『仮面ライダービルド』 第32話「プログラムされた悲劇」:感想
■いつもの展開
・今回も挨拶代わりのいつもの常識はずれの超展開から始まりました。
東都がパンドラボックスを受け取ったらビルドとグルだったって認めることになるだろうにどうなっているんでしょう。「草むらに落ちてた野生のパンドラボックスを拾っただけ」とでも言うのでしょうか。
戦兎の台詞がまた酷かったです。「パンドラボックスには地形を変化させる強大な力が秘められています」って「スカイウォールの惨劇」があった世界で今更何を言っているんでしょう? 子供でも知っていることだと思います。作中の事実だけでも西都がパンドラボックスの力が目当てだと宣言していたのですが。
さすがの戦兎でも東都首相の頭の悪さに気づいて対応したということでしょうか? 馬鹿の馬鹿への配慮なんて度が低すぎて理解に苦しみます。
・前回手に入れた龍我の情報はまたスタークが手配してくれたことでした。紗羽の存在価値っていったい何でしょう… もう面倒くさいから謎の人物(スターク)からメールが届くとか帰ったらカフェに置いてあるとかでいいんじゃないでしょうか。
・思い出したように人質作戦もまたありました。そしてまたいつもどおりの当然の結論に帰結しました。
人質が東都までやって来れたのは予想以上でした。以前あった黄猿が死んだときの描写だと猿渡ファームまでは東都からかなり距離があったはずなんですが、ライダーでも時間がかかる距離をよく突破できたものです。それとも猿渡ファームは何箇所かあって、東都にも支部があったんですかね?
・消滅チップ(消滅しない)。やっぱり脳みそお花畑ポエマーの幻徳の言うことなんて信じるべきでは無さそうです。(人格が)消滅するチップとかだとまだいいんですが、それだと誘拐時の東都首相に対する言葉遣いが怪しくなってくるので無いでしょう。
・またまた陽動作戦に引っかかっていました。つくづく学習能力がありません。作ってるスタッフにも無さそうだから仕方ありません。
・前回やったばかりなのに龍我の謎の葛藤とレッテル張りを繰り返すのには呆れ果てました。
龍我にとって自分のことが復讐よりも重要なことだったのは意外でした。「お前の復讐なんて次元の話じゃなくなってきた」と言っていましたが、私のイメージだと龍我は状況がどうなろうと「俺の冤罪がー!」などと自分のことにこだわるイメージでした。
・だいぶグダグダな展開なのですが、どれも”いつもの”ことなのが辛いです。
こんな展開に見慣れていることがおかしいです。メインストーリーと関係ない一話完結のギャグ回を入れてる作品でもこんなにグダグダにはなりません。
■いつの話?
・「石動が龍我の家に来たことがあって、そのときに昔の記憶を消されたようだ」という話をしていました。しかしそれがいつの話なのかさっぱりわかりませんでした。
石動が火星に行ったのは10年前のスカイウォールの惨劇より少し前の頃だと思います。そうなると龍我は十数歳までは記憶があったことになりますし、火星に行く前の出来事だと石動は火星に行く前から超能力を使えたことになります。どちらもこれまでの話がだいぶ揺らぐ内容に思えます。いったいどういうことなのでしょうか?
スタークには顔を変える能力があるから「別の誰かの身体のスタークが石動の顔に変装した」ということなのしょうか。この場合はまだ何もしてないはずの石動に仕立てる理由がさっぱりわかりませんが。
次回はもうドライバーが完成するみたいです。
ずいぶんあっさり叶う念願の事態で、気持ちが全くついていけません。そんな簡単に作れるなら予め作っておいて、あとは龍我の成長を待つだけにしたほうが良かったように思えます。今にならないと作れない理由がちゃんとあるといいのですが。
人質取らないと話動かせない割には、その人質がシナリオ上ほとんど無意味になってるのが笑えないです。
返信削除と言うかこの作品って「人質」「陽動作戦に引っかかり続ける無様なヒーロー」「ソースはスターク」抜きでシナリオ書けないんじゃないかと言う気すらしてきます。
個人的な意見ですがクローズマグマは後ろから撮らない方が良いですね。
アップとアクションでインナーのモールド違いすぎるのでアクション用のパチモン感が半端無いです。
モールドや色合いに凝った場合はアクション用との落差が激しいのが難点ですね。
削除クローズの場合はどのフォームもメインモチーフがドラゴンだから全体のフォルムで差別化することが厳しいのでしょうね。
ついにスタークが最強のライダーになってしまいましたね…
返信削除デザインはかっこよくて良いのですが、前作のクロノス登場後みたいにこれ以降ずっと舐めプ展開を続けられそうで不安が凄いです
人質展開は本来はいつやられてもおかしくなかったのにここまでなあなあにされてきた感じですが、「それ言ったら物語にならない」という作劇の都合として押し切るつもりだったんでしょうかね
>前作のクロノス登場後みたいにこれ以降ずっと舐めプ展開を続けられそうで不安が凄いです
削除死に時を逃したままダラダラ居続けられるのは勘弁してほしいですね。
ビルドの場合はスターク以上の敵がいないのも困ったところです。スタークを退場させても後釜を継げる悪役が思い当たりません。
候補としては内海や幻徳、難波会長辺りですがいずれもスタークに良いように使われてきた小者でスタークの跡を引き継ぐ器ではありません。かといってポっと出のボスが頭角を現した試しもありません。既にどん詰まり感に溢れているように感じます。
