相手がヒューマギアだったり、「社長に孫がいたなんて知らなかった」と言われていたり主人公もロボなんじゃないかと思わせる描写がありましたけど、このぎこちなさはそこに収束するんでしょうかね?

■倫理観が違う
・お話の違和感では倫理観の違いも気になりました。
あの遊園地の支配人は本編でも公式サイトでも善人のように扱われていますが、私にはそうは見えませんでした。ヒューマギアが暴れ始めても避難誘導もしないで「私の遊園地が…」と呆然とするだけでお客さんのことをまるで考えていないように見えたからです。単なる撮影での齟齬かもしれませんが、同じスタッフで作れられた『エグゼイド』が狂った倫理観だったのでゼロワンの倫理観も不安を感じます。


■あの敵は人間?
・敵幹部らしき人物も雑魚ヒューマギアに襲われていたことが気になりました。
ヒューマギアに襲われていたということは、あのモジャ髪のキチガイ風の幹部はヒューマギアじゃなくて人間なんでしょうかね?
物体認識とかいうのを作中で強調していたので「人間じゃないけど人間として認識される」みたいな設定なのかもしれませんが。たとえば「凶暴な人間への対処法をヒューマギアに学ばせるために用意された『人間という設定をされたヒューマギア』」とか。
それとも「暴走してないヒューマギアは正常なヒューマギアも攻撃する。幹部は”正常”なヒューマギアなので攻撃された」という話に過ぎないのでしょうかね。

■人工知能最強論
・最初の衛星とリンクしての学習時の様子が引っかかりました。
敵の動きが止まって見えたり、5秒以内にゼロワンの使い方を覚えられるほど知覚レベルが高いようです。しかしゼロワン自体は常時リンクできるわけではないようです。
これだと反応速度が違い過ぎて、もしもあの人工知能と常時リンクできる存在が現れたらゼロワンも怪人も勝ち目がないと思います。1話時点から主人公が強化フォームになろうが「まぁ人工知能のほうが強いけど」と言われ、ピンチになる度に「人工知能使えないの?」と毎回ツッコまれるポイントができるのはよろしくありません。明らかにオーバースペックな設定で放り投げるしかなさそうに見えるけどどうするんでしょう?


【アクション】

 ・これまでよりだいぶ良さそうでした。
アクション監督とメインのスーツアクターが変わったのでその成果だと期待を持てます。

・今回の中だとキックが良かったです。
空中に蹴り上げて更に下に叩き落としてからキックするのは流れがあって良かったです。棒立ち相手の必殺技はもううんざりですよ。

・敵の攻撃をかいくぐって突進するシーンは個人的には好みでなかったけど良いんじゃないかと思います。
私は一つ一つのカットが長過ぎて間延びしているように感じてしまいました。バスの中とか車の上とか状況をはっきりさせる記号があるのだからもっとスピード感を出しても視聴者は理解できるんじゃないかと思いました。


【デザイン】

■かばん剣
・正式名称は「アタッシュカリバー」だそうです。
デカくて重そうで使いづらそうでした。剣としては普通にかっこよくないのもマイナスです。
とはいえ、最近のライダーの初期武器は空気で、フォームチェンジや新武器次第で早ければ5話くらいにはもう存在抹消されててもおかしくありません。そんなに心配しなくても大丈夫かもしれないのでとりあえず様子を見ます。かっこいい使い方をしてくれればそれが一番ですが。

■デザイン間違ってない?
・ヒューマギアの顔の設定がおかしいように感じました。凶暴化した後のマスクより素顔のほうが怖かったです。
仮面を被せるイメージなら素顔はもっと善良そうな顔にしたほうがギャップが出るし無理やり従わせていることとも合うと思います。マスクを壊して下から素顔が見えたときの後のほうが「うわ、怖」となるのは変だと思います。


次回はもう2号ライダーが変身するようです。
これだと主人公がお笑い芸人を止めなくても良くなってしまいそうに思えますが2号ライダーは人間守る気ゼロ系の人なんでしょうか。