『騎士竜戦隊リュウソウジャー』 第18話「大ピンチ!変身不能!!」:感想

2019年7月21日

【ストーリー】

■思っていたより良かった
・今回の脚本、たかひろやさんは初登板で実績も見当たらずに不安でしたがわりと良いほうで安心しました。
初期設定に準拠している感じは予想の範疇でした。カナロやバンバが「それもう終わったでしょ」と思うような言動をしていたけど情報共有されてないから仕方ありません。

・石関連の話は個人的にはピンと来ませんでした。
「石は生き物じゃないから分割されてもマイナソーも分裂するだけ」というのは納得できなくもありませんが、「だからといってどこまでも小さく分割したらアイデンティティを保てなくなるのでは?」という気もして納得がいかない部分もあります。

・リュウソウジャーのピンチと逆転の理由はもっと納得がいきませんでした。
「倒そうと願っているから倒せないんだ」はまぁ良いとしても、「俺たちの思いは願いなんかじゃないから関係ない!」というのは意味がわかりませんでした。その理屈で行くと最初から変身解除も何も起きないと思います。リュウソウジャーが「マイナソー倒したいな。でも俺じゃ無理だろうな。誰か倒してくれないかなー」とか思っているとは私には思えません。それでも変身解除させられたりしたからには、あれはやる気や意欲などにまで反応しているのだと思います。しかしそれだとあの方法で逆転することは不可能でしょう。OKとダメの境界線が全然わかりませんでした。

・最後の「2つに割れたから交代で休憩すればいいじゃん」というのも理解し難かったです。
石が嫌になるほど人間が強欲であるなら石が2つに増えても「じゃあ叶えられる願いも2倍だな」と思われて事態は改善しないと思います。まさか物理的に毎日石を持ち運びして交代させるつもりなんでしょうか…? それなら可能かもしれませんが実行するのは相当大変だと思います。今度は石を運ぶ人からマイナソーが生まれそうです。

・初期設定準拠での食い違いと石関連の話を除けば、全体としては比較的マシなストーリー展開だったと思います。
全体的にバトルを中心に作られていてリュウソウジャーでよくある「これ、何の話? 今やらないとダメ?」と思うような迷走感がなく、スマートにまとまっていました。
キャラクターの活かし方はかなり良いほうだったと思います。コウの実直さ、メルトの知性、バンバの非情な冷静さ、カナロの軸になる価値観の違いなどキャラの持ち味を活かした展開ができていたと思います。

・ウイの持ち味まで出せていたのは個人的には微妙でした。
ウイがどういうキャラかと言えばああいうキャラで間違いないと思います。そこに不満はないのですが、私は根本的に「ウイ要らなくない?」と邪魔に思っているので複雑な心境になりました。


【アクション】

■グランドキシリュウオー
・グランドキシリュウオーは、ティラミーゴとディメボルケーノ、モサレックスだけの合体で他4人の騎士竜は要らないんですね。これまでの全部合体なのかなと思っていたので意外でした。
組み合わせにも陸のリュウソウ族とカナロの一族で意味があるし、アクション的には人数が少ないほうが良く、全体的には収まりが良いと思います。しかし他4人を除け者にしていいのだろうかという思いもあって微妙な心境です。オプションパーツとして他の騎士竜を取り付けたりできるんでしょうかね?

・アクション面では素手である点が良いですね。
合体数が増えるほど謎ビームや剣でどつくだけになったりしてアクションがつまらなくなりがちですが、キックまでできる柔軟性を保てているようでした。武器持ちの機体が多いと素手はかえって差別化になって良いと思います。

・デザインは合体しても縦長のスリムな方向性を維持できている点が良いと思いました。
戦隊ロボは合体するほど四角くなったり前後に分厚くなったりしがちですが、リュウソウジャーの個性であるスリムさを保てていました。


次回は見るからにギャグ回で荒川さんが暴走でもしたのかと思いましたが、実際はシリーズ構成の山岡さんだそうです。4話ぶりに登板してやるのがこれなのかと戸惑っています。

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