>「それ言ったら物語にならない」という作劇の都合として押し切るつもりだったんでしょうかね
私はそういうことを考えたことがなかったんじゃないかと思っています。
損切りするタイミングはいくつかあったと思いますので。
敵に攻め込まれ東都首相が人質として連れ去られる展開自体はもうそういう物だと思って諦めてるんですが、なんで戦兎はあんな呑気にちんたらしてたのかが分からないです。
返信削除万丈を立ち直らせるのかと思えば、当の万丈はセルフ解決して立ち直ってるのであの場に戦兎が留まる必然性は薄いですし…。
普通あの流れだったら「スタークを万丈に任せ、戦兎は施設内へ突入。そこで首相に詰め寄るローグを目撃し戦闘に入るも、逃げ遅れた政府職員を気にして全力で戦えず首相を連れ去られれしまう。」位は出来るしすべきだったと思います。
辛辣な言い方ですけど、「何の為にかませのグリスにヘルブロスの足止めさせてたんだよ。ほんの数分前の出来事も脚本家は忘れたのか??」って感じです。
しかし万丈は本当に便利ですよね。
今までもその回その回で、「冤罪を晴らしたいだけ」「恋人の仇討ちがしたいだけ」とコロコロ行動指針変わってましたけど、今回ついに(素性バレで動揺していたとはいえ)「仇討ちどころじゃない」と言い出しました。
それで終わるならまだ良いですが、まず間違いなくまだ引っ張るつもりでしょうし困った事です。
>なんで戦兎はあんな呑気にちんたらしてたのかが分からないです。
削除謎の棒立ちでしたね。
通信機を持っているはずですから常識的に考えれば「ローグが防衛線を突破して官邸に侵入した!」といった状況報告を受けているはずなのですが。「パンドラボックスを狙う本隊を追って救援に来た」というはっきりとした目的がある状態であの棒立ちは実に不可解でした。いったいどんな理由があったのでしょうね。
>それで終わるならまだ良いですが、まず間違いなくまだ引っ張るつもりでしょうし困った事です。
「愛と平和のために戦う」と言ってしまったのでこれ以上態度を変えられると困ります。
自分のためでもダメ。恋人の復讐のためでもダメ。これで愛と平和のためでもダメとなったら、もう何のためになら戦えるのかと呆れてしまいます。これ以上は下がる場所がないと思います。
何話だったか忘れましたが…建物の前で普通に戦っていたのに内部に入ってから何故か変身を解除してるって展開、前にもありませんでしたっけ?これ、萎えるので本当に止めて欲しいです。到着が遅れてしまった理由付けというなら、そもそも配慮の仕方を履き違えています。
返信削除振り返ってみると、一クール目以降は、まともに倒した敵キャラって、ほとんど量産型の雑魚しかいませんね。見ている子供たちからすると、ライダーのフォームのバリエーションが多ければ、怪人の種類が少なくても何とも思わないのでしょうか?私自身は子供の頃、幼児向け雑誌等でこれから登場予定の怪人や怪獣の特集とかを見るのが好きだったので、ただただ寂しい限りです。
>建物の前で普通に戦っていたのに内部に入ってから何故か変身を解除してるって展開、前にもありませんでしたっけ?
削除具体的には覚えていませんが、たぶんあったと思います。
ドラマパートに入ると変身解除することはビルドに限らず珍しくありませんので。ストーリーの整合性より役者さんの顔を出すことが優先されるので基本的にどうにもなりません。私は諦めました。
>振り返ってみると、一クール目以降は、まともに倒した敵キャラって、ほとんど量産型の雑魚しかいませんね。
全然いませんね。色違いを除くと雑魚怪人は9種類+ガーディアンのマイナーチェンジのロボしかいませんからね。しかも怪人のほうはストロングとストレッチがやたらに何度も出てきている気がします。もう怪人に期待するのは無理筋だと思います。
個人的には敵のライダーが延々と倒されもせずにダラダラ出てくることのほうが嫌です。勝ったはずの主人公側まで弱い上に対策もしないアホに見えてきます。
特撮ファンミーティングでの大森Pの発言らしいですが、この番組「10話ぐらいの構成で考えていた展開が、脚本になると4話で終わっている、残りの6話どーすんの」だそうです。
返信削除役者の人たちは、「先の展開何も聞かされていない」そうです。
脚本家は、「普通は5話ぐらいの展開でも、自分は2話で話を作る。それが俺の売りだとほめられた」と公言しているそうです。
とっととサブ脚本を入れればいいのに、そこまでして単独執筆にこだわる理由は何なんでしょう?
とてもまともにできているとは私には思えませんが、そうまで豪語するからにはスタッフの中では今のストーリー展開が面白いんでしょうね。
削除>とっととサブ脚本を入れればいいのに、そこまでして単独執筆にこだわる理由は何なんでしょう?
そこは因果関係がわからないので何とも言えません。
時間がなくて良い内容が書けない人に時間を与えても劇的に良くなるとは限りません。それを本人もわかっているから全部自分でやって自分は数をこなせるとアピールをしたかったり、他の脚本家を入れて他人の書いた話と比べられるのが嫌なのかもしれません。
あるいはプロデューサーなどの指示で製作側には変えたくてもどうしようもないノルマなのかもしれません。
誰が単独脚本にしたのかがわからないと可能性を絞ることは不可能だと思います。